夢はハリウッド

将来書きたい小説の創作ノートです。僕の書いた作品が、映像化され、知英さんに出演して頂くのが夢です。

未拔

2020年08月29日 00時28分00秒 | 紅兎〜青鳥編



主典の高等授業にて、種供実技が行われる時。
始めに試しと呼ばれる授業が行われる。
それは、教室前の寝台に寝かせた幼巫女の身体を使い、教導司による行為の指導を施し、主典達に交代で練習させるものである。
種付実技は、全裸で寝台に寝かされた一人の白兎や素兎を相手に、交代で行為する姿を、周囲を取り巻く他の者達に見せる形で行われる。
対し、各々に与えられた閨房で行われる種供実技は、秘事として行われ、他の者が見てはならない決まりになっている。
しかし、種付における兎神子と、種供における拔巫女では、扱い方に大きな違いがある。
どう違うのか…
簡単に言えば、行為中に、身体を舐めるか舐めないかの一言に尽きる。
神職者は、基本、兎神子の身体を舐める事はしない。幼い頃より、相手を選ばずに開かれる兎神子の身体は、汚れているとされてるからである。特に、男のモノを飴の如くしゃぶる口と、絶え間なく貫かれ子種の乾く間もない股間のソコは、非常に汚れているとされ、それに口をつける行為は、恥ずべき事と見做されている。
対し、拔巫女の身体は、隅々の細部まで舐め尽くそうとする。神職者の娘として産まれ、神職者の手しかつかず、神職者の子しか産まぬ拔巫女の身体は神聖だとされているからである。特に、祈祷の文言を唱える口と、神職者の赤子を育てる乳首と乳房、神職者を産み出す参道の入り口は、最も神聖視され、細かく丁寧に口をつけねばならないとされている。
そして、単に参道を上手く貫き、子種を放てれば良い種付に対し、種供は、拔巫女の身体部位毎に、舐め方、触れ方、手順に細かい規定がある。この規定は、その一つ一つに重要な作法としての意味があり、その全て意味を熟知し、噛み締めながら、どれ一つ外す事なくこなした上で、拔巫女の中に子種の放つ事が求められる。
主典の卒業試験である高等試験も、その半分は、種供における作法の内容と意味であり、これだけは、筆記実技全て正解しなければ、合格に至らない。
故に、他者が覗き見てはならない秘事でありながら、単に言葉だけでは伝えきれず、どうしても手本を必要とされるのが、種供の祭祀である。
そこで、行われるようになったのが、試しの授業である。
通常、行為や女体の教材として引き出されるのは、殆ど実験動物同様に見做されている、教畜の素兎である。
しかし、神聖な拔巫女の扱い方を教えるのに、穢れ切った素兎は使えない。
どうしても、巫女の身体を必要とする。
しかし、初直会を受け、聖別された拔巫女の身体に種を供えるところを、見せ物にする事もまた許されない。
そこで、選ばれる事になったのが、身分の低い、出仕卒業前の幼巫女であった。
初直会を受けた巫女は拔巫女(ぬいみこ)、受ける前の巫女は未拔巫女(みぬいみこ)と呼ばれる。
拔(ぬい)とは、抜き取る事を意味し、乙女の証である参道膜の喪失を意味するとも、参道に子種を受け入れる事を意味するとも言われている。いずれにしても、事細かい初直会の作法を正確に経て、最初の行為を終えた者を言う。
通常、出仕を卒業し、幼巫女から若巫女となった巫女は、奉職先の社の宮司か権宮司の手で、初直会を受けて拔巫女となる。それは、一人前の巫女となる祭祀であると同時に、奉職先の社との婚礼も意味している。故に、拔巫女を社妻(やしろづま)と呼ぶ事もある。
しかし、巫女世界での栄達…即ち、成人後、然るべく名家に嫁ぐ事を望む幼巫女達は、総社で初直会を受け、添巫女(そえみこ)となる事を希望する。
添巫女とは、主典の高等部で受ける種供実技の相手役を意味するが、主典の身の回りの世話全般をこなす。
もっと正確に言えば、自分を見染めた主典の種供実技の相手役と身の回りの世話全般をこなし、半ば公認の恋人として、夫婦に準じた生活をするのである。
添巫女になれるのは、出仕期間中の成績が認められ、教導司の推薦を受けられた者とされているが、実際のところは違っている。
名門出自の主典に見染められた者が、見染めた主典の口添えで推薦を受けられた者と言うのが正しい。
身染める主典も、見染められる巫女も、本当の目的は一つ。婚姻による家同士の結びつきと、出自の家の栄達である。多くは、主典と巫女本人の希望と言うより、親同士の意向であった。
故に、添巫女となる道が開かれているのは、名門出自の幼巫女に限られ、身分低い家柄出自の幼巫女には、余程の幸運でもない限り閉ざされていた。
但し、例外が一つだけあった。
高等部の種供実技の試しに引き出される事である。
主典達の種供実技に、試しとして身体を提供し、乙女の証を失った事は、初直会を受け、総社に結ばれたのと同じと見做されるのである。
しかし、それが幸福な道と言えるかどうかはわからない。
そうして、添巫女として総社に残ったとしても、後見主典を得られる事は殆どない。
その先残されているのは…
試しの度に、皆の見てる前で肌を晒し、大勢の主典達に弄ばれた幼巫女は、死ぬまで、兎神子のような穢れた女と言う目で見られる事になる。
成人しても、良家に嫁げる見込みは皆無に等しく、家名を汚した者と言われ、実家に帰る事も許されない。
月のモノが無くなるまで、巫女として生きるか、よくて、神職者か顔役衆の側女となるしか道はない。
そして、既に、散々人前で弄ばれた試し上がりの巫女は、半ば兎神子と同じに見做され、どの社に行っても、神職者達の玩具にされる定めが待っている。
『うわっ!うわっ!うわっ!良い匂いだ!何処を嗅いでも花の香りがする!』
『柔けえ!柔らかくて気持ち良い!』
『甘い!甘い!何て甘いんだ!』
夢子は、閨房に用意された盥桶の湯で、子種に塗れた股間を洗い流しながら、試しを受けた時の光景を思い出し涙を零し続けていた。
『これが、幼巫女の唇の味かあ。やっぱり子種臭い便所兎とは違うぜ。』
そう言って、作法もへったくれもなく、唐突に唇を奪う主典が、口腔内に侵入させる舌先のざらつき…
『クククク…可愛いお乳…美味い!美味い!何て美味いんだ!ましゃ児のはじきって言っても、巫女はやっぱり巫女だなあ。相手構わぬ手垢まみれの白兎と全然違うわ。』
そう言って、卑猥に笑いながら、乳房を乱暴に握り、乳首に吸い付く主典の、唇と掌の動き…
『うわーっ!臭くねえ!甘酸っぱい!こりゃあ、まるで果実だぜ!』
夢子の脚を押し広げ、股間の狭間を主典が舐め回す、生暖かな感触…
そして…
『駄目だ!とても作法なんて全部まともにやってられねえ。我慢できねえ!もう…もう…もう…悶え死にそうだ…』
主典の一人は、徐に袴を脱ぎ、膨張した股間のモノを剥き出すや、夢子の参道入り口に押し当て…
『嫌っ…嫌っ…嫌っ…やめて…お願い…お願い…やめて…やめて…キャーーーーーーーッ!!!』
凄まじい激痛の記憶と同時に、頭の中が真っ白になり、夢子は顔を覆って泣き出した。
『さあ、これをお塗りなさい。』
それまで、少し離れたところから無言で夢子を見つめていた久太郎が、小さな薬入れを夢子に差し出した。
『あっ、これは…この前、琶淪波(べろんぱ)ちゃんに塗って差し上げていた…』
『よく、効きますよ。』
『ありがとうございます。』
夢子は、涙を拭って笑みを浮かべると、早速中の塗り薬を、主典達に荒らされ、未だ激痛治らぬ股間に塗り始めた。
前に、可愛がっている教畜の素兎、琶淪波の土牢を訪れると、先にやってきていた久太郎が、傷だらけな琶淪波の股間に塗ってやっていた薬…
何でも、薬剤師の小池山(こいけさん)なる者が調合したと言う薬はよく効き、夢子の痛みも忽ち引いてゆく。
『どお?少しは痛み、引きましたか?』
『はい、とても…』
『それじゃあ、着物を召して、少しお休みなさい。』
今度は、久太郎が満面の笑みを浮かべながら、夢子の肩に羽織られた白衣を着せてやろうとした。
すると、夢子は静かに首を振り、肩に掛けていた白衣を床に落とし、久太郎の方を向いて立ち上がった。
障子越しに差し込む朧な日差しが、一糸纏わぬ夢子の肌を写し出す。
十二を迎えて間がない、白無垢の姿…
未熟な幼さが際立つ故の、思わず抱きしめたくなるような愛らしさと、触れれば壊れてしまいそうな儚さを併せ持つ、眩くも哀しい美しさに息を呑む。
物心ついて間がない頃から、耐えず弄ばれ続けてきた優子と違い、大切に育てられてきたのが一目でわかる夢子の身体は、何処を見ても気品が漂っていた。
種供や種付の実技で、白兎や素兎を抱かされる時、絶え間なく蹂躙されてるその身体を見ると、自分だけは、真綿で包むように扱ってやりたい気待ちになる。
しかし、汚れを知らずに育てられた夢子の身体は…
何故、みんな…
無神経に触れ、理不尽な扱いができるのだろう…
久太郎は、迂闊に触れて、壊してしまうのを恐れるように、尻込みをする。
夢子は、そんな久太郎の気持ちを察してか、察しずにか…
『触って…下さいませ…』
震える久太郎の手を取り、まだまだ膨らみかけの碗のような乳房に触れさせた。
軽く握れば、まだ硬い…
しかし…
優しく撫でれば…
『くすぐったい…』
クスクス笑う夢子は、愛らしい。
『なら、これは?』
久太郎が、そっと乳首を摘むと…
『キャッ…』
と、低い声を上げ、夢子は肩を窄めた。
やはり、本当は恥ずかしいのであろう。
固く両足を閉じたまま直立する夢子は、何度も手で股間を覆うとしては、引っ込める動作を繰り返していた。
『隠しても…良いのですよ。』
久太郎が言うと、恥ずかしそうな笑みを浮かべながら首を振り…
『どうせするのなら、久太郎様が良いですから…』
そう言うと、夢子は久太郎の手を、今度は股間のソコに運んだ。
まだ、産毛の生える兆しもないソコに、少し縦長の線が走る。
久太郎の指先が、そのワレメの線に触れると、夢子は固く目を瞑って俯いた。
『何故、私を…』
久太郎が、全身を震わせ、今にも泣き出しそうな夢子に尋ねると…
『お優しい方ですから…』
『私が、優しい?いつも慰み者にされてるあなたを、ただ見てるだけの、私が…』
『ただ、見てるだけではありませぬ。いつも、涙を浮かべて下さいます。それに…』
『それに?』
『いつも、琶淪波ちゃん達にとても優しくして下さいます。』
夢子はそれだけ言うと、顔を俯かせたまま、口を閉ざした。
やはり肩が震え、目は涙ぐんでいる。
こんな、痛いけな子を…
久太郎の脳裏にはまた、試しの時の光景が過りだす。
『痛い!痛い!痛い!痛いよー!痛い!痛い!』
絶え間なく、交代で繰り返しのしかかる主典達に、激しく股間を貫かれる度に、夢子は首を振り立て身を捩り、声を限りに泣き叫ぶ。
すると…
『何が、痛いよ。本当は気持ち良いくせにさ。』
夢子の股間を貫く主典の添巫女が、涙に濡れた夢子の頬をピタピタ叩きながら、クスクス笑いだした。
『そうよ、そうよ。みーんな、知ってるのよ。十歳の時から、同じ組の男の子を誑し込もうとしてさ。毎日、裸ん坊になっては、その子を追い回していたんでしょう?』
『えっと…確か、煙巻鱶見家(けむまきふかみけ)の堅造(けんぞう)様?ましゃ児のおはじきの癖に、分家とは言え、鱶見本社の…それも、産土宮司の跡取り様に手を出す何て生意気な…』
『それでいて、同じ鱶獲家(ふかとりけ)…それも鱶獲社領の総領主様にして、本社御宗家千葉鱶獲家(ちばふかとりけ)の御当主鱶獲賢太郎様のお世継ぎ鱶獲賢壱様を七歳で誑かして、見染められてるんですからね。』
『まあ、でもね。賢壱様との事は、堅造様を追い回した上、ふしだらな行為が相次いで発覚して、とーっくに終わったけどね。』
『今じゃあ、毎日、試巫女として、兎みたいに子種に塗れ。末は月のモノがなくなるまで、神職者様の玩具暮らしの明るい未来が待ってるわね。ざまあみろよ。』
『そう言えば、こいつ…今度、賢壱様の組でも、試巫女として引き出されるそうよ。』
『わあ!それは見ものだわね!賢壱様の前で、この姿態を披露するなんてね!賢壱様、どんな顔してご覧になられるのだろう!』
『案外、図々しいコイツの事。試しの後で、種供の相手にシラっとした顔して賢壱様を指名するんじゃないの!』
『まあ!本当、憎たらしい奴!』
と…
主典達に股間を貫き抉られ泣き喚く夢子を囲み、添巫女達が明々好き勝手な事を話して盛り上がりを見せる中….
『キャーーーーーーッ!!!!』
夢子が、一際大きな悲鳴をあげた。
『うわーっ!見て見て、すっごーい!!!』
思わず振り向く添巫女が、鱶鰭蔵垂の巨大なモノに貫かれた夢子の股間を覗き込んで声を上げた。
『まあ、本当!今にも裂けてしまいそう!』
『わっ、血が出てきた…痛ったそー!』
鱶鰭蔵垂は、側で覗き込む添巫女達の燥ぐ声など耳にも入らぬ風に、更に息を荒げて激しく腰を動かすと、何やら下で、プチッと千切れるような音がした。
『キャーーーーーーッ!!!!!』
夢子の絶叫と同時に、股間から夥しい血が流れだす。
『わぁっ!切れちゃった…』
股間を覗き込む添巫女が、目を丸くして言うと…
『どうだ、夢子。そろそろ、前の穴だけじゃ物足りないだろう。』
鬼座麿が、首を振り立てて泣き噦る夢子の顔を覗き込んで言った。
『お願いします…もう、もう、許して…許して下さい…お願いします…』
夢子が、息も絶え絶えに涙目を向けて言うと…
『鱶鰭蔵垂、夢子の尻をこっちに向けろ。』
鬼座麿は、嘲笑うような笑みを浮かべて夢子を見下ろし、鱶鰭蔵垂に言った。
『こうか?』
意図を察した鱶鰭蔵垂は、ニタッと笑いながら、夢子の股間を抉り続けながら、その小さな尻を、鬼座麿の方に向けた。
『やめて…お願い…やめて…やめて…嫌っ…嫌っ…』
夢子も、これから何が始まるのか察すると、一層首を振り立てながら、必死に逃れようともがき出した。
すると…
『鱶鰭蔵垂、しっかり押さえてるんだぞ。』
鬼座麿は言うと袴を脱ぎ、鱶鰭蔵垂に負けず劣らぬ股間の膨張したモノを出し、ゆっくりと夢子の肛門へと近づけていった。
『嫌ーーーーーーーっ!!!!』
夢子の劈くような声が辺りにこだまする。
『痛いよーーーっ!痛い!痛い!痛いよーーーーっ!』
しかし、股間前後の孔を貫き抉られ、踠き泣き叫ぶ夢子の身体中を舐め回す主典達も、周りを囲んで嬌声を上げて燥ぐ添巫女達も、誰一人同情する者はいない。
『お父様!お母様!猿助兄様!才蔵兄様!燕姉様!助けて!助けて!助けて!』
ただ、悲痛な声で泣き叫ぶ夢子の周囲から…
『お父様、お母様助けですって?』
『あんたの家族、とーっくにあんたなんか家の恥晒しだって、見捨ててるわよ。』
『私の兄様はね、あんたの地元社領で、神漏兵を務めてるんだよ。そこで、あんたか此処でどんな暮らししてるか、ぜーんぶ言いふらしてるからね。今じゃ、あんたの家族、親類縁者の間でもいる場所無くして、肩身の狭ーい日々を過ごしてるわよ。』
そう言って、嘲り笑う添巫女達の声ばかりが、飛び交っていた。
『お願いします…全部、消して頂けませんか?』
暫し互いに俯き向き合い、押し黙っていた二人の沈黙を破るように、漸く顔を上げた夢子が言った。
『消す?』
久太郎が首を傾げて顔を見返すと…
『はい…今日の事も、今までの事も、全部…全部…』
夢子は、静かに目を閉ざし、唇を久太郎に差し向けた。
『本当に、私で宜しいのですか?』
夢子は大きくゆっくりと頷いて見せた。
『夢子様には、賢壱様との言う方がおられると聞きますが…』
久太郎の問いに、夢子は答える代わりに、一筋の涙を頬に流した。
その涙は、幼い恋は、もうとっくに潰えてしまったのだと告げている。
『そう、でしたか…良いでしょう。』
久太郎は大きく頷くと、差し向けられた夢子の唇をそっと吸いながら、細い肩を抱いてゆっくり蹲み込んだ。
夢子は、久太郎の腕の中で力を抜き、静かに身を任せて、近くに敷かれた寝床に押し倒されていった。
白い…
何て生白いのだろう…
柔らかく…
暖かく…
滑らかな肌…
何て無垢なのだろう…
久太郎は、まだ小さな碗のような乳房を揉み、重ねていた唇を、ゆっくり夢子の顎から首筋へと這わせ、チロチロ舐めまわしながら思った。
やがて、唇が豆粒のような乳首に辿り着くと、乳房を揉む手を縦長な股間を走る一本線へと運んで行く。
『イヤンッ!』
夢子は、ワレメの中をそっと弄られると、肩を窄めてクスクス笑い出した。
『くすぐったい…』
久太郎が、口の中で乳首を転がすように舐めるのと同時に、股間のワレメ先端の突起を指先で撫で回すと、今度は身を捩ってケラケラ笑い出した。
何と幼く…
何とあどけなく…
何と未熟な…
久太郎は、愛くるしい笑い声に耳を欹てながら、脳裏に一つの言葉が過った。
未拔(みぬい)…
そう…
本当なら、試巫女として身体を差し出すどころか、まだ男女の営みのありようすら知らぬ乙女…
出仕の種供実技で、一組を成した男の子と裸の身体を見せっ子、触りっ子して、好奇心と羞恥心をない混ぜにするのが精々な乙女…
初直会で男女の扉を開かれるまでの、残り少ない子供の時を過ごしている筈の、未拔の乙女である筈の子なのだ。
だのに…
だのに…
何故…
久太郎は、豆粒のような乳首を吸い、スベスベとした股間のワレメをなぞり、もう片方の手で小刻みな反応を見せる夢子の全身を弄りながら思った。
こんな子を…
こんな子を…
何故…
久太郎は思いながら、次第に熱いものが目頭にこみ上げて来るのを感じ始めた。
と、その時…
不意に、頬に柔な温もりが触れるのを感じた。
振り向き見上げると、夢子が久太郎の頬を撫でながら、こちらを見つめていた。
既に涙は止まり、淑やかな笑みを傾けている。
久太郎は、この笑顔を知っている。
一年程前から、たまに足を運ぶ、御贄倉地下の土牢。
通称、畜舎と呼ばれるそこには、幼畜や教畜の素兎達が繋がれている。
養成所の見習い巫覡達は、主典であれ出仕であれ、添巫女であれ、いつでも此処を訪れ、素兎達を好きにして良い事になっていた。
種付けするもよし…
身体を弄り回して遊ぶもよし…
気晴らしに痛めつけに来ても良し…
人の姿をしていても人と見なさず、実験動物か教材でしかない彼女達に、何をしても良い事になっていた。
久太郎は、その権利を逆手に取り、時間を見ては、弁当やお菓子を持ち込んで与えたり、傷の手当てをしてやったり、遊んでやる時もあった。
と…
ある日、いつものように訪れると、後から夢子もやってきた。
目的は、久太郎と同じであった。
軽く会釈をする夢子は、久太郎とは別の土牢に入り、そこの素兎と楽しげに歌いながら、お手玉や紙風船で遊び始めた。
その時、初めて夢子の笑顔を見た。
いつも、康弘や鬼座麿に連れ出され、玩具にされて泣いている夢子からは、想像つかないくらい楽しく幸せそうな笑顔であった。
今の夢子の笑顔は、その時の笑顔であった。
夢子は、久太郎がこちらを見てる事に気づくと…
『あっ…申し訳ありません…』
慌てて手を引っ込めようとした。
久太郎は、その手をそっと掴むと、首を振って頬擦りしながら笑いかけた。
すると、夢子も、またあの笑顔で笑い返した。
そして、ふと久太郎の股間に目を留めると、ゆっくりと脚を大きく広げて見せた。
『えっ?』
久太郎は、夢子の眼差しと、その先にある自身の股間を交互に見て、思わず顔を赤らめた。
いつの間に、股間のモノがすっかり膨張している事に今頃気づいた。
『久太郎様、いらして。参道は、開かれております。』
夢子が優しく笑いかけて言うと、久太郎は大きく頷き、更に大きく広げられた脚の間に入って行った。
そして、夢子の参道入り口に、膨張した股間のモノを近づけた。
しかし…
『やはり、今日はもうやめましょう。』
久太郎は、挿れる寸前で留めると、夢子の隣に身を横たえた。
『あの…でも….久太郎様…』
『夢子様、あなたは、やはり未拔(みぬい)です。』
戸惑う夢子の頬を撫でながら、久太郎はその目をジッと見つめ、答えて言った。
『未拔?でも、私はもう…』
『それは、夢子様が望まれての事ではありますまい。十歳で参道の膜を破られたのも、度々呼び出されて乱暴されたのも、試巫女に引き出されたのも…何一つあなたが望まれた事ではありますまい。
あなたは、まだ、未拔です。身も心も…』
『でも…でも…私…私…』
夢子は言いかけると、感極まったように、両手で顔を覆って泣き出した。
『久太郎様、お願いです!私を消して下さい!私の何もかも!私に染み付いた汚いものを全部消して下さい!でないと、私…私…もう、壊れてしまいそうなの!』
『それは…私のするべき事ではありますまい…』
『えっ?』
久太郎は、思わず目を見開いて顔を上げる夢子に、大きく頷いて見せた。
『それは、もっと別の方。夢子様にとって、もっと大切な方に、お願いするべき事かと思います。』
『もっと…別の…もっと大切な…』
『賢壱様…ですよ。』
『賢壱…様…』
夢子は、その名を口にした瞬間、また涙ぐんで俯いた。
『それは…無理…』
『どうして?』
『だって…だって…私…もう…』
『確認、されたのですか?一度でも…』
久太郎が言うと、夢子はまた顔をあげ、涙目で見つめ返してきた。
『まだでしたら、確認だけでも、なされば宜しいではありませんか。』
『確認…だけでも?』
『そう…確認だけでも。それでやはり駄目でしたら…その時は、喜んで、あなた様の御祭神様に、種を供えさせて頂きますよ。』
夢子は、唇を噛みしめ俯くと、難しい顔をして押し黙ってしまった。

*画像は韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。



コメント

苦悶

2020年08月27日 20時15分00秒 | 紅兎〜青鳥編



優子は、久太郎の股間の竿を掌で優しく包み込むように握り扱きながら、玉袋の裏側を丹念に舐め回していた。
玉袋の付け根と肛門の狭間を走る、チロチロとした舌先の感触が、擽ったくも心地よい。
『アァァ…』
優子が、左右の玉を交互に口腔内で転がしながら、竿の先端を指先で撫で始めると、久太郎は思わず声を漏らした。
かつて…
木の葉で優子を夢うつつにしていた久太郎が、今は、優子の舌先と掌の動きに微睡み始めている。
全てが消えてゆく…
激しい胸の痛みも…
深い悲しみも…
しかし…
『何グズグズしてるの!さっさと帯をお解き!』
耳の奥底から響く、教導司である姉巫女の怒鳴り声…
講堂広間の前に引出され、十二歳の幼巫女が帯を握りしめて涙ぐむ姿が脳裏を過ぎると、癒えかけた胸の疼きが、また蘇ってきた。
『何やってんだよ!早くしろよ!』
『さっさと脱げよ!』
周囲からは、主典達の怒号が飛び交い、若巫女達のクスクス笑う声が広がってゆく。
幼巫女は、目を真っ赤に泣き腫らしながら、震える手で帯を解くと、白衣が音もなく床に落ちた。
『おぉっ!』
『また、膨らんだな!』
『お碗がもうすぐ小山になるぞ。』
主典達が声をあげ、忽ち爆笑の渦が湧き上がる。
『嫌っ!』
幼巫女は、思わず両手で胸を覆って蹲ると、声を上げて泣き出した。
すると…
『ほら、立って!』
教導司の姉巫女は、幼巫女の小さく真っ白な背中に、思い切り教鞭を振りかざした。
『キャーーーーッ!』
悲鳴を上げて立ち上がる幼巫女に…
『胸から手を退けて!手を!』
教導司の姉巫女は怒鳴り散らしながら、更に教鞭を振り翳して、幼巫女を打ち据えた。
幼巫女が泣く泣く小さな胸を覆う手を下ろすと…
『さあ、みんなによく見せるのよ。今日も、これから、うんと可愛がって貰うんだからね。』
教導司は、幼巫女の両腕を後ろに組ませ、皆の方に前を向かせ、緋袴に手を伸ばした。
『嫌っ!嫌っ!お願いです…もう…もう…お許し下さい…嫌っ!』
『何が嫌ですって?十歳の時から、物欲しげに主典達を誑し込んでいたくせに…
本当は、こうやって、みんなに見られるのが、大好きなのよね。』
生唾を呑み込みながら、事の成り行きをジッと見つめる、欲情真っ盛りな年頃の主典の少年と若巫女の少女達の前…
『聞いてるわよ。毎日毎日…主典達に可愛がられた後、着物も着ずに素っ裸で教練場に来たって言うじゃない。それで、いつも、素兎と一緒に、裸ん坊で授業受けてたんでしょう?』
教導司の姉巫女は、必死に泣いて暴れ踠く幼巫女を、後ろから押さえつけて、緋袴の紐を解いてゆく。
そして…
『さあ、今日も存分に、みんなに見て貰いましょうねえ。それから、思い切り、可愛がって貰いましょうね。』
『嫌っ!嫌っ!嫌ーーーーっ!!!!』
幼巫女が、あらん限りの力を振り絞って、首を振り立てるのも虚しく、最後まで下半身を覆っていた緋袴も、スルスルと床に落ちていった。
『今日も何かありましたの?』
『えっ?』
『久太郎様の目、とても悲しそうですから…』
不意に、舐めていた玉袋から舌先を離すと、優子は久太郎の顔を見上げて尋ねた。
優しく包み込む小さな掌の中で、尚も扱き続けられる久太郎の股間のモノは、程よく膨張している。
指先で先端を撫で回すと、だいぶ滑り気を帯びていた。
参道に招くには、程よい頃合いかなと優子は思う。
『実はね…』
久太郎は、大きく溜息をつくと、静かに目を瞑り、今日も思いのたけを話し始めた。
回を重ねて交わるうちに…
優子は、身体を触れ合わせるだけで、久太郎の心の機微が解るようになっていた。
乳首や股間のソコ先端の突起を舐める舌先の感触…
乳房を揉む掌の感触…
股間のソコをワレメに沿って撫でる指先の感触…
最初は、乱暴で粗雑な鬼座麿達と違って、久太郎のソレは繊細で優しく、ただ気持ち良かった。
いつまででも、舐め続けて欲しい、揉み続けて欲しい、触り続けて欲しいと、いつも思っていた。
しかし…
あの日…
鬼座麿が、幼巫女の夢子と幼畜の琶淪波の名を口にした時、急に蒼白になる久太郎に気づいた。
優子は、何があったのかを尋ねた。
久太郎は、堰を切ったように思いのたけを語り、優子はそれを身体で受け止めた。
以来…
優子は、身体に触れ合う度に、久太郎の心の機微を感じ取るようになった。
乳房を揉む掌の動き…
股間のソコを撫でる指先の動き…
乳首や股間のソコ先端の突起を舐める舌先の動き…
股間のモノの竿や玉袋を舐めた時の反応…
股間のモノを扱き玉袋を揉んだ時の表情…
その一つ一つから、久太郎の心の痛みや悲しみを感じ取れるようになった。
そして…
二人重なり会う前…
その日その時、感じ取った久太郎の胸の痛みを聞くのが、優子の習慣となった。
同じ鰐鮫一族でも、格下で身分低い氏神家出自である久太郎が、格上の産土家出自達に囲まれ、陰湿な虐めを受けている事は知っていた。
養成所での話を聞くまでもなく、寮内でも、鬼座麿達にいつも虐められていたから…
しかし…
彼の口から、自身が受ける仕打ちへの痛みや苦しみが語られる事はなかった。
『私の組で、今日も種供(たねそなえ)の授業があってね…あの、試巫女(ためしみこ)として出される夢子が…』
口から出てくる話し…
それは、やはり出自の低さ故に虐めを受ける同じ組の者達…
種付けの授業に出される白兎や素兎達が受ける仕打ち…
御贄倉の前を通れば、目にする兎神子達の惨状…
畜舎に繋がれた穢畜の素兎達が、絶え間なく受ける凄惨な仕打ち…
彼等彼女達を目前にしながら、自身、格下の身分低い出自故に何も出来ない事へのやるせなさであった。
『そう、それはお辛かったでしょう。』
話を聞き終え、久太郎の肩をそっと抱き、頬擦りする時…
自分が愛した人は、何て優しい方なのだろう…
自分を愛してくれた人は、こんなに優しい人なのだ…
それは、『誇り』と言う言葉である事を、最後まで知る由も無かった熱い思いが込み上げてきた。
そして…
『久太郎様、御可哀想…でも、もう大丈夫。私、久太郎様の辛い事も悲しい事も、全部取り除いて差し上げますから…』
『優子…』
『私は、素兎。大きな罪を背負って産まれ、着物を剥ぎ取られた穢畜の素兎…
みんなの悲しい事や苦しい事を全部受け止めるのが勤め…
だから、私の中に全部、出してしまって…
そうしたら…
そうしたら…
久太郎様の辛い事も悲しい事も全部、全部、私の御祭神様が受け止めて、可愛い稚児(やや)になるの…』
再び目を開く久太郎に、優子は満面の笑みを浮かべて唇を差し出す。
久太郎も優子に笑みを返すと、唇を重ねてそっと押し倒し…
『久太郎様、いらして。私の参道は開かれております。』
一瞬、躊躇する久太郎は、優子の笑顔に促されるままに、股間のモノを、優子のソコにそっと押し当てた。
ゆっくりと、硬く膨張したモノが中に挿れられてゆく。
中で動きながら、優子の濡れた肉壁が、優しく挿れられたモノを包み込んでゆく。
そして、それは中の御祭神に触れるたびに、更に膨張して先端が滑ってゆく。
『ウッ…ウッ…ウッ…』
『アッ…アッ…アッ…』
交差する二人の声の高まりと同時に、久太郎の動かす腰の速度が早まり、合わせるように、優子も腰を跳ね上げてゆく。
もうすぐだ…
もうすぐ、中のモノは御祭神に向けて解き放たれる…
今日も一日、ずっと苦しんで来た事…
今日も一日、胸を痛め続けて来た事…
もうすぐ…
もうすぐ…
もうすぐ…
『久太郎様、いらして…』
優子は、絶頂の時を感じ取ると、両手を久太郎の頬に当てながら、満面の笑みを浮かべて言った。
『私の御祭神が、手を拡げてお待ちになられておられます。』
久太郎は、優子の言葉に大きく頷いた。
次の刹那…
『ウゥゥーッ…』
『アァァーッ…』
二人は一際声をあげると同時に静止して…
優子の中に、久太郎の放ったモノが、じんわりと広がって行った。
『久太郎様、今日も沢山の子種様を、御祭神様に捧げて来られましたわね。』
優子は、久太郎の膝の上で、まだ股間のソコから溢れ返るモノを手で掬いながら、ニッコリ笑って言った。
久太郎は、何も答えず、優子の股間と手を濡らす、自分の放ったモノを複雑な眼差しで見つめている。
まだ、胸の痛みは癒えぬようだ。
しかし…
『大丈夫…久太郎様の罪は、浄められました。私の御祭神様が、全部、受け止めて下さいましたもの…』
『それでも、あの子は…夢子は…』
『良いのです。久太郎様の、その優しいお気持ちだけで、夢子様も十分だと思いますわ。
私だって、そうでしたもの…』
『優子も?』
『はい。ただ…鬼座麿様達に、私がされてるのをご覧になられ、辛そうな顔、一緒に苦しんで下さっているお顔をみるだけで、私はどれ程救われましたことか…』
優子が言うと、久太郎は忽ち双眸を涙で濡らし、優子を強く抱きしめ、嗚咽を漏らし始めた。
そしてまた、二人は抱き合って束の間の夜を過ごす。
優子は、嬉しかった。
今まで、傷を手当てしてもらい、弁当を隠し持ってきて食べさせて貰い、素敵な夢で生きる希望を持たせて貰ったり…
いつも、親切にして貰っているだけだった、久太郎の力になれる自分が嬉しかった。
人の罪を受け止め購う素兎の定め…
物心ついた時から、一度も着物を着た事も身体を覆った事もない優子に、恥じらいはない。
ただ…
いつも寒くて…
いつもひもじくて…
いつも痛くて…
素兎として産まれてきた事を、ひたすら呪い続けていた。
それが…
今は、久太郎の痛みや苦しみを受け止める事のできる素兎である事が、たまらなく嬉しかった。
自分は、あと、どれだけ生きる事ができるのだろう…
主典見習いは、六年で終わりを迎える。
あと四年で、久太郎は何処かの社の神職者となる。
自分もまた、あと二年足らず…
十二歳を迎えれば、此処を出される。
子をなせば、三諸島へ…
子を生さなければ、異国に売られてゆく…
どちらにしても、穢畜の素兎に、着物を着る事は許されない。
道中、全裸の姿を晒さしものにされ、引き摺るように連れられてゆくのだ。
とは言え…
その二年を、生きる事ができるかどうかもわからない。
おそらく、二年なんて生きられないだろう。
ならば、その間…
自分は、素兎として、存分に久太郎の心の傷を受け止めてあげよう…
それが、自分が生きてきた、唯一の証となる…
そう思い、優子は毎日、久太郎の胸の痛みを聞き、抱かれ、救われた顔を見ては、今度は互いに求め合う思いのままに抱き合い続けた。
しかし…
『まあ!夢子様が!』
『そう…種供の相手に、彼女は私を選んでくれたんだよ。』
『それは、よろしゅうございましたね。きっと、久太郎様の優しさが、夢子様にも通じたのでしょう。』
ある日…
主典の受ける高等授業の一つ…
種供の授業で、いつも話に聞く幼巫女の夢子が、自ら久太郎の相手を買って出てくれた話を聞き、優子は手を叩いて喜んだ。
神領において、男女の行為を行う祭祀には、二通りある。
一つは、社毎に囲われた兎神子を領民達と交わらせ、領外の子のない名家に里子として送り込む為の子を産ませる神饌共食祭。通称、種付と呼ばれる祭祀。
一つは、社毎に使える巫女に手をつけ、領内の子のない産土家の里子とする生饌直会祭。通称、種供と呼ばれる祭祀。
神領において、何よりも重視していたのは、身分の上下関係なく、女に子を産ませる事であった。
殊に、兎神子や巫女に子を産ませる事は、神領そのものの存在意義であり、何より存亡に関わる事であった。
故に、養成所で最も重要視されるのは、種付と種供の授業であった。
種付と種供は、出仕巫覡の頃から行われる。
内容は、どちらも行為の実技である。
違うのは…
種付授業の実技は、境内の教練場にて、教導司の指導を受けながら、白兎や素兎を相手に、見習い巫覡が交代で行為をする。
対し、種供の授業の実技は、二人一組の見習い巫覡が、障子に仕切られた閨房に入り、担当の教導司の指導を受けながら行為をする。
その際、種付実技は、順番待ちの見習い巫覡達が、周囲で見学するのに対し、種供実技は、他の見習い巫覡は決して覗いてはいけない秘事とされている。
教導司が、種付授業は一人の禰宜か権禰宜なのに対し、種供授業は、複数の姉巫女(あねみこ)達であるのも、大きな違いと言えば、違いと言える。
この種供授業において、実技の相手は、見習い巫女が決めて良いとされている。
最も…
同じ鰐鮫一族でも、出自家柄によって、身分格差は歴然としており、男女間に至っては天地の開きがある。
姉巫女以上にはなれない女は、神職者の道が約束されている男に逆らってはならない事を、幼少期から徹底的に仕込まれている。
自分で決めて良いと言われても、兼ねてより見込まれている男を選ぶのが、不文律の決まり事のようになっていた。
選ばなければ、後でどんな報復と制裁を受けるかわからないのである。
殊に…
宗家筋をかなり離れた分家出自の夢子に、選択肢など皆無に近かった。
そして、産土ですらない氏神出自の久太郎は…
誰も選ぶ者はいなかった。
種供相手に選ぶ巫女のない久太郎の相手は、必然的に白兎があてがわれる。
そうなると、実技を行う閨房は与えられない。
閨房を与えられるのは、鰐鮫一族の子を産む巫女だからである。
身分低い氏神家の者と、領外者の子を成す白兎との閨事に、鰐鮫一族の子を宿す為の神聖な閨房は与えられる道理はなかった。
若巫女達が、予め決まっている相手を形式的に次々と選んでゆき、閨房に消えてゆく中…
『さあ!さっさと始めるのよ!』
教導司の巫女に怒鳴られながら、久太郎は庭先で白兎の少女と抱き合う事になる。
『さあ、最初は何をするのかしら?』
周囲からは、忽ちクスクスと笑う声が立ち込める。
久太郎より先に、白兎の少女が唇を噛みしめ涙ぐむと…
『怖がらないで…大丈夫だから。』
久太郎は、優しく白兎の肩を抱きしめ、唇を重ねた。
すると…
『おぉーっ!氏蟲の奴、兎の唇を吸いやがったぞ!』
『うわぁーっ!汚え!』
『男のモノをしゃぶる唇を吸える何て、やはり、こいつは便所に蠢く氏蟲だ!』
嘲笑の声と共に、爆笑の渦が湧き上がった。
一方…
『さあ、夢子は誰を選ぶのかえ?』
既に、実技前の試し授業で散々弄ばれ、真綿色の全裸の肩に白衣を羽織っただけの夢子が、姉巫女の一人に誰を選ぶのか迫られていた。
『試しで、一番良かった相手を選べば良いのだぞえ。散々楽しんだ上、一番良かった男にもう一度水入らずで可愛がって頂ける。こんな冥利はあるまいに。』
姉巫女が、夢子の乳房を撫でさすりながら言うと、周囲を取り巻く主典達は、試しでその乳房を散々揉んで舐め回した時の余韻を思い出して舌舐めずりをした。
『ほらほら、早く選べよ。』
『此処をさっき以上に、熱くしてやるからよ。』
『また、おまえの御祭神様をたーんと喜ばせてやろうぜ。』
既に選ばれる事が決まっている主典達は、既に試しで彼等が中に放った子種に塗れる夢子のソコを撫で回しながら、急かせるように言う。
少し離れた後ろでは、恰幅の良い年長の主典が、これから閨房を共にする若巫女を腕に抱き、酷薄な笑みを浮かべて見つめていた。
小川中曽根鱶見家出自の康弘…
鱶見家主典頭であるが、鱶見家と言えば、鰐鮫連十二家の中でも、鱶腹総社家に次ぐ三大一宮家の一つである。その主典頭と言えば、実質、全主典の頭と言える男であった。
すると…
『私…私…久太郎様を…久太郎様を選びます…』
肩を窄めて正座し、両手の拳を握りしめていた夢子は、硬く瞑らせた双眸を見開き、意を決したように言った。
途端…
『何だと?』
康弘は忽ち形相を変えて、夢子を睨み据えた。
『夢子、今、何て言った?俺は何か聞き違いをした気がするぞ。』
夢子は、康弘の血走る眼光に、一瞬、肩を窄めて怯みつつも…
『私、久太郎様のお種様を、御祭神様にお供えしとうございます!』
更に声を張り上げて言い放ったと言う。
『だから、前から申し上げているではありませんか。久太郎様のお優しいお気持ちだけで良いのです。いつも、自分の事で胸を痛めて下さる方がいらっしゃるだけで、私も夢子様も…』
優子が、うっとりした眼差しを向けて言うと…
『そのせいで、あの子は前よりも…』
久太郎は、グッと握りしめた拳で何度も膝を叩いたかと思うと、そのままムッツリ黙り込んでしまった。

*画像は、韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。

コメント

誇り

2020年08月18日 11時47分00秒 | 紅兎〜青鳥編



緩やかに過ぎて行く。
二人だけの世界…
二人だけの時間…
束の間の至福…
細い首筋をチロチロ舐め回していた久太郎の舌先が、胸元に向けてゆっくり這うのに合わせ、股間のソコを弄り出す。
『アンッ…』
優子は、肩と爪先を同時に窄めながら、思わず声を出す。
『優子…』
『凄く、気持ち良いです。』
『そうか。』
一瞬、心配そうに顔をあげた久太郎は、優子がニコッと笑って答えると、安堵した様に頷き返す。
久太郎の中指が、ワレメに沿って撫でるのに合わせ、碗を逆さにした様な乳房を揉み出す。
『アン…アン…アン…』
優子は、また声を上げながら、腰を浮かせる。
鬼座麿達に痛めつけられたソコ…
傷だらけのソコ…
発毛の気配もないソコは、ヒダがはみ出る程肥大し、色はすっかり黒ずんでいる。
発情真っ盛りな年頃の少年達のモノを、日に何十何百と貫かれ、孔もおよそ十一をかなり前にした幼い少女のものとは思えぬ程、広がっている。
久太郎は、今や指の二本くらい易々と受け入れてしまえそうなソコに触れながら、また軋む様な胸の痛みに苛まれる。
その痛みの反動でか、まるで雛の頭を撫でるように優しい指先の動きがくすぐったい。
『アーン…そこ…そこ…そこ…アーーーンッ…』
久太郎が、乳首を咥えて吸い出すと、優子は身をくねらせながら、声を漏らし…
『アン…アン…アーン…そこ…そこ…それ…それ…もっと…もっと…アーン…もっと…』
乳首を舌先で転がすように舐めながら、股間先端の突起を摘んで揉み出すと、初魚の如く腰を跳ねさせ更なる愛撫を求める。
『そう…そう…そこ…それ…もっと…もっと…』
何処までも優しく…
何処までも繊細な舌先と指の動き…
今にも全身がフワフワと浮かび上がってしまいそうな心地良さに、狂わんばかりに乱れる、優子の幼い身体…
しかし、優子の手は、休みなく久太郎の股間のモノを扱き続け、頭の中は膨張具合を正確に判断できる程に冴えてもいた。
『久太郎様、いらして。』
優子は、久太郎のモノが、頃合いよく膨張したのを見極めて、声をかけた。
久太郎も、乳首から口を離して顔をあげ…
『私の参道は、もう、開かれております。』
優子が満面の笑みで言うと、大きく頷いた。
そして…
久太郎は、股間のモノ先端を、優子のソコに押し当て…
『アッ…アッ…アッ…』
『ウッ…ウッ…ウッ…』
二人の声が交差する中…
優子は、ゆっくりと、自分の掌の中で膨張させたモノが、中に入り込んで来るのを、下腹部いっぱいに感じ取る。
やがて…
下腹部の奥で、御祭神を優しく小突かれる感触を得ると….
『アーン…アン…アン…アーーンッ…』
最初はゆっくり…
徐々に速度を早める、久太郎の腰の動きに合わせ…
優子は、心地良さそうな声を漏らしながら、背中を反らせ、腰を跳ね上げさせていった。
二人が、こうして一つに繋がるようになって、何ヶ月経つのだろう…
『久太郎様、私、愛してます。久太郎様を愛してます。』
『私もだよ、優子。君を愛しているよ。』
『嬉しい!私、幸せです!久太郎様に愛されて、とても幸せです!』
唇を重ね、肌を重ね、何度も何度も久太郎の放つモノを受け入れる度に、優子は同じ言葉を繰り返し続けた。
おそらく…
優子の短い人生の中で、『幸福』と呼べる時があったとしたら…
後になって思えば、責め苛まれるだけで終わった人生も、終わりに近づいたこの頃だけだったかも知れない。
それでも、久太郎と存分に結ばれ続けたこの時期…
優子は、人の何十年分、何百年分の幸福を噛み締めていた。
もう、絶え間なく鬼座麿達に責め苛まれる時すら、苦痛ではなくなっていた。
何故なら…
『優子…』
鬼座麿達に、小さな身体を微塵に千切られそうな程、責め苛まれた後…
振り向けば、久太郎の優しい笑顔がそこにあった。
『もう大丈夫だよ。私が守ってあげる。今から君は、私だけのものだからね。』
『久太郎様!』
思わず声をあげて両手を広げる優子を、思い切り力強く抱きしめるなり、久太郎は唇を重ねた。
『おいっ!見ろよ見ろよ!氏蟲の奴、また、便所の口を吸ってやがるぜ!』
『うわーっ!汚えー汚えー!便所の口を吸うなんて、やっぱり氏蟲だぜ!』
『乳も吸え、乳も!』
『参道もしっかり舐めろよ!』
『尻の穴も忘れんなよ!』
忽ち、周囲から同寮達の下卑た野次が飛ぶ。
産土出自の鰐鮫一族で、兎神子の身体に口をつける者はいない。
兎神子達は皆、玉串さえ払われれば、誰にでも身体を開き、子種に塗れて汚く穢れていると思っているからだ。
特に、絶え間なく、求められればいつでも何処でも誰にでも身体を開き、常に子種に塗れている素兎の身体は、便所と同じにみなしていた。
兎神子を抱く時は、身体の何処にも口を触れず、愛撫もせず、ただ責め苛んで、苦痛に呻かせて楽しむだけであった。
そんな素兎を、久太郎が唇を重ね、乳首を吸い、全身舐め回すのを、同寮達は面白がって見物していた。
特に、久太郎が、優子の股間のソコと、尻の孔を舐め始めると、一斉に湧く。
『オォーッ!コイツ、始めやがったぞ!』
『参道を舐めてやがるぜ!子種塗れの参道をよ!』
『うわっ!尻の孔まで!汚えーのー!』
皆、指差しながら、ゲラゲラと下卑た笑い声を上げ、口々に嘲笑の声を上げた。
そんな取り巻きの寮生達一人一人をじっくりと見回しながら、優子は、唇を重ね、濃厚に舌を絡ませながら、久太郎の手を股間に導いてゆく。
久太郎は、優子の股間のソコを、ワレメに沿って優しく撫で出すと、重ねた唇を離し、首筋から胸にかけて、一箇所一箇所丹念に舐め回してゆく。
『アンッ!アンッ!アンッ!』
優子は、もう一度、嘲笑の声を浴びせる寮生達一人一人を眺め回しながら、大きな声で気持ち良さそうな喘ぎ出した。
『そこ…そこ…それ…それ…アンッ!アンッ!アンッ!もっと…もっと…アーン!アン!アン!アーン!』
何処か誇らしげな声…
何処か見せつけようとするような声…
絶えず責め立てられてあげる、悲鳴や呻きにも増して大きな声…
久太郎は、その声に後押しされるように、優子の身体の隅々を、優しく丹念に舐め回す。
『良い!良い!もっと…もっと…凄く良い!』
久太郎が、股間のソコの先端突起を優しく摘みながら、片方の乳首を吸い、片方の乳房を揉み出すと、優子は顎を反らせ、肩を浮かせて更に声を上げた。
優子にとって、それは、せめてもの抵抗であった。
どんなに痛い事をされても、一言たりとも『痛い』と言う事は許されない。
どんなにやめて欲しいと望んでも、一言たりとも『もう、やめて』と哀願する事も許されない。
勿論、暴れて抗うなど論外である。
ならば、せめて…
『アーーーーンッ!凄く…凄く…凄く良い!そこ…そこ…凄く良い!アーーーーンッ!』
久太郎が、舌先を股間のソコに運び、それまで指先でなぞるように撫でていたところを舐め出すと、優子は思い切り腰を浮かせて一際大きな声をあげる。
久太郎にされるのは、とても気持ち良い…
久太郎とするのは、とても嬉しい…
久太郎と繋がるのは、とても幸せなのだ…
それまで、苦悶の声しかあげて見せなかった者達に、見せつけるように、声を限りに喘ぎ、全身の動きで示して見せる。
優子にとって、それが唯一、自分を責め苛み弄び、ボロボロに貪り続ける者達への抵抗であり、抗議でもあった。
やがて…
『久太郎様、いらして…』
久太郎の唾液と愛液とで、ソコを存分に濡らした優子は、うっとりするような眼差しを向けて、久太郎に言う。
『私の参道は、開かれております。』
久太郎は大きく頷いて見せると、優子の脚を広げて、破裂寸前な程に膨張した股間のモノを、優子のソコに押し当てた。
『優子、行くよ。』
『いらして…御祭神様が待ちわびておられます。』
その時、周囲の景色が消える。
優子の視界に、それまで見せつけようと見回し続けた、他の寮生達の姿はもうなかった。
あるのは二人だけの世界…
『優子…』
『久太郎様…』
優子は、もう、久太郎の受け入れ方を熟知していた。
最初は全身の力を抜き…
ゆっくり中に挿れられてゆくモノを味わうように、徐々に下腹部に力を加えて、股間のソコを締めて行く。
『ウゥッ…』
久太郎は、低い声を漏らした。
湿り気を帯びた小さな肉壁が、挿入に合わせて収縮し、股間のモノを吸盤のように吸い寄せる。
『ウゥッ…』
『アァァッ…』
限界奥まで達し、二人が同時に声を漏らしたのを合図に、久太郎はゆっくり腰を動かし始めた。
『ウッ…ウッ…ウッ…』
『アッ…アッ…アッ…』
二人は、重なり合う部分が、次第にほかほかと暖かくなる感触を噛み締める。
『ウゥッ…ウゥッ…ウゥッ…』
『アンッ…アンッ…アンッ…』
久太郎の腰の動きが次第に早まり出すと、優子も合わせて腰を跳ね上げる。
『お父さん…お母さん…』
次第に白み出す視界の先に、木の葉の見せる両親の笑顔が浮かび上がってきた。
最近、余り会いに行ってないな…
ふと、思う。
木の葉の幻影に遊ぶ事が少なくなったからだ。
その分…
優子は、久太郎と重なりたがったし、久太郎も、そうする事で、木の葉を使う量を減らせるならと、望まれるままに、優子を抱くようになったからだ。
『お父さん…お母さん…元気ですか?』
優子は、満面の笑みを傾ける、木の葉の見せていた両親に、心の中で語りかけた。
『私は、元気です。とっても幸せなの…久太郎様に、毎日、毎日、可愛がって頂いて、とっても幸せなの…』
久太郎の腰の動きが、更に加速化した。
中に挿れられたモノも、限界まで膨張してる。
『ウゥゥッー…ウゥゥーッ…ウゥゥーッ…』
『アーン…アンアンッ…アァァーン…』
そして、二人は同時に静止して…
『優子…』
『久太郎様…』
互いに名を呼び合い、満面の笑みを交わした刹那…
優子の中に放たれたモノが、二人の全身に暖かな心地よさを全身に広げさせて行った。
『おいっ!いつまでひっついてんだよ!』
『こっちにも順番回せよ!順番をよ!』
その日も、久太郎は見物人達の前で、何回、優子の中に放って見せただろう。
しかし、何度放っても、久太郎は優子を離そうとせず…
優子もまた、久太郎から離れようとしなかった。
『退けよ、コラッ!』
『さっさと退けって、言ってんだよ!』
二人を引き剥がそうとし、蹴り付け踏みつけようとする寮生達から守るように、久太郎は優子に覆い被さり、唇を重ね続けた。
ずっと、優子を庇いたくても庇えなかった…
ずっと、優子を守りたくても守れなかった…
しかし、重なり会える関係になった以上、その思いをゆずる事はもうしなかった。
一度重なったなら、どんなに殴られ、踏みつけられ、蹴飛ばされても、決して離すまいと思った。
『愛してるよ、優子…愛してる…』
『久太郎様、私も…私も愛してます。』
二人は、寮生達に踏みつけられている間中、その言葉を交わし合っては、また、唇を重ねた。
どんな暴行にあっても苦痛はない。
どんな罵声も耳には届かない。
ただ、決して離れる事のない相手の温もりだけが、心地良かった。
しかし…
『まあ、良いさ…』
尚も久太郎を踏みつけようとする鱶鰭蔵垂(ふかひれぞうすい)の巨大を静止する鬼座麿が…
『氏蟲に便所兎…汚えもの同士、精々ちちくり合わせてやろうじゃねえか。
俺達は、そろそろ上品なモノを食いたくないか?』
嘲るように言うなり、久太郎の顔色が変わった。
『オォーッ!そうか、そうか…中曽根小川鱶見の康弘様の御相伴か!』
『河相鱶捕家(かわいふかとりけ)の夢子とか言う、良い幼兎を捕まえてきたそうだからな!』
『それと、帰りに畜舎寄りと行こう!最近、琶淪波(べろんぱ)とか言う活きの良い幼畜が、教畜に出されたからな!』
辺りからは、口々に言う、寮生達の下卑た笑いが飛び交い出した。
夢子…
琶淪波…
やがて…
二人を残して、寮生達が消えてゆくと、久太郎はいつまでも同じ名を、心の中で呟き続けた。
瞳を潤ませ、唇を噛み、拳を握り震わせている。
『久太郎様?どう、なさいましたの?』
気づけば、優子が心配そうに見つめていた。
『あの…痛むのですか?鱶鰭蔵垂様に蹴られたところが…』
『そんな事ないよ。』
久太郎が、笑みを浮かべ、頬を撫でてやっても、優子は尚も涙目で見つめていた。
自分を庇って、蹴られ踏みつけられたところが痛むのだと思ったのだ。
久太郎は、そんな優子の肩を抱きしめ頭を撫でてやると、徐に起き上がり…
『優子、お腹空いてない?』
言うなり、何処からとなく曲げわっぱを取り出し、蓋を開けて見せた。
『わあ!栗おこわ!』
忽ち、優子の顔が輝き出した。
『さあ。それ、食べたら、また…』
久太郎が、もう一度頭を撫でて言うと…
『はい、久太郎様。』
優子は、胡座をかいて両手を広げる、久太郎の膝に乗って、曲げわっぱの弁当を頬張り始めた。
『ねえ、久太郎様…』
途中、甘えるように顔を上げ、久太郎の顔を見上げると…
『アレを、して欲しいのか?』
『はい。』
『そうか、アレか…』
久太郎は大きく頷くと、後ろから優子の胸と股間に手を回し、碗のような乳房を揉み、未だ発毛の兆しのない股間のソコを、中指で撫で始めた。
『わあ、くすぐったい…』
忽ち、優子は肩を窄めてクスクス笑い出した。
『ねえ、もっと…もっとして、久太郎様…』
『しょうがない子だな…』
久太郎は言いながら、今度は、乳首と股間ソコの突起を同時に優しく指先で弄ってやる。
『アハハ…くすぐったい…くすぐったい…アハハ…』
優子は、一層肩を揺すって笑いながら、弁当の栗おこわに木匙を差し込み、頬張り続けた。
しかし…
『ねえ…さっき、鱶鰭蔵垂様と鱶鰭秀舞様が仰られていた、夢子様と琶淪波ちゃん、何かありましたの?』
弁当を食べ終えた優子は、また、心配そうに久太郎の顔を見上げて尋ねてきた。
『何故?』
『二人の名を耳にされた途端でしたもの…久太郎様のお顔の色が変わられたのも…』
『聡い子だな…』
久太郎が、愛しそうに優子の頬についた米粒をとって、小さな口に入れてやると…
『お話しして下さいませんか?』
一瞬、クスッと笑って口に入れられた米粒を飲み込むと、また、久太郎の顔を見上げて言った。
『お力になって差し上げたい…久太郎様のお力に…』
『そうか…実はね…』
久太郎は、静かに目を閉じると、重い口を開いて話し始めた。
養成所で出会った、鱶捕末社領河相鱶捕家出自の夢子と言う幼巫女と、教畜に出されたばかりの琶淪波と言う幼畜の素兎の事…
彼の目の前で、二人の身に起きた事を、一つ一つ噛み砕くように語り続けた。
『そうでしたの…』
優子は、全て聞き終えると、見つめる眼差しを涙ぐませた。
『久太郎様、本当に、お辛かったのですね…』
『辛いのは、私ではない…あの子達だ…来る日も来る日も、あんな目に合わされるあの子達が…
だのに、私は…私は…』
久太郎は言うと、また、硬く目を閉ざし、唇を噛みしめ、握りしめる拳を震わせ出した。
すると…
『でも、もう大丈夫。』
優子は、涙に濡れる頬に笑みを浮かべ、久太郎の拳を優しく両手に包み込んで頬擦りをして見せた。
『私、久太郎様の辛い事も悲しい事も、全部取り除いて差し上げますわ。』
『君が?』
『はい。だって、私は素兎ですもの。
深い罪を背負って生まれて来た贖いに、みんなの悲しい事や苦しい事を全部、この身体に受け止める穢畜の素兎ですもの…
だから、私の中に全部、出してしまって…
そうしたら…
そうしたら…
久太郎様の辛い事も悲しい事も全部、私の御祭神様が受け止めて、いつか可愛い稚児(やや)になるの…』
『優子…』
再び目を開く久太郎に、優子は満面の笑みを浮かべて唇を差し出す。
久太郎も優子に笑みを返すと、唇を重ねてそっと押し倒し…
『久太郎様、いらして。私の参道は開かれてますわ。』
優子の笑顔に促されるままに、股間のモノを、優子のソコにそっと押し当てた。
私は素兎…
久太郎の膨張したモノが、ゆっくり中に入るのを感じながら、優子は心の中で呟いた。
深い罪を背負って生まれて来たから…
罪を脱ぎ捨てる証に着物を剥がれた穢畜の素兎…
罪を贖い禊ぐ証に皆の罪を受止める穢畜の素兎…
久太郎のモノが、中で動き出すにつれ、優子は天井の彼方に、また、木の葉の見せる両親の姿を見つめた。
『お父さん、お母さん…
私、凄く幸せなの…
だって…
だって…
こんなに優しい久太郎様に、愛されてるんですもの…
私だけでない…
目の前で虐められている人を見て、誰に対しても胸を痛める優しい人に、愛されてるんですもの…
私を産んで下さって、ありがとう。
私、産まれてきて良かった…
素兎に産まれて良かった…
こんな優しい人の罪を…
こんな優しい人の傷を…
全部、受け止めてあげる事ができるんですもの…
私、稚児(やや)を産みたい…
久太郎様の罪や傷が、私の御祭神様に清められて産まれて来る稚児(やや)を産みたい…
お父さん…
お母さん…
私、幸せ…
私、とても幸せ…』
優子が、天井の彼方に見える両親に向かって、心の中で呟いた時…
下腹部の祭神に当たる、久太郎の膨張したモノ先端の感触から、絶頂の訪れが近い事を感じ始めた。
『ウッ…ウッ…ウッ…優子…優子…』
『久太郎様、いらして、さあ早く!御祭神様が、両手を広げて、お待ちになられておりますわ!』
優子が、久太郎の顔を見つめて満面の笑みで言った刹那…
『ウゥゥーッ…』
『アァァーッ…』
二人の動きが静止した。
優子は、中に放れたモノの暖かさが、全身に広がって行くのを感じながら、久太郎の顔をジッと見つめた。
『優子…』
『罪は、贖われました。私の御祭神様の中で…』
久太郎は、満面の笑みで言う優子の言葉を耳にした途端、双眸から涙を溢れさせた。
『私、幸せです。久太郎様にお会い出来て、愛されて…久太郎様の辛さや苦しさも受け止められて…ほんとうに…』
優子は言うなり、胸に顔を埋めてくる久太郎の肩を力強く抱きしめた。
その時…
優子の胸いっぱいに溢れ返っていた思い…
熱い思い…
滾る思い…
それは、幸せと言うのではなく誇り…
久太郎が自分だけではなく、誰にでも心優しい人だと言う事…
そんな久太郎に愛された事…
そんな久太郎を愛せた事…
そんな久太郎の罪や傷を受け止められた事…
全てに対する強い誇りなのだと言う事を、最後まで誇りと言う言葉すら知る事のなかった優子に、知る術はなかった。
*画像は、韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。


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目覚

2020年08月15日 10時15分00秒 | 紅兎〜青鳥編



優子の祭神が目覚めた。
『どうした?痛むのか?』
久太郎は、彼のモノを舐め出した時から、辛そうに下腹部を撫で回す優子に聞くと…
『ううん…何でもない。』
優子は、その度に久太郎の顔を見上げて笑みを返しては、また、久太郎のモノの付け根から尿道に沿い、先端に向けて舐め始めた。
竿を包み込むように優しく握り、人差し指で先端を撫でながら、カリをチロチロと舐める小さな舌触り…
しかし、また眉を顰めて下腹部を抑える優子の舌の動きは振るわない。
今日も、一日中、鬼座麿達に激しく責め苛まれ、ソコは傷だらけであった。
肉壁の擦り傷も、付け根の裂けた傷も手当てしたが…
やはり、奥まで傷ついていたのだろうか…
後で、もう一度見てやろう…
基本、参道奥の祭神…子袋を傷つける事は、素兎に着物を着せるのと同じくらい、神領に置いて最大の禁忌である。
神職見習いである出仕巫覡達に、教畜の身体を使って行われる授業も、いかに子袋を傷つけずにソコを弄り回すかを教え込む為のものである。
しかし、実際には、素兎に着物を着せる禁忌は極端に守られているが、子袋を傷つける禁忌は、殆ど無視に近い。
『アァァーッ!アァァーッ!アァァーッ!』
激しく首を振り立て声を上げる、優子の小さなソコに、身の丈六尺五寸、重さ三十貫はある鱶鰭蔵垂(ふかひれぞうすい)が股間のモノを捻り込んでいた。
身体が大きい鱶鰭蔵垂は、股間のモノも桁外れに大きい。
先端が半分入った程で、優子の小さなソコの付け根は裂け、子袋が押し潰されそうになる。
それを、今日はかなり奥まで乱暴に捻り込んで、責め立てていたのだ。
『よしっ!頑張れ!鱶鰭蔵垂(ふかひれぞうすい)、頑張るんだ!』
『半分入った!もう少し!もう少しで付け根まで行けるぞ!』
鱶鰭業座(ふかひれぎょうざ)と鱶鰭入誕丹面(ふかひれにゅうたんたんめん)が、掛け声をかけると、鱶鰭蔵垂は更に股間のモノを捻り込む手を強める。
『イィィーーーッ!!!イィィーーーッ!!!イィィーーーッ!!!』
優子が更に声を張り上げると同時に、ブチッと嫌な音がする。
鱶鰭蔵垂は、裂けて孔が広がり、挿入し易くなった事を知るとニィッと笑い…
『フッ!フッ!フッ!フッ!』
鼻息荒く、腰を激しく動かし、優子のソコを抉り始めた。
やがて…
『ウオッ!ウオッ!ウォーーーーーーッ!』
鱶鰭蔵垂が、獣の咆哮にも似た声をあげた。
次の刹那…
『アァァーーーーーーッ!!!』
凄まじい絶叫を上げる優子の股間から、血と中に放たれた白濁とが混じり合ったモノが溢れ出した。
見れば、鱶鰭蔵垂のモノが付け根近くまで挿入されている。
『よーしっ!』
『やったーっ!』
鱶鰭丹面(ふかひれたんめん)と鱶鰭羅阿面(ふかひれらあめん)が拳を振り上げる中…
『ウゥゥー!ウゥゥー!ウゥゥー!』
鱶鰭蔵垂は、未だ萎える事のないモノを優子に突き刺したまま、尚も余韻に浸る。
すると…
『退けっ!』
鬼座麿が割って入って鱶鰭蔵垂を押し除け、優子の脚を広げてソコを見下ろした。
ソコは、血と白濁に塗れてぐっしょり濡れている。
『次は俺の番だ。』
鬼座麿は、鱶鰭蔵垂に負けず劣らぬモノを袴から出しながら、ニンマリ笑って言った。
『優子、今夜はもう良い。それより、もう一度見てやろう。』
久太郎は、下腹部を抑えながら、尚も股間のモノを舐め続ける優子を止めようとすると…
『ううん…もう少しですから…』
首を振って言い掛ける優子は…
『アグッ!』
呻きを漏らし、久太郎のモノを握りしめながら、蹲った。
『優子!』
久太郎に抱き起こされた優子は、自分の股間を見るや、忽ち蒼白になった。
『あっ…血…』
『見せてみろ!』
久太郎は、夥しい出血をするソコに顔を近づけるや…
『ウッ!』
鼻をつくような異臭に思わず顔を背けた…
『久太郎様…』
『大丈夫だよ、優子。』
優子が、不安そうに顔を見上げてくると、久太郎は優しく微笑みかけた。
『おめでとう、君は女になったんだよ。』
『えっ?』
『そう…女の身体になったんだ…』
久太郎は、そう言って首を傾げる優子の肩を抱きつつ、血に濡れた地面を複雑な眼差しで見つめた。
祭神の目覚め…
神領では、最初に月のモノが訪れる事を、そう呼ぶ。
穢畜の兎に月のモノ…
鬼座麿の寮長試験を勝ち取った時から逆算しての年齢が正しければ、優子はもう十歳半ば…
確かに、訪れるモノが訪れてもおかしくはないのだが…
久太郎の知る限り、素兎に月のモノが訪れる前例をあまり知らない。
兎幣とは、この国の血を残す為の儀式とされている。
無垢な少女を贄の兎として捧げ、神の御魂を受けた男に抱かれて産んだ子を、血を受け継ぐ子のない家に授ける事で、この国の命脈を保つ。
故に、本来ならば、神領において兎神子は読んで字の如く神の子であり、生ける御神体とも言える尊い存在だと聞かされている。
少なくとも、久太郎の父…恵久介からは、そう教えられていた。
だから、恵久介は兎神一族をとても大切にしていたし、二十歳を過ぎ、白兎を解かれた少女達をとても丁重に迎え扱っていた。
兎神子を解かれた後、月のモノがなくなるまで氏神社で兎神子を務める古兎(ふるうさぎ)を置いたのも、他に行き場のない彼女達を養う為であった。
しかし…
いつの頃からか、兎神子は卑しい遊女として扱われるようになった。
兎神家と呼ばれる兎神子の一族達に至っては、犯罪者家族が落とされる賎民扱いである。
きっかけは、南北朝時代…
ある氏神宮司の幼い娘が、最初の皮剥を受け、素兎にされた事がきっかけであったと言う。
当時、神領全域に長い飢饉が続き、それは領民達が長年犯し続けた罪業の報いだと言う託宣があった。
飢饉を鎮めるには、贄の素兎として選ばれた無垢な幼女が一人で罪業を背負い、禊を受けて贖罪をする必要があるとされた。
この禊として着物を全て剥ぎ取られ、贖罪として神領中の男達の種付けを受ける儀式が、皮剥であった。
剥ぎ取られた着物には人々の犯した罪業が封じ込まれ、素兎の中に流される子種には、人々の贖罪を願う思いが込められていると言う。
そして…
素兎が新たな命を宿した時、この禊と贖罪は成就されると言う。
故に、素兎は新たな子を宿す日まで、贖罪を求める男達の種付けを絶え間なく受ける事が強いられるようになった。
しかし、何て事はない…
社領の社と領主に従わぬ者達への報復と見せしめが、本当の目的であった。
当初、託宣によって兎神家の幼い娘の中から選ばれていたが、いつの頃からか、犯罪者の幼い娘も懲罰として素兎にされる事が盛んに行われ出した。
それがきっかけで、兎神家そのものが犯罪者一族のように思われ、御神体にも等しい神聖な兎神子達も、卑しい遊女として扱われるようになったと言う。
穢畜の素兎…
親の罪への懲罰で素兎にされた子…
彼女達には、殆どまともな食べ物は与えられない。
彼女達の口に捻り込まれた、男達のモノが放つ子種が唯一の餌とされる他、囲われた社や家で出された残飯が与えられるのみである。
栄養状態が最悪な上、絶えず腹の中を掻き回されて過ごす彼女達である。
多くは早々に子袋などボロボロにされ、月のモノも訪れなければ、子を生して贖罪を終える者など皆無に近かった。
しかし、優子は月のモノを迎えた。
胸を見れば、相変わらず碗を逆さにしたような乳房だが、少しずつ膨らんでもいる。
普通なら、殆ど発育もできぬまま大人になるか、多くは十二を待たずに死んで逝く筈の素兎が、確実に大人の身体になっている。
久太郎が密かにまともな物を食べさせ続けた賜物なのかも知れない。
しかし…
果たしてそれが、優子にとって幸せかどうかはわからない。
『おまえ、女になったんだな。』
案の定。
翌朝、地面を濡らす、優子の月のモノの証を見て、鬼座麿は残忍な笑みを浮かべた。
『見せろ。』
優子は、まだ痛む下腹部を抑えながら、言われるままに地面に座って脚を広げた。
『ふーん…これが、月のモノを迎えた女って奴か。』
鬼座麿は言うなり、優子のソコに指を捻り込み、掻き回した。
『イギッ!』
『ウグッ!』
優子が顎を反らせ、苦悶に顔を歪めて呻くのと同時に、久太郎が拳を握りしめ、固く目を瞑って顔を背けた。
『どうした、氏蟲?』
鬼座麿は、優子のソコを存分に掻き回すと、引き抜いた指先を、久太郎の鼻に近づけニンマリ笑う。
『これが、女の月のモノの臭いって奴なんだな。おまえ、昨夜も一晩中これを嗅ぎながら、舐めてやったわけか?』
久太郎は、何も答えず、顔を背け続けた。
『ケッ…面白味のねえ奴。』
鬼座麿は舌打ちしながら、吐き捨てるように言うと、優子を押し倒して脚を押し広げ、また、ソコをマジマジと見下ろした。
『さあて、この中でだーれがコイツの的を当てるかな?』
鬼座麿が、周囲を取り巻く寮生達を見回して言うと…
『そいつは、勿論、俺でしょう。』
『いや、俺が頂きだ。昨日だって、一度に五回は軽く種付けてやったしな。』
『いやいや、俺ですよ。俺が的を射抜いてやりますよ。』
『なーに言ってんだ、鱶鰭秀舞(ふかひれしゅうまい)おまえのモノは、まだ教畜になりたてで、五つの幼畜だった便所兎の孔もガバガバなくらい、小せえじゃねえかよ。』
『言えてらあ。まあ、逆に、デカすぎて、未だに先っぽ入れただけで便所兎のソコを引き裂いて、子袋を潰しそうになる鱶鰭蔵垂が射止めるのも、無理だろうがな。』
皆、口々に言い、一斉に笑い出した。
そして…
『よーしよし…それじゃあ、一つ、便所兎が女になった祝い詣でに出かけて、誰が最初に的を射止めるかためして見ようじゃねえか。』
鬼座麿が言うと…
『良いねえ…』
『月の赤に濡れた御祭神様を拝まして貰おう。』
『そうしよう、そうしよう…』
まだ、月のモノを垂れ流している優子の股間を、次々に抉り始めた。
寮畜の素兎…
尋常試験を通り、準神職者と見做された主典覡達に、彼女達があてがわれるのは、欲情真っ盛りな彼らの吐口にするだけが目的ではない。
更に六年の上級見習を受け、上級試験を通って諸社領の神職者となった時、彼らが扱う女の身体を間近に観察する事が目的でもあった。
胸が膨らみ出した…
月のモノが始まった…
ソコに発毛が見られ始めた…
妊娠した…
何か身体に変化が起きれば、観察研究と称して面白半分に弄り回されるのが宿命の彼女達である。
月のモノが訪れた途端…
処理など施されるわけもなく、垂れ流し状態のソコが、膨らみ始めた乳房に続く、新たな玩具となった。
最初は、観察と称して、月のモノに汚れたソコを押し拡げ、交代で眺め弄り回す事に始まった。
『イッ…イッ…イッ…』
ただでさえ、月のモノの苦痛に悶える優子は、様々な異物を捻り込まれ、掻き回されて苦悶に呻く。
その度に…
『喧しい!大人しくしろ!』
鬼座麿達は、思い切り痛む下腹部を殴りつけて、また、月のモノに汚れたソコを押し広げて中を覗き込み…
『ふーむふむ…なるほど、なるほど、コイツを突っ込むと、こうなるって訳か…』
『そいつをこの中で掻き回したら、どうなるのかな?』
そう言ってニヤけながら、また、次のモノを入れて掻き回す。
そして…
『そろそろ、また、目覚た御祭神様に会いたくなってきたな。』
『今日こそは、誰か的を当てられるかな?』
『どうかな?御祭神様は寝起きが悪いと聞くからな…お目覚め直後だと、なかなか当たらんと聞くぞ。』
『よしよし、ならば試してみよう。お目覚め直後の御祭神に、的当てできたら、大きな発見だからな。』
口々に言いながら、月のモノの痛みにのたうつ優子のソコを、徹底的に男のモノで貫いた。
種を参道に放ち終えれば、またも、月のモノの最中にあるソコがどうなっているかと、押し拡げて弄り回され…
『さあて…漸くお目覚めの御祭神様は、誰のお種様をお気に召す事やら…』
『こんなに候補が多過ぎて、選びあぐねてらっしゃるのかな?』
『それとも、寝起きの悪い御祭神様は、行儀の悪いお種様に叩き起こされた気がして、やっぱりぐずついてらっしゃるのかな?』
皆の卑猥な観察所見が飛び交い、下卑た爆笑の渦がまく。
決して苦痛を言葉にする事も、手で押さえる事も許されなかった優子が、この時、初めて下腹部を押さて悶える事だけら許されるようになった。
しかし、それは決して同情を誘う事にはならず、むしろ、新たな楽しみを寮生達に提供するに過ぎなかった。
『おらおら、寝起きの悪い御祭神様、いつまでぐずついてござる?』
鱶鰭満刀(ふかひれまんとう)が、優子が苦痛に手で押さえる上から下腹部をグリグリ踏みつければ…
『さあ、しっかり覚醒して下さいよ。沢山のお種様が、御祭神様のご機嫌伺いに参りますからね。』
そう言って、優子のソコに指を捻り込んで掻き回し出す。
『アァァァーーーッ!』
優子が益々身悶えすれば…
『だから…グズついてないで、さっさと起きろっての!』
鬼座麿が、とどめとばかりに、思い切り振り上げる足で下腹部を踏みつけた。
そしてまた…
『さあ、漸くお鎮まりの御祭神様、俺のお種様を受け入れて、立派な稚児(やや)を出して下さいよ。』
下腹部を抑えたまま、身動き取れずに蹲る優子の脚を広げ、ソコに股間のモノを押し当てた。
もう、三年以上か…
久太郎は、木の葉を取り出すと、また同じ事に思いを馳せた。
観察研究に飽きた鬼座麿達が、廊下の奥に消え…
土間に繋がれ取り残された優子は、また、全裸にされて座る久太郎の股間のモノを舐め始めていた。
あと、何年これが続けられるのだろう…
久太郎は、優子の頭を優しく撫でながら、掌に持つ九枚の木の葉を投げ放ってしまおうか悩み出す。
優子は、身体が成長するのと同じ速度で、ボロボロにもされていた。
連日、鬼座麿達に嬲り弄ばれ…
自分もそれに加担させられ…
束の間の夜が訪れれば…
最初は痛み止め程度に使用してきた筈の木の葉…
今は、かなり優子の精神と身体を蝕み始めている。
『お父さんと、お母さんが、お赤飯を炊いてくださいました…』
久太郎は、せめて月のモノが訪れたお祝いにと、赤飯を手に入れ詰め込んだ曲げわっぱを優子に差し出してやった。
それを、木の葉の見せた両親が炊いてくれた物だと完全に思い込んでいる。
『美味かったか?』
『はい!とってもモチモチしてて、甘くて、美味しかったです。』
優子が、それを食べたのも、木の葉の夢の中であった。
『そう、それは良かったね。』
久太郎は、未だ夢うつつな目をして彼の股間のモノを舐め回す優子の頭を撫でてやりながら、また、木の葉を見つめる。
自分は、一体、何をしてるのだろう…
結局のところ…
木の葉の夢を見させ、性的な刺激でその効果を高めながら、自分も優子を玩具にしてるだけではないのか…
『お父さんとお母さんに、久太郎様に頂いたこれを、お見せして来ました。』
優子は、一瞬だけ久太郎のモノから口を離し、木匙を取り出すと、一層うっとりした目をして言った。
『優子…』
久太郎は、思わず涙を流しかけた。
赤飯と一緒に渡してやった木匙…
三年も前に作ってやり、今も優子が大事にし続けている木匙の柄尻を、ただ蝶の形に彫刻しなおしてやっただけなのだが…
それをくれたのが、久太郎だと言う事だけは、どんなに木の葉の幻にとらわれても、忘れないでいるのである。
『お母さん、優しく頭を撫でて抱きしめて下さり、お父さんは、良かったねと言って下さいました。』
『そうか、それ、お父さんとお母さんに見せて来たのか。』
『はい。でも、私、久太郎様を一番、お父さんとお母さんにお見せしたい。今度は四人でご飯を食べたい。』
『そうか…それじゃあ…』
行ってしまおうかな…
と、思い始めた時…
『アァッ…』
久太郎は、不意に声を漏らして、うっとりと天井に目を向けた。
優子が、優しく包み込むように、久太郎の股間のモノを咥え込み、根本を優しく指先で扱きながら、口腔内でチロチロ舐め出したのだ。
それは、木の葉の映し出す夢か幻か…
それとも、小さな舌先のザラつく心地よさなのか…
股間の先端を走るくすぐったさが、全身を浮かび上がらせるような感触と包み込むような暖かさとして広がってゆく。
股間の奥底から込み上げるような感覚…
絶頂が訪れる…
優子の口の中で…
久太郎は、最後に辛うじて残された意識の中で、木の葉を天井に向ける。
今宵も既に三十六枚使っている。
あと九枚投げ放てば…
この絶頂の中で、自分も優子も果てるだろう。
その時…
『ねえ、久太郎様。お種様って、赤ちゃんの種なのですか?』
優子は、突然、それまで咥えていたモノを口から出すと、久太郎に小首を傾げて尋ねた。
久太郎は、何も答えず、まんじりと優子を見つめ返した。
『それで、参道の奥の御祭神様にお参りされるのは、稚児(やや)になる為って本当なのですか?』
それまで咥えていたモノをジッと見つめながら、あどけない顔をして更に優子が問いかけるのを聞き、久太郎は次第に胸を締め付けられるものを感じ出した。
優子は、今日まで自分が連日されている事の意味を何も知らずに生きていたのだ。
本当は、生きる意味も喜びも十分に学び、成熟した男女が、互いに愛し合い睦み合って行われる営み…
本当は、安らかで、幸福で、心地良い営み…
その先には、新しい家庭があり、新しい命の誕生がある。
優子は、何も知らぬままに、ただ痛くて、ただ苦しいだけの、拷問のような行為としてされ続けてきたのだ。
それを…
『どうして、それを?』
声を震わせて問ひ返す久太郎に…
『鬼座麿様がお話しされてたから…誰が私の中で的を射抜くか…
誰が放ったお種様が、私の御祭神様に当たって、稚児(やや)になるかって…』
優子があどけない眼差しを向けて答えると、久太郎はまた言葉をつまらせた。
ずっと知らなかった、種付けの本当の意味。
面白半分に身体を弄び続ける者達が、月のモノを迎えた優子を前にして、嘲笑して浴びせる言葉で知った。
『そうだよ…』
久太郎は、漸く重い口を開き答えて言った。
しかし…
『子種は、母親の腹に入って、赤児になるためのモノなんだよ…
君が毎日されている事…
本当は…
それは…
愛する男女が、新しい命と家庭を得る為の儀式…
愛する男女の子種と御祭神を出合せ、赤児にする為の儀式だ…』
拳を震わせ、固く瞑る目から涙を溢れさせて言う久太郎とは裏腹に…
真剣な眼差しで耳を傾ける優子は…
『そうでしたの…もうすぐ、此処から出てこようとしてるお種様は、稚児(やや)になろうとしてるのですね…
良い子、良い子…』
満面の笑みを浮かべて言いながら、久太郎のモノを優しく抱きしめるようにそっと握り、愛しげに撫で始めた。
そして…
『優子…何を!』
『私、久太郎様のお種様を赤ちゃんにして差し上げたい。』
目を剥く久太郎に、一層の笑みを浮かべると、優子は不意に久太郎の股間のモノの上を跨ぎ出した。
『優子、よせ!やめるんだ!』
『どうして?』
『どうしてって…』
『これは、愛し合っている男の子と女の子が、お種様と御祭神様を出会わせて、稚児(やや)にする為の儀式なんでしょう?』
『でも、私は…』
『愛してないの?』
『それは…』
思わず絶句する久太郎に、優子は跨ぐモノを自分のソコに入れる手を止め、目に涙を浮かべた。
『あの時、私を友達と仰って下さったのは、嘘でしたの?』
『嘘じゃない…君は私の一番大切な友達だ…』
『それじゃあ、私の事を愛して下っている?』
『愛してる…誰よりも…』
久太郎が固く目を瞑り、一言一言噛み締めるように言うと…
『嬉しい!私も愛してます!久太郎様の事、愛してます!』
優子は言うなり、また、久太郎のモノを自分のソコに押し当て、ゆっくりと中に入れていった。
『ウッ…』
久太郎のモノの先が少し中に入ろうとした時、優子は一瞬声を上げて尻込んだ。
いつも、鬼座麿達にされて痛いのを思い出したからだ。
『優子、やっぱりやめよう。私は君を愛してる。愛してるかこそ、今だけは…今だけは…君に…』
久太郎は、急ぎ優子を押し除け、辞めさせようとする。
しかし…
『あっ…』
優子は、更に久太郎のモノが中に入ると、忽ちまた笑顔になった。
『痛くない…ちっとも、痛くありません…』
『えっ…痛くないって…』
久太郎が、目を丸くして見つめる中…
優子はクスクス笑いながら、腰を動かし、久太郎のモノを出し入れさせていった。
『わあ!何?どうして?どうしたの?わあ、気持ち良い!気持ち良い!』
更にクスクス笑いながら、大はしゃぎに言うと、腰の動きを次第次第に早めて言った。
『わあいっ!久太郎様のが、私の中で大きくなって、膨らんで…わあ!わあ!何か、お腹の中もほかほかして…何だろう!何だろう!』
『おいっ!優子…』
と、何か言いかける久太郎もまた、優子の中で膨張するものが、暖かなものに包まれ、心地よくなってゆくのを感じ出した。
『ねえ、触って!』
優子は、久太郎の手を取ると、乳房に運んだ。
『こうか?』
久太郎は、優子の小さな碗を逆さにしたような乳房を包み込むように触れ、小さな乳首を優しく摘むと…
『アンッ…』
優子は、うっとりするような声をあげ…
乳房を覆う手に優しく揉まれ、乳首を摘む指さきの狭間で優しく転がされると…
『アンッ…アンッ…アンッ…アーンッ…』
甘えるような声に合わせて、小さな腰を軽やかに動かしていった。
次第にシットリ濡れ出す小さな肉壁の締め付け…
吸盤のように股間のモノに吸い付く小さな孔の中…
『アッ…アッ…アッ…』
久太郎も、奥底でコツコツと小さな何かに当たる、股間のモノ先端に、暖かなモノが込み上げてくるにつれ、声を漏らし始めた。
『アンッ…アンッ…アンッ…久太郎様、こっちにも…こっちにも…触って…アンッ…アンッ…アンッ…』
優子は、次第に鼓動の速さを高めながら、乳房を揉む久太郎の手の片方を、ソコの先端の突起に導き…
『アッ…アッ…アッ…』
久太郎が、声を漏らしながら優しげな笑みを浮かべて大きく頷き、ソコの先端を優しく指先で撫で回すと…
『アン…アン…アン…気持ち…良い…凄く…凄く…気持ち…良い…久太郎様…もっと…もっと…アン…アン…アン…』
優子は、顎も上下させながら、片方の手は乳房を揉む久太郎の手を撫で、もう片方の手で空いた乳房を揉みながら、腰の動きを加速させた…
『アッ…アッ…アッ…優子…』
久太郎は、行為に慣れきった熟女の如く、自分の上で乱れる幼い優子を、複雑な眼差しで見つめていた。
自分は、何をしているのだろう…
こんな幼い子に…
こんな幼い子に…
自分は何を…
『アーン…久太郎様、それ…それ…アーン…アンアン…アーン…』
『こうか?』
『アーン…そう…それ…それ…アーン…アーン…』
乞われるままに、乳首とソコの先端の突起を同時に指先で摘み転がすように揉んでやると、優子は更に乱れた。
優子が、乱れれば乱れるほどに激しさを増す、引き裂くような胸の痛み…
されど…
『アッ…アッ…アッ…』
痛む胸とは真逆に、湿り気と暖かさの増した小さな中で、股間のモノは破裂寸前に膨張している。
所詮、自分も鬼座麿達と同じなのだ…
幼い身体を弄び、欲情のままに汚いモノを放って注ぎ込む…
小さな口の中だけでは飽き足らず…
傷だらけのソコの中にまで…
汚れてる…
汚れてる…
結局自分は…
結局自分は…
『アーーーーーーーーン!!!!!』
優子が、一際声を上げた刹那…
時間が止まった。
あれ程乱れ跳ねていた優子が、まるで金縛りにでもあったように静止した。
久太郎のモノの先端から、泉の如く暖かなモノが溢れ出してゆく。
『優子…』
一声漏らすと同時に、久太郎は一層複雑な眼差しを傾ける中…
静止した優子は、うっとりした眼差しを返すと同時に、まるで瘧にでも罹ったように、全身を震わせた。
やがて…
『お種様、私の中で御祭神様にお会いできましたか?』
久太郎の腕の中で、優子は股間のソコからはみ出ている白濁したものを指さきで掬い上げると、愛しげな笑みを傾けて言った。
『私のお腹の中で、御祭神様の胸に、思い切り飛び込んで行くのを感じましたわよ。
可愛い、稚児(やや)になれると、良いですね。』
『産み…たいのか?』
久太郎が、哀しんでいるとも、苦しんでいるともつかぬ眼差しを向けて尋ねると…
『はい。』
優子は、掬い上げた白濁したものを、もう片方の指先で愛しげに撫で回しながら、満面の笑みで頷いた。
『自分で…育てる事は、できないんだよ。』
『わかっています。誰に売り飛ばされるんだろう…と、鬼座麿様が、笑って話されていましたから…』
『兎神子の産んだ子は、この国の血の保険。本来なら、子が無く、血を絶やしてはならない家に送り込まれる。だが、穢畜の産んだ子は…』
『私…長くは生きられないんでしょう?』
『何を言う。君は、いつか私の社領に来て、蝶の絵柄に緋色の着物を着るんじゃないか。』
久太郎が物悲しく言うと、優子は大きく首を振り…
『自分の身体の事は、自分が一番よく知ってます。
私の身体、もう、ボロボロなんでしょう?
だから、私の代わりに、私の産んだ子を探し出してあげて下さい。
可愛い着物をたくさん着せてあげて…
美味しいものをたくさん食べさせてあげて…
幸せにしてあげて下さい。
その時、辛い思いをしている素兎達と一緒に…』
久太郎の顔をジッと見つめ返して言った。
『そうか…わかったよ…』
久太郎は一言呟くように言うと、しばし口を閉ざして沈黙した後…
『約束しよう。君が産んだ子は、いつか必ず私が見つけ出して、社領に連れ帰ると…』
久太郎は重い口を開いて言った。
『本当ですか?』
『本当だ。必ず社領に連れ帰り、社領の兎神子達同様、幸せにする。』
『嬉しい!ありがとうございます、久太郎様。』
『その代わり、君も一つ約束して欲しい。』
『私も、約束?』
『二度と…二度と、長くないとか、死ぬとか言わないで欲しい。
君も、私の社領に来るんだよ。
私の社領に来て、一緒に君の産んだ子を育てよう。』
『それって…』
優子が思わず目を丸くすると…
『そう言う事だよ。そう言う事…』
久太郎は、優子の肩を抱きしめて言うなり、唇を重ねた。
優子は、久太郎と舌先を絡ませながら、脳裏に一つの光景を過ぎらせ、また笑みを浮かべる。
自分とお揃いの、緋色に蝶の絵柄の着物を着た赤児を抱き、久太郎と向き合い見つめ合い、今と同じように唇を重ねる姿。
いつか訪れる幸福な未来絵図…
それは、木の葉の映し出す夢では無くて、本当に訪れを乞い願う未来の夢…
愛してる…
愛してる…
愛してる…
脳裏に浮かぶ光景を見つめながら、心の中で同じ言葉が繰り返し呟き続け…
『優子…』
気付いて見れば、振り向く久太郎の腕の中で、優子は安らかな寝息を立てていた。
*画像は、韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして、載せました。

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魔法3

2020年08月10日 21時08分00秒 | 紅兎〜青鳥編



『私のお父さんはね、とってもよくお話なさるのよ。一緒に遊んだり、お出かけしながら、いろんなお話をして下さるの。
お母さんは、いつもニコニコしているだけで、何もお話なさらないの。』
『そうか、私の家と逆なんだね。』
『そう言えば、そうでしたわね。久太郎様は、お父様のお声すら聞いた記憶がないと仰られていたけど…私は、お母さんの声を一度も聞いた事がない。
でも、お母さん、とっても優しいの。いつも、三人一緒に眠る時、私を優しく抱きしめて下さるの。』
優子は言いながら…
『あっ、いけない、いけない。私ったら、また…』
寸手で絶頂を迎えそうになった、久太郎のモノを揉み扱く手を緩め、先端に口を近づけチロチロ舐め始めた。
今日は、どんな夢の中で遊んできたのだろう…
久太郎は、優子の頭を撫でながら思った。
優子の舌先は、先端の裏側から尿道をチロチロ舐めながら這わせて行き、やがて玉袋に達すると、先に舐めていた先端を掌で包み込むように撫で始めた。
やがて…
『それでね、今日はお父さんと一緒に、縁日に出かけたの…』
玉袋を丹念に舐め回す優子は、不意に、久太郎の顔を見上げてニッコリ笑うと、また話しだした。
取り留めもなく続けられる話し…
今では、木の葉が見せる幻影と現実の見分けがつかなくなったのか…
傷の手当ての終了と同時に目覚めると、まるで本当に両親と遊んできたように、今まで見ていた幻影の話をするようになった。
両親と何をして遊んだのか…
両親と何処へ出掛けたのか…
両親とどんな話をしたのか…
久太郎のモノを揉み扱きながら、木の葉の見せた幻影の話をする時…
束の間、夜が開ければまた始まる地獄など忘れてしまったかのように、幸福そのものな笑顔を浮かべていた。
『縁日か…私は行った事がないな…』
『屋台のお店がたくさん並んでいて、大勢の親子がやってきて、とっても賑やかでした。』
『良いな…私も行ってみたい…』
久太郎は言いながら、ふと、優子の胸に目を留める。
小さな碗を逆さにしたような乳房が、また少し丸みと膨らみを帯びてきていた。
本当なら、見られて一番恥ずかしい年頃に向かい始めている。
『この戯け者が!』
先日、優子と同じくらいの出仕巫女が湯あみをしているのを目撃し、教導司に怒鳴られた時を思い出す。
『この氏蟲の分際で!此処にいるだけでもおこがましいお前が、言うに事欠き、神聖なる幼巫女の身体を覗き見るとは汚らわしい!』
教導司が、日頃、祭祀や仕置きで素兎達に振り下ろす棘鞭で久太郎を打ち据え出すと、忽ち、騒ぎを聞きつけた主典達が駆けつける。
『何っ!幼巫女を覗き見ただと!』
『この氏蟲目が!』
『汚らわしい奴め!』
未だ棘鞭を振り上げ、怒り定まらぬ教導司から事情を聞くや、主典達も口々に喚き罵りながら、久太郎を袋叩きにした。
『何を言うか、こいつら…』
内心、思いながら黙って打ち据えられる久太郎は、今更、痛みも屈辱も感じない。
産土出自と氏神出自に天地程の身分格差があるように、同じ産土出自の中にも身分格差がある。
本社出自、摂社出自、末社出自の身分格差は激しく、本家と分家…同じ分家でも、本筋との近さによって、身分格差は歴然としていた。
更には、男女の身分格差もはっきりしており、同じ見習い巫覡でも、男の覡に女の巫女は逆う事は許されない。
主典には、吐口として寮畜の素兎が当てがわれる他に、教材として囲われている教畜の素兎も自由にして良い事になっている。
勿論、通常の社畜の素兎を自由にして良いのは、全ての神領民に与えられた権利なのは、彼らも同様である。
その他にも、仕込みの稽古に託けて、幼兎と呼ばれる見習い白兎に手をつける事や、通常の半額の玉串で、白兎を抱く事も特典として認められている。
しかし、主典と言えば、欲情盛りの少年達である。主典をさかんと読むのも、盛んから来ていると言って笑い話にされる事もある。
とても、社の兎神子達だけで満たされるものではない。
本来、授業以外は手をつけてはいけないとされている、同年の若巫女や幼巫女にも、皆普通に手をつけていた。
泣いて抗う低い身分出自の若巫女や幼巫女を、主典達が力尽くで殴り押さえつけ、着物を剥いで弄ぶなど日常茶飯事に目撃している。
教導司達も、それを知りながら咎めはしない。
むしろ、若巫女や幼巫女が主典達にされた事を訴えれば、皆の前で起きた事実を捻じ曲げて話され、その子が誘惑したと言って激しく叱責される。
勿論、その後、若巫女や幼巫女が、訴えられた主典達にどんな報復を受けても、知らぬ顔であった。
それを…
遂この前も、同じ幼巫女を玩具にしていた主典達が、顔を真っ赤に激昂して罵り打ち据えるなど、滑稽でしかないように思われた。
むしろ、膨らみ始めたばかりの乳房を必死で手で隠し、泣き噦っていた幼巫女の顔が、今の優子と重なり、突き刺さるような痛みが胸に走る。
『久太郎様、触りたいですか?』
不意に、優子は久太郎の顔を覗き込むようにして聞いてきた。
『えっ?』
『久太郎様の、また大きくなってきました。』
小首を傾げる久太郎に、優子はクスクス笑いながら言った。
見れば、確かに、久太郎のモノが、扱く優子の小さな掌の中で、更に膨張し始めていた。
優子は、それを彼女の指先の加える刺激ではなく、乳房を見ての事だと思ったようだ。
『触って…』
優子は、久太郎が答えるより先に手を取って、乳房に押し当てた。
『優子…』
幾らか、柔らかくなってきたな…
久太郎は、木の葉の幻影を強める為に触れた時と、同じ事を思った。
『久太郎様に触られるの好きです。とても気持ち良いですから…』
『そう…なのか?』
『はい。ですから、いつものように…御一緒に…ね。』
『そうか…』
優子に、股間の竿を優しく揉まれ、先端を指先で撫でられながら促されると、久太郎も優子の乳房を揉み、乳首を指先で転がし始めた。
『アン…アン…アーン…』
久太郎の手の動きに合わせて、甘えるような声を上げる優子の乳首が立つ。
久太郎のモノも、優子の指先の動きに合わせて、更に膨張する。
そしてまた、胸の痛み…
どうして違うのだ…
何が違うと言うのだ…
少し乳房を見られただけで泣き噦っていた幼巫女と…
少しでも乳房を隠せば凄惨な仕置きをされる優子と…
同じ幼い少女ではないか…
だのに…
それなのに…
『お父さんね、今日も私の着物姿を見て、とても可愛いって、仰ってくださったの…』
優子は、久太郎の胸の痛みなど知る術もなく、また、無邪気に話しだした。
『そう。今日は、どんな着物を着たの?』
『藤色の着物。可愛い絵がたくさん描いてありました。』
『藤色?昨日は萩色、一昨日は梔子色…随分と難しい色の名前を覚えてきたね。』
『はい、お父さんから毎日教えて頂いてます。』
『そうか、そうか…』
『それでね、その着物にはね、こんな絵が…』
優子の話は、最後に必ず着物の話となる。
優子は、産まれてから一度も着物を着せて貰った記憶がなかった。
物心ついた時は、御贄倉の地下にある土牢に全裸で繋がれ、連日、拷問にも等しい仕込みを受けていた。
ある時期から境内に出され、禊の祭祀を受けさせられた後、養成所尋常部の教材に使われるようになった。
その時、優子は、初めて自分だけが裸でいる事に気付いた。
同時に、周囲では誰もが着ている着物に憧れるようにもなった。
殊に…
時折、親子連れの同じ年頃の女の子が参拝に訪れるのを目にした時…
七五三の祝いなのであろうか…
可愛い着物に着飾り、優しい両親に甘えてる姿を目にして、泣き崩れた事もあった。
ある日…
誰かが脱ぎ捨ててあった女の子の着物を目にした時、とうとう我慢できず、それを着てしまった。
初めて着る生地の温もり…
何て暖かいのだろう…
何て心地よいのだろう…
優子は、染み染み思いながら、いつまでも白衣の袖に頬擦りし続けた。
しかし、それは、底意地の悪い出仕巫女が、優子がそうするよう仕向ける為に、わざとそこに置かれていたものであった。
『アーッ!この穢畜、私の着物着てる!』
出仕巫女が叫ぶや、幼畜素兎担当の教導司達が駆けつけ着物を剥ぎ取り、有無を言わせず棘鞭で滅多打ちにされた。
また、ある時…
皆から隠れるように側に寄ってきては、今の久太郎のように親切にしてくれる出仕期間を終えた若巫女が現れた。
若巫女は、甘い菓子を食べさせてくれたり、遊んでくれたりもした。
口に出しては言わなかったが、優子は彼女を友達だと思い始めた。
すると…
『これ、着てみない?』
若巫女は、少し古びてはいたが、綺麗な巫女装束を差し出した。
『私が昔着ていた物だけど、あんたに似合うと思って…』
贈物…
優子は、初めての友達からの贈物だと思い、大喜びで着て、無邪気に燥いで見せた。
『よく似合うよ。』
若巫女はそう言うと、ニィッと笑って姿を消した。
ふと振り向くと、いつの間にやってきたのか、大勢の出仕巫覡達に取り囲まれた。
優子は、忽ち蒼白になった。
いつも、祭祀後に行われる授業で、寝台に寝かされた優子の身体を弄り回す少年少女達だったからである。
中でも…
『こいつか?姉貴の着物を盗んだ奴ってのは?』
そう言って、一人の少年が前に進み出てくるや震え出し、他の少年達に着物を剥がれ、手足を押さえつけられると、訳のわからぬ声を上げて泣き叫び出した。
彼は、皆の中でも一番痛い事をして喜ぶ鬼座麿であった。
そして…
『そうよ、こいつよ。こいつが、私の着物を盗んだのよ。』
そう訴える者の顔を見て、優子は更に頬を涙で濡らした。
初めての友達だと思った若巫女は、鬼座麿の腹違いの姉であり、優子に近づき親切に振る舞ったのは、苛める片棒を担ぐ為だったと、初めて知ったのである。
そんな事が度々あり、優子は遂に着物がそこに置かれていても、誰かが着せてやると言っても、二度と着ようとはしなくなった。
後の仕置きが怖かったからではない。
裏切りを恐れたからでもない。
汚れたと言って、仕置きされる優子の目の前で、来ていた着物を焼かれたり切り裂かれたりするのが、悲しかったからである。
それでも…
女の子らしく、可愛い着物に着飾るのは夢であった。
優子は、幻影の中で着せてもらった着物の話を延々と続けると…
『私の社領で暮らすようになったら、どんな着物が着たい?』
久太郎は、最後に必ず同じ事を尋ねた。
『どんな着物って…』
『色は何色が良い?どんな絵柄にして欲しい?それとも、お気に入りの模様は?
私の社領で暮らせるようになったら、優子が一番着てみたい着物、私が仕立ててあげよう。』
『まあ!久太郎様が!』
『私は、父の後を継いで村長になるのでなければ、仕立て師になりたかったんだ。
優子が初めて着る着物は、私の手で仕立てたい。』
『ありがとうございます。私、久太郎様が仕立ててくださるのでしたら、どんな着物でも良いです。どんな着物でも嬉しいです。』
『それだと、私が困る。何を着せて良いか、私が迷う。君は、どんな着物を着ても可愛く似合うのはよくわかるもの。
さあ、どんな着物を着たい?
藍色?藤紫?緋色?茜色?
模様は、花にしようか?鳥にしようか?』
そして、今度は、久太郎が優子の為に仕立てたい着物の話が延々と続き…
合間合間に、自分が仕立てた着物を着る優子を、連れて行きたい場所の話へと移る。
全ては、夢物語だと思っていた。
実現はしないと思っていた。
久太郎が鱶鰭社領で、本社宮司にまで上り詰める頃…
きっと、自分は生きてないと思った。
それでなくとも、鬼座麿達に絶え間なく責め苛まれいる身体は、もうボロボロになっている事は、自分が一番よく知っている。
それでも良かった。
夢の中だけでも、久太郎の社領で可愛く着飾れる。
久太郎の故郷は、織物と染物の名産地でもあると言う。
生産物の殆どを簒奪される玉串や初穂と、山陰特有の冷害による飢饉に苦しむ中…
副業として始めた養蚕が成功し、気づけば神領随一の絹の産地となった。
更に、その養蚕を軸に、織物、着物仕立て、染物の産業も盛んになり…
今では、忍としての大化鱶鰭家はすっかり忘れ去られ、むしろ、織物や染物、仕立物の村長家として知られるようになった。
その為、久太郎自身、生地織や仕立てを得意とし、自身の着ている着物も、自分で仕立てたのだと言う。
『優子、私の社領で暮らす日が来たら、最初の着物は必ず私が仕立ててあげよう…』
そう言われる度に、久太郎が仕立ててくれた可愛い着物を着る夢を見て、心をおどらせる。
それだけで十分であった。
夢は夢のまま終わり、自分はじきに死ぬだろう。
でも、いつかきっと、久太郎は久太郎の夢を実現させるに違いない。
その時、自分と同じ境遇の誰かが、自分の見た夢を叶えてくれれば良い。
自分の着る事のできなかった着物を着て、美しく可愛く着飾ってくれれば良い。
それを、自分は神様の国から見守ろう。
しかし、話す久太郎の目は、真剣であった。
『さあ、この中のどの着物が良い?』
久太郎は、毎日、沢山の着物の絵を描きあげては、優子に見せて尋ねた。
最初のうち、優子は山のように描かれた着物の絵を前に、呆気に取られて見つめるばかりであった。
それでも…
『ほら、ちゃんと見て、ちゃんと選んで。この着物の生地はね…』
余りに真剣に、熱心に、久太郎が話してくるのを聞くうちに、優子も次第に本気で絵の中から欲しい着物を考えるようになった。
『私、緋色が良い…』
『緋色か…』
『駄目?緋色は似合わない?』
『いや、そうではなくて…』
ある日…
遂に、優子は一番好きな色の着物を選ぶと、久太郎は残念そうな顔をした。
久太郎は、牡丹の花柄を描いた藍色の着物を選んで欲しかったのだ。
優子は、いつまでも一枚の絵と自分を見比べ、悲しそうな顔をする久太郎を見て、それを察した。
『それじゃあ、私、その藍色の着物が良い。』
優子が満面の笑みを浮かべて言うと…
『あ…良いんだよ、良いんだよ。優子が一番好きな色の着物にしよう。この緋色の着物にしよう。』
久太郎は、慌てて言い、やはり満面の笑みを返した。
『久太郎様は、藍色がお好きなのですか?』
『私と言うより…母が、この着物をいつも着てらした。』
『そうでしたか!実はね、私のお母さん、いつもこれと同じ着物着てるの!』
『そうか!君の母さんも、この着物を!』
『はい!』
そしてまた、延々と着物の話が続く。
久太郎とて…
いつか、優子を迎えに行ける日が来るとは思ってはいない。
本社宮司になれた時…
優子はもう、この世にはいないだろうと思っていた。
しかし、本当に優子を迎えに行く。
そう思わなければ…
今を生きる事が苦しかった…
今を生きる事が辛かった…
今を生きる事が悲しかった…
木の葉を過剰使用して、優子と共に幻影の中に埋もれて行こう…
二人で、優しい夢の中で果てて逝こう…
何度も何度もそう思った。
しかし、出来なかった。
今度は、優子を連れて逃げ出したいと思った。
社領を抜ければ、童衆に殺されると言うのが本当か嘘かはわからないが、神漏衆の追手が差し向けられるのは確実である。
全裸な上、日夜攻め苛まれてボロボロの優子を連れて、逃げ切れるとは思わない。
それでも、逃げられる所まで逃げ、捕われそうになったら優子を殺して自分も死ぬ。
同じ思いに何度も捕われた。
しかし、それも出来なかった。
自分が優子を連れて脱走などすれば…
今度こそ、大化鱶鰭家は廃絶させられ、兎神家に落とされる。
一族各家の一番幼い娘が、穢畜の素兎にされる。
しかも、父を憎んでいた本宮の産土家…
暗掛鱶鰭家の家畜兎にされ、徹底的に虐め殺されるであろう。
当然…
あの残酷な鬼座麿の兄、鬼座王配下の神漏衆にいる弟の応次郎は嬲り殺しにされる。
共に幻影の夢の中に果てる事も、逃亡を図る事も許されぬ…
ならば…
出来ることは一つ…
優子に見せる無い夢を、本気で自分も一緒に見ることだけであった。
『わあ!可愛い!』
久太郎が木の葉を一枚投げるや、優子は手を叩いて燥ぎだした。
『それが、兎と言う生き物だよ。』
『まあ!私達が呼ばれてる兎って、こんなに可愛かったね!』
優子は言いながら、木の葉が幻出させた兎を愛しげに抱きしめた。
兎は、優子にすぐ懐き、抱かれている間中、甘え続け、九十を数えると姿を消した。
『わぁ…綺麗…』
次に木の葉を投げると、優子はまた感嘆の声を上げた。
『桜の花だよ。春になると、この社にも一面に咲き誇る花だよ。』
優子が手を広げると、優しい春の微風が吹き、花弁を散らせた。
桜の花弁は、真っ直ぐヒラヒラと優子の掌に落ちると…
『この花はね、お父さんが大好きなの。お母さんが好きなのは牡丹の花…』
優子は、花弁に頬擦りしながら、うっとりと言った。
すると…
やはり、九十を数えて桜が消えると同時に、牡丹の花が姿を現し…
牡丹が消えると栗鼠が遊び出した。
更に、梅が咲けば、鶯が鳴き、桃が咲けば、鳩が飛び、蓮池が現れれば、鯉が泳ぎ出した。
『今夜は、ここまでだ…』
久太郎は、九枚の木の葉が幻出させた動物や花が全て消えると、眠たげな優子の肩を抱いた。
『どうだい?この中から、着物の絵柄は決まったかい?』
『うーん…どれが良いかな…』
優子は、久太郎の胸に抱かれ、うつらうつらしながら迷いだす。
『どれも、優子によく似合うと思うよ。』
久太郎が言いながら振り向くと、優子はいつの間にかすやすや寝息をたてていた。
それから、久太郎は毎晩のように、長い着物談義が終わると、優子の着物の絵柄候補を幻出させた。
菖蒲が咲き、椋鳥と遊び、紫陽花が彩り、鶴が舞う…
松の木、杉の木、檜木、銀杏の木…
やがては、鮮やかな紅葉に包まれる…
優子は、野山を駆け回りながら、九十数えて消える幻影に夢中になった。
『さあ、どの絵柄にする?君がこの世で一番好きな絵柄を、君が最初に着る着物に描いてやろう。』
『どれが良いかな…どれにしようかな…』
優子は、最後の九十を数え終えるまで、懐いて離れぬ子犬を抱きながら迷い続けた。
来る日も来る日もそんな事が続き…
結局、絵柄は決まらぬまま、束の間の夢が醒めれば、また、鬼座麿達に嬲り弄ばれる日々が流れていった。
そして…
『あっ…』
優子は、また新たな幻影を、木の葉が映し出すと、声を失った。
菜の花の上を飛び交っていた、小さな生き物が、ヒラヒラと優子の掌に舞い降りる。
優子は、その生き物をそっと胸元に近づけると、指先で愛しそうに撫で始めた。
『それは、蝶と言うんだよ。』
『チョウ…』
呟くと同時に、その生き物は消えた。
優子は、忽ち、涙を溢れさせた。
久太郎は、そっと木の葉を投げると、また同じ景色の中から蝶が現れ、ひらひらと優子の掌に舞い降りた。
優子の脳裏に、初めてこの生き物を目にした時の光景が過り出す。
『良いか。これが、まだ閉じられた参道の膜…参道膜だ。』
初めて、教畜として出仕巫覡達の前に引き出された日。
大きな寝台に寝かせた優子のソコを指で押し広げ、教導司が声を張り上げると、出仕巫覡の少年少女達は、一斉に目を見開き注目した。
『どうだ、初めて大勢の前で弄られる気分は?』
菅谷鱶鰭家(すがたにふかひれけ)出自の教導司、鱶鰭蘇芭(ふかひれそば)は、不安気にあたりを見回す優子に、ニンマリ笑って言った。
『良い気分だろう。今から、もっと良くしてやるからな。』
『ウッ!』
唐突に指を捻り込まれ、優子が顎を反らせて呻き声を上げると、鱶鰭蘇芭は益々ニヤけながら、再び出仕巫覡達の方に目を向けた。
『さあ、これからこの膜を破り、参道を開くからな。閉じている時と、開いた後と、よーっく見比べるんだぞ!』
鱶鰭蘇芭は言うなり、小指も入りそうに無い小さな孔を、人差し指で乱暴に掻き回し始めた。
『ウーッ!ウーッ!ウーッ!』
最初は身を捩り、呻き声を…
『アァーッ!アァーッ!アァァァーーーッ!!!!』
更に掻き回す指の動きが激しくなると、優子は腰を浮かせて絶叫した。
周囲を取り巻く、出仕巫覡の少年少女達は、更に目を見開き、優子のソコに注目する。
『嫌っ!嫌っ!嫌ーーーーっ!!!!』
誰一人、首を振り立てて泣き叫ぶ優子に、同情を寄せる気配はない。
むしろ皆、旺盛な好奇心を剥き出しに見つめ、出仕覡(しゅっしかんなぎ)の少年達に至っては、小さな股間を膨らませていた。
『さあ、いよいよだ!行くぞーーー!!!』
鱶鰭蘇芭が声を上げるなり、指先で何かを思い切り掻き出した。
中で、ブチッと音がする。
次の刹那…
『キャーーーーーーッ!!!!』
優子が凄まじい絶叫を上げるのと同時に、ソコから血が溢れ出した。
『どうだ?これが、膜が破け、開かれた参道の中だ。』
鱶鰭蘇芭が、乱暴に血を拭って優子のソコを指で押し広げて言うと…
『おぉっ!』
『わぁっ!』
と言う、感嘆の響めきが湧き上がった。
そして、その授業は毎日行われるようになった。
『こいつは、親が償い切れぬ罪を犯して着物を剥がれた穢畜の素兎だ。人の姿をしていても、親の罪に穢れに穢れたケダモノだ。
何をしたって、かまわんぞ。存分に、やって、よーっく反応を観察するだぞ。』
鱶鰭蘇芭の言葉を合図に、出仕巫覡の少年少女達は、競って優子の身体を弄り出す。
『イッ!イッ!イッ!イィィィーーーーッ!!!』
優子は、まだ五つであった。
絶え間なくソコの孔を掻き回され、先端の突起や中のヒダを摘みあげられる激痛に、泣き叫び続けていた。
しかし、誰一人、同情する者もなければ、目を背ける者さえいなかった。
むしろ…
『おいっ!今の見たか!三寸は腰をあげやがったぞ!おまえより、断然、腰を浮かせてやったぞ!』
『よしっ!それじゃあ、次は俺だ!俺はもっと腰を跳ね上げさせてやるぞ!声だって、特別でかいのをあげあせてやる!』
優子が痛がって、身を捩れば捩る程、泣き叫べば泣き叫ぶ程、誰もが喜び興奮し、一層激しく弄り出した。
中でも、一番残酷に責め立てたのは、鬼座麿であった。
『退けっ!そんなんじゃ、中々、孔が広がらないぞ!』
鬼座麿は、焦ったそうに優子の股間に群がる出仕巫覡達を押し除けると、境内中から拾い集めてきた落枝を広げて見せる。
『便所兎、どれから挿れて欲しい?これか?これが良いか?これなんか、ぶっ太い上に、トゲトゲがたくさんついていて、良さそうだろう?』
『嫌っ…嫌っ…嫌っ…』
『さあ、こいつで思い切り、お前の孔をでかくしてやるからな。』
<p style="text-align: left;">目にいっぱい涙を浮かべ、嫌々をする優子の頬を撫で回すや、鬼座麿は思い切り落枝をソコに捻り込んで掻き回した。</p>
『ヒィッ!ヒィッ!ヒィッ!ヒィィーーーーーーッ!!!!キャーーーーーーッ!!!!』
『さあて、何本入るかなあ。』
優子が凄まじい声で泣き叫び出すと、鬼座麿は残忍な笑みを浮かべながら、一本…また一本と、捻り込む落枝の数を増やしていった。
そして…
『やっぱり最後はこれだろう。』
言うなり、袴を下ろすと、膨れ上がったモノを剥き出しにした。
『俺はな、この前、寝てる間に大量の子種が出たんだ。もう、いつだって女に種付けできるんだぞ。』
『おぉぉーっ!』
『わぁぁーっ!』
周囲から、感嘆の響めきが湧き上がる中…
鬼座麿は、剥き出したモノを、優子のソコに押し当てた。
無論、最初のうちは、まだ五歳のソコに、もうすぐ十二歳になる少年のモノは入らなかった。
どうしても入らず、最後は外に出して終わってしまうと…
『チッ!まだ小せえな!早く孔をでかくしろよ!』
捨て台詞を吐くように言いながら、前にも増して乱暴に落枝でソコを掻き回した。
しかし、そうやって、連日に亘って何本もの落枝で掻き回すうち…
最初は頭の部分だけから、徐々に鬼座麿のモノが中に入るようになった。
そして…
『ウゥゥゥーーーーーッ!!!!』
顎と背中と同時に反り返らせ、一際大きな呻きをあげる優子の中に、鬼座麿の膨張したモノが、熱いモノを解き放った。
『おぉぉーっ!』
『やったな!』
『やったわねーっ!』
辺りから、拍手と称賛の声が巻き上がった。
特に…
『でかしたぞ、鬼座麿!さすが、わしの甥っ子だ!』
教導司の鱶鰭蘇芭が飛び上がらんばかりに喜び、何度も何度も鬼座麿の肩を叩いて見せた。
『へへへへ…俺は、こいつで寮長試験を通し、寮長の座と寮畜を勝ち取るつもりですよ。』
『そいつは頼もしいな。でもな、こいつの参道を通っただけじゃあ、寮長の座も欲しい寮畜も手に入らんぞ。上参道と裏参道と一度に全て通らねばならんからな。』
『わかってますよ、教導司様。明日からは、上と裏とまとめて通る鍛錬を始めるつもりですよ。』
『頑張れよ、鬼座麿!』
『頑張って下さいね、鬼座麿様!』
『でも、おまえ…種付けばかりに励んで、神民道の教理は大丈夫なのか?』
『そうともよ!寮長試験に通る以前に、尋常部の卒業試験に合格しねえと、主典になれねえぞ。』
『言えてらあ。』
周囲では、鬼座麿の初めての種付けに沸き返る中。
優子は、頭の中が真っ白になり、呆然としていた。
漸く六歳になったであろう優子に、今された事の意味はわからない。
ただ、いつも餌として与えられているモノを、中に放たれた瞬間…
いつも痛い事をされるのとは、全く違う感覚にとらわれた。
何か取り返しのつかない物が壊れてしまった感覚…
何か大切なものを失われてしまったような感覚…
もう、自分が自分で無くなってしまったような感覚…
股間だけではなく、胸も激しく痛み出した。
物心ついてから、愛情と言うものを受けた事のない優子に、誰かに慰められる、抱かれると言う感覚はわからない。
誰かが側にいると言う感覚もわからない。
だから、寂しさや悲しさを感じた事がなかった。
しかし、この時だけは違った。
無性に寂しく、悲しかった。
産まれて初めて、誰か側にいて欲しいと思った。
その時…
『あっ…』
優子は、彼方に咲く、黄色い花を見出した。
菜の花と言う名がある事を知らない。
ただ、絨毯のように一面敷き詰めたように咲く花を、ただただ綺麗だと思った。
この世に、こんな綺麗な物が存在しているのが驚きであった。
そこに行きたいと思った。
あの綺麗な花の絨毯に寝転がったら、さぞや気持ち良いだろうと思った。
すると…
ヒラヒラと小さな生き物達が、花の上を飛び回っているのを見出した。
『わあっ!』
思わず声を上げる優子の口から、可愛いと言う言葉は出て来なかった。
いや、可愛いと言う言葉を知らず、出せなかったのだ。それでも、感覚として…
可愛いなと思った。
素敵だなと思った。
涙に頬を濡らしていた優子が笑みを浮かべると、生き物は、何匹も何匹も姿を現し、楽しそうに飛び回り始めた。
そして…
『おいで、おいで…』
『一緒に遊ぼう、一緒に遊ぼう。』
生き物は、手を伸ばす優子に向かって、口々に言っているように思われた。
あの痛い授業は、更に連日行われた。
来る日も来る日も、出仕巫覡の少年少女達は、優子の身体を乱暴に弄り続けた。
それが行われる一刻は、永遠にも感じる地獄の責め苦のような時間であった。
しかし、それが終われば、また彼方には黄色い絨毯のような花が咲き、ヒラヒラした生き物が、優子に笑いかけてきた。
優子は、この絨毯のような花とヒラヒラした生き物と会う楽しみに支えられ、痛い授業に耐える事ができた。
いや、生きる事ができたと言っても過言ではなかった。
『蝶って言うのね…また会えたね…また会えたね…』
いつまでも、木の葉の幻出させた蝶を抱く優子に…
『着物の絵柄、決まったね。』
久太郎は、そっと肩に手を乗せて言った。
『えっ?』
優子が振り向いた瞬間、木の葉の幻影が消えた。
しかし…
『菜の花に遊ぶ蝶達の絵柄にしよう。菜の花に遊ぶ蝶を描いた、桃色の着物を着て、私の村の野原を一緒に歩こう。
私の村の野原にも、春には一面菜の花が咲き、可愛い蝶が飛び回るからね。』
『わあっ!嬉しい!嬉しいなあ!久太郎様と一緒に、可愛い蝶の着物着て、蝶達に会いに行ける…嬉しいなあ!』
そう言いながら胸に両手を当て、瞼を閉じる優子の目には、尚も一面に咲く菜の花と無数の蝶の姿が写し出されていた。
*画像は韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。

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魔法2

2020年08月06日 11時30分00秒 | 紅兎〜青鳥編



夜更…
久太郎が土間に現れ着物を脱ぎ始めると、優子は満面の笑みを浮かべて起き上がろうとした。
単座位になり、脚を広き、ソコを指で押し広げてあの口上を述べる為である。
『ようこそご参拝を、参道は開かれております…』
久太郎が、そうされる事を求めてもいなければ、ソコを貫きたがってもいない事は知っている。
ただ、他の挨拶の言葉も、歓迎の気持ちを伝える術も知らなかったのだ。
しかし…
『ウーッ!』
優子は、上体を起こしかけた途端、呻きを上げた。
今日も一日、鬼座麿達に蹂躙された。
また少し胸が膨らみ、三角形が半球状になりつつある乳房を握り潰されながら、股間二つの孔を抉られ続けた。
何か理由を見つければ、情け容赦ない暴行を加えられる。
見れば、全身に痣の跡がない箇所がない。
それでも、殴る蹴るは、まだ生優しい方であった。
痣と痣の間には、火傷の跡、擦り傷や刺し傷、様々な傷跡が見出された。
それらの傷が、少し身体を動かすだけで、息をつまらせた。
特に…
『オラッ!大事なお友達が、今夜もたんと可愛がってくださると仰ってるんだ!しっかり挨拶しろ!』
寮生の一人、突史狼鱶鰭家(つくしろうふかひれけ)出自の鱶鰭潮浄綿(ふかひれちょうじょうめん)が怒鳴りつけながら踏みつける股間が、焼けるように熱い。
『アァァァーーーッ!!!!』
悲鳴を上げる優子のソコから、また血が滲み出てきた。
『優子っ!』
『待てよ。』
思わず駆け寄ろうとする久太郎を、鬼座麿が遮る。
『クッ!』
久太郎は急ぎ着物を脱ぎ捨て全裸になると…
『これで、宜しいでしょうか…』
『行けよ。』
鬼座麿は、優子の側に突き倒し…
『さあ、舐めてやれ。』
久太郎の髪を掴んで、優子の股間に顔を向けさせて言った。
『アァァァーーーッ!!!!』
優子は、更にグリグリと股間を強く踏みつけられ、転げ回らんばかりに呻き声をあげている。
『さあ、お友達が来たぞ。たっぷり舐めさせてやりなあ。』
漸く優子の股間から足を離した潮浄綿は、今度は鬼座麿に優子の股間に顔を押しつけられた久太郎の頭を踏みつけて言った。
『どうだ、今日の便所兎の股座は、磯の香と塩味が効いて美味いだろう。』
久太郎が無言で優子のソコを舐め始めると、鬼座麿は髪を鷲掴んだまま、後ろから嘲笑して言った。
『何たって、今日は海の水でたっぷり洗ってやったからな。』
辺りからは…
『それにしても、よくこんな俺達に散々垂れ流された便所を舐められるな。』
喜陽建鱶鰭家(きようけんふかひれけ)出自の鱶鰭秀舞(ふかひれしゅうまい)が言えば…
『それはおまえ、決まってるじゃねえか。コイツは氏蟲だからよう。』
『氏蟲は、便所に巣食ってるもんだからな。』
岩蘇鱶鰭家(がんそふかひれけ)出自の鱶鰭柔丹誕面(ふかひれにゅうたんたんめん)と火弐珠鱶鰭家(かにたまふかひれけ)出自の鱶鰭蔵垂(ふかひれぞうすい)が言い、周囲を取り巻く寮生達が一斉に笑い声をあげた。
久太郎は構わず舐め続けた。
血の味がする。
『おまえ、漏らしやがったな。』
意地悪く言う鬼座麿の声が耳の奥底から蘇る。
『お許しください…お許しください…』
『許せだと?ふざけやがって!言うに事欠いて、してる途中で漏らしやがって!』
素兎用の囲いのない便所は、目と鼻の先にある。
尿意を催した優子は、何度も行かせてくれと哀願した。
それを、鬼座麿達が許さなかったのだ。
それでも、優子は一刻の間、絶え続けた。
激しくソコを貫かれ、わざと腹部を強く押されながら、必死に絶え続けた。
『うわっ、何か急に催してきたぞ。』
『いけね!ちびりそうだ!』
途中、寮生達は優子に見せつけるように、丸見えの便所を使用する。
『後生です…お願いします!廁に…廁に行かせて下さい…』
何度も泣きじゃくって哀願する優子に…
『ふうっ、すっきりした。さあ、俺の汚れたの、綺麗にして貰おうか。』
用足しを済ませた寮生は、まだ先の濡れているモノを突き出し、優子に舐めさせた。
そうして、遂に…
『お願…い…します…もう…もう…もう…』
鱶鰭業座(ふかひれぎょうざ)と鱶鰭丹免(ふかひれたんめん)が、優子の股間前後の孔を同時に貫いている最中、事が起きてしまったのである。
『お許しください!お許しください!嫌っ!嫌っ!嫌ーーーーっ!!!!』
暴れる優子の四肢を、鱶鰭羅阿面(ふかひれらあめん)、鱶鰭満刀(ふかひれまんとう)、鱶鰭入丹誕面(ふかひれにゅうたんたんめん)、鱶鰭蔵垂(ふかひれぞうい)が押さえつけた。
『おいっ!』
鬼座麿が手を出すと、鱶鰭潮浄綿(ふかひれちょうじょうめん)が、いつもの竹串を差し出した。
すると…
『今日は、これじゃあすまねえだろう?』
鬼座麿が突き返して言う。
意図を察した鱶鰭潮浄綿は、ニンマリ笑うと、懐から錐を取り出した。
『嫌っ!嫌っ!嫌ーーーーっ!!!』
『喧しい!』
『大人しくしろっ!』
一層、激しく泣き叫んで暴れる優子を、寮生達が更に強く押さえつけた。
『おやめ下さい!後生です!後生です!寮長様っ!』
取りすがる久太郎を…
『退けっ!』
鬼座麿は冷たく蹴飛ばし、押し除けると…
『だったら、氏蟲。おまえが、やるか?』
優子の傷だらけのソコを指先で押し拡げると、錐を久太郎に差し出した。
久太郎は、その場に座り込み、首を振り立てた。
『だったら、黙ってそこで見てろ。』
鬼座麿はそう言い捨てると、優子の方に向き直り、手にした錐の先を股間先端の突起に向ける。
そして…
『キャーーーーーーッ!!!!』
耳を劈く優子の叫び声が、久太郎の鼓膜を貫いた。
『それじゃあ、ゆっくり楽しみな。』
鬼座麿が言って立ち上がると、散々に久太郎を野次り嘲笑していた寮生達も立ち上がり、奥の部屋へと消えていった。
『そうだ…』
鬼座麿もまた、奥の部屋へと行きかけ振り向くと…
『氏蟲、こいつをおめえに返さねえとな。』
懐から曲げわっぱを取り出した。
『あっ!それっ!』
思わず優子が涙声を上げて手を伸ばすと、鬼座麿は見せつけるように蓋を開け…
『おまえも水臭えな。床下にこんな物を隠さなくてもよ、俺達に一言言ってくれりゃあ…』
曲げわっぱを逆さにして中身を落とし…
『便所兎にくれてやる餌の残飯くれえ、幾らでも用意してやるのによ!』
思い切り曲げわっぱを地面に投げつけると、中身と一緒に踏みにじり、奥の部屋へと去って行った。
『嫌ーっ!!!久太郎様のお弁当…久太郎様のお弁当…』
股間の激痛で立てぬ優子は、必死に這いずり、見るも無残な姿に成り果てた曲げわっぱの弁当を抱えて、泣き叫んだ。
『優子、大丈夫だよ、優子…』
久太郎がそっと側に寄り、優子の肩に手を添えて言うと…
『でも!でも!久太郎様のお弁当が!せっかく、久太郎様が作って下さったお弁当が!』
優子は、嫌々をしながら、尚も泣きじゃくり、壊されてしまった大切な宝物を惜しむように、弁当の残骸を撫で続けた。
『優子、よく見てご覧。』
言われて、優子はもう一度弁当の残骸を見直すと…
『あれ?』
そこには無残な弁当の残骸ではなく、踏みにじられた曲げわっぱと九枚の木の葉が散らかっていた。
『本物はこっちだよ。』
久太郎が改めて風呂敷に包まれた曲げわっぱを差し出すと…
『わあ、久太郎様の魔法ね。』
優子が、満面の笑みを浮かべて受け取り、宝物のように頬擦りして見せた。
『だから、これは魔法じゃないよ。種も仕掛けもある忍術…』
言いかけ、久太郎は口を噤んだ。
『良かった…久太郎様のお弁当…久太郎様のお弁当…』
優子は、蓋を開けてもなかなか口をつけようとせず、いつまでも頬擦りを続けた。
『さあ、お食べ。』
『でも、勿体ない…』
『たくさん食べて、元気つけて、父さんと母さんに会いに行くんだろう。』
『うん。』
久太郎が頬を撫でて促すと、優子は大きく頷いて、漸く弁当の昆布巻きに手をつけた。
魔法…
そう思いたければ、それで良いか…
久太郎は思い始めていた。
本当の事など、無理に知らなくても良い…
この世に生まれて唯一優しくされた人が魔法使い…
毎日、素敵な魔法を使って、美味しい物を出してくれる。
そんな夢を見て終わっても良いではないか…
久太郎は、次第にそう思い始めていた。
辞めてしまった事と言えば…
最初の頃、熱心だった箸の使い方を教える事も今はせず、代わりに匙を作ってやった。
『旨いか?』
久太郎は、やっと手に入れてやった卵焼きを頬張るのを見て尋ねると…
『はい、とても。』
優子は、握りしめる匙を頬に当てて、満面の笑みを浮かべた。
荒削りな手作りの木匙…
優子は、これをとても気に入って、片時も離そうとしなかった。
一度だけ…
『便所兎、おまえ、何持ってる。』
大事そうに胸に抱く木匙を、鬼座麿に見つかり、取り上げられた事がある。
『穢畜の分際で、こんな物を持ちやがって!』
『お願いします!返して下さい!返して下さい!』
鬼座麿は、乱暴に木匙を取り上げると、優子が泣き縋るって哀願するのも構わず、地面に叩きつけ踏み付けて、真っ二つに折ってしまった。
その後…
『おまえは穢畜だ!ケダモノだ!餌はケダモノらしく、こうやって食うんだよ!』
優子は髪を鷲掴みされ、地面に落として踏み付けられた残飯に顔を押し付けられながら、散々に鞭打たれた。
しかし、鞭で打たれた痛みより、久太郎に貰った木匙を折られた事でずっと泣きじゃくり…
新しい木匙を作って貰うと、今度こそ見つからぬよう、ずっと大事に持ち続けていた。
恐らく…
着物一枚与えられなかった優子にとって、死ぬまでたった一つ大事に持っていたのは、この木匙だけだったに違いない。
忍術を魔法だと思っているのなら、ずっとそう思って夢見ていれば良い。
木匙が宝物なら、箸の使い方など無理に覚えなくても良い。
どうせ、この子は…
どうせ、この子は…
そう思えば…
『さあ、そろそろ、父さんと母さんに会っておいで。』
『はい。』
弁当を食べ終えて、腹ごしらえのできた優子は、嬉しそうに頷くと、いつものように仰向けになった。
と…
『ねえ…』
不意に、優子は瞑りかけた目を開け、久太郎の方に向けた。
『久太郎様も一緒にいらっしゃらない?』
『えっ?私も?』
『そう。私、久太郎様をお父さんとお母さんに合わせたいの。この人が、いつも優しくしてくださるって、話したいの。』
『それはできないよ。』
『どうして?』
『私が此処にいないと、君をこっちに戻せない。』
『私、もう戻りたくありません!久太郎様と一緒に、ずっとずっと、お父さんとお母さんの所にいたい!ねえ、久太郎様、お願い、私と一緒に…』
優子が涙ぐんで言いかけた時…
久太郎はまた、九枚の木の葉を空に巻き上げた。
忽ち、優子がうつらうつらと微睡みだす。
『行っておいで…』
久太郎は言うと、優子の目を静かに閉じさせてやった。
優子は、目を開けると渡り廊下に立っていた。
部屋の障子が幾つも並び、庭には松の木の側に綺麗な井戸と鹿威しがあり、大きな鯉が何匹も泳ぐ池を囲むように色とりどりの花が咲いていた。
ふと、両腕をあげると着物を着ている。
竹笹の絣、緑の小袖である。
『おうおう、何処のお姫様かと思いきや、優子じゃないか。』
振り向くと…
『お父さん、お母さん。』
父と母が、満面の笑みで両腕を広げていた。
『優子、お腹すいたろう。さあ、ご飯にしようかね。』
交代で優子を抱く父が言い、母は黙って頷いていた。
『ううん。ご飯なら、もう頂いてきました。』
『おやおや、一体、誰にご馳走になったんだい?』
『久太郎様。』
『ああ、あの久太郎様か。』
『はい。あれ?』
『どうしたんだい?』
『久太郎様が…』
『此処にきたのかい?』
『はい。お父さんとお母さんに会って頂きたくて…だのに…』
優子が悲しげに辺りを見回し、久太郎を探し出すと…
『きっと、大事な御用がおありでらしたんだよ。それより、今日は何して遊ぼうか…』
『お手玉…紙風船…お人形遊びも良いな…』
『よしよし…それじゃあ、新しいお人形で遊ぼうか。』
『まあ!新しいお人形、買って下さったの?』
『そうだよ。この前、おまえがお店で欲しがっていたお人形だよ。』
『ありがとう、お父さん!』
『それにしても、今日も優子は綺麗だね。母さんが気に入って買ってきたけど、本当によく似合う。』
『本当!この着物、私に似合う?』
『ああ、とっても似合うよ。』
久太郎は、小さな碗を逆さにしたような優子の乳房を揉みながら、口遊むように言った。
『アァ…アン…アン…』
優子は、答える代わりに、甘えるような声をあげた。
幻影の夢にか…
乳房を優しく揉まれる心地よさにか…
全身をくねらせ、至福の笑みを浮かべている。
『アン…アン…アーン…』
久太郎は、片方の手を股間に移し、ワレメをそっとなぞりながら薬を塗る。
濡れている…
粗相の仕置きを受けた傷と、絶え間なく男のモノで抉られた傷の痛みが引き、愛撫の心地良さだけが、全身に広がっているのだろう。
本来、大化流忍術(おばけりゅうしのびじゅつ)小葉九(おばきゅう)は、戦闘を目的とした技である。
木の葉には、幻影を見せる秘薬が仕込まれている。
それは、阿片の一種と言われている。
幼い優子に多用すれば、脳を破壊して廃人とし、或いは命を奪う危険すらあった。
しかし…
優子の身体が成長するにつれ、鬼座麿達の扱いは苛烈さを増し、久太郎の性技と塗り薬だけでは、苦痛を和らげるのが難しくなっていた。
それに…
どの道、素兎には一生自由はない。
殊に、親の罪を禊ぐべく着物を剥がれた穢畜の素兎は、子を成しても、十二を過ぎても、着物を着る事すら許されない。
死ぬまで、全裸の身体を晒し続けねばならないのである。
『優子は、何を着てもよく似合うな…綺麗だよ…本当に綺麗だよ』
久太郎は、優子の乳首と股間先端の突起を同時に指先で転がしながら、空を見つめて言った。
『ハァァーン…アッ…アッ…ハァァーン…』
優子はうっとりした笑みを浮かべ、背中を大きく弓也に反らせて、腰を左右に動かした。
『お父さん…お母さん…眠い…』
木の葉の秘薬は、性的な刺激で更に効果を高め、幻影と現実の見分けをつかなくさせてゆく。
股間のモノを更に膨張さた久太郎もまた、深い幻影の中を彷徨っていた。
『寝よう、優子…』
空に浮かぶ大人になった優子が、大きく頷くきながら帯を解こうとする。
『良いんだよ、優子…』
久太郎は、強く抱きしめて制止する。
『脱がなくて良い。起きている時も、眠る時も、ずっとずっと、着ていて良い。もう、死ぬまで人前で裸にならなくて良いんだよ。』
言いながら唇を重ねると、舌を絡ませた。
もう、あの鼻をつくような異臭が、口の中に広がる事はない。
ただ、甘い蜜の味と花の香りが、眠気を誘う。
『さあ、お休み。一緒に寝よう…このままずっと…ずっと…眠りにつこう…』
大人になった優子と布団に潜り込むと、もう一度、優子の顔を見つめた。
優子は、満面の笑みを浮かべて目を瞑る。
久太郎も笑みを返して目を瞑った。
至福の夜…
安らぎの眠り…
愛しい人…
優しい妻の腕に抱かれて…
もう目覚めまい…
もう起きるまい…
ずっとずっと…
このまま…
『アッ…』
久太郎は、小さく声を漏らして薄目を開けた…
微睡み誘う木の葉の香りが消え、子種と尿の入り混じった異臭が鼻をつく。
視界には、土間の薄暗い天井が広がり出した。
『アッ…アッ…アァーッ…』
久太郎は、腰を跳ね上げながら、声を漏らした。
性的な刺激で深まる木の葉の幻影は、絶頂を迎えると同時に消えて現実に引き戻す。
『優子…』
久太郎が顔を擡げると、優子は尚も口の中で熱心に舐めて吸い上げていた。
股間のモノ先端のくすぐったさと、尿道を空にされる感覚で、次第に覚醒させられてゆく。
『久太郎様、気持ち良かった?』
優子は、尿道を空にして久太郎のモノから口を離すと、いつものように小首を傾げて尋ねた。
久太郎が頬を撫でてやりながら大きく頷くと…
『私、またお腹すいてきちゃった…』
優子はクスクス笑いながら、また、久太郎のモノに口を近づけた。
先端をチロチロ舐める小さな舌先の感触が、再び浮かび上がるような心地よさへと誘ってゆく。
『九…九…九…小葉化(おばけ)の九…』
優子が優しく包み込むように玉袋を揉み、竿の裏側を舐めながら先端を指先で撫で始めると…
久太郎は、譫言のように文言を唱えながら、袋から木の葉を取り出し始めた。
九枚…
九枚…
九枚…
木の葉の秘薬を一度に嗅ぎ、正常さを維持できる限界は二十七枚…
もう九枚で精神を侵され、更に九枚で命を失う。
合計四十九枚の木の葉で死に至らしめる技…
名付けて、小葉九(おばきゅう)、死期(しご)の術…
『優子…一緒に行こうか…』
優子が指先と舌先を移し換え、竿を優しく扱きながら先端を舐め始めると、久太郎は木の葉を見つめながら言った。
脳裏には、明日も鬼座麿達に嬲り弄ばれ、泣き叫ぶ優子の姿がよぎってゆく。
逆さにした小さな乳房を捻られながら、股間を抉り回され…
何かと理由をつけては、仕置きと称して、股間先端の突起や秘肉を竹串や錐で突かれる。
『私と一緒に…』
久太郎は、もう一度言いかけ口を噤んだ。
不意に、今度は鱶鰭家の圧政に苦しむ社領の人々の姿が、脳裏を過ったからである。
今、こうしている時も、産子氏子と呼ばれる領民達は、不当に搾り取られる玉串や初穂に苦しめられている。
少しでも歯向かえば、幼い娘を穢畜の素兎とされ、親の見てる前で着物を剥がれ、嬲り弄ばれる。
此処で、鬼座麿達に優子がされている事は、穢畜の素人とされた社領の幼い娘達が、引き取り先の社や鱶鰭家の家でされている事である。
社領の領民達を、鱶鰭家の不正圧政から救い出す。
『応次郎…』
共に交わした誓いを果たす為、神漏衆の中で辛い日々を過ごしているであろう弟の名を口にすると、久太郎は手にした木の葉を握りしめた。
次の刹那…
『アッ!』
股間のモノ先端に、熱いモノが込み上げてきた。
『アァーッ…』
やがて、先端に込み上げてきた熱いモノが、優子の口腔内に放たれると、暖かな心地よさが全身に広がってゆく。
『優子…』
優子は、咥えたまま久太郎に笑いかけると、未だ口腔内に放たれ続けるモノを呑み込みながら、夢中で尿道を吸い始めた。
*画像は韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。

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魔法

2020年08月01日 22時42分00秒 | 紅兎〜青鳥編



優子の胸が膨らみを帯びてきた。
まだ、掌に包まれるどころか、指先で摘める程度である。
それでも、ほんの微かながらも、確実に大人の女になろうとしているのだろう。
どんな大人の女になるのだろう…
久太郎は、三角形をした小さな乳房を優しく撫で回しながらふと思う。
結綿の髪に小袖姿の大人になった優子が、脳裏を過りながら無邪気に笑う。
身体は大きくなっても、笑顔の無邪気さは変わらない。
何処からとなく聞こえて来る祭囃子の声…
周りでは、母に手を引かれ、父に肩車をされた子供達が、はしゃぎながら村の氏神社に向かって歩いていた。
皆、つぎはぎだらけではあるけれど、銘々、艶やかな紅や朱に彩られ、桃や桜の模様や絵柄の着物に着飾ってた。
収穫を祝う祭りの日。
貧しくとも、この日を楽しみに皆精一杯働き、明るく暮してきたのだ。
いつもより、ほんの少しだけ粧し込んだ着物と化粧が嬉しくてたまらないのだろう。
優子はクスクス笑いながら駆け出し、久太郎の前でコマのようにくるくる回ったり、蝶のように袖をひらひらさせて燥ぎ出した。
そして…
不意に立ち止まると、結い上げられた髪に手を当て、久太郎に向ける。
そこには、この日の為に久太郎が買ってやった簪がさしてあった。
優子、綺麗だよ…
久太郎が、脳裏をかすめる大人の優子に言いかけた時…
『ピーヒャラ、ピーヒャラ、ピーヒャラドン。ピーヒャラ、ピーヒャラ、ピーヒャラドン。』
優子が無邪気に口ずさむ声に、現実に引き戻された。
そこには、小袖に着飾った大人の優子の姿はなく…
剥き出しにされた幼い乳房の小さな膨らみがあり、痩せ細った優子の一糸纏わぬ全裸の身体が、仰向けに横たわっていた。
『ピーヒャラ、ピーヒャラ、ピーヒャラドン。ピーヒャラ、ピーヒャラ、ピーヒャラドン。』
優子は、久太郎に膨らみかけた三角形の乳房を撫でられ、小さく尖った乳首を指先に摘んで転がされながら、無邪気な笑みを浮かべて口ずさみ続けていた。
『お祭りの歌。』
『歌と言うより、それは音色だよ。』
『音色?』
『そう、笛と太鼓が奏で織なす、陽気な音色。』
『笛と太鼓って、何ですか?』
『そうか…社に暮らしているのに、笛も太鼓も見た事がないんだね。見たい?』
『はい。』
『それじゃあ、見せてあげよう。』
久太郎は言うなり、床下に隠した袋から、九枚の木の葉を出し、空に舞いあげた。
『わあ!』
優子は、忽ち声をあげる。
そこには、一人の翁と嫗が銘々笛と鼓を持ち、祭囃子を奏でていた。
側では、その調べに合わせて、楽しそうに踊っている。
『久太郎様の魔法…とっても素敵…』
優子は、空に舞う木の葉のなかから幻出した光景に見惚れながら、うっとりして言った。
『これは、魔法ではないよ。大化流忍術(おばけりゅうしのびじゅつ)小葉九(おばきゅう)って、言うんだよ。』
『オバ…キュウ?』
『木の葉には、空気に反応する薬が仕込まれていて、空に投げ放つと…』
『良いなあ、私も踊りたい…』
久太郎は、すっかり幻影に夢中になり、彼の話など耳に入らぬ優子を見て、ニコッと笑った。
『踊れるよ。』
『えっ?本当ですか?』
『目を瞑ってご覧。』
『わあ!』
優子は言われた通り目を瞑ると、思わず声をあげた。
いつの間にか、久太郎の幻出させた光景の中に立っていたからである。
しかし…
『綺麗!何て綺麗なんだろう!』
いざ、そこに立ってみると、優子が夢中になったのは、祭囃子でもなければ踊りでもなく、自分が着ていた赤い小袖の着物であった。
『あったかーい…』
袖を持ち上げ、頬擦りすると…
『何て素敵なんでしょう…』
最早、祭囃子を奏でる翁と嫗も、踊りに夢中になる村人達も目に入らず、着ている着物の矢絣模様に見入ってしまった。
『気に入ったかい?』
久太郎は、三角形をした優子の小さな乳房を優しく揉みながら聞くと…
『はい、とても…』
優子は目を瞑ったまま大きく頷いた。
『さあ、踊っておいで…』
久太郎は言いながら、小山の頂上のような優子の乳首の先を撫でた後、そっと口に含んだ。
『アァッ…』
軽く顎を反らせ、小さな声を漏らす優子は…
『アンッ…アンッ…アンッ…』
久太郎の口腔内で、尖った乳首の先をチロチロ舐め回されると、次第に暖たかなものに全身を包まれ、中に浮くような感覚にとらわれ始めた。
そして…
『アーン…アン…アン…アーン…』
久太郎に優しく乳首を吸われ、甘えるような声を漏らす優子は、ふと、踊りの輪の中から、一組の男女が手招きする姿を見出した。
『お父…さん…お母…さん…』
男女は、優しく頷き微笑みかけながら、更に手招きをしていた。
『お父さん、お母さん…』
優子は、一度も両親の顔を見た記憶がない。
それどころか、そもそも両親の存在すら知らずに育っていた。
にも拘らず、その男女を一目見るなり両親だと感じた優子は、手招きしていた女が、両手を広げると満面の笑みを浮かべた。
久太郎は、更に三角形の乳房を揉み、尖った乳首を吸いながら、優子とはまた別の幻影を追いかけていた。
大人になった優子と、村人達の輪に入って踊る光景である。
牡丹模様の藍の絣を着た優子は、踊りながら、時折自分の方を見つめてくる。
久太郎も、踊りながら見つめ返す。
優子は、その度に、今日の日の為に買ってやった髪にさす簪に手を触れ、ニッコリ笑っていた。
『綺麗になったよ、優子…本当に綺麗になったよ。優子、優子、私と、私と…』
久太郎が幻影の中で言いかけた、その時…
『アァァーーーッ!!!』
優子が、突然悲痛な声をあげた。
『優子!』
久太郎が現実に返ると、優子は苦痛に顔を歪めて身を捩っていた。
長年の仕込みで、どんなに痛くても、ソコに手を当てる事はしない。
しかし、足を固く閉ざし、腰を激しく捩らせてる事から、苦痛の源はソコにある事は一目瞭然であった。
『優子、大丈夫か!』
久太郎は言うなり、優子の脚を開いてソコを覗き込み、思わず目を背けた。
まだ、発毛の兆しすらない。
孔もまだ小さく未熟だ。
にも拘らず、連日絶え間なく蹂躙されているソコは、まだ中におさまっている筈のヒダが、既に大きくはみ出している。
色も、まだ綺麗な桃色をしている筈なのに、すっかり黒ずんでいた。
本来なら桃色の筈のソコが、黒ずんでいると言えば、ヒダばかりでなく、ワレメ周辺もそうである。
それだけで十分目を覆わせるが、それ以上に…
『イィィーッ!イィィーッ!イィィーッ!』
久太郎が、薬を塗ろうと触れる度に、優子が苦痛に顔を歪ませ、歯を食いしばる。
股間先端の包皮を捲ると、隠された突起には、突かれたと言うより、はっきり突き刺された傷があり…
股間のソコを開き、はみ出たヒダの内側を見れば、引っ掻かれたと言うより、切り裂かれたと言った方が良い傷が無数にあった。
『こいつ!噛みやがったな!』
久太郎は、不意に、日中の光景が脳裏を過った。
『オォォー!こいつは本当によく締まるぜ!』
優子の乳房が膨らみかけ、鬼座麿達の楽しみが、また一つ増えた。
『最近、アソコが段々緩くなってきやがったからな。でも、これは…これはたまらん!おまえを初めて種付けてやった時より良いぜ!』
『イギィッ!イギィッ!イギィッ!』
鬼座麿は、優子の股間を一層激しく突き立てながら、膨らみかけた乳房のシコリを鷲掴み握りつけた。
『イィィーッ!イィィーッ!イィィーッ!』
優子は、乳房のシコリを握られる度に、呻きをあげながら、つま先を突っ張らせて腰を浮かす。
その時、股間のソコが強く締め付けられるのが、たまなく良いのだと言う。
『どうだあ、優子。おまえも良いだろう?凄く良いだろう?ええ?どうなんだあ?』
鬼座麿は更に腰の動きを加速させながら、優子の乳房を握る力も強めてゆく。
『イィィーッ!イィィーッ!イィィーッ!』
『そうかあ、そんなに良いのかあ。俺もどんどん良くなっていくぞ。よーしっよし、それじゃあ、これなんかどうだ!』
『イギィィィィーーーーー!!!!』
優子は、とどめだとばかりに、思い切り乳房のシコリを握り潰されると、息の詰まるような声を上げて、顎と身体を思い切り反らせ捩らせた。
普通の家庭にあって、子供の身体が少しずつ大人になる事は、大きな喜びとなる。
家族達にとっても…
本人にとっても…
特に、女の子は、特徴が現れると、何か恥じらいのようなものを感じつつ、新しい未来の訪れを予感してときめきを覚える。
しかし、優子にとっては…
『そらっ!もう一度いくぞ!』
『イギィィーッ!』
祝福の言葉と笑顔の代わりに、欲情した男達の嘲笑う顔に囲まれ…
『どうだ!どうだ!どうだ!』
『イギィーッ!イギィーッ!イギィーッ!』
新たな苦痛が、また一つ増えるだけである。
そして、事件が起きた。
『便所兎、そろそろ、前の孔だけじゃあ物足らねえな。』
鬼座麿は言うなり、優子と身体の上下を反対にし…
『おい、羅阿免。おまえも加われ。』
言いながら、弍古見鱶鰭(にこみふかひれ)家出身の、鱶鰭羅阿免(ふかひれらあめん)に向けて、優子の肛門を押し広げた。
羅阿免はニンマリ笑うと、既に袴から出していた、猛りたっているモノを、優子の肛門に突きつ立てた。
『ウグッ!』
優子が、鈍い声を上げる。
『羅阿免、おまえ、後ろから握ってみろ。』
鬼座麿が言い終わるのも待たず…
『アァァーーーッ!!!!!』
羅阿免が後ろから小さな乳房のシコリを鷲掴み、グリグリと握り回すと、優子は凄まじい絶叫をあげた。
『これはたまらん!』
二人で優子を嬲るのを、見物していた寮生の一人…翠鱶鰭(すいふかひれ)家出身の鱶鰭業座(ふかひれぎょうざ)が、我慢の限界とばかりに、袴の中のモノを取り出し、優子の口に突きつけた。
『便所兎、おまえも腹空かせたろう、食え!』
優子は、二人に前後の孔を抉られ、乳房のシコリを握り潰される苦痛を堪えながらも、言われるままに、業座のモノを咥えた。
『アァァー!』
『ウゥゥー!』
『アウッ!』
やがて、三人は絶頂を迎え、優子の口と前後の孔と同時に白濁したモノを放った。
すると…
『おまえ、噛んだな…』
優子の口から引き抜くなり、業座が言った。
優子は、一瞬何を言われたのかわからないと言うように、目を見開く。
すると…
『俺も見たぞ。』
羅阿免が続けて言い。
『みんなも見たよな。』
鬼座麿が周囲に向かって言うと、一斉ににやけた顔を頷かせた。
漸く事態を掴んだ優子は、忽ち蒼白になり、震えながら、首を振った。
『優子、素直に言え。素直に言えば、許してやらないでもないぞ。業座の事を噛んだな。』
優子は、尚も震えながら首を振る。目には既に涙をいっぱい溜めていた。
『もう一度聞くぞ、噛んだよな。』
意地悪く言う鬼座麿に、優子は後退りしながら、首を振り続けた。
最早、どうにもならない事はしっている。
皆、優子が噛んでない事を百も承知して言ってるのだ。
それでも…
『そうか…それじゃあ、おまえの友達に聞いてやろう。
おい、氏蟲。おまえも、こいつが噛んだのを見たよな。』
久太郎は、突然振られると、鬼座麿と優子の顔を見比べた。
優子は、どうにもならないと知りつつも、救いを求めるように、涙に濡れた目を向け、久太郎を見つめ返した。
『見たよな!』
再度言い放つ鬼座麿に、久太郎は俯いて首を振る。
『そうか、二人して…それならば、こっちにも考えがあるぞ。』
言うなり…
『キャーーーーーッ!!!!』
鬼座麿は、優子を押し倒すや、乳房のシコリを思い切り抓り捻り上げた。
『さあ、言えっ!この便所兎、業座の事を噛んだろう!言えっ!言うんだ!』
久太郎は、泣き叫ぶ優子から目を晒し俯きながら、尚も首を振り続けた。
『まだ、二人して嘘つく気か!』
鬼座麿は更に更に、優子の両乳房のシコリを交互に抓り捻り上げ続けた。
そして…
『そうか…おまえ達がそう言う気なら…』
鬼座麿が言うより早く、別の寮生…忠下鱶鰭(ちゅうかふかひれ)家出自の鱶鰭龍璃(ふかひれりょうり)が、やっとこを三つ持ってきた。
鬼座麿は、そのうちの一つをとるや、優子の乳房片方のシコリを思い切り挟み上げた。
『キャーーーーーッ!!!!』
鬼座麿は、満面にほくそ笑むと、業座と龍璃にも一つずつやっとこを渡し…
『龍璃、おまえはもう片方の乳房をやれ。それと、直接こいつに噛まれた業座、おまえは…』
言われるより早く、業座は優子の股間先端の包皮を捲り上げ、剥き出しの突起をやっとこで小突いて見せた。
『嫌っ!嫌っ!嫌っ!』
何が始まるのか察した優子は、押さえつける寮生達の腕の中で、必死にもがき暴れ出した。
『氏蟲、もう一度だけ聞いてやる。こいつが噛んだのを、見たよな。見たんだよな。』
久太郎は、固く目を瞑り、顔を背けて俯いたまま、大きく頷いて見せた。
『よーしよし、それで良い、それで良い…』
鬼座麿は満足げに何度も頷きながら、優子の方を振り向くと…
『おまえの友達も素直に認めたぞ。業座の事を、噛んだってな。』
喜悦仕切った笑みを満面に浮かべて言った。
『お許しください…お許しください…もうしません…もうしません…もう…もう…』
優子は震え泣き出しながら、思わず尿を漏らした。
『許す?』
鬼座麿は言いながら、優子の股間から、自分の足元に流れてくるものを横目に見つめた。
『こんな、粗相までしてか?許せるわけないだろう?』
鬼座麿が言うなり広げた手を横にだすと…
『寮長、これを…』
瓊玖鱶鰭(にくふかひれ)家出自の満刀(まんとう)が、布に包まれた数本の竹串を手渡した。
『さあ、二度と、こんな悪さをしない為に、お仕置きの時間だ。』
鬼座麿は言うと、優子の股間のソコを押し広げた。
『お許しください…お許しください…お願いします…どうか…どうか…』
『さあて…まず、バイキンが入らないように、よく消毒をして…』
優子の哀願など耳にも入らぬと言うように、鬼座麿は言いながら、既に絶え間ない蹂躙に赤剥けたソコに、粗塩を擦り付けた。
『ヒィッ!ヒィッ!ヒィーーーーッ!』
優子が、悲痛の呻きをあげる。
しかし、それは始まりの合図に過ぎない。
『さあ、始めるぞ。』
鬼座麿は言うなり、竹串を一本とり、優子の股間先端の包皮を捲りあげた。
そして…
『キャーーーーーッ!!!!キャーーーーーッ!!!!キャーーーーーッ!!!!』
優子の凄まじい絶叫に、久太郎は耳を押さえて蹲った。
股間先端の突起を突き刺しては粗塩を擦り付け、ヒダの内側を切りつけてはまた粗塩を擦り付ける…
その度にあげる優子の絶叫は、小半刻にわたって寮内に鳴り響き続けた。
やがて…
『さあて、痛い思いをした後は、気持ち良い事だ…』
鬼座麿は言うなり、隅で耳を押さえて蹲る久太郎の髪を掴んで、優子の方に顔を向けた。
優子は、血塗れの股間を抑える事も許されず、呻きをあげて悶えていた。
『氏蟲、便所兎に気持ち良い事をしてやれ。』
久太郎は、固く目を瞑ったまま、首を振った。
『何だ、気持ち良い事をできねえって事は…まだ、痛え事が足りてねえんだな。』
鬼座麿は言うなり…
『おい、蝋燭を持ってこい。』
言い終える前に、孟古鱶鰭(もうこふかひれ)家出自の鱶鰭旦端面(ふかひれたんたんめん)が、特大の蝋燭を持ってきた。
『さあて…こいつを、便所兎の此処に垂らしてやるかな…』
鬼座麿は、蝋燭に火をつけるなり、刺し傷だらけになった、優子の股間先端の突起に近づけた。
『嫌…嫌…嫌ーーーーっ!!!!』
泣き叫ぶ優子のソコに、更に蝋燭の滴が垂れ落ちる。
『熱い!痛い!熱い!痛い!』
押さえつける寮生達の腕の中で優子が暴れ、泣き叫ぶ中…
『次は、此処っと…』
鬼座麿が、切り傷だらけのヒダの内側肉壁に、蝋燭を近づける。
『やめろっ!』
久太郎は、堪えきれずに飛び出すや、鬼座麿を羽交い締めに押さえつけた。
『お願いです!もう…もう…もう、おやめください!御慈悲です!』
すると…
『そうか…なら、便所兎に気持ち良い事をしてやるんだな。』
鬼座麿は、意地悪く笑いながら、久太郎に言った。
『アン…アン…アン…』
優子は、漸く痛みがおさまったのか、また甘えるような声を漏らし始めた。
久太郎は、更に丹念に優子の股間を舐め回しながら、傷だらけのソコを貫いた時の感触を思いだす。
鬼座麿に突起を何度も突き刺され、肉壁を切り裂かれたソコを貫く時…
更に久太郎のモノに擦られ、肉壁の皮が捲れ流れ出す生暖かな血の感触…
そして…
苦痛に歪む優子の顔と呻き声…
股間の傷口を舐める舌先に、血の味が薄れ出してきた。
漸く、出血が止まったのだろう。
最も…
明日にはまた、血塗れにされるのだろうが…
『アーーーーン…アンアン…アーーーーン…』
久太郎が、股間先端の突起を舐めながら、肉壁の擦り傷と切り傷、付け根の避けた傷口に薬を塗ると、優子は一層、甘えるような声を漏らした。
やがて…
『ピーヒャラ、ピーヒャラ、ピーヒャラドン…ピーヒャラ、ピーヒャラ、ピーヒャラドン…』
優子は、ニコニコ笑いながら口ずさみ…
『お父さん…お母さん…』
と、呟きを漏らした。
天井を見つめる目線は、先に見た幻影の父と母の姿を探している。
久太郎は、再び床下の袋から九枚の木の葉を取り出し、空に舞いあげた。
『わあ!お父さん、お母さん!』
優子は、木の葉の間から、先の幻影で会った父と母を見出して、声をあげた。
『さあ、目を瞑って…』
『はい。』
久太郎に促されるままに、優子は目を瞑ると、先の幻影と同じ光景が広がっていた。
『お父さん、お母さん。』
優子が駆けて行くと、幻影の父と母が手を広げて抱き留めた。
『ねえ、この着物、似合う?私、綺麗?』
優子は、父と母の胸に交互に顔を埋めながら、聞いた。
『ああ、とっても綺麗だよ。似合ってるよ。』
久太郎は、木の葉の間から見える、大人になった優子に答えて言った。
『さあ、一緒に踊ろうか。』
久太郎が、幻影の中で大人になった優子の肩を抱いて言うと…
『うん!』
優子は、幻影の父に大きく頷き、もう一度、両親の懐に交互に顔を埋めた。
*画像は、韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。

コメント

友達

2020年07月31日 08時34分00秒 | 紅兎〜青鳥編



『何だ、今日も此処で寝るってか?』
『おまえも、好きになったもんだな。最初は、あんなに嫌がってたのによう。』
『いざ、便所兎の味を覚えたら、一晩中だもんな。』
『それにしても…幾ら、便所兎を独り占めしてえからって、よくこんな子種臭え場所で寝られるな。』
『まあ、汚え氏蟲(うじむし)の寝床には、お誂え向きって奴だろう。』
『おかげで、俺達も氏蟲臭えおめえと枕並べて寝ずに済ませられるってもんだぜ。』
同寮達が、口々に指差して揶揄して笑う中。
久太郎は、淡々と着物を脱ぎ捨て全裸になると、土間に繋がれる優子を懐に包むように抱きしめた。
『それじゃあ、ゆっくりな…』
鬼座麿は、ニィッと笑うと…
『おっと、こいつは朝まで預かってやるぜ。便所兎と寝るのに、必要ねえもんな。』
久太郎の脱ぎ捨てた着物を掴み取り、持ち去って行った。
『行ったようだね。』
『はい。』
鬼座麿達の後ろ姿が、寮内の部屋に消えると、久太郎と優子は満面の笑みを浮かべて頷きあった。
『それじゃあ、始めようか。』
『はい!』
久太郎は、優子を抱いて座る背中のあたりに隠していた風呂敷包みを取り出すと、優子は仰向けになって、目を瞑る。
風呂敷包みから最初にとりだされたのは、薬入れであり、久太郎は中から綺麗な抹茶色の塗り薬を掬いとった。
『私達、お友達…』
優子は、久太郎の顔が目の前に近づくと、嬉しそうに言った。
『そうだ、お友達だ。』
『ずっと、お友達…』
『ずっとずっと、友達だ。』
『一生?死ぬまで?』
『死んだその後も…永遠に…』
久太郎はそう言うと、優子と唇を重ねた。
互いの舌先を絡み合わせると、鼻をつく異様な悪臭が口の中に広がる。
日々、数え切れない程咥えさせられた男のモノと、口腔内に放たれ飲み込まされ続けた子種の臭いが染み付いているからだ。
最初は吐き気を催したが、今は何も感じない。
ただ、激しい痛みだけが胸を貫く。
『この子は、この臭いの中でずっと生かされている。これまでも…
これからも…
ずっと…』
同時に…
『この子は、幾つになるのだろう…』
出会ってもうすぐ一年になる事に気づき、ふと思う。
本土総社の養成所入りした鰐鮫一族の子女達は、六年の出仕見習い期間を経て、女子は正式に巫女として社に送られ、男子は尋常試験を受ける資格を得る。<br>
尋常試験を合格した者は、準神職者である主典となり、上級試験を受ける資格を得るべく、更に八年の見習い期間を過ごす事になる。
主典となった鰐鮫一族の子弟達は、十人一組で一軒の寮をあてがわれて共同生活をする事になるのだが…
各寮に、一人の寮畜と呼ばれる素兎があてがわれる。
この寮畜は、幼畜と呼ばれる、出仕達の実習用に囲われた素兎のうち、七歳に達した者の中から選ばれる事になっている。
選び方は、前の寮畜が役目を終えて去るか、死ぬか、あるいは新たな寮が建てられた時、寮生達が希望する幼畜に種付けを行って決める。
この際、寮生の一人が、希望する幼畜の口と膣と肛門と、全てを貫き中に放つ事のできた幼畜が、その寮の寮畜となる。
これを、寮畜選びと言う。
また、寮畜選びを成功させた寮生が、その寮畜がいなくなるまで、寮長を務めるしきたりになっている事から、寮長試験とも呼ばれる。
寮長経験のある養成所卒業生達にとって、これは人生最初の武勇伝となり、一生の自慢話にしてる事から、今は専ら後者で呼び習わされている。
出仕時代から、研修に使われていた優子を気に入り、見事寮長試験に成功を収め、寮長の座と共に射止めたのは、鬼座麿であった。
通常、受験資格を得て三年は掛かると言われる尋常試験に、十二歳にして、一度で首席合格させた年の事である。
『なあ、便所兎。そう言う意味では、お前の最初の男は俺なんだよな。』
事ある毎に自慢する鬼座麿の言葉を逆算すれば、優子の年齢は、もうすぐ九歳と言う事になる。
しかし…
物心ついた頃から、優子は素兎であった。
親の存在同様、本当の年齢もわからない。
久太郎は、重ねた唇を優子の首筋に移し、胸元に向けてゆっくり舌先をチロチロ這わせて行きながら、優子の股間に触れてみる。
発毛の兆しは全くないが…
小指を挿れるのもキツかったソコは、いつの間にか二本の指が易々と奥まで入るようになっていた。<br>
ワレメの奥に隠れていたヒダが、今は外にはみ出し、色も薄紅だったのが黒ずんでいる。
どれ程蹂躙されればそうなるのだろう…
ソコを撫で回しながら、薬を塗る指先の感触だけで言えば、とてもまだ九歳に満たぬ幼いソレとは思われなかった。
しかし…
『アンッ…アンッ…アァァンッ…』
甘えるような声を上げていた優子が、不意にクスクスと笑いだす。
『此処か?此処が良いのか?』
久太郎が言いながら、股間先端の突起を撫でるのと同時に、真っ平らな胸の小さな乳首を舐め回すと…
『イヤンッ!イヤンッ!くすぐったい!』
優子は、肩を窄めて一層クスクス笑い出した。
何とも邪気のない笑顔…
何ともあどけない笑顔…
やはり九歳に満たぬ幼い笑顔であった。
『アッ…ソコ、汚い…』
久太郎が、小さな乳首を舐め回していた舌先を、更に腹部、下腹部へと這わせ、最後に股間のソコへ運んで行くと、優子は慌てて腰を引いた。
『どうして?』
『どうしてって、ソコ…』
『オシッコをするところだから?』
『そうじゃなくて…ソコは…ソコは…』
便所…
鬼座麿はいつもそう言っている。
男達のモノが垂れ流す為の汚い便所だと…
だから、鬼座麿達は、面白半分に蹂躙するが、自分達のモノを舐めさせるように、彼らが優子のソコを舐める真似は決してしない。
『私のモノは汚いか?』
『えっ…あの…でも…それは…』
『君は、いつも私のを優しく舐めてくれる。だったら、君のココも汚くない。』
久太郎は、ニッコリ笑いかけて言うと、ワレメの線に沿って、ソコをチロチロ舐め出した。
『アァァーン…アンアン…アァァーン…』
優子は、うっとり目を瞑り、顎と腰とを同時に上下させながら、甘えるような声を上げ出した。
久太郎は、更にワレメの中、皮の被った先端の突起へと舌先を這わせ、チロチロ舐め出すと…
『アンッ!アンッ!アンッ!アンッ!』
優子は、一段と声を上げながら、顎と腰の上下運動を早めて行き…
最後…
『ハァァァーーーーンッ!』
一際高く声を上げると同時に大きく浮かせた腰を、そのまま制止させた。
『優子、お食べ。』
暫し全身の力が抜け、放心状態になっていた優子が起き上がると、久太郎は陶器の弁当箱を差し出した。
『わあ!拉麺!』
優子は、蓋を開けるなり満面の笑みで声を上げる。
『今日は、ナルトにシナチクが入ってる。』
『具の名前、覚えたんだね。』
『私、これ、大好きですから。』
もう、以前のように他の寮生達の目を憚る必要はない。
束の間の夜。
優子は自分と同じように全裸の久太郎に抱かれて、その肌の温もりを感じながら、ずっと一緒に過ごせるのが嬉しかった。
友達…
久太郎は、思いもかけず、そう言ってくれた。
そう…
半年前…
いつものように事を終え、久太郎が優子を羽織りに包んで胸に抱いた時…
『おまえ達、そこで何をしている。』
不意に、後ろから声がした。
『随分まえから、土間で何やら声がすると思っていたら、こう言う事か…』
振り向けば、そこには、酷薄な笑みを浮かべる鬼座麿達が立っていた。
『おい、便所兎おまえ、何羽織りなんかにくるまっている?』
鬼座麿が意地悪く言いながら顎をしゃくると…
『便所兎の分際で、こんなもん着やがって!』
取り巻きの同寮の一人が、肩にかけられた羽織を剥ぎ取り、優子を突き飛ばした。
『おまえは、便所なんだよ!俺達がもよおしたら、いつでも垂れ流すな!』
『子種臭え便所の分際で、人様の着るものを羽織るんじゃねえ!』
更に二人の同寮が、優子を踏みつけ蹴飛ばした。
『何をする!』
久太郎は、声を上げて同寮達に掴みかかろうとすると…
『そうか、これは、お前の仕業か。』
鬼座麿は言うなり、久太郎の胸ぐらを掴み上げた。
『だったら何だ!』
久太郎も、もはや負けずに鬼座麿の腕を掴み上げ返して言った。
『歯向かう気か?氏蟲の分際で、産土の俺に、逆らおうってのか?』
鬼座麿は言うなり、また酷薄な笑みを浮かべて、久太郎を見下ろすように言った。
『氏蟲、おまえ、俺の兄貴が応次郎の上官なのを忘れたわけじゃねえよな。』
『くっ…』
久太郎が思わず唸りをあげて手を離すと、鬼座麿は思い切り久太郎を殴り倒し…
『おいっ!』
と、同寮達に向かって、顎をしゃくり上げた。
優子に暴行を加えていた同寮達は、鬼座麿の合図を見て立ち上がると…
『貴様!寮長様に歯向かうとは不届きな奴!』
『このお方はな!鱶鰭連(ふかひれのむらじ)家の中でも、総本家…菅谷鱶鰭(すがたにふかひれ)家ご当主鱶鰭崇布(ふかひれすうぷ)様の甥御様にあらせられるんだぞ!』
『同じ鱶鰭家でも、おめえのように、女々しく仕立てや織物し腐る村宮司の氏蟲とは訳が違うんだ!』
と、口々に罵りにながら、久太郎を袋叩きにした。
『グググゥッ…』
久太郎は、殴打される痛みより、何も抵抗できない事への屈辱に地面に腕をついて歯軋りする。
『素兎に着物を着せたり、身体を覆ってやる事は、神領では一番の禁忌だって事は知ってるよな。』
鬼座麿は、久太郎が十分に打ち据えられたのを見届けると、再び胸ぐらを掴み上げて言った。
『しかも、こいつは親の大罪を禊ぐ為に着物を剥がれた、穢畜(えちく)の素兎だ。子を孕んでも、三諸島に送られても、死ぬまで着物を着る事も着せる事も許されん。それを、おまえは…』
今度は、歯軋りしながらも、久太郎は抗わずに俯く。
『最近、俺の言う事をよく聴いて、便所ウサギの事もよく仕込むようになったから、目をかけてやろうと思っていたけどな…
そう言う事なら、仕方がない。お前の事を、兄貴に報告してやろう。』
『何だと!』
久太郎は、忽ち顔色を変えた。
『そう言う事だよ…』
鬼座麿が、また意地悪く笑う。
『兄貴は、身内の不祥事を何よりも嫌うからな。傍系の氏蟲とは言え、鱶鰭家のおまえが、最大の禁忌を犯したなんて、絶対許すまいよ。』
『やっ…やめろっ!弟には手を出すな!』
『前にも話したな…一之末社領の社は、何かと曰く付きの社だ。
兄貴に目をつけられた奴に、どんな祟りがあるのかな?』
『頼む!やめてくれ!』
『この前の奴は、目を潰され、耳と鼻を削がれ、のたうちまわってるところを見つけられたとか言ってたな。
その前の奴は、手足の指を全て切り落とされ、筋を切られ…
脊髄を砕かれた奴もいたな…
まして、神領最大の禁忌を犯した奴の身内ともなれば…御祭神様のお怒りもさぞや…』
『お願いします!私はどうなっても良い!応次郎だけは…応次郎だけは…』
久太郎は、遂に膝と両手をつき、額を床に擦り合わせて哀願し始めた。
『それじゃあ、おまえ…』
鬼座麿は、思い切り久太郎の頭を踏みつけると…
『心を入れ替えるんだな。』
言いながら、側にいる取り巻きの寮生に向かって、手を出した。
寮生は、ニンマリ笑いながら、寮の奥に消えて行く。
『良いだろう…』
『それでは…』
久太郎は顔をあげると、また蒼白になった。
奥に消えた寮生が、真っ赤に焼けたヤケ火箸を持ってくるのに目を留めたからである。
『わかった…わかりました…』
『そうか、そうか、わかったか。それじゃあ、落とし前をつけるんだな。』
鬼座麿が顎を反らせ、酷薄な笑みを浮かべると、久太郎は答える代わりに、覚悟を決めたように両手を差し出した。
側では、散々に打ち据えられた優子が、顔色を変えた。
『や…や…やめて!』
飛び出て来ようとする優子を、側に立つ寮生が押さえつける。
『羽織りを着たのは私です!私が、お願いして着せて頂きました!だから…だから…久太郎様は…久太郎様を…』
鬼座麿は、優子の哀願する声など聞こえぬとでも言うように、寮生から焼け火箸を取り振り上げて…
『グッ!』
顔を背けて目を瞑り、食いしばる歯の隙間から声を漏らす、久太郎の手の横すれすれの地面に突き刺した。
『これで便所兎の足を突き刺せ。』
『えっ?!』
『聞こえなかったのか?こいつで、便所兎の足を突き刺せと言ってるんだよ!』
鬼座麿は、思わず見上げる久太郎の髪を鷲掴むと、焼け火箸の方に顔を突きつけて言った。
『お…お待ち下さい…』
『何だと?』
『優子に、羽織をかけてやったのは私です。』
『だから、何だ?』
『刺すと言うなら、私の手を…優子に羽織りを掛ける事が罪だと仰せでしたら、その罪を犯した私の手を…』
『何を言ってる。羽織りをかけたのはおまえでも、断りもせず、かけられたのは便所兎だ。
着物を着せてやると言われても断り、身体を隠されたら自分から晒す。それが、便所兎の分別ってもんだ。
その事を、しっかり躾けてやるのが、鰐鮫一族の役目だと習ってるだろう?』
『クッ…』
『ほら、やれよ!心を入れ替えて、鰐鮫一族としての本文を弁えるんだろう?
鰐鮫一族としての本文の基礎中の基礎は、兎共への体罰だよ。体罰こそが、兎を躾け、兎を鍛え、兎を強くする。
わかったら、やれ。さっさと、やるんだよ!』
久太郎は、目の前の地面に突き刺された焼け火箸を見つめると、唇を噛みしめて目を瞑った。
地面につけたままの手は、硬く拳を握りしめている。
『どうした?できないのか?』
久太郎は、答える代わりに首を振り立てた。
『何故できん。おまえは、神職者になりたいんだろ?神職者の一番の責務、何故果たせん。』
『友達…』
『友達だと?』
『友達だから…優子は…優子は…』
久太郎が、漸く思い口を開いて言うと…
『久太郎様…』
それまで、寮生達に押さえつけられていた優子が、思わず顔を上げて久太郎を見つめた。
『優子は…私の大切な友達だから…私にはできません!』
久太郎が、遂に思い切ったように言うと、見る間に優子の目から涙が溢れ出した。
『友…達…私、久太郎様の…友…達…』
止め処なく涙を溢れさせながら、優子は口の中で何度も同じ言葉を繰り返した。
そして…
『そうか…この便所兎は、おまえの友達なのか…それじゃあ、仕方ないな。
その子種臭え穢畜の為に、おまえは祟りに合う応次郎を、見殺しにするんだな。』
鬼座麿が追い討ちをかけるように言いかけたその時…
『着物を着てはいけません!』
優子は、押さえつけていた寮生達を振り払って飛び出し、声を張り上げ地面に刺さる焼け火箸を引き抜くや、自分の足に突き刺した。
『ギャーーーーーーーッ!!!!!』
『優子!!!』
優子の叫び声と、久太郎の声が交差する。
『優子…おまえ…』
優子は、肩呼吸をしながら足に刺した焼け火箸を引き抜くと…
『身体を隠してはいけません!』
再び声をあげながら、もう一度、焼け火箸を自分の足に突き刺し引き抜いて…
『種付け中、何をされても、させられても、いやがっはいけません!』
更に叫びながら、もう一度、焼け火箸を自分の足に突き刺した。
『お願いです…もう…もう…着物を着たり致しません…身体も隠したり致しません…どうか…どうか…』
優子は、三度目に焼け火箸を突き刺して言いながら、まっすぐ鬼座麿を見上げた。
『良い心掛けだ。』
鬼座麿が薄ら笑いを浮かべなごら、優子を見下ろして言うと、周囲を取り巻く同寮達もニヤニヤと笑い出した。
『便所兎は、いつだって…』
鬼座麿は言いながら側に寄ると、思い切り足を上げ…
『そうでなければな!』
優子の足に突き刺さる焼け火箸の頭を踏みつけた。
『ギャーーーーーーーッ!!!!!』
優子が凄まじい絶叫を上げると…
『その心掛けを…』
鬼座麿は言いながら、焼け火箸の頭を踏みつけた足を持ち上げ…
『忘れるんじゃ…ないぞ!』
槌で釘を槌付けるように、何度も何度も、焼け火箸の頭を踏みつけた続けた。
『優子…何故だ…何故、こんな真似を…』
鬼座麿達が去り、久太郎は急ぎ優子の側に駆け寄ると、焼け火箸を引き抜き足の手当てをしながら、同じ言葉を繰り返した。
『友達…』
『えっ?』
久太郎が思わず手を止め、優子の顔を見上げると…
『私、久太郎様の友達って、本当?』
優子は、小首を傾げて尋ねた。
『それは…』
友達…
追い詰められ、無意識に出た言葉…
しかし、改めて問われると、久太郎は言葉に詰まった。
優子に親切にしたのは、罪の意識からであった。
弟を守る事を理由に、目の前で凄惨な陵辱を受け続けている少女に何もできない事への…
弟を守る事を理由に、皆と一緒になって苦痛を訴え泣き叫ぶ事も許されない少女を陵辱し続ける事への…
それが、優子と毎日過ごすうちに、安らぎとなり、楽しみになっていた。
それでも…
その束の間の時が過ぎれば、また、皆のする事を見過ごし、共に同じ事を繰り返している。
そればかりか…
その束の間の時ですら、自分の汚いモノを優子に舐めさせ、口腔内に放つモノを呑み込ませている。
友達だなんて、名乗る資格があるのだろうか…
久太郎が答えに窮し、押し黙っていると…
『私…やっぱり、久太郎様のお友達ではないのですか?さっきのあれは、あれは…』
優子は、忽ち鼻を鳴らして、涙を溢れさせた。
『友達だよ…』
久太郎は、漸く口を開くと、優子の頬を濡らす涙を拭いながら言った。
『優子は、私の友達。大切な友達だよ。』
『本当…?本当…?本当…?』
久太郎が大きく頷くと、優子は満面の笑みを浮かべて、久太郎の胸に顔を埋めた。
『私、久太郎様の友達…久太郎様の友達…』
『そうだよ。優子は、この世で一番大切な友達だよ。』
優子が同じ言葉を繰り返しながら、いつしか久太郎の胸の中でシクシク泣き出すと、久太郎も優子を強くだきしめ、共に涙を溢れさせた。
次の夜…
『おまえ、此処でまた何をする気だ?』
鬼座麿が、優子の繋がれている土間に、また顔を出す久太郎を見つけて言うと…
『今夜から、私は此処で寝る。』
久太郎は言うなり、その場で着物を脱ぎ出し、全裸になって優子を抱きしめた。
『これなら、宜しいのでしょう?』
『なるほど、良いだろう。薄汚い氏蟲には、俺達と同じ寝室より、子種臭い便所兎の側がお似合いと言うもんだ。』
鬼座麿は、ニンマリと冷たく笑って言うと…
『こいつは、朝まで預かってやる。ゆっくり休めよ。』
久太郎の脱ぎ捨てた着物を持って、その場を去って行った。
『ハァ…ハァ…ハァ…』
久太郎の鼓動と呼吸が次第に早まってゆく。
『気持ち、良いですか?』
優子は、久太郎のモノ先端を、掌全体ですっぽり包むようにして優しく擽り撫で回しながら尋ねると、久太郎は満面の笑みで大きく頷いた。
絶頂の時が近づいている。
優子は、久太郎のモノに触れる掌全体に感じると…
『お友達…』
一言呟き、ニコニコッと笑うと、今や破裂寸前にまでなった久太郎のモノを小さな口いっぱいに頬張った。
小さな舌先が、久太郎のモノ先端裏側をチロチロと舐め摩る。
『アァァッ…』
久太郎が声を漏らし、腰を浮かせた刹那…
優子口の中いっぱいに、生暖かいモノが放たれた。
留まる事を知らぬ尿道の流れを舌全体に感じながら、優子は更に丹念に裏側を舐め吸い上げる。
優子の中で、久太郎のモノは尽きる事の知らぬ泉の如く、溢れ出し続けた。
『お友達…私、久太郎様のお友達…』
やがて…
漸く久太郎のモノが放ち尽くされると、優子はまた心の中で呟きながら、最後にもう一度思い切り吸い上げた。
『久太郎様…大好き…』
これが終わった後、久太郎の暖かい胸に抱かれて眠りにつく。
久太郎の鼓動を聞きながら…
久太郎の肌の温もりを感じながら…
何より…
自分はもう一人ではない…
身体を寄せ合い暖め合って眠る人がいる…
長い間、寂しかった分、友達と呼んでくれる人が存在する喜びを噛みしめながら、尿道を空っぽにしようと思い切り吸い上げた。
*画像は韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。

コメント

約束

2020年07月29日 13時59分00秒 | 紅兎〜青鳥編



『それは?』
不意に顔を上げた優子は、久太郎が手に持ち眺めている物に目を留めて首を傾げた。
それは、刃渡り二尺、鋭利な鐺の艶消しされた鞘に納められ、菱形の大きな鍔を嵌め込んだ直刀であった。
『毛三本(けさんぼん)。我が大化家(おばけ)に伝わる忍刀だよ。』
『しのび…かたな?』
『そう…元々、我が家は忍の家系…』
振り向き答えて言いかけ…
『アァッ…』
久太郎は、喘ぎ声を漏らした。
『気持ち、良いですか?』
優子が、久太郎の股間のモノを揉む指先を、一層丹念に動かしながら尋ねると…
『アッ…アッ…アッ…』
久太郎は更に喘ぎながら頷いた。
優子は、久太郎の股間のモノも一緒に、大きく上下させるのを見て、クスクス笑う。
久太郎は、これが好き…
竿を激しく扱かれるより、先端を優しく撫で回されるのを悦ぶ。
特に…
『ハァ…ハァ…ハァ…』
猫の顎を撫でるように、先端の裏側を撫でてやると、久太郎は肩呼吸を早めながら、うっとりした顔になる。
それは、優子が見つけた、自分だけの発見であり、小さな秘密であった。
優子は、他の寮生達とする時のようにコトを急がない。
久太郎のモノの先端が仄かに滑り出し、絶頂が迫っている事を指先に感じると、敢えて揉む力を緩める。
少しでも長く…
少しでも沢山…
久太郎に悦んで欲しかったからだ。
久太郎に喜んで貰えるなら、何でもしてあげたい。
優子は、いつもそう思っていた。
しかし、他に出来る事は何もなかった。
物心ついた頃から、絶えず身体を弄ばれていた。
股間のソコには、男のモノを捻り込まれ、指や異物で掻き回されるばかりの日々を過ごしていた。
徹底的に仕込まれた事と言えば、男の欲情を駆り立て、悦ばせる事ばかりであった。
だから、自分にできるたった一つの事で、精一杯、久太郎を悦ばせてやりたいと思っていた。
それに…
『しのびって、何ですか?』
『童(わらべ)衆って…知ってるかい?』
『はい。神領の境を守り、神領を抜け出そうとする領民や、逆に入ろうとする領外者が現れると、その人達がやってきて殺されると聞いています。』
『我が…大化家(おばけ)は…その童に連なる家系と言われてる…』
股間のモノを手や舌先で悦ばせている間、久太郎はいろんな話をして聞かせてくれた。
『元々は、草と呼ばれていてね…
その土地に根付いて潜み…謀反を企む人が現れないか見張り…もし現れたら…その人を殺して自分も死ぬのが役割だったと言われている…』
『まあ、怖い!』
優子が顔色を変えて声をあげると…
『まあ…今となっては、古くから伝わる御伽話でね…本当にそんな事があったのか…そもそも、童何てのが存在するのかどうかもわからない…私達が、領外に出るのを防ぐ為の威のような…アァァッ…』
また少し、股間のモノに加えられる優子の指先の刺激が強まり、思わず喘ぎを漏らす久太郎は…
『そんな作り話…しなくたって、神領を出ようとする者何て、いやしないのに…ね…』
優子の頬を優しく撫でて、ニッコリ笑って見せた。
すると…
『私、出てゆきたい…』
優子は、ポツリ呟くように言った。
『優子…』
『私、もう嫌だ…毎日、毎日、もう嫌だ…出て行きたい…』
見れば、目にいっぱい涙を溜めている。
『そうだね…こんな所…私も、出て行きたいよ…』
久太郎はそう言うと、更に優子の頬を撫でた後…
『そうだ…この忍刀を鍛えた人は、波桁阿珠丹(はげたあたまに)と言うそうだ。』
思い出したように、話題を変えて言った。
『はげた…あたまに…』
『そう。刀鍛冶であると同時に、忍術の使い手でね…その腕を見せるよう、頭領に命じられたところ、十人の使い手に真剣で向かってくるように言った。そして、十人全ての攻撃を難なく交わしながら、この忍刀で全員の髪を三本だけ残して全て切り落とすと言う事をやってのけた。
以来、この忍刀を毛三本と呼ぶようになったそうな。』
『へえ…凄い…』
と、その時…
『アッ!」
『アァッ!』
二人は同時に声をあげた。
話に夢中になっている間、優子よ指先の中で極限まで膨張したモノが、いよいよ絶頂の時を迎えようとしてる事に気づいたからである。
『アウッ!』
『ワァッ!』
優子が慌てて頬張ろうとした時はもう遅く、久太郎の猛り勃ったモノは、その顔目掛けて思い切り白濁したモノを放った。
『あーあっ…』
久太郎が大量に放ったモノでべとつかせた手を見つめながら、優子が残念そうに声を出すと。
『優子、おまえ、その顔…』
久太郎は、思わず声を上げて笑い出した。
『えっ?』
優子は、久太郎の差し出す手鏡を見るなり…
『まあ!』
一瞬、目を見開いた後、やはり、声を上げて笑い出した。
久太郎が思い切り放ったモノが、鼻の頭の上にひっかかっているのが、何とも戯けていたからである。
笑っている…
物心ついてから、笑った事などなかった優子は、自分が笑っている事に最初は驚いたが、今は心底楽しいと思う。
『待って、まだしまわないで。』
久太郎が股間のモノを袴に戻そうとすると、優子が慌てて止めて、口に入れる。
『おい、何をする?』
『何をするって、やり直しです。次は、ちゃんと口の中に出さないと…』
『もう何も出ないよ。』
『これ、私のご飯。まだ、お腹いっぱいになってません。』
優子は、久太郎が必死に止めようとするのも構わず、久太郎のモノの先端を、口の中でチロチロ舐め出した。
『優子!おいっ、優子って…ば…アァッ…アァッ』
必死に止めようとするのも束の間…
久太郎は、優子の小さな舌先の心地よい刺激に、また声を漏らしだした。
優子は、次第にまた口腔内で膨張するモノを丹念に舐め回しながら、また、クスクスと笑い出した。
久太郎と、こうして笑って話せる時間が好きだった。
優子は、久太郎の話す事は、何でも喜んで耳を傾けた。
『私の故郷、大化村(おばけむら)は、何処を見渡しても田んぼと畑ばかりで、何もなかった。』
『でも、周りには、山や林があって、川があったのでしょう?川には、いろんな魚が泳いでいたって…』
『まあ、確かに…』
『村外れには桑畑が広がっていて…
柚瓊部屋(ゆにへや)と呼ばれる蚕部屋を中心に、理衣符(りいぷ)二十一と呼ばれる工房が並んでいたとか…
私、どれも見た事ありません。一度で良いから見てみたい…』
『そうか…』
『ねえ、聞かせて下さらない?蚕と言う虫が産み出す綺麗な糸の事…』
『絹糸だね。』
『その糸で織られる綺麗な生地、その生地で仕立てる綺麗な着物…』
優子は、同じ話を、何度もせがんだ。
『ねえ、久太郎のお父様って、恵久助(えくすけ)様って仰るのよね。お母様は、是杜子(ぜとこ)様。)』
『そうだよ、よく覚えてるね。』
『お父様って、とっても無口でらしたのよね。』
『無口も何も…生前、父が話すのを聞いた記憶が全くない。だから、父がどんな声をしていたのか、覚えてないんだ。』
『でも、とっても立派な方でらしたのよね。村人に課せられた玉串や初穂を減らして暮らしを守ろうとされたり…貧しくてお医者様にかかれない村人達の為に、治療代や薬代を安くしたり…』
『あ…厳密には違うよ。日頃からみんなで積み立てたお金を、必要とする病人の治療費や薬代にあてるんだ。領外では、ホケンと呼んでるそうな。』
『へぇ…それと、村の兎神家から、一人の兎も出そうとなさらなかったし、村の氏神社にも兎をおこうとなさらなかった。特に、素兎を絶対出されなかった。』
『父も、氏神宮司とは言え神職者だ。神領にとって、兎幣の伝統や兎神子の存在が重要な事はご存知でらっしゃる。本来なら、父こそ積極的に兎神子をお社様や産土様にお捧げするお立場にあられたし、その事を誰よりも自覚しておられた。』
『でも、兎を一人も出されなかった…』
『本来、神聖な存在として敬い、丁重に扱われるべき兎神子達が、神職者達や崇敬顔役達の利権の道具や歪んだ嗜好の吐口にされ、卑しめられていた。
父は、誰よりも兎幣の伝統を重んじ、兎神子達を敬っておられただけに、それが許せなかったのだ。
本来、二十歳を過ぎて任を解かれた後、行き場のない旧兎神子(ふるとみこ)達の受け皿であった筈の道祖社は遊女宿と化し…
何より、父が生涯かけてなくしたかったのは、意に沿わぬ領民への報復と見せしめでしかない素兎の制度だった。』
『立派な方でらしたと思います。』
『立派な父…実際、どんな方でらしたのか…
日々、村長として村政に奔走し、村宮司として祭祀に明け暮れ…
殆ど家にいた事がなく、家にいても全く口を開かず…
漸く十二を目前に、父の役職を本格的に学ぶ為、父と共に氏神(うじがみやしろ)に出仕する矢先に父が亡くなった。』
『そうでらしたの…』
『叶うものなら、父と話したかった。父にも、少しで良いから、何か話をして頂きたかった。』
『でも、お父様が無口でらした分、お母様はよくお話される方でしたのよね。』
『まあね…父が話すのを見た事ないのとは逆に、母が口を閉じているのを見た事がない。
よくもまあ…あんなに話す事があると思える程、日がな一日喋ってらした。
そう、優子みたいにね。』
『まあ、酷い!』
思い切りむくれる優子を見て、思わず吹き出す久太郎も、優子と話す時間が楽しみになっていた。
話題など…
何でもよかった。
他愛無い話…
何気ない話…
『ねえ、応次郎様って、とても走るのが早いのですよね。』
『早いも何も…
あいつが、一度本気出して駆け回り出したら…
余りの速さに姿が見えなくなるか、逆に何十人にも数が増えたように見えてしまう。』
『本当ですか!』
『しかも、応次郎の奴…やたらと変装が上手い上に素早くて…駆け回りながら、変装を繰り返すなんてのをやってのけるから、本当に人が何十人も出現したように見えてしまうんだよ。』
『凄いのですね。』
とにかく、何を話しても無邪気に喜ぶ小さな女の子と言葉を交わしているだけで、久太郎は、何か心安らぐものを感じた。<br>
&nbsp;『夢?』
上目を向けて問ひ返す優子は、一瞬舌先を離した久太郎の股間のモノの先端を、また丹念に舐め始めた。
『夢と言うより、誓いと言った方が良いかな…
応次郎と交わした、大切な誓いだ。』
久太郎が頭を撫でてやりながら言うと、優子は久太郎の股間のモノを舐め続けながら、ニコニコ笑って耳を傾けた。
『本土総社を遠く離れた鱶鰭社領…特に末社領では、常に不正が蔓延っている。』<br>
久太郎は、股間のモノ先端の裏側を優しく舐められる心地良さにうっとりしながら、話し続けた。
『良い思いをするのは、お社様や領主様、産土様の一族と、彼等に多額の賂を贈る、一部の大商工座衆の連中だけだ。殆どの領民達は、不当な初穂や玉串の簒奪に苦しんでる。』
優子に股間のモノを舐められても、もう、荒い肩呼吸をしなくなった。
ソコを刺激されて興奮するより、今は亡き母に頭を撫でられた時のような安らぎを感じるようになったからだ。
優子も、久太郎は激しく刺激するより、優しく撫で回すようにされる事を好む事を知り、舌先をチロチロ動かして、股間のモノの先端を舐め回す。
『歯向かう者は、即刻兎神家に加えられ、娘を素兎にされる。
懲罰として兎神家に落とされた者の娘が素兎にされる時には、親の手で因果を含められる時も、仕込みを受ける時も与えられはしない。皮剥の儀式すらない。
沙汰が下されたその場で、娘は着物を剥ぎ取られ、親の目の前で嬲り物にされた上で、全裸で領内を引き回される。行く先々で、好き物達の玩具にされながらね。』
優子は、十分に舐め回した久太郎のモノを、そっと口に含んで聞き入りながら、ふと思う。
自分はどう言う家に生まれ、どう言う成り行きで素兎にされたのだろう…
やはり、両親が重大な罪を犯した償いとして、素兎にされたと聞かされている。
親が人に有るまじき罪を犯した。
その禊として、人の証である着るものを剥奪された。
ケダモノと同じように、一糸纏わぬ全裸を晒し、求められるままに身体を差し出して生きねばならない。
何をされても、何をするよう要求されても、拒むどころから、苦痛を言葉にする事も許されぬ。
それが、拭いようのない親の罪の購い…
事ある毎に、そう叩き込まれてきた。
『宮司や領主に逆らった親に対する報復で素兎にさせられた子の運命は、地獄そのものだ。
来る日も来る日も、嬲り弄ばれるだけではない。何かと理由や言いがかりをつけられては、凄惨な仕置きを受ける。
仕置きと言うより拷問だ。
それも、大概、社の一画に押し込められた親の前でそれをされる。
幼い娘を目の前で嬲り、痛めつけるのを見せつけて、苦しめる為にね。
殆どの親は、娘の無残な姿を見せつけられた末、発狂死する。』
自分が素兎にされ、目の前で着物を剥ぎ取られて弄ばれた時、両親はやはり泣いたのだろうか?
優子は、聞き入りながら、想像して見た事もない両親に思いを馳せた。
来る日も来る日も、目の前で全裸で弄ばれ、責め苛まれる自分の姿に苦しむ父と母…
どんな人だったのだろう…
どんな人だったのだろう…
『一人残され、もはや親を苦しめると言う使い道を失った娘は、生かしておく理由もなくなり…
ただ、社の神職者や神漏、崇敬会顔役衆達の娯楽の為だけに嬲り弄ばれ、十二歳を迎える事も、子を成す事もなく、虐め殺される子が殆どだよ。』
久太郎がそこまで話すと、優子はもはや堪えきれず、涙を溢れさせた。
『ごめん…こんな話、嫌だったね。』
久太郎が慌てて優子の涙を拭ってやりながら言うと…
『ううん…』
優子は、咥えていた久太郎の股間のモノを口から離すと、大きく首を振った。
『もっと聞かせて下さい。私、久太郎様が応次郎様とどんな夢を見てらっしゃるのかお聞きしたいですもの…』
『そうか…』
久太郎は、大きく頷くと…
『父が治める大化(おおばけ)村は、特に過酷な初穂や玉串の取り立てを受けた。
お社(やしろ)様…
つまり、末社宮司に父が背き、長年に渡って村から兎神子を差し出さなかった事への報復だった。』
優子の頬を優しく撫でながら、また話始めた。
『元々…ただでさえ、冷害による飢饉に苦しめられていると言うのに、収穫の殆どを、初穂や玉串として簒奪され続けてきた。
それで、新しい産業を見出し、村民の生きる糧を得ようとした。
たまさか、大化村は桑栽培に適していた。
前に話した、毛三本を鍛えた刀鍛冶師、波桁阿珠丹の妻、波桁碓華尼(はげたうすげ)は蚕の飼育に長けていた事から、桑栽培と養蚕が始まった。
波桁阿珠丹の三人の息子達がいて…
父の跡は長男の迹寧茶(あとねいちゃ)が継ぎ、次男の郁孟斎(いくもうさい)と三男の陽申斎(ようもうさい)は、母の跡を受け継いだ。
郁孟斎と陽申斎は、母が始めた桑畑と養蚕を軸に、製糸工房、織物工房、織物工房、仕立て工房を建てた。
更に、郁孟斎の息子の艶蘭洲(あでらんす)と妻の柚瓊(ゆに)は桑畑を広げ、蚕部屋を大きくし…
陽申斎の息子理衣符(りいぷ)は工房を少しずつ増やしていった。<br>
祖父の久助(きゅうすけ)は、この理衣符二十一と柚瓊部屋の開発を全面的に後押しし、父が軌道にのせ始めた。
その矢先…
お社様と領主様は、蚕の飼育にも一匹毎に、桑畑にも収穫高と一反の広さに応じて、多額の玉串と初穂を課してきた。
養蚕玉串と桑畑初穂は、真綿で首を絞めるように年々吊り上げられた。
でも、それは始まりに過ぎなかった。』
久太郎は、此処まで話し終えると、大きく息を吐いた。
優子は、久太郎の股間のモノの竿を扱き、玉袋を舐め回しながら、ジッと久太郎の顔を見つめていた。
こんな難しい話…
男を悦ばせる事しか教わってない、まだ八歳の女の子にわかるだろうか…
久太郎は、話を続けようか、話題を変えようか迷いだすと、優子はニコッと笑って見せた。
その笑顔は、続きを話して…と、言っている。
『お社様は…養蚕玉串と桑畑初穂を釣り上げる一方で、染物業と仕立て業にも玉串と初穂を課してきた。
それも、産業そのものに課すだけでなくて、染物業の染粉や河川の使用、仕立て業の裁縫具の一つ一つに課してきた。
それだけじゃない…
村のありとあらゆる物に、法外な玉串と初穂を課し、もはや、何も課する物がなくなると、最後には、各家庭の頭数に初穂や玉串が課せられた。
新たに子が生まれると、その誕生を祝してと称して初穂料…
その子が一つ歳を重ねたと言っては、その恵みへの感謝と称して玉串と言う具合にね。
一定の歳を過ぎた老人には、長寿への感謝と称して、一年歳を重ねる毎に、玉串が課せられ、孫が生まれれば、親とは別途に、初穂が課せられる。
父は、何とか村民の負担を和らげようと、社への初穂も玉串も、個別ではなく、村の一括と言う事で、話をつけた。
村民の暮らしを守ろうと、一括奉納と言う形をとり、半分以上を身銭を切って納め続けた。
本宮の産土様からは、絶えず、素直に兎神子を差し出せ…差し出した兎神子の数だけ、玉串と初穂を減額してやる。減額するどころか、差し出す数と器量に応じては、納めた玉串と初穂の何割かを、父の懐に入れてやるとも囁かれながらね。
父は、頑なに拒み続けた。
特に素兎を差し出せと言う要求は…』
久太郎の玉袋から竿の付け根に舌先を移し、先端に向けて裏側を丹念に舐め始める優子は、次第に真剣な眼差しになった。
『父は…
我が家族は、次第に困窮していった。
村民に課せられた重税を肩代わりするにも限界がきた。
父を慕っていた村民達は、自ら父が肩代わりし続けた玉串や初穂を納め始めた。
すると、それまで父に玉串や初穂の減額と引き換えに兎神子を差し出せと迫り続けてきた本宮の産土様が、やり方を変えてきた。
村民達に、村が重い玉串や初穂を課せられるのは、兎神子を差し出さないからだと吹聴し始めた。
村民達の不満を煽り立て、兎神子を差し出すよう…父や兎神家の者達を責めさせようとしてね。
でも、村民達は、誰も父を責めなかった…
兎神子は、本来は神聖な神子…兎神家は、神子の家系だ。
その事で、村民達は皆、兎神子も兎神家の者達も敬っていた。何より、神子の家系であり、様々な知識と技術を持つ兎神家の者達が、貧困に喘ぐ村人達に、染物技術や仕立て技術、織物技術も教えた。
村民達が、曲がりなりにも命を繋いでこれたのは、波桁家と兎神家の者達がいたからだった。
むしろ…
兎神家の者達が、自ら娘達を兎神子として差し出してきた。村民達の窮状救う為に…
最初、父は兎神家の者達の申し出も断ったのだが…
兎神家の者達の…何より、差し出されようと言う幼い娘達の、村を救おうと言う意思が固かった。
父は、泣く泣く…それでも、娘達は素兎ではなく、あくまでも白兎として差し出す事を強く念押しして、領主様に申し出た。
本宮の産土様は快諾し、念書まで出して了承した。
だか…
いざ、差し出す日が訪れるや、迎えにやってきた産土様の御使は、娘達を全て素兎とする旨を告げた。
それも、お社付きの素兎ではなく、在家…つまり、神職者達や顔役達の私宅付き素兎にされるとの事だった。
話が違うと父が強く抗議するのも虚しく、娘達はその場で着物を剥ぎ取られ、全裸にされ、引き立てられるように、連れて行かれ…』
と…
優子は、不意に久太郎と目線が合わせて慌て出した。
すっかり話に聞き入るうちに、久太郎の股間のモノを扱く手と舌先を止めていた事に気づいたからだ。
『アッ…申し訳ありません…私…』
『良いんだよ…』
『でも…』
『良いんだ…今夜は、もうね…』
久太郎は、再び股間のモノを扱こうとする優子の手を止めると、いつの間にか涙に濡らしていた優子の頬を指先で拭ってやった。
『それで…
連れて行かれた子達は?』
『数年と経たず、皆、死んでしまったよ。虐め殺されたと言う方が正しいかも知れない…』
『そんな…』
『父は、自分の村の貧困にも関わらず、長年培ってきた事業が軌道にのり、少しでも豊かになり始めると、その富を他の村にも分かち合おうとした。
周囲の村長や村民達も、父を敬慕するようになった。
気づけば、父は、勧請を受けた本宮の産土様であられる、暗掛(あんかけ)町町長以上に支持されるようになっていた。
そんな父に対する暗掛鱶鰭(あんかけふかひれ)家の嫉妬…
兎神子達の処遇改善と素兎の廃止、過酷な玉串と初穂の大減額を求める父への、お社様と領主様の危機感…
全ては、お社様と領主様、産土様による、悪意に満ちた報復と、父を支持する者達への見せしめだった。
その後も過酷な玉串や初穂の取り立ては続き…
遂に破綻して納めきれなくなると、父は村統治の不行届きを理由に、村長職と氏社宮司職を解かれ、失意のうちに病死…
母も長年の心労過労が祟って、父の後を追うように亡くなった…』
久太郎が此処まで話すと、優子は眉を寄せ、唇を引き結んで俯いた。
『おまえは罪の子だ!人にあるまじき大罪人の子だ!人ではない!ケダモノだ!』
物心ついたばかりの頃…
絶えず、そう言われながら、数多の教導司達に仕込みと称して弄ばれ続けてきた。
厳寒の最中…
雪降る境内で執り行われる祭祀に引き出されては…
『良いかな、此奴は親の犯した罪で、身体を覆うものを全て剥ぎ取られ、ケダモノになった者だ。決して、人として扱わぬよう。』
参列する神職者の子女達の前で言い渡されては、親の穢れを払う儀式と称して、何十回も冷水を浴びせられ、得体の知れない祈祷と共に鞭打たれた。
『さあ、良く見ておけよ。これが、女の身体だ。神領で奉職に与る者は必ず知っておかなければならない事だぞ。』
穢れを払う儀式が終われば、祭場の中奥にしつらえた寝台に、大の字で寝かされる。
『特に、此処がどうなっているのかを見知る事は、一番重要だ。』
神職者が言いながら、大股開かせた股間のソコを押し開くと…
『わぁっ!』
と言う声が、辺りから巻き起こる。
『教導様、触っても宜しいでしょうか?』
子女の一人が手を挙げながら言えば…
『良いとも、良いとも。此奴は人の姿をしていても、穢れきった罪の子、ケダモノだ。何をしたって良いんだぞ。』
神職者はニヤけて言いながら…
『さあ、まずは指を中に入れてみろ。』
少年の手を取り、ソコに指を挿入させた。
『うわっ!暖けぇー!』
少年が思わず声をあげれば…
『そのまま、中で掻き回してみろ。』
神職者は、一層ほくそ笑みながら言う。
言われるままに少年が、小さなその中を掻き回し出すと…
『わあ!わあ!見て見て!あんなに腰を浮かせてる!』
『本当!顎を反らせて凄い声も出してるわ!』
『面白い!もっと掻き回して!もっと掻き回してよ!』
生唾呑み込んみながら見つめていた、神職者の娘達である少女達が、口々に声を上げ出した。
『俺にもやらせろ!俺にもやらせろ!』
『俺は尻の孔に挿れて見るぞ!』
『おいっ!浣腸かよ!糞されたらどうすんだ!』
『そしたら、コイツに食わせるさ。コイツは人間じゃねえ、ケダモノなんだ。糞くらい平気で食うだろう。』
『言えてらあ!』
次々に寄ってくる少年達に、小さなソコを掻き回され、まだ六歳にもならぬ小さな身体を捩って泣き叫ぶ優子の周りで、笑い声が巻き上がった。
『ねえ、この先っぽの皮が被ってるの何かしら?』
五人目の少年が、優子のソコに指を差し込んで掻き回し出した時。
見ていた少女の一人が、ソコの先端の小さな突起をジッと見て、首を傾げて言う。
『これか?』
神職者は、益々ニヤけながら、包皮を捲り上げて中の突起を剥き出すと…
『抓り上げてみろ。』
少女が、言われるままに抓りあげると…
『うわっ!凄ーい!何て声出すのかしら!』
『腰の上げ方も、さっきまでの比ではないわー!』
『よし!もっと強く抓り上げてみるわね!』
今度は、少女達が殺到するように寄ってきて、少年達がソコを掻き回すのに合わせ、交代で先端の突起を抓り出した。
『アーッ!アァーーッ!アァァァーーーッ!!!』
いつ終わるとも知れぬ激痛に、手足を突っ張らせて泣き叫ぶ優子の顔を、喜悦仕切った顔で、神職者が見下ろす。
すると…
『おいおい、さっきから同じ事ばかりしてもつまらねえだろう。』
言いながら、皆より少し年上の少年が、親指大の小枝を持って来て、優子に群がる神職者の子女達を押し除けた。
『こいつを、この便所兎の中に突っ込んでやろうぜ。』
楽しみを中断され、押しのけられて不満顔にしていた神職者の子女達の間から、忽ち、歓声がまきおこった。
あの日…
優子のソコに小枝を差し込み、散々に掻き回した少年が、鬼座麿であった。
親の顔も知らぬ優子には、親が何をしたのか知る術はない。
それでも…
親が悪い事をしたから…
親の罪を償わなくてはならないから…
だから、ずっと寒くて痛くて空腹な日々を過ごさなくてはならないのだ…
親が悪い事をしなければ…
親が罪を犯さなければ…
優子は、ずっとそう思い、親を憎んでいた。
しかし…
親の犯した罪とは、久太郎の親のように、苦しむ者達の為に、理不尽を通す者達に立ち向かった事なのだろうか…
それとも…
そんな久太郎の父を支持した村人達のように、苦しむ者達の為に戦い続けた者を支えようとした事なのだろうか…
だとしたら…
だとしたら…
今までずっと憎み続けてきた分、愛しさと恋しさが込み上げるのを感じた。
お父さん…
お母さん…
どんな人なのだろう…
会いたい…
会いたい…
『どう言うわけか…』
久太郎は、話を続けた。
『父の罷免にも関わらず、大化鱶鰭家は廃絶されなかった。
本宮の産土家…
暗掛鱶鰭家は、強く大化鱶鰭家の廃絶を求めた。
特に、暗掛鱶鰭家(あんかけふかひれけ)御当主様であられ、暗掛町長にして大化村氏神社の本宮…暗掛町産土社の宮司様であらせられる鱶鰭茶亜盤(ふかひれちゃあはん)様は、兎神子家に落とせと息巻いておられた。
でも、何処かからの力が働き、大化鱶鰭家は廃絶を免れた。
何処から、どのような力が働いたのかはわからない。
でも、大化鱶鰭家は廃絶を免れたばかりか、大化村も安堵された。
それだけでなく、私は本土総社の養成所入りが決まり、応次郎は神漏衆の入隊が決まった。
つまり…
産土家からは、氏蟲(うじむし)と蔑まれる氏神家の私達兄弟に、社領中枢に進む道が開かれたと言う事だ。
私と応次郎は、誓い合ったよ…』
久太郎は、そこまで話すと硬く目を瞑り、しばしムッツリと黙り込んだ。
優子は、再び顔を上げると、真剣な眼差しを向けて、久太郎をジッと見つめた。
『何処からどのような力が働いたのかはわからない…
誰のどんな思惑で、そうなったのかはわからない…
幼い子供達の身体を玩具にさせ、それを口実に利権を貪り、領民達を搾取する…
そんな神領で働く力も思惑など知りたくもない。』
久太郎は、再び目を見開くと、重い口を開き、一言一言噛み締めるように話し出した。
『ただ…
氏神家に生まれた者に、決して訪れる筈のない機会を、活かさぬ手はないと思う。
私は、お社の宮司となり、応次郎は神漏衆の総頭となる。
最初は、出自である鱶鰭一之末社から始まり…
次に摂社の…
最後には、本社宮司まで登り詰めて、鱶鰭社領全土のお社となり、応次郎は本社神漏衆の総頭まで登り詰める。
そして、私の手で、応次郎を本社の…更には、全鱶鰭の総領主にさせ、二人で鱶鰭社領全土を改革し、不正と圧政を一掃する。』
それまで、暗い顔、深刻な顔して聞き入っていた優子は、再び目を輝かせ始めた。
『私の父は、自分の村だけでなくて、末社領全ての町民村民が、豊かに、幸福に暮らせる事を夢見ておられた。
何処かの村が豊かになれば、その豊かさを隣の村にも分かちあいながら、皆で幸福に暮らせる社領にしたがっておられた。
一村長…一村の氏神社の宮司にできる事など殆どなかった。
それでも、息子と話す暇も無い程、その夢の為に一生を捧げられた。
私は、鱶鰭社領全土のお社となり、応次郎は総領主となって、父の夢を実現させる。
誰も搾取されない社領…
誰もが生まれ生きてきた事を喜べる社領を築く。
それが、私と応次郎の誓いだよ。』
優子は、熱く語る久太郎の言葉に一言一言に大きく頷ながら、噛み締めるように聞き入った。<br>
特に…
『兎達も…?』
不意に、優子が首を傾げて呟くように尋ねると…
『無論だ。兎達も、本来あるべき神聖な存在として尊重させる。神職者や崇敬顔役衆共の歪んだ欲望の吐口にするなど、決して許しはしない。』
『素兎も?』
『素兎は…
私と応次郎が築く社領に、そもそも素兎は存在しない。
祭祀にかこつけ、気に入らぬ領民の幼い娘を全裸に剥いて、よってたかって嬲りものにするなど、断じて許さん!』
『本当ですか!』
『本当だ!その時には、素兎達は普通の女の子に戻れる!今までずっと全裸で寒い思い、恥ずかしい思い、痛い思いをさせられ続けてきた分、暖かい着物をたくさん着せて、旨いものをたくさん食わせて、大事にしてやるんだ!』
そう話して聞かせた時…
優子は、まるで自分がそこにいて、可愛い着物に身を包み、山のようなご馳走を食べている気がして、胸をときめかせた。
しかし…
『でも、その時には私…』
言いかけ、優子は急にまた、口を噤んで俯いた。
きっと、もう、生きてはいないだろう。
この狭い寮の中で、よってたかって嬲り弄ばれ、ボロボロにされて死んでるに違いない。
仮に生きていたとしても…
十二歳までに子を産めば三諸島に送られ、そこで死ぬまで子供を産む道具として、やはり男達の玩具にされて生きる事になる、
子を産まなければ、役立たずの石女として、異国に遊女として売られてゆく。
いずれにしても、久太郎の築く社領で、幸福に暮らせる事などあり得はしない。
すると…
『約束するよ。』
久太郎は、急に真剣な眼差しを向けて、優子に言った。
『優子、君を迎えに行く。』
『えっ?』
『君がその時、何処にいても、どんな風になっていても、必ず迎えに行く。
私の社領で、君は綺麗な着物を沢山着て、美味い物を山程食って、幸福に生きるんだ。普通の女の子としてね。』
『久太郎様…』
『だから…その時まで、僕を信じて待っていて欲しい。待っていてくれるね。』
大きく頷く優子は、久太郎の胸深く顔を埋めると、ハラハラと涙を溢れさせた。
*画像は韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。
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宝物

2020年07月28日 07時09分00秒 | 紅兎〜青鳥編



久太郎(きゅうたろう)は、皆が寝静まるのを待っては、毎晩のように素兎の繋がれる土間に足を運んだ。 
それは素兎への同情と言うより、自身の痛みから逃れる為と言うのが正しかった。 
あの日以来。 
久太郎は、連日のように素兎とする事を強いられ続けた。 
それも、久太郎が心底嫌がってる事を知ると、わざと散々責め苛み、傷だらけになった素兎を、何度もさせられた。 
『嫌だ!こんな幼い子を、もう嫌だ!』 久太郎が拒めば…
『何だ?おめえ、氏蟲(うじむし)の分際で、産土(うぶすな)の俺に逆らおうってのか?』
鬼座麿が胸ぐらを掴み、凄んで言う。 
久太郎は、大化村(おばけむら)村長の家系である。 
村長は、村社の氏神宮司を兼ねるところから、家系を氏宮(うじみや)家と言う。 
対し、鬼座麿は、木佐町(きざまち)町長の家系である。
町長は、町の産土社の宮司を兼ねるところから、家系を産土(うぶすな)家と言う。 
同じ鰐鮫一族でも、産土家と氏神家の格の違いは歴然としていた。 
通常、社と呼ばれる、本社・摂社・末社の神職者や、社領の崇敬顔役衆をはじめとする諸々の要職は、全て産土家が占めていた。 
当然、総社の養成所に預けられる子弟も全て産土家の者である筈であった。 
『氏蟲、さっさと袴を脱げよ!さっきから、便所兎が股座開いてお待ちかねだぞ!
氏蟲(うじむし)…
養成所で唯一人の氏神家であるところから、そう呼ばれ卑下されている久太郎に、逆らう術はなかった。
それに…
『応次郎が警護する鱶鰭一之末社はな、何かと曰く付きで、不慮の事故が絶えないそうだぞ。』 
鬼座麿(きざまろ)は、なかなか素兎に手を出せない久太郎を見ては、耳元近く囁いてきた。 『可愛い弟の為だ、此処は一つ兄貴が厄落とししてやろうじゃねえか。なあ。鱶鰭一之末社で、祟りを免れるかどうかは、お前の厄落とし一つ、俺の兄貴の匙加減一つで決まるんだぞ。』 
久太郎は、弟の名を出されれば、従うしかなかった。 
神領において、家柄による身分格差も厳しかったが、それにも増して、階級の上下関係は絶対である。 
特に、社領の軍事を司る神漏衆において、上位に立つ者は、配下の生殺与奪の力すら握っている。 
応次郎(おうじろう)の上官である鬼座王(きざお)を兄に持つ鬼座麿に逆らう事は、即、応次郎の死を意味すると言っても過言ではなかった。 
久太郎は、言われるままに、素兎の股間のソレに自分のモノを貫き抉った。 
苦悶に満ちた呻き声… 
首を振り立て歯を食いしばる、涙に濡れた幼い顔… 
手足を突っ張らせ、身を捩る小さな身体… 何より、中に放った時の焼けるような感触が、脳裏を離れない。 
その度に… 
これは自分の意思ではない。 
強いられてやった事なのだ。 
そうしなければ、応次郎が生きて行けないのだ。 
応次郎の為に… 
応次郎を守る為に… 
久太郎は、必死に自分に言い聞かせようとした。 
しかし… 
『さあ、今日もコイツをしっかり舐めて、勃たせてやるんだぞ。』 
鬼座麿に命じられるままに、素兎が舌先でチロチロ舐め始めると、自然と股間のモノが反応する。 
『何だ、嫌がる割には、凄え勃ち方するじゃねえか。先っぽを、糸なんか垂らしてヒクヒクさせてよ。 そんなに気持ち良いのか?えぇ?気持ち良いんだろう?』 
追い討ちをかけるように、ニヤニヤ笑いながら囁きかけてくる鬼座麿の声が、耳の奥底から響いてくる。 
『さあ、そろそろ、厄落としの時間だぞ。応次郎が祟りに合わぬよう、しっかりコイツの中に落としてやれ。』 言われるままに、素兎のソレを貫き抉れば、更に股間のモノが勃ち… やがて、あの白濁したモノが、小さいソコに収まらぬ程放たれる。 
汚い… 
汚い… 
汚い… 
自分の全てが穢れきっている。 
特に、幼い身体に反応して、小さなソレの中に白濁したモノを大量に放つ股間のモノは… 久太郎は、何度も腰の忍刀…
大化鱶鰭(おおばけふかひれ)家に伝わる毛三本(けさんぼん)に手をかけては、股間の汚いモノを切り落とす衝動に駆られた。 
何度も毛三本を抜き、股間のモノに切っ先を当て… 
結局は、手が震えて出来ぬ自分に悶え苦しんだ。 
大化鱶鰭家は、童(わらべ)衆に連なる忍の家系とも聞かされている。
草… 
鰐鮫一族の中に、草の如く紛れ込み、根拠地である三諸島に謀反を企てる者がないか監視する事… 
謀反人を見出し始末した暁には、謀反の事実も、謀反人の存在も、何より草が潜む事実を消す為、人知れず自害する事… 
それが、家に課され使命だと言う。 
にも関わらず… 
自分には、自分の汚れきった身体の一部を切り落とす事もできないのだ… 
そう自問自答しながら、気づけば、土間の素兎の前にいた。 
『ようこそ、ご参拝を…』 素兎は、久太郎の顔を見るなり、脚を広げ股間のソレを指先で押し拡げて見せた。 
ソコは、今日も酷い状態になっていた。 
ワレメの付け根の薄皮が裂け、小さなヒダの内側一面が、真っ赤に剥離してるだけではない。 『どうした?痛いのか?痛かったら、痛いって良いんだぞ?素直に痛いって言ったら、辞めてやるぞ。』 
鬼座麿は、素兎の股間を激しく抉りながら、いつも耳元近く囁くように言う。 
嘘である事は、とっくに承知している。 
わざとその一言を言わせ、仕置きするのを楽しみにされてる事をなどわかり切っている。 
それでも、絶え間なく続く激痛に耐えきれなくなり… 
『痛い!痛い!痛い!もう…もう…もう、やめて!もう、やめて下さい!痛い!痛い!』 遂に、素兎が泣き叫んで言う。 
すると… 
『痛いだと?おめえ、まさか素兎の掟を忘れたんじゃねえだろうな?』 
鬼座麿は、待っていたとばかりに残忍な笑みを満面に浮かべ… 
『おい、この便所兎の手足をしっかり押さえろ。それと、竹串と粗塩を持ってこい。』 『も…も…申し訳ありません…お許しを…お許しを…』
『許すわけにはいかねえな。こう言う事は、しっかり厳しく躾ろって叩き込まれてるからな。
おまえ、痛いって言葉の意味が分からねえようだから、じっくり教えてやるぞ。』
素兎の下腹部を膝で踏みつけ、股間のワレメ先端の包皮を捲り、剥き出しにされた突起を抓りあげると、竹串で突きだす。『キャーーーーッ!!!!』
『どうだ?痛いか?痛いだろう?』
素兎が凄まじい絶叫をあげ、必死に身を捩って抗うと、鬼座麿は更に下腹部を強く踏みつけ押さえつけ…
『よく覚えておけよ。痛いってのは、こう言う事を言うんだからな。』
と、ワレメ付根の裂傷箇所を突き、剥離塗れの肉壁を引っ掻きだす。
そして…
『おうおう、可哀想に…こんな傷だらけになって。俺だって、好きでこんな事してるんじゃねえぞ。これは躾だ、調教だ。おまえの為を思ってしてるんだからな。』
鬼座麿は、血塗れになったソコを見て、満足そうに笑いながら言うと…
『さあて、ここにばい菌が入ったら大変だ。しっかり消毒しておかねえとな。』
『嫌っ…嫌っ…もう…もう…』力なく首を振り立てる素兎に見せつけるように、袋の粗塩を一握り取り出すと、竹串で突き引っ掻いた箇所に擦り込み出した。
『ヒィッ!ヒィッ!ヒィィーーーーーーッ!!!』
いつまでも、脳裏から消える事のない、素兎の悲痛な絶叫と悲鳴、呻き声…
久太郎は、思わず傷だらけの小さな陰部から目を背けた。
すると…
『参道は開かれております。どうぞ、お通り下さい。』 
素兎は、言いながら、戯けた笑みを浮かべて見せた。 
最初の内こそ怯えていたが、今はもう、少しも恐れている様子はない。 
久太郎は、痛い事をしない。 
昼間、皆と一緒に痛い事をするのも、無理やりやらされている事がわかったからだ。
 何より… 
『さあ、小池三(こいけさん)の薬を塗ってやるぞ。』 
久太郎も気を取り直すと、にこやかに笑みを返して、懐から貝殻の薬入を出した。 
『さあ、横になって。』 
素兎は、言われた通り仰向けに寝る。 
『始めるよ。』 
久太郎は、耳元近く囁きかけながら言うと、耳たぶにそっと息を吹きかけ、小さな唇に口づけをした。 
『良いかい?』 
『はい。』 
素兎は、目をうっとりさせながら、大きく頷いて見せた。 
久太郎は、優しく頬を撫でてやると、唇を首筋、胸元へと移しながら、舌先を少しだして舐め回す。 
やがて… 
『アッ…アッ…アンッ…アンッ…アンッ…』
真っ平な胸を優しく撫でまわされ、乳首を舐めたり吸われたりしながら、股間のワレメに薬を塗られると、甘えるような声を上げだした。 
折しも… 
本土総社の養成所では、種付けの時、互いの何処をどうすれば心地良くなるかを教え始めていた。 
久太郎は、前にも増して、熱心に講義に耳を傾けた。 
毎日、痛い思いばかりさせられている素兎に、少しでもその苦痛を和らげてやりたいと思ったからだ。 
久太郎は、片方の手の指先で、豆粒のような素兎の乳首を転がすように撫で、優しく摘みながら、もう片方の手の指先で、股間のワレメに薬を塗る。 
薬を塗る時も、ただ塗り回すのではなく、優しく撫で回すように塗った。 
最初は、股間全体を… 徐々に、撫でさする範囲を狭めてゆき… 
やがて、ワレメの狭間を集中して、丹念に優しく撫で回す。 
『くすぐったい。』 久太郎の中指が、ワレメの中の小さなヒダに挟むようにして撫で始めると、素兎はクスクスと笑い出した。 
『そうか?』 
久太郎も、一緒に笑って見せながら、一層優しく乳首を揉み、ワレメの狭間を撫でてやる。 
その間、クスクス笑う素兎の笑顔は、絶えず苦悶の呻きをあげる昼間と打って変わって、八歳の少女らしい、幼さと無邪気さを取り戻していた。 
『可愛いな…』 
心の中で呟く久太郎は、素兎の笑顔を見ていると、自分も何か癒されるようなものを感じた。
『ハァ…ハァ…ハァ…』 
不意に、素兎は肩で呼吸を始めながら、驚くような目を久太郎に向けた。 
『身体を楽にして。』 
久太郎は言うと、大きく頷く素兎は、肩呼吸を更に早めた。 
ワレメの中の小さなヒダの狭間を撫で回していた指先が、局部の包皮を優しく捲り、小さな突起に触れる。 
『アッ…アッ…アッ…』 
素兎がうっとり目を瞑り、軽く顎を反らせると、また声をあげ出した。 
久太郎は、触れた突起を指先で優しく転がすように撫で回しながら、それまでもう片方の手の指先で撫でたり摘んだりしていた乳首を、再び舐め始めた。 
『アンッ…アンッ…アンッ…』 
素兎は、乳首を吸われるのと同時に、突起を撫で回していた指先が、滑り込むように中に挿れられると、更に声を上げて、腰を上下し始めた。 
一日中、痛痒かった分、薬を塗られながら撫で摩られるのがとても気持ち良い… 
『アンッ…アンッ…アンッ…』 
久太郎が、乳首を転がす舌先と、ワレメの中で出し入れする指先の動きを早めるのに合わせ、素兎の跳ねるように上下させる腰の動きも早くなった。 
次の刹那… 
『アーーーーーンッ!!!!』 
一際大きく声をあげ、腰を浮かせた素兎は、思わず顔を蒼白にした。 
何かが中で溢れかえるのを感じたからである。
『申し訳ありません!私…私…』 
『これ、オシッコじゃないよ。』 
『えっ…』 
『出てきた時、気持ち良かった?』
 『は…はい…』
 『そうか。女の子も、男と同じだと言うのは本当だったんだ。』 
『あの…』 
『お腹、すいたろう。』 
久太郎は言うと、また、持ってきたた包みを広げた。 
素兎は、忽ち目を輝かせて、喉と腹を鳴らした。 
相変わらず空腹な素兎が、一番楽しみにしてるものだ。 
と… 
今日は、包みの中は曲げわっぱではなく、陶器の容器であった。 
そして、蓋を開けると、油の浮いた茶色い汁に、細長い物が無数に入っていた。 
『支那蕎麦って、言うだよ。小池三は拉麺って呼んでた。』 
『ラー…メン? 久太郎が言うと、素兎は不思議そうに首を傾げた。 
『小池三に教わったのを思い出しながら作ってみたんだけど…食べてみて。』 
言われるまでもなく、空腹も限界に達していた素兎は、一口口につけると、次の瞬間には瞬く間に平らげていた。 
『美味かったか?』 
汁まで飲み干した素兎は、満面の笑みで大きく頷いた。 
『良かった。実は、それだけじゃ足りないだろうと思って、もう一杯持ってきたよ。』 
久太郎が言いながら、もう一つ、陶器の箱を取り出すと… 
『わあっ!』 
素兎は声をあげながら、顔を輝かせて飛びついてきた。 
『君も、拉麺大好きなんだね。』 
素兎が、都合五杯の拉麺を平らげ息を吐くのを見ると、久太郎は満面の笑みを浮かべて言った。 
『小池三は、これが大好物でね、毎日三十杯も五十杯も平らげるんだよ。』 
『まあ!そんなに!』 
『だのに、糸杉みたいに痩せているから面白い。これ、食べ過ぎると肥ると言われてるのにね。』 
久太郎が笑いがら言うと、素兎もクスクスと笑い出した。 
すると… 
『おいっ!何をする!』 
久太郎が制止するよりも早く、素兎は袴の中に手を潜り込ませるなり、股間のモノを引き出した。 
『私、また、お腹空いてきた。』 
『えっ?』
 『これ、私のご飯。』 
素兎がニコッと笑って言うなり、出したモノを咥え出すと、久太郎はまた、胸の痛みを覚えた。 
素兎は、殆ど食べる物を与えられない。
 代わりに… 
『ほら、喰えっ!』 
鬼座麿達が、股間の猛り勃ったモノを突きつける。 
そうして、夢中でしゃぶりつき、口腔内に放たれた子種が餌だと… 
物心ついた頃から、哺乳瓶代わりに咥えさせられなが、仕込まれてきたのである。 
そうして夜… 
土間に繋がれる素兎に見せつけるように夕食をとった同寮達が… 
『ほら、おまえにも恵んでやる。喰いな!』 
ゲラゲラ笑いながら投げつける残飯に飛びついて喰らうのが、素兎に唯一与えられるまともな食い物であった。 
素兎は、久太郎の激しい胸の痛みも、複雑に見つめる眼差しも知らず、丹念に出したモノを咥え、チロチロと舐め続けた。 
空腹が満たされない為ではなかった。 
素兎には、いつも薬を塗り、食べ物をくれ、何より唯一人優しくしてくれる彼に、感謝を伝える術を、他に知らなかったのである。 
『ハァ…ハァ…ハァ…』 
久太郎は、次第に肩で息を始めた。 
素兎は、絶頂が近づいている事を舌先に感じると、一番感じる先端の裏側を集中して舐めながら、しゃぶる口の動きを早めた。 
『ハァ…ハァ…ハァ…』 
久太郎は、更に激しく肩呼吸しながら、夢中になって膨張するモノをしゃぶる素兎の頭を撫でた。 
双眸からは、涙を溢れさせている。 
これが、この小さな子に与えられる唯一の食事と教え込まれてる何て… 
激しい胸の痛みとは裏腹に、素兎の口腔内では、股間のモノが極限まで膨張し、いよいよ解き放たれようとしていた。 
そして… 
『アウッ!』 
久太郎が顎を逸らせて声をあげた刹那… 
素兎の口腔内で、白濁したモノが大量に放たれた。 
素兎は、放たれたモノを飲み干しながら、未だ残留感のある尿道を夢中で吸い込んだ。 『アァァッ…アァァッ…アァァ…』 
放たれて尚、チロチロ舐めまわされる先端が、身悶えする程くすぐったい。 
『ご馳走様。』 
漸く久太郎の股間から顔を上げた素兎は、口の周りを舐め回しながら、ニコッと笑って見せた。 
『気持ち…良かったですか?』 
一瞬、声をつまらせた久太郎は、しかし思い直したように笑みを浮かべて大きく頷いて見せた。 
『良かった。私も、美味しかったです。』 
素兎が、また嬉しそうな笑みを満面に浮かべて言うと… 
『えっ?』 
久太郎は、もはや堪えきれぬと言うように羽織を脱ぎ、素兎を抱きしめながら、肩に掛けてやった。 
『あの…あの…あの…』 
『暖かい?』 
戸惑う素兎に、久太郎がたずねると… 
『はい、とても…』 
素兎は答えながら、甘えるように久太郎の胸に顔を埋めた。 
『今夜は、一緒に寝よう。おやすみ…』 
『おやすみなさい…』 
その日から、久太郎は毎晩、明け方近くまで素兎を懐に抱いて暖めてやった。 
本当なら、ずっとそうしてやりたかった。 
全裸で凍える素兎を、懐から離したくなかった。 
しかし、そんな姿を鬼座麿達に見つかれば、素兎がどんな目に合わされるか分からず、それはできなかった。 
それでも… 
束の間、股間の傷に薬を塗り、まともな物を食べさせ、束の間抱き合う時間… 
何故か、久太郎にとって心安らかの時となった。 
『気持ち良い?』 
『うん、とても気持ち良い。』 
素兎に、感謝の気持ちで股間のモノを舐められる事にも、次第に胸の痛みを感じなくなった。
むしろ、小さな舌先でチロチロ舐められる感触に、単なる快楽とは別に、不思議な安らぎを覚えるようになった。 
『アッ…アッ…アッ…アウッ…』 
口腔内に放つモノを、素兎に飲み干される時… 尿道が空になるまで吸い込まれる時… 
激しい胸の痛みや悲しみの全てが取り除かれるような気持ちにもなった。 
厄落とし… 
素兎への種付けを、鬼座麿は戯に言うが… 
久太郎は本当にあらゆる厄を取り除かれている気がした。 
そうして、束の間、懐に抱きしめると、なかなか眠らぬ素兎は、少しずつ久太郎と話をするようになった。 
『そうか…君の名は、ユウコと言うのか。』 『はい。』 
素兎にも名前があった事を知ったのも、この時であった。 
『ユウコって、どんな字で書くのかな?』 『字?』 
『そう、名前の字だよ。私の名は久太郎…こう書くんだよ。』 
久太郎は、言いながら、自分の名を地面の土に書いて見せた。 
『久しく生きられるように…末長く幸福に生きられるようにと言う願いを込めて、親がつけてくれた。つけてくれたのは、母上だと聞く。 君の名はどんな字で、どんな意味があるのかな?』 
すると、素兎は悲しげに俯き、黙り込んでしまった。 
素兎は物心ついてすぐ社に引き取られ、素兎として育てられた。 
親がいるのかどうかすら分からず、無論、自分の名がどんな字で、どんな意味が込められているかなど知らなかった。 
そもそも… 
今日と言うその日まで、文字なるものの存在すら知らなかった。 
『そうか…なら、私がユウコに字を当ててやろう。』 
言うなり、久太郎は、地面に大きく『優子』と書いて見せた。 
『君は、とてと優しい子だ。君といるといつも幸せな気持ちになる。だから、今日から君は優子だよ。』 
久太郎は、地面に書かれた『優子』と言う字に、何度も大きく○をつけながら言うと、素兎…優子は、満面の笑みを浮かべた。 
それから、優子は、暇さえ有れば、地面に優子と言う自分の字を書いて嬉しそうに眺めた。 
着物一枚与えられていない優子にとって、久太郎が名前に当ててくれた、『優子』と言う二文字は、大切な宝物となった。 
ある日… 
『ゆう…こ…』 
いつものように口ずさみながら、自分の名を地面に書くと… 
『きゅう…た…ろう…』 
その隣に、久太郎の名を書き、クスクスと笑い出した。 
すると… 
いつの間に現れたのか、久太郎が隣に蹲み込み、『優子』と『久太郎』の文字を、大きな○で囲って見せた。 
優子は振り向くと、満面の笑みを浮かべて見せた。 
久太郎も大きく頷いて優しげな笑みを浮かべると、優子の頭をくしゃくしゃっと撫でた。 
画像は、韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。
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2020年06月06日 13時20分00秒 | 夢はハリウッド!



これまでの記事、全て改訂しました。


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素兎

2020年06月06日 13時17分00秒 | 紅兎〜青鳥編


養生所と保育所の間に、養命舎と呼ばれる棟がある。
此処には、成人に達しても一人で生活するのが困難な病人や障害者が暮らしている。
彼らは、里人達が栽培や採集してきた薬草を調合して暮らしている事から、この棟は、薬堂とも薬堂養命舎とも呼ばれていた。
その日も、作業場では棟の住人達が熱心に薬草を振り分け、摺鉢で擦り、混ぜ合わせて様々な薬を調合していた。
「お帰りなさいませ、兄上。」
擦り潰された薬草を秤に乗せ、眉を顰めて調合していた応次郎(おうじろう)は、薬草の束を担いだ男が庭先に姿を現すと、静かに手をつき平伏した。
「お帰りなさいませ、久太郎(きゅうたろう)様。」
周囲で働く住人達も応次郎に続き、一斉に手をつき平伏した。
久太郎は大きく頷くと…
「そのまま、そのまま…」
軽く手をかざし、楽にして仕事を続けるよう皆に促した。
再び、各々の作業が始められた。
久太郎が縁側に腰掛け荷を下ろそうとすると…
「貴方…」
一人の女が側に寄り手伝った。
「優子、身体は大丈夫か?」
「おかげ様で…」
和かに答えかける側から、優子は激しく咳き込み出した。
「これ、無理をするなといつも言ってるだろう。」
久太郎は慌てて優子の背中をさすりながら、少し咎めるように言った。
「申し訳ありません…」
咳き込み続けながら、優子が恐縮して言うと…
「兄上の言う通りだ。向こうで少しめ。」
再び薬草の調合に取り掛かる応次郎が、振り向きもせずボソッと言った。
「でも…」
言いかける優子に…
「ここは、あたいらがやっておくから、向こうで休んどいで。久太郎様と一緒にね。」
棟の最年長であり、住人達の姉気分でもある鹿目(かのめ)が、片目を瞑って言った。
作業場に居合わせた他の住人達も続いて、笑顔で頷く。
尚も恐縮する優子を…
「さあ、行こうか…」
久太郎は肩を抱いて、作業場から連れ出した。
「ユウちゃんは良いねえ、あんな優しい旦那様がいて…」
生まれつき足の動かぬ鹿目が、少し躄りながら二人の去った方を見やると…
「何言ってるのよ。姉さんにだって、尾夜地(おやじ)様と言う立派な人がいるじゃない。」
側で薬草を振り分けていた美菜が揶揄うように言い、忽ち作業場は笑いの渦に包まれた。
「へん!あんな神鳴(かみなり)の爺さん!」
鹿目は顰めつらしてそっぽを向くと、また二人が去って行った方を見つめて溜息をついた。
結婚…
成人の祝いと同時に養命舎に移され、一生の殆どを棟から出る事なく過ごす住人達にとって、それは殆ど叶う事のない夢であり憧れであった。
玖玻璃は、どんな重い障害や病を持つ者達にも結婚や出産を認めている。いや、勧めてると言った方が良いかも知れない。
産まれて来た事を否定され、赤子のうちに殺される筈だった者達を引き取り育て続けてきた玖玻璃にとって、彼らの結婚と出産は一番の願いであった。
この世に誕生と存在を否定されるべき命などない…
その信念を貫き示す一番の手段は、彼らが結婚して出産し、幸福な家庭を作る事にこそあると思っていたからである。
しかし…
どんなに強く願っても、誰からも支持され後押しされても、身体がそれを認めてくれないと言う事もある。
最重度の障害と持病を抱えた棟の住人達の殆どにとって、結婚も出産も命の代償を伴うものであった。
そんな中…
例え一人でも二人でも、その夢を叶えられた者がいれば、それは皆の生きる希望にも支えにもなった。
優子の結婚…
しかも、一度は出産までしたのだ。
赤子は、母親の血を受け継いでしまったのか、生を受けて僅か三日で逝きはしたが…
「ゾフィ、エイティ、タロ、セブン、エース、ジャック、マン、レオ、アストラ、おいで…」
別室に行くと、庭先で遊んでいた犬達が、ヨチヨチと側に寄ってきた。
治療と新薬の実験用に飼われ、その役割を終えた犬達である。
度重なる実験で、皆ボロボロの身体であり、いつ死んでもおかしくない程弱っている。
しかし…
『生きている…それだけで誰かの支えとなる命もあるのだ…』
久太郎は、余命幾ばくもない犬達を交代で抱きしめる妻の姿を見てしみじみ感じた。
「ねえ、あなた。ゾフィって、とってもお利口なのよ。最近、保育所の子供達の面倒をよく見るのよ。」
「そうか…もともと、優しい子だったからな。」
「赤ちゃんの世話する子供達の面倒もよく見てあげてね…いつも威張り散らしてる辰三さんより、よっぽどお兄さんらしくて良いって、春ちゃんも言ってたわ。」
「それは、おまえの躾が良いからだろう。」
「そんな…私なんて…」
「いいや、おまえは本当に良い母親だよ。どの子にも分け隔てなく可愛がってな…」
「ううん…私なんて、この子達に支えて貰いっ放し…むしろ、サナちゃんとミカちゃんがよく来てくれて、この子達を優しく躾けてくれるの。」
「ああ、サナちゃんとミカちゃんね…あの子達は本当に良い子達だ。いつか、おまえに負けない良い母親となるだろう。」
久太郎は言いながら…
『どんな命も、ただ生きる事に大きな意味がある。』
また、犬達と戯れる優子を見ながら心の中で呟いた。
殺される筈だった優子を、本土総社から連れ出したのは久太郎であった。
母親に対する罪の意識からそうしたのかも知れない。
優子の母親は、素兎であった。
本土総社には、他の社より桁外れに大勢の兎神子が囲われている。
種付け参拝の相手をさせるのとは別に、神職者を目指す鰐鮫一族の子弟達に、兎神子の扱いを仕込む為であった。
神領において、神職者達の主な務めは三つ。兎神子達に種付けを仕込む事と、種付けをさせて多額の玉串料を得る事、そして、権力層や経済層に送り込む赤子を産ませる事であった。
この務めを果たすのに一番重視されたのが、年端のゆかぬ兎神子達との種付けであった。
本土総社は、神職者の養成所の役割を果たしていたのである。
通常、一社に一人とされていた素兎も、本土総社には随時二十人は囲われていた。
神職者候補として預けられていた鰐鮫一族の子弟達は、十人一組の寮に寝泊まりしていた。
その各寮に一人ずつ素兎があてがわれ、好きなようにして良いとされていた。
鱶鰭(ふかりひれ)末社領大化鱶鰭(おばけふかひれ)家の久太郎の寮にも素兎がいた。
『おらおら、もっと脚を開け!脚を!』
寮に戻れば飽きもせず、同寮の鰐鮫家の子弟達が素兎を弄んでいた。
『どうだ、気持ち良いか?気持ち良いだろう?』
その日も、既にどれ程股間を抉られたのだろう。
既に子種と血に塗れた小さなソコに、猛り勃つモノを激しく貫きながら言うのは、同郷出自である、木佐鱶鰭(きざふかひれ)家の鬼座麿(きざまろ)であった。
『イギッ!イギッ!イギギギィーッ!』
『そうか、そうか、そんなに気持ち良いのか。』
素兎が答える代わりに顔を逸らせ、身を捩らせて呻き声を上げると、鬼座麿は更に鼻息を荒げ、腰の動きを早めた。
『まだ八つのクセに、こんなに中を子種塗れにされやがって、淫乱な奴。』
五度目の絶頂を迎えた鬼座麿に放たれ、納まりきらぬソコから子種が溢れ出すのを見て、文福(ぶんぷく)が疼く股間を揉みながら言った。
周囲では、他の取り巻く同僚達が、生唾を呑みながら順番を待ち続けている。
皆、股間の疼きが限界まで達しているのは、絞り切れぬ残尿を湿らせたようになっている袴を見れば一目瞭然であった。
しかし、鬼座麿は構う事なく六度目に挑み、素兎の股間を貫くモノをまた膨張させていた。
『俺のも欲しいのか?欲しいんだろう?欲しいよな?』
文福は、もう我慢ならんと言うように、猛り勃つ股間のモノを引っ張り出した。
でっぷり太った身体同様、大根のような先端からは、糸を垂らしている。
鬼座麿は、激しく腰を動かしながら、横目に文福のモノを見てニヤけると…
『前の孔だけじゃあ、物足りねえよな。今から、後の孔にも挿れてやるからな。』
言うなり、腰の動きを止める事なく、素兎の尻を文福の方に向け、肛門を両手で押し拡げた。
『イッ…イッ…イィィッ…』
素兎は、文福が舌舐めずりしながら、限界まで疼いたモノを握り、近づいてくのを見ると、弱々しく首を振りながら、声を漏らした。
『よーしよし、俺のもたーっぷり味合わせてやるぞ。』
文福は、怯えた目を向け涙を溜める素兎の頭を撫で、その頬を舐め回すと、糸を垂らすモノの先端を、小さな肛門の入り口に押し当てた。
刹那…
『キャーーーーッ!!!!』
素兎の凄まじい絶叫が、寮内に響き渡った。
『どうした?前と後、同時に挿れられて気持ち良いだろう?嬉しいだろう?黙ってないで、何とか言え、言ってみろよ。』
『ヒッ!ヒッ!ヒーーーーーッ!!!!』
何をされても、拒んだり苦痛を訴える事の許されない素兎が、悲痛な悲鳴を上げるのを聞かぬ日はなかった。
『何だ?痛いのか?痛いんなら痛いって言っても良いんだぞ。』
『ほれ、痛いって言ってみろよ。痛いってよ。素直に言ったら、やめてやっても良いんだぞ。』
『痛い!痛い!痛い!お願いします!もう…もう…もう、やめて下さい!お願いします!お願いします!』
『何だと?痛いだと?おまえ、素兎の掟、忘れたわけじゃないよな。』
『お…お許しください…お許しください…』
『いいや、こう言う事はしっかり躾けてやらないとな。』
『今から、本当に痛いってのはどう言う事か、たっぷり教えてやるぞ。』
『キャーーーーッ!!!!!』
久太郎は、いつも部屋の隅で耳を押さえて蹲っていた。
同寮達が素兎を嬲る姿を見るのにも、素兎の呻きや泣き叫ぶ声を聞くのにも耐えられなかったからである。
すると…
『おい、久太郎。おまえ、そこでなにやってるんだ?』
漸く事を終えて満足しきった鬼座麿が、久太郎の側に来るなり、無理やり顔を上げさせて言った。
『おまえもこっちに来て加われよ。』
鬼座麿と二人がかりで素兎を責め立てていた文福も、久太郎の襟首を掴むなり言った。
『さあ、やれ!』
ひたすら首を振って嫌がる久太郎を、無理やり素兎の所に引き摺って来るなり、鬼座麿が命令口調で言った。
見れば、その日も一日中弄ばれていた素兎が、息も絶え絶えになっていた。
『どうした?早くこいつをヤレよ。』
鬼座麿は、久太郎が尚も首を振り立て続けるのを見ると、同寮達に向かって顎をしゃくり上げた。
同寮達は、ニンマリ笑って頷くと…
『何やってんだよ!』
『さっさとやるんだよ!』
『気持ち良いぞ!』
口々に言いながら、久太郎を押さえ付けて袴と褌を脱がせた。
『何だ、コイツの萎びてやがるぜ。』
『こんな小せえのぶら下げて、本当に男か?』
『情けねえ。』
同寮達は、久太郎の剥き出しにされたモノを見るなり、ゲラゲラ笑いだした。
『おいっ!コイツのを大きくしてやれ!』
鬼座麿は、素兎の髪を掴み上げ、顔を久太郎の股間に押し付けた。
『グズグズすんじゃねえ!早くしろ!』
『アァァッ!』
素兎は、子種と血に塗れた股間を思い切り蹴飛ばされて怒鳴られると、呻きを漏らしながら顔を上げ、久太郎のモノをチロチロと舐め出した。
『何だ、ちゃんと勃つじゃねえか。』
久太郎のモノが十分膨張したのを見ると、ニンマリ笑って頷く鬼座麿は…
『さあ、そろそろ始めようか。』
また、同寮達に顎をしゃくり上げた。
同寮の男達は、ニヤニヤ笑い出すと…
『さあ、このお兄ちゃんに、筆下ろしさせてやんないとなあ。』
『ほらほら、お兄ちゃんの方に向けて、大きくあんよを広げて見せるんだよ。』
『そうそう、ソコがよーっく見えるようにな。』
口々に言いながら、素兎を久太郎の方に向けて座らせると、大股に脚を広げさせ、小さなソコを指先で押し拡げさせた。
『どうした?準備ができたぞ、早くしろ。』
久太郎は、身を固くして無言のまま、ひたすら首を振り続けた。
『何だ?できねえのか?俺の言う事が聞けねえのか?』
鬼座麿は些か苛立つように眉を顰めると…
『確か、おまえの弟、応次郎って言ったな。今年、神漏衆桜井組木佐隊に入隊してたな。』
久太郎の耳元に口を寄せて言った。
『俺の兄貴は、組木佐隊隊長鬼座王(きざお)だ。言う事を聞けないと言うなら…おまえの弟、どうなるかわかっているな。』
久太郎は、応次郎の名を出されると蒼白になり、観念したように素兎に手を伸ばした。
素兎は小さな肩を震わせていた。
久太郎を真っ直ぐ見つめる目に涙を溜めている。
『おいっ、もっと中をよく見えるようにしてやれ!』
鬼座麿が怒鳴りつけると、素兎は陰部に当てた指先を、更に広く押し拡げた。
まだ八歳のソコは、種付けどころか、指先を入れるのも痛々しい程に幼く小さかった。
にも関わらず、連日絶え間なく荒らされ、子種と血に塗れたソコは腫れ上がり、付け根は裂け、中の肉壁は一面剥離して真っ赤であった。
久太郎は、思わず目を逸らし、拳を握りしめた。
しかし…
『良いんだな、応次郎がどうなっても…』
鬼座麿がもう一度耳元に囁き、ニィッと笑って見せると、観念したように息を吐き、素兎の足を持って押し倒し、股間のソコに、自分のモノを押し込んだ。
『イッ!イッ!イーッ!』
素兎が、顔を逸らせて食い縛る歯の隙間から、呻き声を漏らし出した。
そして、久太郎が小さなソコの奥まで挿れたモノを、中で動かし出すと…
『アァァァァーーーッ!!!!』
泣き声とも絶叫ともつかぬ声を上げながら、久太郎の下で素兎が悶え出した。
そこから先は、頭の中が真っ白になり、久太郎は何も覚えていない。
ただ、されている間中、悶え続ける小さな身体の感触と呻き叫ぶ声…
中に放った時の焼けただれるような股間の感触だけが、久太郎の心と身体に刻み込まれた。
夜更…
皆が寝静まると、久太郎は、素兎が寝かされている土間に行った。
素兎は、股間を押さえて蹲り、嗚咽の声を漏らしていた。
『君…』
久太郎が声を掛けると…
『ヒッ!申し訳ありません!』
素兎は、久太郎の顔を見るなり蒼白になって震え出し…
『着物を着ては行けません!身体を隠してはいけません!種付けを嫌がってはいけませ!種付け中、何をされても、するように言われても、拒んではいけません!』
連日、拷問じみた仕置きを受けながら、叩き込まれた掟を口にすると、股間から手を離し、脚を広げて陰部を剥き出しにして見せた。
『ようこそ、ご参拝を…参道は…開かれて…おります…どうぞ、お通り…』
久太郎は、何も言わず懐から薬入を取り出すと、中の薬を掬い上げ、素兎の股間に指先を運んだ。
『ヒィッ!』
素兎は、思わず顔を背けて小さな声を上げた。
また、痛い事が始まると思ったのである。
しかし…
薬を掬い上げた久太郎の指先が、陰部の上を這い出すと、素兎は急に全身の力を抜いて大人しくなった。
あの、絶えず股間を走り続けていたズキズキとした痛みが綺麗に消えていったからである。
特に、陰部の中に指先が滑り込み、肉壁に薬が刷り込まれてゆくと…
『アッ…アッ…アッ…』
素兎の目はうっとりし、小さく声を漏らし始めた。
ソコの内側は、肉壁一面剥離して痛むだけではなかった。
連日絶え間なく流し込まれる子種に塗れたソコは、いつも激しい痒みにも襲われていた。
しかし、剥離した肉壁は触れるだけで激痛が走り、とても掻けたものではなかった。
その痒みが、剥離した肉壁の痛みが消えるのに併せて擦られてゆく。
何とも言えない心地よさだったのである。
『どうだ?少しは、痛みが引いたか?』
『うん。』
『そうか、良かった。これは、小池三(こいけさん)と言う者が調合した薬だ。よく効くんだぞ。』
久太郎は、小さく頷く素兎の頭を撫でてやると、懐から曲げわっぱを取り出した。
『これは、夜の残り…大した物は入って無いけど、お食べ。』
曲げわっぱの中身を見るなり、素兎は目を爛々とさせて、勢いよく飛びついた。
素兎は、殆どまともに食べる物を与えられていなかった。
『さあ、餌の時間だぞ。』
そう言うと、猛り立った股間のモノを突き出す寮生達は、口腔内に放つ子種が素兎の餌だと思っていた。
後は、縄に繋がれ涎を垂らす素兎に、見せつけるように贅沢な食事を楽しんだ後…
与えると言うより、貪りつく素兎を見て楽しむ為に、残飯を投げつけるくらいのものであった。
その残飯すらも…
『今日は、あんまし楽しませてくれなかったな…』
その日の種付け相手が、十分勤められなかったと判断されば、目の前に投げつけた後、踏みつけ蹴飛ばして、与えられない事も少なくなかった。
真ん中に仕切りが敷かれ、半分は炊き込みご飯、半分は煮魚と漬物少々…
久太郎が、皆の目を盗んで精一杯掻き集めた残り物を、出来る限り弁当らしく盛り付けただけのものである。
それでも、物心ついて初めて口にしたまともな食事を、素兎は瞬く間に平らげると、思わず胸を詰まらせてムセ込んだ。
『はい、お水。』
久太郎が水筒を差し出すと、素兎はそれを手にして、どうして良いものかと首を傾げる。
『そうだったね。』
久太郎は、慌てて思い出したように、水筒の呑み方を教えた。
素兎は、水を与えられる時は、大きな碗の水を、犬のように首を突っ込んで飲まされていたのである。
『さあ、お休み。明日も…』
久太郎は、股間の痛みも癒え、腹ごしらえも済ませた素兎の頭を撫でて言いかけると、口を噤んだ。
明日も…
素兎に、新しい明日も、明るい未来もない。
夜が明ければ、また、絶え間なく嬲り弄ばれるだけの変わらぬ一日が始まるのだ。
すると…
『ありがとう。』
素兎は久太郎の顔を見上げて、ニッコリ笑って見せた。
*画像は、韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。
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辛味

2020年06月06日 13時13分00秒 | 紅兎〜青鳥編


塩辛い…
英五郎はこねりを一齧りすると頬を引きつらせた。
玖玻璃がせっかく持ち込んでくれた差し入れ、せめて一口でもと思って頬張ってみたが…
やはり、何を口にしても同じ味しかしない。
『お兄ちゃん、アレして、アレして…』
可愛いべべを着た女の子を象るこねりをもう一齧りしようとした時、耳の奥底にまた同じ声が聞こえてきた。
『よし…それじゃあ、そこに座って。』
目を瞑ると、こねりの女の子と同じべべを着て、古びた赤い下駄を履く桃割を結い上げた少女が、兄に言われるままに岩石に腰掛け脚を広げた。
まだ少年だった英五郎は、少女が着るべべの足裾に伸ばしかけた手を引っ込めた。
ふと振り向くと、少し離れた所から、初老間近に控えた男が一人、意味ありげにこちらを見つめている。
当時…
鱶見一之末社を預かっていた眞吾宮司である。
英五郎が、救いを求めるように目で訴えかけるのも構わず、眞吾宮司は顎をしゃくり上げて何かを促していた。
『ねえ、どうしたの?』
九歳の清美は、小首を傾げて兄の顔を見上げた。
『いや、何でもない。』
英五郎が微かに口元を綻ばせて言うと、清美は満面の笑みを浮かべ、自らべべの脚裾を広げて見せた。
裾除けも腰布も着けていないソコが、遽に剥き出しとなったが、恥ずかしがる様子は全くない。
むしろ、これから始まる事への期待に目を輝かせ、ジッと兄の顔を見上げている。
英五郎は、大きく溜息をついて暫し妹の顔から目を背けるように瞑った目を見開くと…
『清美、挨拶は?』
また、優しげな笑みを浮かべて清美の頬を撫でてやった。
『えっと…』
清美は、人差し指を唇に当てて何か考え込んだ後…
『ようこそ…御参拝下さいました。えっと…えっと…』
『それから?』
英五郎が、ジッと妹の目を見つめて再度促すと…
『清美のココ、いっぱい見てね。』
清美は指先で陰部の縦一本線を大きく開いて見せ、ごまかすように笑って見せた。
『どうぞ、参道をお通り下さい…だろ?』
『えへへ、そうだった。どうぞ、ご参道をお通り下さい。』
英五郎は、清美が更にごまかし笑いして見せると、また優しげな笑みを浮かべて頬を撫でてやった。
そして…
もう一度、最後の望みをかけるような眼差しを眞吾宮司に向ける。
しかし…
眞吾宮司は、急き立てるような眼差しをむけて、顎をしゃくり続けていた。
『ねえ、お兄ちゃん、早く早く。』
何も知らない清美もまた、何かを急き立てるように言うと、口を尖らせて見せた。
もう待ちきれないと、目で訴えている。
『それじゃあ、もっと脚を広げて…』
清美は兄に言われるまま、更に脚を大きく広げた。
英五郎を見つめる目は、いよいよ始まる事に、益々目を輝かせいた。
英五郎は、観念したように妹の股間に顔を埋めると、まだ発毛の兆しも見られぬ小さなソコに舌先を伸ばしていった。
『アン…アン…アーン…』
清美は、小指も入りそうにない小さな孔の入り口に、舌先のざらつきを感じると、甘えるような声を上げ始めた。
やがて…
『アッ…アッ…アッ…』
清美は英五郎の頭を抱き抱えるようにしながら、腰をひくつかせ…
『アーンッ!』
一際大きな声を上げると、全身の力を抜いて、英五郎の背中にうつ伏せた。
ソコは、唾液と愛液に塗れ、漏らしたようになっている。
『さあ、今度は清美がお兄ちゃんにする番だぞ。』
英五郎が袴と褌を脱ぎ、それまで清美が腰掛けていた岩石に腰掛けて言うと…
『うん。』
ニッコリ笑って、剥き出しにされた英五郎のイチモツに手を伸ばした。
『今日は、ちゃんと呑みこむんだぞ。昨日みたいに吐き出すんじゃないぞ。』
英五郎が頭を撫でながら言うと…
『はーい。』
清美はクスクス笑いながら、軽く扱いていたソレをゆっくり口に含み始めた。
『最初は先端を満面なく舐め回し…それから、先端の裏側をチロチロと…そう、そう、そう…うまいぞ、上手だぞ…』
英五郎は、言われるまま丹念にそれを舐め回す清美を撫でながら、また、眞吾宮司の方に目をやった。
眞吾宮司は薄気味悪い笑みを満面に浮かべ、実の妹にイチモツをしゃぶらせる英五郎を、興に入ったように見つめていた。
『塩辛い…』
英五郎が思わず顔を顰めた時…
「アー、アー、アー…」
何者かが袖を引っ張りながらあげる声に振り向いた。
「静ちゃんか…」
英五郎が物静かな笑みを浮かべて言うと、静と呼ばれた少女はニィッと笑って見せた。
口元からは、涎の糸を垂らしている。
「欲しいのか?」
英五郎が、手に持つこねりを見せて言うと、静はまたニィッと笑う。
確か、今年で十四になるはずだが…
四年前、素兎だった静は、社に駐留していた二百人もの神漏兵達に連日に亘る凌辱と暴行を受け、精神を破壊され幼児化していた。
「お食べ。」
英五郎がこねりを渡すと、静は満面の笑みを溢して、頬張り始めた。
「あらあら、静ちゃん、良いの貰ったわね。」
新たな声に振り向くと、娘の箱車を押す妹の清美が、お日様のような笑みを浮かべていた。
「かーいー…かーいー…」
寝台状の箱車からは、首を逸らせて視点の定まらぬ娘の裕美が、殆ど動かぬ手を伸ばして静を撫でようとしていた。
こちらも、今年でもう十八になるはずだが、中身は五歳児以下であった。
「そうね、静ちゃん可愛いね。」
そう言って愛しそうに娘の肩を抱いて頬擦りする清美は、まだ三十にも満たない筈なのだが…
此処に来るまで、どんな人生を歩んできたのであろう…
髪に白いものが多く混じったその顔は、四十過ぎと言われてもおかしくない程老け込んでいた。
それでも、念願かなって娘と暮らせるようになって早八年…
その顔は幸福に満ちて輝いていた。
塩辛い…
英五郎は舌先にこびりついて離れぬ妹のソコの味に渇きを覚え、竹筒の水を喉に流し込んだ。
「さあ、ヒロちゃんも美味しい美味しいしましょうね。」
清美はそう言うと、懐から小さな壺を出し、小匙で中身を掬って裕美の口に運んでやった。
裕美は満面の笑みで口をモゴモゴさせると…
「あげる…あげる…しずあんにあげる…」
しきりと静の方を指差して言った。
見れば、こねりを平らげた静は、指を加えて裕美の頬張ったものを見つめていた。
「まあまあ、静ちゃんも欲しいの?」
清美が小さな壺を差し出して言うと、静はニィと笑って涎の糸を垂らした。
「ヒロちゃん、あげても良い?」
「あげる…あげる…しずあんにあげる…」
裕美は、母に問われると満面の笑みを浮かべて、静の方に手を伸ばし続けた。
『優しい子だ…
俺の娘は…』
英五郎は心の中で呟きながら、胸に暖かな温もりと突き刺すような痛みを同時に感じた。
『こんな優しい子が…不憫な…』
そしてまた…
塩辛い…
英五郎は、喉の渇きを覚えて、竹筒に口をつけた。
『ねえ、見て見て!指、二本入ったよ!』
瞼を閉じれば、全裸になった十歳間近の清美が、股間のソコに人差し指と中指を出し入れさせてはしゃいでいた。
『そうか、凄いじゃないか。それじゃあ、お兄ちゃんの指も入れてみようか。』
『うん!』
清美は、英五郎に促されるままに、またお気に入りの岩石に腰掛け脚を広げた。
社に引き取られた頃…
小指を少し入れただけで痛がり泣き叫んだ小さなソコは、だいぶ広がっていた。
膜はとっくに破けてなくなっている。
最初は舐めて気持ち良い事を教えてやり…
指先で表面を優しく撫でたり弄ったりしながら、少しずつ指先を入れていった。
暇さえあれば、自分でもソコを弄らせた。
最初は怖がっていた清美も、次第に心地よい事を知ると、自分から遊び感覚で弄るようになっていった。
そうして、少しずつ指を中に出し入れするようになり、ここまでソコの穴が広がったのである。
『イッ…イッ…イッ…痛い!』
英五郎が、ソコに人差し指と中指をゆっくり挿入させると、清美は忽ち顔を背けて呻き出した。
『痛い!痛い!痛い!』
妹の泣き叫ぶ声に、英五郎は一瞬指を引き抜こうと思う。
しかし…
遠くから睨みつける眞吾宮司の眼差しは、それを厳しく禁じていた。
もし、此処で引き抜けば…
『おまえの手で、妹を仕込んでやれ…』
清美が白兎として引き取られた日…
眞吾宮司は、英五郎の小さなイチモツをしゃぶりながら命じた。
『どうした?嫌なのか?』
英五郎が腰を逸らせて呻きながら嫌々をすると、眞吾宮司は嬲るような視線を向けて言った。
『嫌なら良いんだぞ。今夜早々にでも、神漏達に力づくで女にさせてやろう。』
忽ち蒼白になる英五郎の肛門を、眞吾宮司は指先で抉りだす。
『ウゥゥッ!』
眞吾宮司は、身を捩って呻く英五郎に舌舐めずりしてニンマリ笑った。
『まだ痛いのか?そうか、そうか、まだまだ痛いか。そうだろうな、穴はこんなに小さいんだもんな。
だが、十四になったおまえがこんなに痛いんだ。九つの清美…どんなに痛いんだろうな。』
『やめて…下さい…お願い…します…清美は…清美は…』
更に肛門を抉られ英五郎が腰を浮かせると…
『それは、おまえ次第だな。』
眞吾宮司は、益々嬲るような笑みを浮かべて言った。
『清美が十歳になるまで、猶予を与えてやろう。それまでに、おまえの手で仕込み、女にしてやれ。できなければ…わかるな。』
あと三月…
清美は、その十歳を迎える事になる。
その時までに仕込み終え、女にしてやらなければ…
英五郎は、心を鬼にして指先を清美のソコの奥深くに捻り込んだ。
『キャーーーーッ!!!』
清美は思わず腰を跳ね上げ岩石から滑ちると、地べたに仰向け身を捩っ泣き叫んだ。
『清美、頑張れ!頑張るんだ!』
英五郎は、暴れる清美を押さえつけると、捻りこんだ指先で延々と中を掻き回し続けた。
『よく頑張ったな、偉かったぞ。』
英五郎が漸く指を引き抜いた時…
清美はまだ地べたに仰向けたまま啜り泣いていた。
『お兄ちゃん…痛い…痛い…痛いよー…』
出血はしていなかった。
中を傷つけないよう、十分気をつけたつもりであった。
それでも、ソコは真っ赤に腫れ上がって痛々しかった。
『ごめんな、清美…』
英五郎も涙目ぐみながら言うと…
『今、痛い痛いを治してやるならな。』
清美の股間に顔を近づけ、そっとソコに舌を這わせてやった。
『アン…アン…アーンッ…』
それまで泣いていた清美は、忽ち甘えるような声をあげ、腰を浮かせ出した。
『清美、気持ち良いか?』
『うん。気持ち…良い…アァァ…アン…アン…アン…』
英五郎は、清美の喘ぎながらうっとりする顔を見て、また胸の疼きを覚えながら、一層丹念に舌を這わせた。
『イッ…イッ…イッ…イタッ…イタッ…痛い!』
清美のソコに、指を入れて掻き回す訓練は、連日繰り返された。
『さあ、力を入れて。お兄ちゃんの指をしっかり挟み込むんだぞ。』
清美は激痛に咽び泣きながらもソコに力を入れ、言われるままに挿入された兄の指を挟み込んだ。
『今から十数えるからな。一つ数える毎に思い切り力をいれて指を挟み込むんだ。始めるぞ。
はい、ひとーーーーーつ!!!』
英五郎は、ゆっくり数を数えるのに合わせて、清美の中を思いきり掻き回し始めた。
『痛ーい!痛い!痛い!痛ーい!!!』
『ほらっ!しっかり力を入れて!指を挟んで!』
『イッ!イッ!イッ!痛ーい!!!』
『ちゃんとやれ!やらないと終わらないぞ!』
英五郎は涙声で怒鳴りつけると、清美は再びソコに力を入れて挿入された指を挟み込んだ。
『はい、ふたーーーーーつ!!!』
英五郎は、更に力を込めて中を掻き回した。
『痛いよーー!!!痛い痛い!!!痛いよーーー!!!痛いよーーー!!!』
『はい、みーーーーーつ!!!!』
身を捩って泣き叫び、暴れて逃れようとする清美を、英五郎は押さえつけて中を掻き回し続けながら、清美が社に引き取られた日の事を思い出す。
『今日から、お兄ちゃんと毎日一緒に暮らせるんだね。』
『一緒に寝て、起きて、ご飯食べて、お風呂に入って、明日も明後日も、ずっとずっと一緒に遊べるんだよね。』
『嬉しいなー、嬉しいなー、ずっとずっとずーっと、お兄ちゃんといつも一緒にいられるんだよね。』
何も知らずに社に引き取られた日。
清美は、長い間離れて暮らしていた英五郎とまた一緒に暮らせる事を、ただ無邪気に喜んでいた。
一日中、英五郎の腕に絡みついてはしゃぎながら、満面の笑顔を向け続けていた。
『はい、よーーーーっつ!!!』
泣き叫ぶ清美のソコを掻き回す英五郎の数を数える声は、いつしか涙に擦れ、自分でも幾つ目を数えているのか分からなくなっていた。
『塩辛い…』
英五郎は、尚も渇きの癒ぬ喉を潤そうと竹筒に口をつけると、既に中身は空になっていた。
「お兄ちゃん。」
不意に声をかけられ振り向くと、清美が新しい竹筒を差し出していた。
「すまん…」
英五郎は一言言って竹筒を受け取ると、延々と塩辛さがこびりつく喉に、水を流し込んだ。
清美は、そんな兄の顔を複雑な眼差しで見つめた。
「何だ?」
「ううん…何でも…」
訝しげに振り向く英五郎に、清美は首を振った。
「ねえ、良い子でしょう。」
「そうだな。」
裕美は、淀の糸を垂らしながら箱車を覗き込む静の頬に、満面の笑みで手を伸ばし続けていた。
「あー…あー…あー」
始終、首が反り返り、視点は全く別な方を向いている。
傍目には、どう見ても静を見ているようには映らなかった。
それでも、裕美は静を見つめていた。
可愛くて堪らず、一生懸命笑顔を傾けていた。
静も、それがよくわかっていて、裕美が大好きであった。
「へへ…へへ…へへへ…」
「あー、あー、あー」
何を話しているのだろう。
互いに言葉にならぬ声を発し合うと、二人とも嬉しそうに笑っていた。
「ヒロちゃんはね、本当、誰にでも優しいの。」
「そうか…」
素っ気ない返事を妹に返す英五郎は、全く娘の顔を見ようとしない。
見ればまた、思い出してしまうからだ。
『良いか、指を入れた時と同じようにやるんだぞ。お兄ちゃんのが入る時は力を抜いて、出す時は思い切り力を入れるんだ。』
清美が十歳を迎えた日…
英五郎は、全裸で仰向け震える清美の脚を広げると、小さな股間に向けて腰を落とした。
『イッ…イッ…イッ…』
イチモツが中に捻り込まれてゆくと、清美は顔を背けて呻きながら、腰を捩らせた。
『ほら、入れる時は力を抜いて…そうそう、出す時は力を入れる。そうだ、上手いぞ、上手いぞ…』
『アーッ!アーッ!アーッ!』
英五郎がゆっくり腰を動かしてゆくと、清美は大きく首を振りながら一層声をあげた。
『何をしとるんじゃ、英五郎!』
不意に、初めて種付けをする兄妹を、側で見続けていた眞吾宮司が、痺れを切らしたように声をあげた。
『ほれ、もっと腰を動かせ!腰を!』
『でも宮司様、コイツ今日が初めて何です!』
『それがどうした?』
『最初は優しくしてやって良い。そう仰られ…』
『口答えするんじゃない!』
眞吾宮司はみなまで言わせず、思い切り英五郎の頭を殴りつけた。
『さあ、腰を動かせ腰を!早くせんか!』
眞吾宮司に急かされるまま、英五郎は激しく腰を動かし始めた。
『そうじゃ!そうじゃ!もっと動かせ!激しく動かせ!』
英五郎の下で、清美は泣き叫んだ。
『痛い!痛い!痛い!もう…もう…もうやめてよ!痛い!痛い!痛い!』
指を入れられる事にはすっかり慣れた。
中で指を掻き回しても泣かなくなった。
それでも、まともに男を受け入れるには、まだまだソコは小さかった。
真っ赤に腫れ上がっていた。
赤剥けに擦り剥けていた。
裂けて血も流れ出していた。
英五郎は、更に激しく腰を上下させながら、一緒に泣いていた。
『どうした?まだ、イカんのか?早うイケ、早うイケ、おまえのイチモツは飾りじゃーないんじゃろう?』
側では、兄妹で交わる姿を見るのが楽しくてたまらないと言うように、眞吾宮司が涎を垂らして見つめ続けていた。
他の神職者達や、神漏兵達も指を咥え、股間を膨らませて見物していた。
やがて…
『アッ…アッ…アッ…アァァァァーッ!!!』
腰を浮かせ、顔を仰け反らせて声を上げる清美の中に、英五郎は溢れんばかりの子種を撒き散らした。
それは、何日も何日も繰り返された。
『清美の初子は、おまえの種であげさせてやるぞ。』
眞吾宮司はそう言って、清美が最初の子を孕む時まで、実の兄である英五郎だけに種付けをさせ続けた。
何日も何日も…
何ヶ月も…
絶え間なく英五郎に実の妹を種付けをさせ続けた。
そうして遂に…
『でかしたぞ!見事、的当てたな。』
実の兄との行為中、清美は悪阻を起こした。
英五郎は胸を嘔吐物に塗れさせながら、実の妹を孕ませた事を知った。
「私ね、この子が産まれてきてくれて、本当に幸せだったわ。」
清美の目には、ただ唸るような声を交わし合っているだけの裕美と静の姿が、巷の子供達が元気よく遊び回るのと同じ姿に映っていた。
二人がいつも仲良く遊んでいるのを….
裕美が静を可愛がっているのを…
こうしてジッと見つめているのが嬉しくて堪らなかった。
「私、この子がいたから生きて来れたの…お兄ちゃんがこの子を授けてくれたから…産まれてきたこの子を命がけで連れ出し守り抜いてくれたから生きて来れたの。」
相変わらず娘から目を背け続ける英五郎の脳裏には、連日股間を血と子種に塗れさせて泣き噦る清美の姿が過り続けていた。
『痛いよー…痛いよー…お兄ちゃん、痛い痛い…』
何刻にも及ぶ種付けの後…
漸く解放された清美は、生身の身体に五寸釘でも打ち付けられたような激痛に眠る事も出来ず泣き続けていた。
『よしよし…今、痛いの痛いのをしてやるからな…』
英五郎はそう言って清美の頬を撫でてやると…
『うん。』
清美は漸く目を擦って涙を拭いながら、脚を広げた。
妹の股間に顔を埋める英五郎の舌先が、血と子種塗れのソコをゆっくり這って行く。
『アン…アン…アーン…』
清美は、兄の舌先の動きに合わせて腰を浮かせると、いつものようにまた、うっとりと甘えるような声をあげた。
『気持ち良いか?』
『うん。お兄ちゃん、もっと…もっと…アーン…アーン…アーン…』
英五郎は、また竹筒に手を伸ばす。
塩辛い…
あの時…
連日、妹のソコを舐め続け、こびりついてしまった舌先の塩辛さは、英五郎に一生まともな味覚を思い出させる事はないのであろう。
「お兄ちゃん、ありがとう。」
兄妹の間にできたが故に、重い障害を負って産まれてしまった子…
不憫な子…
しかし、清美の目には世界一愛しく可愛く映る娘を見つめながら、清美はまた満面の笑みを浮かべた。
「あの子を産ませてくれてありがとう。あの子を守り続けてくれてありがとう。」
英五郎は、何度も礼の言葉を口にする清美の傍で、死ぬまで癒る事のない渇きにひりつく喉に、また竹筒の水を流し込んだ。
*画像は韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。
コメント

愛娘

2020年05月05日 03時46分00秒 | 紅兎〜青鳥編




「どうした?会いたくないのか?意識が戻るまでの間、君はいつも和幸の名を口にしていたぞ。」
智子は、尚も無言で着物の裾を握り続けた。伊織も大きく溜息をついて口を閉ざした。
死の境を彷徨っていた智子は、あの過酷な手術に耐え抜いた。
呑舟と共に施した手術の奇跡を、伊織自身がまだ信じられていなかった。
奇跡の手術を目の当たりにしたのは、これが初めてではない。
五年前、鱶見本社に忍び込んでいた、主水配下である大化けの久太郎(おおばけのきゅうたろう)と応次郎(おうじろう)兄弟に連れてこられた美香。
四年前、主水率いる中村組と平蔵率いる火盗組が大量に連れ込んだ、目明組の少年達と弍十手組の男達。
三年前、主水の配下である神鳴の尾夜地(かみなりのおやじ)と土論波(どろんぱ)親子に連れ込まれた早苗。
いずれも、絶対助からないと思われた命であった。
しかし、それらと比較しても、智子を死地から連れ戻したのは、奇跡と言うより神の領域に思われた。
生きた人間の腑分け…
智子の手術をする時、伊織はそんな風にしか思っていなかった。
あれだけ全身を悪性腫瘍に蝕まれた人間を、本当に治せるなどと全く思っていなかった。
それを成し遂げてしまった…
奇跡と言うより、最早神の領域に達しているだろう。
師匠はやはり生ける神…
医の神なのだ…
伊織は、智子の手術を成功させた時程、師匠である呑舟を尊敬した事はなかった。
最も…
この手術を成功させるにあたって、伊織の全身麻酔術の力が大きかったと誰もが認めてると言う自覚はまるでない。
しかし…
尊敬を通り越して崇敬の念を抱く師匠が、医術を超えた神術の力を持って救い上げた命は、何故か生きる望みを失っている。
理由はわかる。
子袋を失ったからだ。
女にとって、それは命を失ったと言われるのに等しい事なのだろう。
それでも何とか生かしたい。
目の当たりにした神術の結晶…
終生独身を貫こうとする呑舟に子供はいない。
ならば、生ける神がその術を尽くして救い上げた命は、生ける神の子供と同じであった。
崇敬してやまぬ師匠の子供を、何としてでも生かさねば…
伊織は、どうすれば智子に生きる望みを持たせる事ができるのか、そればかり考えていた。
呑舟は既にその場を離れていた。
吽の呑舟…
誰とも一言も言葉を交わさない彼は、為すべきことを為せば長居はせず早々に去ってゆく。
患者に伝えるべき事を伝えるのは、言葉を交わさずとも彼の意を全て汲み取る伊織の役目である。
暫しの間、無言で智子の顔を見つめ続けていた伊織は…
「そうだ…」
はたと何か思い出したように沈黙を破った。
「希美ちゃんと言う名もよく口にしていたな…」
「希美ちゃん…」
その名を耳にした途端、ずっと俯いていた智子は顔を上げて伊織の顔を見返した。
「そうだ、希美ちゃんだ。何でも、君の娘なのだと聞いているが…
きっと、希美ちゃんも母親の帰りを心待ちにしているだろう。」
伊織が言うと、智子は答える代わりに、ハラハラと涙を溢れさせた。
『美香ちゃんに、もう一度お祭りを見せてあげたい…可愛い法被を着せて…盆踊りを踊るの…』
『ああ、見せてあげよう。トモちゃんの縫う法被着て、三人で踊ろう。美香ちゃん、とっても可愛いだろうね。』
あの時、もう殆ど起き上がる事も出来ず、死が目と鼻の先に近づいていた智子の肩を抱いて言う、和幸の優しい笑顔が脳裏を過ぎる…
『うん…』
智子は、満面の笑顔を和幸に返して頷くと、そのまま意識を遠のかせた。
それから、どれだけ長い間眠り続けたのであろう。
目が覚めた時…
自分が何者なのかもよくわからなくなっていた。
頭の中がボーッとしていて、何もかもがわからなくなっていたのだ。
ただ、死んだ筈の早苗と美香が、目覚めた自分の顔を覗き込み、泣き噦って見つめているのが、何とも奇妙な印象を与えた。
やがて、何もかもを思い出して、最初に脳裏を過ぎったのは、和幸と拾里で過ごした日々…
『希美ちゃん!』
智子の発した第一声は、それであった。
あの時…
全身を蝕む悪性腫瘍と、美香を死なせてしまった事への悔は、智子の感覚を完全に狂わせていた。
少女を美香だと信じて疑っていなかった。
和幸も、智子の前では最後まで少女を美香と呼び続けていた。
少女の名を、智子は最後まで知らなかった筈であった。
だのに、何故か目覚めると、少女の本当の名は希美だと知っていた。
更に不思議な事に、早苗と美香も当たり前に希美の事を知っていた。
希美と同じ社にいたと言う辰三にでも聞いたのだろうと思った。
しかし、聞けば二人とも目覚めた時から希美の事を知っていて、むしろ、二人から希美の事を細かく屋敷の者達に話したのだと言う。
何故、二人とも希美を知っているのか、早苗はわかっていない。目覚めたら、当たり前に希美の事を知っていて、別にそれを不思議とも何とも思っていなかった。元々、早苗とはそう言う子であった。
美香は何か知っているようである。しかし、尋ねても口を濁して何も答えようとはしなかった。
『おまえはな、もう子供を産む事はできないんだそうだ…』
不意にまた、診察台に寝かされた智子の顔を覗き込み、残忍に笑う眞吾宮司の顔が脳裏を過り出した。
眞吾宮司の面前で和幸に告白して以来…
智子に対する虐めは凄惨を極めた。
よくもこんな事を思いつくと思われるような暴行と凌辱が、連日に亘って繰り返された。
智子は耐え抜いた。
耐えて耐えて耐え抜き続けた。
苦痛ではなかった。
喜びですらあった。
凄惨な虐めを受ければ受ける程、心は和幸と強く結ばれる事を感じたから…
それに…
嬉しい事が一つあった。
何か社の祭事が行われる度に、和幸と智子が皮贄の儀式に引っ張り出され、大衆の面前で種付けをさせられた。
眞吾宮司からすれば智子を、榮太郎からすれは和幸を、晒し者にしているつもりであったのだろう。
二人が濃厚に絡み合う姿を眺め、居並ぶ者達と卑猥な声で笑い続けていた。
しかし、智子は知らないなと思った。
どう言う形であっても、和幸と肌を重ね一つに交わる事さえできれば幸せだったのだ。
産まれたままの姿で和幸と抱き合う時…
そこに見物人の姿もなければ猥雑な笑い声も存在しなかった…
いや、そこに時間すら存在しなかった。
あるのは二人だけの世界であった。
和幸の子種が智子の中いっぱいに放たれる…
和幸の愛の結晶が智子の中いっぱいに広がってゆく…
幸せであった…
最高に幸せであった…
それが終われば、眞吾宮司に弄ばれる和幸の目の前で、居並ぶ見物人達が一斉に智子の身体に殺到する事がわかっていても…
『赤ちゃん…できないかな…』
智子は、和幸に抱かれながら思い続けた。
『私の赤ちゃん、この人達の子じゃない…』
和幸に抱かれた後、それまで見物していた男達に絶え間なく弄ばれながら智子は思い続けた。
『私の赤ちゃん、誰が何と言ってもカズちゃんの子供…』
『カズちゃんの赤ちゃんを産みたい。』
『一月でお別れで良い。一月の間、思い切りカズちゃんと可愛がってあげて、その泣き声も笑い顔も一生忘れない。カズちゃんとの一生の思い出にする。』
『もし不具や病持ちで殺されそうになったら、カズちゃんと命がけで守ってあげる…』
『どうしても赤ちゃんを守りきれなかったら、赤ちゃんと一緒に私も死のう…カズちゃんの腕の中で…』
眞吾宮司に弄ばれる和幸の前で、数多の男達に弄ばれる最中…
心の中で、智子はひたすら和幸との赤子が産まれた時の事を思い続けて笑顔さえ浮かべていた。
しかし…
智子の細やかな夢は無残にも打ち砕かれた…
ある祭儀の日。
いつものように和幸との種付けを見世物にされた後、見物人達に弄ばれる最中に、智子のソコは出血が止まらなくなった。
それは、裂けたり擦れたりする事による出血ではなく、子袋が破けての出血であった。
最早、子を産む事は不可能…
そう診断が下された。
四歳から弄ばれ続けた智子は、既に子袋は傷だらけであった。
栄養不足に加えて、子袋が痛めつけられる事で、発育も背丈も七歳で止まっていた。
生理もなければ、乳房も殆ど膨らまず、発毛は全くなかった。
要するに、女としての機能は既に無きに等しかった。
それが、今回の傷で致命傷となり、完全に子袋は使いものにならなくなったと言う。
『知ってるか?女はな、子を産む道具にすぎんのだよ。子を産めない女は、卵を生み、乳を出し、労働力になる家畜以下なんじゃよ。特に、子を産む為だけに飼われてる白兎は、子を産めなくなったら何の価値もない。』
『子を産めぬ白兎はな、山に捨てるか異国に売られる事になっとるのじゃよ。でもな、わしはおまえをそんな可哀想な事はせんぞ。和幸の大切な玩具…死ぬまで、社で飼ってやるわ。』
眞吾宮司の嘲笑うような言葉など、智子の耳には何も入らなかった。
ただ…
和幸の子供を産む事ができない…
その事実が、智子に重くのしかかるだけであった。
和幸の子供を産む夢はとっくに失われていた。
もう諦めていた。
そんな彼女の前に、思いもかけず現れたのが希美であった。
素兎だったと言う希美は、これまでどんな人生を送ってきたのであろう。
背中には、鞭で打たれた傷の他、無数の切り傷や火傷の跡があった。
足の裏には、火傷と刺し傷があった。
目は虚で表情はなく、言葉はおろか声を発する事も全くない子であった。
泣きもせず、笑いもしなかった。
そんな希美を、智子は寝ても覚めてもひたすら抱きしめ続けた。
希美を拾って一月もした頃…
『お…母さん…』
『お…父さん…』
不意に目覚めた希美は、智子と和幸の顔を交互に見つめてながら、初めての声を発した。
『美香ちゃん!』
智子が思わず声を上げると…
『お…母さん…お…母さん…』
智子の顔をジッと見つめてニッコリ笑った。
そして、何を思ったのか、智子の胸に手を入れて弄りだした。
『まあ…おっぱい?』
智子が言うと…
『おっぱい…おっぱい…』
希美はまた、智子の胸を更に弄った。
『おっぱい、欲しいの?』
『うん。』
智子が胸を出してやると、希美は乳などでもしない乳首を嬉しそうに吸い始めた。
『カズちゃん、この子…』
智子が思わず和幸に目を向けると、和幸は満面の笑みを浮かべて大きく頷いて見せた。
『この子は、私の子…カズちゃんとの私の子…』
十歳だが、中身は三歳だと言われた。
智子には生まれたての乳飲み子に見えた。
年齢は十歳しか違わないが、紛れもなく和幸との子供だと思った。
『希美ちゃん…希美ちゃん…希美ちゃん…』
『希美ちゃんに会いたい…』
『希美ちゃんともう一度暮らしたい…拾里で過ごした、あの小屋で…』
その希美も、記憶を辿れば、あと三月しか生きられない筈であった。
しかし…
『拾里に…帰れない…』
智子は、玖玻璃の言葉に絶句した。
『そう。貴方達は今、この世に生きていない事になってるの。生きている事を知られてはいけないのよ。』
『カズちゃんと希美ちゃんにも?』
『そう、誰にも…』
『どうして…ですか?』
『ごめんなさい。今は、話せないわ。ただ、一つ言える事は、あなた達が生きている事が知れたら、大勢の命が失われると言う事…』
『大勢の?』
『そう。せっかく生き延びる事ができた命も、これから生き延びる事ができるかも知れない命も全て…』
玖玻璃はそう言うと、智子を抱きしめて自身も涙を流し続けていた。
『トモ母さん、元気になるまでの辛抱なのよ。身体を完全に治して、元気になった頃、私達、またみんなに会えるの。サナ姉ちゃんだって、タカ兄ちゃんや亜美姉ちゃん達に会いたいの必死に我慢してるの。お願い、わかって…わかってね。』
美香もまた、やはり涙を流して言いながら、智子の手を握り締め続けた。
『それじゃあ、遅いのよ…だって…だって…希美ちゃんは…希美ちゃんは…』
声を上げて泣き噦る智子も、やがて、仮に誰の許可を得られても、会いになど行けない現実を知った。
和幸と過ごした拾里まで、屋敷からは一山越えなければ行けなかった。
しかも、今は拾里から更に一山越えた社で暮らしていると言う。
今の自分の身体では、とても歩いて行ける距離ではなかった。
智子は、希美と会うのを諦めざるを得なかった。
同時に…
だったら、自分が助かった事に、生きていた事に何の意味があるのだろう…
和幸と過ごした数ヶ月の間、二人の短い愛の証とも言える娘に会えないなら…
和幸との娘が逝ってしまった後、仮に再び和幸に会えたとして…
何の意味があるのだろう…
希美がいなくなってしまったら、自分にはもう何もない…
和幸の為に子供を産む事ができないのだ…
子供を産むだけじゃない…
全身切り刻まれてボロボロになった自分は、一生、まともな身体には戻れない…
寝たり起きたりを繰り返しながら、死ぬまで他人の世話になって生きてゆかねばならないのだ…
それに…
今の和幸には、菜穂がいる。
恐らく、再び会いに行ったその時には、和幸は菜穂と夫婦になり、ひょっとしたら子供ができているのかも知れない…
それでも、和幸は暖かく受け入れてくれるだろう…
菜穂も優しく迎え入れてくれるだろう…
いや…
菜穂は、何も言わず身を引くかも知れない…
『トモちゃん、僕も拾里に連れてってくれないか…』
余命いくばくもないと知り、一人寂しく拾里に立とうとした時…
和幸はそう言って、智子を後ろから抱きしめた。
優しく笑いかけるその目から、止め処なく涙を溢れさせていた。
『カズちゃん、でも…でも…私…』
智子はそれ以上言葉を発する事が出来ず、ただ首を振り続けていた。
美香が死んだとされた直後、和幸と別れた。
別れを切り出したのは智子の方であった。
和幸は、美香が死んだとされた直後から、最早、智子への想いを隠す事はなくなった。
『僕はトモちゃんが好きだ!もう、誰に隠す事も偽る事もしない!』
眞吾宮司の前で、堂々と公言して見せたのである。
そして、眞吾宮司の前で智子を抱きしめ、唇を重ねたのである。
『カズちゃん…』
『トモちゃん、ごめんね。これまでずっと寂しい思い、辛い思いをさせてきてごめんね。
でも…
美香ちゃんが死んだ今、もう何も怖い物なんてないさ。これからは君への想いを隠さない!偽らない!ずっと一緒だ!』
怒りと嫉妬に駆られた眞吾宮司の迫害が、以前にも苛烈さを増した事は言うまでもなかった。
智子にとって、そんな事は何でもなかった。
自分のせいで美香を死なせた。
その事を思えば、自分への罰などこんなものでは済まされないような気がした。
むしろ、今度は和幸も一緒に苛烈な迫害を受けるようになった事に胸を痛めた。
言葉に尽くせぬ凌辱と暴行…
眞吾宮司は、敢えて榮太郎に和幸を虐げさせた。
眞吾宮司の寵愛を奪われたで嫉妬に狂っていた榮太郎に、和幸を虐め抜かせた。
『カズちゃん!』
榮太郎率いる小川組神漏兵達に暴行され、傷だらけの和幸を見兼ねて駆け寄ろうとした時…
『美香を死なせておきながら、恋人ごっこか?この石女め…』
眞吾宮司は、智子の髪を掴んで耳元に囁いた。
『お願い…私はどうなっても良いの…カズちゃんを…カズちゃんだけは…』
『なーに、心配する事はないさ。そんなに好き同士なら、ずーっと一緒にいられるようにしてやるさ。』
『えっ?』
『おまえを異国に売り飛ばす事に決めたよ、子を産めない女は、乳を出し卵を産む牛や鶏より役立たずじゃからな。その時、和幸も一緒に売り飛ばしてやろう。』
『やめて!カズちゃんだけは…カズちゃんだけは…』
泣き噦って取りすがる智子に…
『黒兎が売りに出されるとき、どうされるか知ってるか?』
美唯二郎が追い討ちをかけるように嘲笑って言った。
『男のイチモツを切り取られるんだぞ、コイツでな。』
智子は、美唯二郎が懐から錆びて刃の欠けた剃刀を取り出して見せつけられると蒼白になった。
『痛い何てもんじゃない。大概、切り落とされ、売り飛ばされる時には気が狂っているさ。』
『お願い!やめて!お願い!何でもします!どんな事にも従います!だから…だから…』
智子が一段と声を上げて泣き叫ぶと…
『おまえも酷い女じゃな。美香を死なせた上に、惚れ狂った男まで、男でなくさせるんじゃからからな。』
『仕方ありませんよ、宮司様。こいつは石女、女じゃないのですから…』
『そうじゃった、そうじゃった。』
眞吾宮司と美唯二郎はそう言って、甲高い声を上げて笑い出した。
智子は、和幸と別れる決意をした。
『私、最初からあんたのこと何か何とも思ってなかったわ!ただ、物欲しそうにして哀れだから抱かれてやっただけよ!』
そう言って…
『そうか…わかったよ。』
和幸は、静かにそう答えると優しく笑いかけて言った。
『同情からでも良い…今まで、僕を支えてくれてありがとう。』
程なく、眞吾宮司をはじめとする鱶見本社の神職者達が一斉に疾走した。
そのうち二人は、山林の中で遺体で発見された。
木に吊るされ、足の裏をとろ火で炙られながら、長い時間かけて殺されていたと言う。
噂では、本土総社の手の者に暗殺されたと囁かれていた。
兼ねてより、眞吾宮司の残忍な扱いで多くの白兎達を死なせ、石女にしていた事が問題視されていた。
神領の神職者達の職務は、白兎の少女達を孕ませ子を産ませる事である。それが出来ぬ宮司は罷免され、まして何人も石女にしたとあっては身分剥奪されてもおかしくはなかった。
眞吾宮司がそうならなかったのは、三諸島…それも十握島の総大宮司家の者だからであった。
しかし、神領に対する重大な背反が発覚し、密かに消されたのではないかと言われていたが…
真相は闇の中であった。
智子は、何となく和幸が絡んでいるのではないかと感じていた。
特に根拠はないが、和幸と結ばれてから、彼の胸の内が色々わかるようになっていた。
優しげに見えて、実は激しいものを胸に秘めてる事…
怒りと悲しみ…
やるせなさ…
正義に燃える熱い思い…
眞吾宮司に、女のように身体を開きながら、いつかはと言う熱い思い…
和幸が眞吾宮司達を…
智子は心の何処かで思いながら、口に出しては言わなかった。
自分自身の本当の思いと共に何も語らぬまま、新たな宮司が赴任した後も、和幸とは距離を置き続けた。
新たな宮司は、前の宮司と全く違う人物であった。
新たな宮司の元で、社も社領も前と一変された。
時同じくして、新たに白兎として引き取られた菜穂と、和幸は新たな恋を始めた。
智子との事があってから、ずっと塞ぎがちだった和幸を心配していた兎神子の仲間達は、皆でこの恋を祝福した。
智子も、遠くから祝福して見守っていた。
やがて、かつて和幸と智子が恋仲であったことは、忘れられようとしているかに見えた。
そもそも、誰からも距離をおく智子自身の存在が、忘れられたかに思われた。
少なくとも、智子はそう感じていた。
そして…
智子の子袋に悪性腫瘍が見つかった。
子袋だけではなく、既に全身に転移していた。
拾里行きが決まった。
智子は、誰からも忘れられたまま、一人旅立とうと思っていた。
しかし、和幸は忘れてはいなかった。
菜穂との恋を深めながらも、片時も智子を忘れた事はなかった。
ずっと、智子を思い続けていた。
兎神子の仲間達も同じであった。
和幸と菜穂との恋は恋…
それとは別に、いつかは智子との関係が戻る事を願っていた。
『トモちゃん、カズちゃんも連れてっておやりよ。』
和幸のすぐ後から追いついてきた由香里が、智子の肩をポンと叩いて言った。
『そうだ…カズを連れて行ってやれ…』
更に秀行が言い…
『一緒に行け!』
『一緒に行くのよ!』
『一緒に行くんだ!』
『一緒に行くでごじゃる~!』
『一緒に行くポニョ~!』
政樹が…
雪絵が…
龍也が…
朱理が…
茜が…
他の兎神子の仲間達みんなが、智子を囲んで和幸と行く事を勧めた。
『私…そんな…そんな資格ない…だって…だって…私、カズちゃんに…』
智子がそう言って泣き出すと…
『忘れたのかい?君はいつだったか、僕にこう言ったね。誰に何を言われても良い、何をされても良い。僕の事が好きなのだと…
僕も同じだ。君の心が、もう僕になくても良い。君が僕を何とも思ってなくても、大嫌いでもかまわない。僕はトモちゃんが好きだ。大好きだ。トモちゃんの側にいられるなら、それだけで良い。』
『それじゃあ、ナッちゃんは?ナッちゃんの事はどうするの?』
すると、菜穂は何も言わず側により、智子の手を取り和幸の手を握らせた。
『ナッちゃん…』
『私からもお願い。カズ兄ちゃんを側に置いてあげて。カズ兄ちゃんが本当に好きなのは、トモ姉ちゃんよ。』
それだけ言うと、菜穂は二人の側を駆け離れて行き…
『カズ兄ちゃん、トモ姉ちゃんに優しくしてあげてね。幸せにしてあげてね。』
そう言って、満面の笑顔で手を振り、二人を見送り続けたのである。
拾里での日々…
小さな小屋を建て、和幸の為に食事を作り、着物を縫い、洗濯に掃除をし…
二人で岩戸屋敷に暮らす病人や障害を負った人々の世話をし続けた日々…
近所で自活する病人や障害を負った人々の手伝いもして…
とても静かで…
とても穏やかで…
山に囲まれ、何もない小さな里に、振り向けば和幸の優しい笑顔だけが、いつも眩しく輝いていた。
あの時…
美香を殺したのは自分だと思っていた。
美香を殺した自分に、幸せになる事、笑顔になる事を禁じていた。
自分は、笑ってはいけないのだと思い続けていた。
その自分が、いつの間にか笑っていた。
気づけば、満面の笑みを浮かべる自分に当惑してもいた。
そして、希美と出会った。
『チャンチャラカチャンチャン、チャンチャラカチャンチャン…チャンチャラカチャンチャン、チャンチャラカチャンチャン…』
和幸の腕に抱かれ、産まれて初めて目にする盆踊りに目を輝かせる希美の笑顔が、何度も脳裏を掠めてゆく。
身体が弱く、少し歩いただけで熱を出す希美は、自分で立って、踊りに混じる事は出来なかった。
それでも、皆が踊るのを前に、伴奏を口ずさみながら、楽しそうに手を動かし踊る仕草を続けていた。
『美香ちゃん、楽しい?』
智子が聞くと…
『あっぴ…あっぴ…』
希美は答える代わりに、自分が着ている法被と智子が着ている法被の襟裾を交互に握りながら、ニコニコ笑っていた。
『うんうん、美香ちゃん、法被よく似合ってるわ。可愛いわ。』
『お母さん、あっぴ……あっぴ…かーいー…』
『まあ、お母さんの法被も褒めてくれるの?』
『お母さん、あっぴ…あっぴ…かーいー』
『ありがとう。今度の収穫祭の時には、シゲさんの借り物でなくて、お母さんが縫った法被を着せてあげるね。』
智子がそう言うと…
『あっぴ…あっぴ…』
希美は一層嬉しそうな笑みを満面に浮かべて…
『チャンチャラカチャンチャン…チャンチャラカチャン…』
また、伴奏を口ずさみながら、和幸の腕の中で踊る仕草をし始めた。
『希美ちゃん…収穫祭を見ることできたのかな…
私の縫った法被、着る事できたのかな…
私の娘…
カズちゃんと私の愛の証…』
その愛の証は、もう直ぐこの世から消えてゆく。
自分を母と慕い、自分と和幸だけを頼りに生きていた小さな命は、もうすぐ消えてゆく。
自分の知らない所で…
自分が未だ此処にこうして生きてる事も知らぬままに、消えてゆく…
生き返らなければ良かった…
生き返らなければ、常世の国で希美を待つ事ができたのに…
智子は更に涙を溢れさせ、いつしか嗚咽を漏らしていた。
すると…
『トモちゃん、一緒に保育所に来て貰えないかな?』
伊織は、不意に何か思いついたように言った。
『保育所…赤ちゃん達のところ?』
智子が涙を拭いながら、首を傾げて伊織の方を向くと…
『何、これも治療の一つだよ。』
伊織はニッコリ笑いながら、智子に半纏を着せ、軽々と抱き上げた。

*画像は韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。

 
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戯歌

2020年05月03日 08時13分00秒 | 紅兎〜青鳥編


「男だっ~たら ~
一つにかける~
かけてもつれた 謎をとく~」
厨房の台所で、次郎吉が素っ頓狂な声で歌い出すと、洗い場を手伝う平次は、側でニコニコ笑って聞き入る琴絵と反して不機嫌であった。
「誰がよんだか~
誰がよんだか~
銭形平次~
花のお江戸は 八百八棟~
今日も決めての~
今日も決めての~
銭が~とぶ~」
一番歌い終え、琴絵が満面の笑みで手をパチパチ鳴らすと、次郎吉はニィッと笑って、また見事な包丁捌きで魚を捌き出した。
そしてまた…
「やぼな十手は~
みせたくないが~
みせてききたい こともある~」
次郎吉が得意満面の顔で歌い出すと~
「やめろ!やめろ!その歌はもうやめだー!!!」
平次が溜まりかねたように、怒鳴り声を張り上げた。
ただでさえ、養生所を出てから平次は機嫌が悪い。
事もあろうに、ドブと次郎吉が彼の目の前で智子を口説くような真似をして見せたからだ。
平次にとって、智子に指一本触れる事は万死に値する程許し難い事であった。何故なら、智子は和幸の大切な人だからだ。
平次は、和幸に憧れていた。
忍び術でも拳術でも学べば数日で達人の域を越し、歌舞音曲に秀で、萬の書物を一晩で読破して諳んじる。
文武両道…
その上、女と見紛う程美しい顔立ちをしている。
男として欲しいものを全て兼ね備えていながら、一つもおごる事なく、誰にでも優しげな笑みを傾ける。
平次は、自分には何一つ持ち合わせていないものを持つ彼のような男になりたいと願っていた。
その和幸が大切にするもの、愛するものは、命を百回捨てても良いほど掛け替えのないものであった。
それを、事もあろうに品格のかけらもない、ゴロツキのような男二人が智子を狙って恋の最当てをしている。
『貴様達には、仙さんがお似合いだぜ!』
その仙に、養生所を出るや否や何故か平次も捕まった。
『ちょいと、平ちゃんや。洗い場を手伝ってくんないか?』
『えっ!俺が?』
『今日は、辰ちゃんがみーんな保育所にかっさらっちまったんで、人足らないんだよ。』
『いや、俺は…』
平次は、ドブと次郎吉とは肌が合わず、仙が頗る苦手なのだ。
何とか逃げ出したかったのだが…
『コトちゃんや、この前、包丁の捌き方を習いたがってたね。』
『はい!』
声をかけられ、琴絵は忽ち目を輝かせた。
平次とは逆に、琴絵は料理でも裁縫でも何でも上手い仙に憧れていた。
『そうそう!コトちゃんが、北の楽園とやらの着物が好きだって言うから、あたい、仕立ててやったんだよ。』
『まあ!』
『後で、髪も北の楽園風に結ってあげるよ。』
『ありがとう!』
そこへ…
『調理場に来たらな、俺っちの刺身を食わせてやるぜ。今日釣った魚の一番うめえ所だけを切り取ってな。』
『おいらの肝吸いも振る舞ってやらあ。』
次郎吉とドブが、愛想よく言ったのが決め手になった。
琴絵は、いろんな男の子の遊びを教えてくれるドブと次郎吉の事も大好きなのだ。
『おいらの肝吸いと次郎吉の刺身とどっちが美味えか判定してくれ!』
『勿論、俺っちの刺身にきまってらあ!こいつは、釣りも下手なら、料理はド下手何てもんじゃねえ。』
『何だと!よっしゃー!コトちゃんの肥えた舌でおいらの料理の腕前を証明してやらあ!そいでよ、おいらが勝ったら、コトちゃんはおいらの嫁さんだあ!』
『なーに言ってやがる!コトちゃんが俺っちの嫁さんになる事は…』
二人が此処まで言うと、すかさず仙が二人の耳を引っ張り上げ…
『アッ!イタタターーーーーッ!!!』
『イッテェーーーーーーー!!!!』
『良いかい、コトちゃん。この二人はあたいのもんだからね。いくら良い男だからって、手出したら承知しないよう!』
悲鳴を上げる二人の間から、琴絵をギロッと睨み据えながら言った。
『はーい。承知してまーす。』
琴絵がクスクス笑いながら答えると…
『そうだよね。コトちゃんには、平ちゃんって言う素敵な人がいるんだもんね。他の男何か目えないわよね。
ささ…
あたいさ、北の楽園の料理も少し調べてみたんだよ。』
『まあ!』
『食べてみたいかい?』
『うん!』
『よしよし、後でこしらえてやるよ。すっごく辛いんだよー。』
と、言うわけで…
平次は来たくもない仙の牛耳る厨房に、琴絵が釣られるままに連れて来られてしまったのである。
その上、次郎吉は聞こえよがしに、この歌である。
平次は、この歌が大嫌いであった。
屋敷で誰かが歌い出すと、露骨に不機嫌になるのだ。
「どうして?素敵な歌じゃない。私、この歌大好き。だって、平次兄ちゃんの歌ですもの。」
何を怒ってるのかわからないという風に、不思議そうに首を傾げる琴絵は逆に頗る上機嫌であった。
調理場に来て早々、可愛いチマチョゴリを着せて貰い、髪型も北の楽園と呼ばれる異国風に結い上げて貰ったからである。
その上、たった今、キムチとチャンジャと言う、北の楽園で食されていると言う漬物も食べさせて貰っていた。
「そーだよなー。これ、良い歌だよなー。ドブの作詞作曲なんだぜ。」
次郎吉は、平次が不機嫌な理由を百も承知で、いかにも理解できない、信じ難いと言う風に琴絵に言うと…
「まあ!そうでしたの!」
「そうさあ。こいつ、釣りもド下手なら料理もからっきしだけどよ、粋な歌を作るのだけはうめーんだ。
平次の歌もなかなかなもんだろ?」
「うん!」
「もっと歌って欲しいか?」
「うん!」
琴絵が大きく頷くと、次郎吉はまたも素っ頓狂な声を出して歌い出した。
「悪い奴らにゃ~
悪い奴らにゃ~
先手をとるが~
恋のいろはは見当つかぬ~
とんだことさと~
とんだことさと~
にが笑い~」
平次はプイッとそっぽを向くと、苦笑いどころかぶんむくれになり、他の調理場を手伝っていた者達は一切に爆笑した。
朧山裏手の奥深く、隠里の入り口に構えられた玖玻璃の屋敷を、人は江戸屋敷と呼ぶ。
当初は、小石川の辺りに建てられた事から、小石川屋敷と呼ばれていたが、程なく今の名称で呼ばれるようになった。
そう呼ばれるようになったのは、特に大きな意味はない。
川沿いに建てられた、隠里の入り口となる屋敷…くらいの意味である。
玖玻璃自身は、屋敷の名称に拘りがなく、単に屋敷と呼んでいた。
隠里の人々や屋敷の住人達も、大概、単に屋敷と呼んでいる。
屋敷を名称で呼ぶのは、主に目明組の少年達である。
中でもドブがこの名を気に入っていた。
山奥深くに建てられた見るも絢爛豪華な花の江戸屋敷…
山を降り谷間住人の子供達と遊んでは、そう嘯いて大袈裟に話して聞かせるのが大好きなのであった。
ある日。
ドブが余りに江戸屋敷の話をド派手に聞かせるので、目を丸くして聞き入る谷間の子供達は、実際に屋敷がどれだけ大きいのか尋ねた。
すると…
『江戸屋敷がどんなにでっけえかって?そりゃあよう、おめえ、谷間の村一つまるまる入える程よ。』
と、答えて、谷間の子供達の度肝を抜かせた。
それに気をよくしたドブは、更に大風呂敷を広げ出し…
『何たって、屋敷の中にまたまたでっけえ屋敷がずらりと建ちならんでな、どれもこれも、それはそれは綺麗だの何のって…
その屋敷の数たるや、聞いて驚け叫けよ!
何と八百八棟もあるんだぜ!』
一方…
平次は、生真面目一本、嘘が大嫌いな男である。
側で聞いていて我慢ならず…
『おい!ドブ!変な嘘を教えるな!』
と、頭から湯気出して怒ったが…
『そうそう、花のお江戸は八百八棟だぜ!』
と、次郎吉が言い…
『でもって、平次が毎日、銭飛ばして遊んでらあ!
今日も決めての、今日も決めての、銭が飛ぶってなー!』
ますます、平次が怒るのを面白がって、他の目明組の少年達や屋敷の子供達も囃子たてて爆笑した。
すると、何を思ったのか…
『男だったら ~
一つにかける~
かけて~もつれた~謎をとく~
誰がよんだか ~
誰がよんだか~
銭形平次~』
と、ドブが突然歌い出したのが、この歌だったのである。
以来、ドブの歌が屋敷でも谷間でも大好評となり、事ある毎に…
特に、嫌がる平次の顔を見ては、声を上げて歌い出すようになったのである。
しかし、今日は…
次郎吉は、琴絵には愛想良く笑って歌い聞かせながら、目線は心配そうにドブに向けていた。
「ドブッ!ほら、ドブッてば!」
次郎吉の捌く魚を、手早く次々に調理してゆきながら怒鳴りつける仙の声も上の空…
卓上に並べる筈の碗と皿を抱えたまま、ぼんやり養生所の方を見つめていた。
勿論、次郎吉にはその理由がわかっていた。
智子の事が気になっての事…
その思いは、次郎吉もおなじであった。
二人は、昏睡状態で担ぎ込まれて来た時から、智子に一目惚れであった。
平次達、鱶背本社の目明達から話には聞いていたが、実際どんな少女なのか、二人は全く知らなかった。
ただ、何処か憂に満ちた顔で眠る智子を見ていると、胸の奥底が熱くなり、抱きしめてやりたい衝動に駆られたのだ。
呑舟と伊織が五刻に及ぶ手術をしている間中、二人は井戸の冷水を浴び続けて成功を祈願し続けた。
その甲斐あってか、命を救う事は不可能、半ば生態実験に近い感覚で行われた五十数箇所に転移した悪性腫瘍は無事全て摘出。
半月後には、意識も戻った。
身体も少しずつ回復し、多少は歩けるようにもなった。
しかし…
身体の方は回復しているのに、顔は見る度にやつれているのが気になった。
聞けば、悪性腫瘍の大元は子袋にできていたと言う。
真っ先に摘出されたのも子袋で、子供を産む事はできなくなってしまったと言う。
だから、何だと言うのだろう…
子供を産めないくらい、どうって事ないではないか…
自分で産み出し育てる事が出来なくとも、此処にいれば多くの子供達の喜びや励みになれる。
みんな、智子の事が大好きなのだ…
何より…
二人は、智子の事は知らなかったが、和幸の事はよく知っている。
名家の生まれと言われても信じてしまいそうな程、気品があって美しい男…
何でもできて、何でも知っていて…
聞けば、周恩来と言う異国の王様みたいな人に息子にならないかと誘われたとも聞く。
だのに、一つも偉ぶる事がなく、いつも親しく言葉を交わし、聞けば何で教えてくれる男であった。
その彼が、智子と言う女性をどれ程愛していたか…
多くを語って聞かされた事はなかったが、たまに智子の話題が上ったときの彼の顔と話し方を見れば、愛情の深さはよくわかった。
風の噂だが…
智子が死んだとされた時…
あの和幸が酒に溺れ、酔ったまま何処かへ去り、長い事行方知れずになったとも聞く。
子供なんてできなくて良い…
何もできなくても…
寝たきりでも…
『おまえが生きていると知れたら、和幸がどんなに喜ぶ事だろう。和幸の為に生きてやってくれ…』
二人は、智子の顔を見ては、いつも喉元まで同じ言葉が出かかっていた。
『それに…それに…』
次郎吉は二番も歌い終え、手を叩いて喜ぶ琴絵に満面の懐っこい笑みを浮かべて後ろを向くと…
『トモちゃん、ドブの奴もな…おめえに惚れてるんだぞ。』
心の中で智子に呟いた。
次郎吉は、ドブを弟のように思っていた。
黒兎時代…
泣き虫で、いつもいじめられて泣いているドブを庇っていたのは次郎吉であった。
ドブは、次郎吉に懐き、日がな一日後を追い回していた。
こいつを守ってやれるのは、自分だけだと思っていた。
それが、目明組に入り武術を仕込まれるや、ドブの方が瞬く間に腕を上げ、次郎吉を圧倒するようになった。
いつの頃からか、ドブが次郎吉を守るようになった。
それでも、兄のように慕い、懐く事に何も変わらなかった。
戦闘の場ではドブが次郎吉を守ったが、日常ではやはり兄貴として次郎吉がドブを見守り続けていた。
そのドブが恋をした。
それも、二人が心底憧れた男の女にである。
仕方ない…
何故なら、自分だって惚れてしまったのだ。
高嶺の花とはこの事だろう。
和幸と言う男を知る女が、自分達になど振り向く筈がない。
どんなに惚れたって、実るわけがない。
それでも…
『俺は良い…俺の事なんか、何も思ってくれなくて良い…』
ただ…
ただ…
智子が死ねばドブも死ぬ。
ドブとはそう言う男だ…
その事だけは、知って欲しい…
次郎吉は、また一つ大きな溜息をつくと、唇を噛んで包丁を握る手を留めた。
すると…
「お兄ちゃん…」
仙は、そっと次郎吉の肩に腕を回し…
「お仙…」
振り向く次郎吉に、饅頭に目と鼻と口をつけたような顔いっぱいに笑みを浮かべて大きく頷いて見せた。
そして…
「やいっ!ドブッ!」
「痛てててててーっ!!!」
ドブは、不意に頬を抓りあげられ声を上げた。
「全く!いつになったら、皿と腕を並べてくれるのさ!」
仙は言いながら、ドブのもう片方の頬も抓りあげた。
「うわっ!お仙!やめろ!やめてくれ!痛え!痛え!痛えぇーーーーっ!!!」
悲鳴を上げるドブを、仙は頬を抓り上げて空高く持ち上げたかと思うと、不意にその手を離してドスンと床に落とした。
尻餅をついたドブは、顔も腹も饅頭のような巨体の仙を見上げる。
こうして見上げると、女と言うより岩山のようである。
「ドブ、そんなにトモちゃんの事が気になるのかい?」
ドブは答える代わりに大きく溜息をついて項垂れた。
「あたいもだよ。」
仙がオタフクとオカメを足して二で割ったような顔を何度も頷かせて言うと、ドブは意外そうな目で見返した。
「きっと、想像もつかないくらいの地獄を見て生きて来たんだろうね、可哀想に…」
仙はそう言うと、忽ち目を潤ませた。
元来、涙腺は弱いらしい。
「でも、大丈夫さ。あの子は一度死んで、もう一度生まれ変わる事ができたんだもの。
それに…
おまえさんみたいに良い男がさ、こーんなに大事だって思ってるんだ、元気になれない筈ないさね。」
「お仙…」
「さあ、早く碗と皿を並べておくれ。でもって、盛り付けが終わったら、あたいのこしらえた鯉こく、おまえさんが持っていっておやりよ。」
仙が何度も肩を叩いて言うと、ドブは大きく頷いて碗と皿を並べ始めた。
「それじゃあ、おまえ達。あたいはちょいと離れるから、此処を任せるよ。」
「任せるって…」
「お仙姉さん、どちらに…」
仙は、一度調理が始まれば片時も離れる事がない。
まして、命より大事な鍋がもうすぐ煮え上がろうとしている。
此処に来て三年、ひたすら仙と厨房を共にしてきた伝七と信五は、信じられないと言う風に目を合わせた。
「何処って…それを女に聞くのかい?ちょいともよおしちまってね…」
「成る程、クソですかい。」
と、横から口を出してきたのは、やはり、此処に来たからずっと厨房を共にしてきた佐七であった。
平次は仙が大の苦手であったが、同じ鱶背本社出身の目明三人は、琴絵と同様、仙に懐いていたのである。
「仙さんのクソなら、さぞかしどデカい…」
「バカッ!」
「うわっ!痛え!」
仙は思い切り佐七の頭をなぐりつけると、そそくさを厨房をでて廊下の影に隠れて懐のものを取り出した。
それは、真っ二つに折れた櫛と簪であった。
此処に担ぎ込まれたドブと次郎吉が、全身に銃弾を受けて虫の息の中、大事に抱きしめていたのが、これであった。
やはり、満身創痍で担ぎ込まれた新三郎と言う男から、それは仙の為に軽い財布を逆さに振って買った物だと聞かされた。
オカメだのオタフクだのと悪態ついては、追い回す仙から逃げ回っていて筈の二人が、こっそり彼女の為にこんなものを買っていたのだ。
『ドブ、お兄ちゃん…』
仙は、折れた櫛と簪をグッと抱きしめると、さっきまでドブが目線を向けていた方角を見つめた。
あの子達が恋をしている。
子供だとばかり思っていたあの子達が…
智子を…
あの子達が一途に思いを寄せてる子を…
元気にしてやりたい…
何もなくても…
何もできなくても良いではないか…
命と言う宝があれば、他に何もいらないではないか…
生きている事に価値がある…
ただ、生きている事そのものに大きな意味がある…
「仙…」
不意に声をかけられ、仙が振り向くと、玖玻璃が満面の笑みを傾けて立っていた。
「これはこれは、大奥様…」
仙が思わず畏って平伏すと…
「もう。何度言えばわかって貰えるの?大はいらないって言ってるでしょう。」
「でも…」
「そうね。江戸屋敷の大奥様…ドブが、私を女王か女神のように崇めてつけた大仰な呼び名ですものね…仙には、大切な呼び名でしたね。」
「あ…いえ、そんな…」
玖玻璃は、岩山のように巨体な仙が身を小さく縮こめて頬を赤くすると、クスクス笑い出した。
「智子の事、心配してくれているのね。ありがとう。」
仙は、答える代わりに唇を噛みしめ、また涙ぐんだ。
「大丈夫よ。智子は大丈夫…」
「でも、大奥様…あの子…あの子…」
「生きる事に意味を感じなくなってしまっている。自分が産まれて来た事、存在する事そのものを無意味なものに思ってしまっている。いいえ、忌まわしい事に思ってしまってるのかな?」
「不憫でなりません…女だから…あの子の気持ちがわかるから…それに…」
「ドブと次郎吉が、産まれて初めて愛した子だから…」
玖玻璃が言うと、仙は小さく頷いて見せた。
「智子は幸せな子。皆に大切に思われ、愛されている。その事を実感できたなら、きっと、本当に元気になれるでしょう。今は、その時の訪れを信じて、静かにあの子を見守っていてあげましょう。」
仙がまた、折れた櫛と簪を抱きしめて涙ぐむと、玖玻璃は優しげな笑みを満面に浮かべて、その太く大きな肩を抱きしめてやった。
*画像は韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。
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