後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

この紅葉の美しい日本からシリアの戦乱と難民に心を寄せる

2015年10月24日 | 日記・エッセイ・コラム
遠方の外国で起きる戦争や難民のことなどに心を煩わせず、紅葉を楽しみながら毎日平穏に生きる。そんな人生も良いものです。
しかし私にはそれが出来ません。
ベトナム戦争で心が傷付き、湾岸戦争やイラク戦争で心が乱れます。そして最近はシリアでの内戦が混乱を極め何百万人もの難民が生じています。
そのシリアのアサド大統領がモスクワを訪れロシアのプーチン大統領と会談しロシアからの軍事援助を要請しました。プーチンさんは喜び、今後も一層アサド大統領の敵を空爆し、その攻撃力を弱めると約束したのです。
これは混迷が続く中東情勢における、全く新しく、そして危険な展開です。
第一に内戦の続く国の大統領が堂々とロシアの大統領を訪問したのです。驚きです。
アメリカは以前からイスラム国の軍事拠点をサウジアラビアやアラブ首長国連邦と共同で空爆を実施してきました。
シリア国内でもアサド政権を攻撃をしているイスラム国を激しく空爆してきました。そしてもう一派の反アサド政権の武力集団を支援してきたのです。アメリカはアサド政権とイスラム国の両方を消滅する方針なのです。
一方ロシアは反アサド政権の武装組織を壊滅させアサド大統領の権力を拡大、安定させる方針です。イスラム国は温存してロシアの都合の良いように利用しようとしています。
アメリカとロシアの方針が真向からぶつかり合い、お互いの戦闘爆撃機がシリアの上空を縦横無尽に飛び回って空爆を繰り返しているのです。
アメリカの爆撃の対象はイスラム国で、一方のロシアはイスラム国以外の全ての反アサド政権の武力集団です。
アメリカとロシアの戦闘機同士が直接交戦しないという軍事協定もロシアとアメリカの両国が作りました。
この状況は今までの中東の内戦では無かった危険な状況です。
その両国の空爆の強化によって益々シリアからの難民が増えるでしょう。そしてドイツなどへ難民の苦難の道行きが増加するのです。
私はこのシリアの凄惨な状況と難民の苦しみに同情しています。この紅葉の美しい日本からシリアの戦乱と難民に心を寄せるているのです。そして祈らざるを得ません。「一日も早く中東に平和が来ますように」と。
時々、こんな意見を散見します:「欧米が十字軍を送り、近代には中東を植民地にしてきたその恨みを中東諸国が果たしているに過ぎない。日本には一切かかわりの無いことです。放って置きなさい」とか「欧米の傲慢な植民政策のツケが来ているだけです。同情も援助も一切禁物です」という意見です。
こういう意見は欧米の過去の悪行を暴きだして「ザマア見ろ」と言っていると同じです。決して建設的な意見ではありません。それを言うことは自分自身を傷つけているのです。
日本が中国や韓国に執拗に非難されているのは過去の悪行の祟りだと言われたら皆様は不愉快に感じるでしょう。
欧米人が「欧米の傲慢な植民政策のツケが来ているだけです」という言葉を聞いたら不愉快に思うはずです。
ですから私は他国を蔑むような文章や差別用語はネットの上ではなるべく出さないよう努力しています。
同時に差別用語の入ったコメントや他国を蔑むようなコメントを頂いたら心を痛めながら消すように努力しています。
どうぞご理解のほどをお願い申し上げます。今日の挿絵は今回の北海道への旅で撮った紅葉などの写真です。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)







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