後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「民族とは何か?何故お互いに戦うのか?」

2023年03月23日 | 日記・エッセイ・コラム

現在この地球上のウクライナで激しい戦争が行われています。ロシア民族とウクライナ民族の抗争です。長い歴史的な両民族の憎しみ合いを背景にした戦争です。私は民族とは何かと考えます。何故お互いに戦うのかと悲しい気持ちになります。

今日はそんな民族問題を背景にしてウクライナの戦争を考えてみたいと思います。具体的な足がかりとして岸田文雄首相のウクライナ訪問の写真を示します。

1番目の写真はーウに到着し、ウクライナ政府高官に出迎えられる岸田文雄首相(右から2人目)です。2023年3月21日[ウクライナ外務省提供]。 ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、岸田文雄首相を「国際秩序の強力な擁護者であり、ウクライナの長年の友人」と呼び、首都キーウ(キエフ)訪問を歓迎しました。

2番目の写真はウクライナの惨状です。

3番目の写真は戦うウクライナの戦車です。
一般に、ある民族は輝かしい文化と暗黒の歴史の両方を持っています。ウクライナ民族とロシア民族も同様です。
例えば民族同士の抗争としてヨーロッパにおけるユダヤ人排除と殺戮の歴史です。そこで今日はこの問題を取り上げたいと思います。

さて一般論を言えば、キリスト教徒はイエス・キリストを十字架にかけて殺したユダヤ民族を憎んでいます。自分たちの大切なイエス様を残酷にも十字架にクギで打ち付け脇腹を槍で刺し殺したのです。
国土を持たぬユダヤ民族はヨーロッパ全域とロシア西部に流れ、キリスト教徒の中に混じって暮らすことになったのです。
思慮の浅い一般大衆は何か騒乱が起きると、その度にユダヤ人を殺すのです。ダヤ人殺戮はヨーロッパの伝統文化の一つなのです。
ヨーロッパ人のユダヤ人殺戮の最近の例としてヒットラーによる600万人余のユダヤ人を殺したホロコーストがあります。
ユダヤ人の殺戮は長い歴史のなかで連綿と繰り返されてきたのです。
例えば1096年にヨーロッパを出発した民衆十字軍はエルサレム奪回の途上で、次々と各地のユダヤ人を殺戮しながら遠征して行ったのです。それは第一回十字軍の遠征前のことでした。
各地でユダヤ人を見つけると虐殺しながら、ハンガリー王国やビザンツ帝国内を占領し、小アジアに攻め入ったのです。
しかし所詮は烏合の衆です。セリジューク朝の軍隊に蹴散らされ、遠征に参加した民衆はイスラム教徒の奴隷になったり殺されてしまったのです。彼等の唯一の戦果は各地でユダヤ人を殺戮したことだけでした。
このようなユダヤ人の殺戮はヨーロッパ各地で戦乱や飢饉が起きるたびに繰り返されてきたのです。これはヨーロッパ文化の「闇の半面」です。
ですからヒットラーのホロコーストはこの伝統の延長線上に起きた悲劇だったのです。
600万人とも言われるユダヤ人の大部分は東ヨーロッパとソ連西部地域から狩り集められたのです。
この大量殺戮は、そこに住んでいたキリスト教徒の協力があったればこそ可能だったと考えるのが自然です。ヒットラー個人にだけ罪を負わせるのは浅薄な理解です。
何故、アウシュヴィッツ強制収容所がポーランドに存在したのか?
ポーランドには一番多くユダヤ人が住んでいたのです。270万人以上です。ポーランドのユダヤ人は99%殺されたのです。
ヒットラーによって殺されたユダヤ人の出身国はポーランド、ソ連、ハンガリーなどです。ユダヤ人は東ヨーロッパからウクライナ、ベラルーシ、ロシアに多かのです。

4番目の写真は「死の門」・アウシュヴィッツ第二強制収容所(ビルケナウ)の鉄道引込線です。

5番目の写真はハンガリーから到着したユダヤ人(1944)です。写真に写っている人々の顔が絶望の表情を見せています。
以上のようなユダヤ人の差別と迫害はヨーロッパの闇です。ヨーロッパ文化の暗い側面です。

さて私はカトリック教徒です。そしてアウシュヴィッツ強制収容所のあったポーランドは カトリック国です。ですからこそ最後に一言書かざるを得ません。
もともとユダヤ人だったイエス様はユダヤ人を殺せとは絶対に言いませんでした。「汝の敵を愛せ」と言い、「汝の隣人を愛せ」と言ったのです。そして異教徒のサマリア人を大切にしたのです。
ヨーッロッパ人がユダヤ人を殺すのはイエス様の教えに反するのです。それはキリスト教へ対する反逆行為なのです。ですから私はそれを「ヨーロッパ文化の闇」と言うのです。

今日は現在のウクライナの悲劇の背景にはロシア民族とウクライナ民族の抗争の歴史があると書きました。民族同士の抗争の一例としてユダヤ人排除と殺戮の歴史を紹介しました。


それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)


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