お寺でする儀式のなかでお盆の時期に行われる施餓鬼供養は見ると面白いと思います。本堂の両脇にある客間には檀家の人が座って見ます。住職さんに頼んでその席に入れて貰えば良いのです。見物料のかわりに少しお布施を出します。お寺に行って施餓鬼供養に参加し、一緒に祈るとご先祖様の供養になるのです。
この施餓鬼供養は日本のほとんどの宗派の寺で行われています。
お寺によって開催日時が違います。
さてその一例として愛知県の臨済宗妙心寺派の寺院の高屋山 永正寺の施餓鬼供養の様子を、このHPから以下にご紹介いたします。
HPは、http://eishojikengaku.blog33.fc2.com/blog-entry-171.html です。
永正寺では、お施餓鬼を毎年8月17日と9月23日の2日におつとめします。お施餓鬼とは「餓鬼道にいるものに施しをすると、ご先祖さまが救われる」という、日蓮尊者の伝説を基にした法要で、全国の寺院で行われています。ご先祖様の供養のためにするのです。
餓鬼道とは「六道十界」のひとつの道です。
餓鬼道は、飢えと渇きに苦しむ世界です。ようやく手に入れた食べ物や水が口に入ろうとする瞬間に燃えてなくなってしまうと言われています。
その様子はよくお腹が膨れた餓鬼の絵として描かれています。一度見たら忘れられない衝撃的な絵です。
その「常に飢えて渇いている餓鬼道にいるものに施しをすることで、先祖供養をする行事」がお施餓鬼なのです。
その法会の様子を写真に従ってご説明いたします。
まず本堂の一番外側に作った施餓鬼棚へにお経を詠みながらお参りして、お米を施し、水をかけて渇きを癒すのです。
次に総勢14名のお坊さんが読経をしながら本堂のなかをぐるぐる回ります。
時々、下の写真のように座ってお経を唱えます。お経の合間に銅鑼や鐘や太鼓の鳴りものを大きく響かせ、法会を盛り上げます。
檀家の人々は下の写真のように本堂の両脇の客間に座って見ています。合掌して祈る人もいます。
法会は8月17日は朝5時から夕方5時まで断続的に続きます。毎年の参加者は入れ替わりで、延べ約1,000人ほどだそうです。
9月23日は昼の2時から4時まです。参加者は延べ、300人ほどだそうです。
この施餓鬼供養は日本の多くのお寺で一番大きな法会になっています。
日本のお寺は開放的なので、どなたでも気楽に参加することが出来ると思います。
施餓鬼供養は日本の仏教の一つの風習です。大切にしましょう!