後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

趣味としての宗教あれこれ(7)お茶の水のニコライ堂へ遊びに行く

2014年04月30日 | 日記・エッセイ・コラム

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私の趣味の一つにい神社や寺、そして教会へ遊びにびに行くというものがあります。 

境内を静かに散歩したり、偶然お会いする神主さんや僧侶に挨拶し、少しだけお話を聞きます。誰にもお会いしなくても看板の説明書きを丁寧に読み、歴史を考えます。

数年前に、お茶の水のニコライ堂へ遊びに行きました。 

上の写真のような教会の建物を見て出てくると偶然、金田一豊さんという伝道師さんにお会いしました。是非、日曜日の礼拝のときもう一度遊びに来て下さいと言います。

言われた通り礼拝式を見に行きました。そして、ひどく感動したのです。伝統的なロシア正教の神秘的な雰囲気に圧倒されたのです。 
佛教でもキリスト教でも、とにかく宗教というものに少しでも関心のある方は、このニコライ堂の日曜礼拝を一度はご覧下さい。 
本を幾ら読んでも分からない宗教の本質的な部分が直感的に理解できると思います。
日曜礼拝のことをロシア正教の流れを汲む日本正教会では「聖体礼儀」と言います。
きらびやかな聖職者の行列と、美しい宗教音楽の極致のような混声合唱で、神への祈りと、神への従順を示しています。楽器は一切用いないのです。
人間の神を敬う深さを美しい混声合唱で進めて行く儀式で示しているのです。歌でつずる礼拝式(聖体礼儀)なのです。完璧な歌ミサなのです。
神への憐れみを願う儀式です。キリストの聖なる体の一部を(聖体)を頂くという儀式です。
日本正教の聖体礼儀は2000年前のキリストの生きていた頃のユダヤ教の礼拝式の形式を墨守してきたのです。
新約聖書は始めはギリシャ語で書かれたのです。そのギリシャ語の原典に書いてある内容を忠実に教えています。キリスト教の正統的な宗派なので正教と言います。
この宗派はギリシャからビザンチンへそしてロシアへ伝わって、幕末の1855年函館へ上陸しました。
日露戦争の時、ロシア本部から独立し、日本独自の日本正教会という宗教法人になりました。正教は国ごとに組織が独立する習わしなのです。
しかし教義と礼拝形式は2000年前の通り、一切の変更無しで、まったく同じなのです。
宗教の本質の一つは「永遠に変わらない」という性質を含んでいます。そのことをニコライ堂の礼拝式を見て、体験できるのです。
それはさておき、西ヨーロッパで16世紀の初め頃、宗教改革が起きました。
しかしヨーロッパ東からロシアに広がっていた東方正教会教会の正教会や東方典礼のカトリック教会は宗教改革の影響を受けなかったのです。
従ってその教義も儀式もイエス様が生きていた頃の古いものを忠実に保持、伝承しているのです。
そこには聖職者と合唱隊と平信徒の古風な区別があります。
神に祈る儀式の大部分は聖職者だけがします。合唱がそれを助けます。平信徒は黙って祈るだけです。祈る聖職者は祭壇の上の方を仰ぎ見て祈ります。平信徒の方へは背を向けたままです。これが古い伝統的な形です。
昔、ロシアには貴族と農奴しか居なかったと聞きます。
農奴は文盲でしたから祈祷書は読めません。代わりに聖職者が全て読みます。そんな時代の儀式を連想させるのです。
少し暗然とした気分になりました。でも次の瞬間、気が付きました。それは自分の勘違いで、会堂全体にイエス様の笑顔が見えるようです。マリア様の優しい眼差しが見えます。壁に掛けた無数のイコンのマリア様は微笑んでいるのです。
儀式の見かけ上の荘厳さは人間の弱さの表れなのかも知れません。そのように考えると、堅苦しい儀式が、実は非常に寛いだものに感じられるのです。
ロシア正教になじみのない日本人がニコライ堂の日曜礼拝をみるとき一番重要なことは、儀式の豪華さや厳粛さの中に漂う「マリア様の優しさ」や「イエス様の慈しみ」を想像しながら見ることと思います。
場違いな所に来たという感じや違和感が消えてなくなり、心から楽しめます。
宗教というものに少しでも関心のある方は是非一度、ニコライ堂の日曜の聖体礼儀をご覧下さい。本には書いてない色々なことをご発見出来ると思います。(終り)
尚、偶然お会いした伝道師の金田一豊さんにはそ後、いろいろ教えて頂きました。
以下のメールの交換がその様子を示しています。
=====金田一豊さんへ後藤から送ったメール========
田一豊さん
ハリストス我らのうちにあり
拝復、 メールを頂きまして有難うございます。
さて先日のご厚情へたいして、感謝のあまり幾つもの記事を私のブログへ
掲載しました。雑多な記事に埋もれているので、ご覧出来なかったと思います。
そこで、金田さんの事が書いてある記事を以下にご紹介にします。
お時間のあるときに是非ブログの記事の月日にしたがって記事を探して
ご覧下さい。1月には金田さんが説教する日に又参上したく思っています。
ご担当日が決まりましたならお知らせ下さい。
クリスマスにあたって金田様へイエス様、聖ニコライ様の御祝福が有りますように御祈りいたします。シルベスター後藤和弘
「山林、杜の人のブログ」の下記の記事をクリックすると記事が瞬間的に出て来ます。
(3)投稿日 2009/11/29 今日は夫婦解散、別々の教会へ行きました (金田さんの写真が出ています!)
=========金田一豊さんからのご返事===========
ハリストス我らのうちにあり
ご丁寧にありがとうございました。 
順にいろいろ拝見させていただきました。とても興味深いつくりになっていて感心していました。
今後の活躍と発展に期待していますので、どうぞがんばって下さい! お祈りしています。
ちょっときになったので補足を入れますね。
ニコライ堂の中での奉神礼においての記事で聖職者、聖歌隊、参祷者にはがあります。
なぜ区別があるかというと、その役割や立場、立ち位置なども含めて全てが教えになっているのです。正教会が伝統的に培ってきたものには全て意味があるのです。
もうひとつは、今説明したことに関連しているんですが、ニコライ堂のような大教会と地方も含めた町の教会とは同じではないということです。
例えて言うなら、ローマカトリック教会の町や地域の30人ほどが集まる教会と四谷にある1000人規模で集まる大きなイグナチオ教会とでは様々な諸事情によって全く同じ雰囲気や環境を作ることは出来ない、というのと同じことです。
正教会も地域や国によって参祷者全員で歌う教会もあります。みんなで協力しあう町の教会と役割分担をしなければならない大教会という差があるというのが実際のところです。
それから、僕の予定が決まりました。
説教は、1月3日の主日。お話は、1月10日の聖体礼儀後の軽昼食会(ニコライ会館)。それから、私事ですが、伝道会という正教会の勉強会があります。
一応、毎週木曜日の18時30分~20時30分と、土曜日の15時~17時の枠を担当しています。興味とお時間があればどうぞいらしてください。金田一豊
=======================(終り)

人生の遊び(1)山林の中に究極の趣味を追い求めて

2014年04月30日 | 日記・エッセイ・コラム

人生の過ごし方は人それぞれ。仕事一筋の人生も素晴らしいものです。そのような方にとっては仕事そのものが趣味になっているのです。

しかし多くの人々にとっては仕事をしながら遊びます。その方が遊びが一段と面白くなります。同じ理由で、一生懸命に仕事をした後の老後の遊びも一段と面白いものです。

仕事をしながら趣味を楽しむためには生活に余裕が無ければいけません。そしてその遊びを許す寛容な社会や文化がなければなりません。

江戸時代までの日本では茶道や華道や柔道や剣道という具合に趣味には道という漢字がついていて人生修業の一つと考えていました。遊びという考えが許されなかった伝統がありました。

西洋の遊びとしての趣味やスポーツの考え方が日本へ流入して来たのは明治維新以後のことです。現在の日本では趣味は人生を豊かにする良いものだと考える人が多いようです。

私の究極の趣味は山林の中の小屋へ行って遊びまわることです。鹿やイノシシや猿たちも棲んでいる山林です。小さな清流にはヤマメも棲んでいます。

そのような山林の中を歩き回ったり、松風の音を楽しみます。

焚火をしたり、薪ストーブを燃やして、独りで悦に入っています。

そんなことをしていると昔の事をいろいろ思い出します。亡くなってしまった人々へ感謝の気持ちが湧いてきます。平和な気持ちになります。そして未来への明るい希望が湧いて来るのです。

こんな楽しい趣味を皆さんへも薦めたいと思い、このブログでは山林の中に土地を買って、小屋を作る方法を何度も説明して来ました。

末尾にその記事の一覧表があります。掲載年月日を示してありますのでバックナンバーから記事を開くことが出来ます。

そこで今日は山林の中に小屋を作り、40年、50年と永い間楽しむための極意を2,3書いてみます。極意というと大げさですが、長期間にわたってこの趣味を楽しむための鉄則のようなものです。下に3つの要件を書きます。

(1)木造ではすぐ朽ち果てるので鉄筋コンクリート製の小屋にする。

山林の中には小川も流れていて湿気が高いのです。畳はすぐ腐ってボロボロになります。木造では戸や窓が腐って隙間が出来、湿気が遠慮会釈なく入ってきます。本も食器もカビだらけにんばります。

そこで私は下のような小屋を1974年に作りました。

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この写真では窓に鉄製の雨戸が閉まっていますが窓は南に面していて、手前にはヤマメの棲んでいる小さな清流が一年中流れています。

下は夜の室内です。

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(2)小屋の周囲に小川があり、山林が広がっていると長期間楽しめます。

水が流れていると飲み水や風呂水の心配がありません。安堵感があります。

その上その流れの音が林間に木霊して、都会とは別世界の境地に来たという感じがするのです。下にそんな小川と林の中の小屋の写真を示します。

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上の写真の手前に見える木組みは、木をロープで固定して 電動ノコで薪にするためのものです。

(3)人里はなれた人間の来ない場所に作ると長期間楽しめます。

人里から悪路が2kmくらい続くと人が入って来ません。

最近は全国に舗装道路が完備されているので 石ころだらけの悪路を走ることに人々は耐えられません。

その悪路の奥は行き止まりになっています。悪路の入口に「この道行き止まり」という看板を出して置くと、山菜取りの里人以外はまず誰も入ってこないのです。

下にその悪路の入口と途中の雪景色の写真を示します。

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上の雪道はスノータイヤを付けた4輪駆動の車しか入れません。ラジアルタイヤでは駄目です。積雪は2週間ぐらいで消えますから、その間は無理して行かない方が安全です。

如何でしょうか?皆様も山林の中に 小屋を作ってみませんか?

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。

後藤和弘(藤山杜人)

====山林の中に小屋を作る方法に関する記事一覧=======

発表年月日から左サイドバーのバックナンバーの月別分類に従って記事を探すことが容易に出来ます。 

(1)2007・12・18:山林の中に小屋を作る方法(1)なぜ山林の中に小屋を作るのか?

山林の中に小屋を作る方法(2)山林の値段と買う時の注意

(3)2007・12・28:山林の中に小屋を作る方法(3)不動産業者から買う 

(4)2007・12・31:山林の中に小屋を作る方法(4)小屋の位置と庭の造り方の関係を考え楽しく作る!

(5)2008・1・11:山林の中に小屋を作る方法(5)スウェーデンの人に薦められて小屋を作る 

(6)2008・1・14:山林の中に小屋を作る方法(6)周囲の人々へ呼びかけて管理組合をつくろう! 

(7)2008・1・19:山林の中に小屋を作る方法(7)近所の農家へ挨拶に行こう!(8)2008・3・16:山林の中に小屋を作る方法(8)主になる小屋は専門業者へ頼みましょう! 

男の隠れ家をつくろう!昔から人間関係がうまく作れない。時々何処かに隠れたくなる。 

(2)2008・7・2:男の隠れ家とは?(冬枯れの山小屋) 

(3)2008・7・28:田舎暮らしの困難さ