日々改善

今日の問題を明日に残さない!問題解決を図って行く様をリアルに描写していきます。経営コンサルの視点で物事を見ていきます。

既得権益

2010-06-10 | 危機管理
既得権益とは、国や地域・組織などが、法的根拠に基づき、
以前から獲得している権利と利益をいいます。

あまり、歓迎される言葉で無いことは周知のとおりですが
古い体質の業界に新たに参入する人たちにとっては高い高い障壁になっている事実もあります。

ここ数年国家的プロジェクトとして進められた
公認会計士と弁護士の量産(失礼)
結果としてたくさんの合格者を輩出したものの
合格しての就職先すらないという事態に陥ってしまいました。
従って、試験制度の見直しをしなければならない事態になって来ているようです。

それでは私たち税理士はというと
年間の登録者と廃業(死亡を含む)の数がほぼ拮抗しています。
その数、2千数百名その半分以上が退官組と言われる方たちです。
そして、税理士受験を本業にしているような若者と
大学院を出る事によって一部科目免除してもらう免除組
コツコツと税理士事務所や一般企業の経理に勤めながら
受験という人たちが合格しにくくなってしまっています。

ただ、最近疑問に思う事があります。
「俺は税理士になれれば一生安泰だ」
「俺は税理士になれれば勉強しなくても左うちわだ」
なんだかそんな風に考えているのではないかと思える節がチラチラ見えるのです。

合格することと経営する事は違います。
合格すればお客さんが大挙して押し寄せて来るなどと考えているのではないでしょうか?
そんな業種などこの世にはありません。

大型事務所ほど抜けて行く顧問先を留める事に四苦八苦しています。
小さな事務所ほど増えぬ関与先に頭を抱えています。
今しなければならない事
それは、自分の得意分野を明確にする事です。

まさか「安さ」は得意分野にはなり得ません。
その専門性を明確にする必要があります。

士業は既得権益に守られているように見えます。
残念ながら、そのような業種こそ他からの攻めには弱いものです。
既得権益という見えないバリアーを信じて防御する事すら考えていないからです。

今こそ競争の中に生きているのだという自覚を持って
日々の業務の水準を上げて行く必要がありそうですね。

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