無知の知

ほたるぶくろの日記

眼の色

2017-04-02 11:54:46 | 日記

眼の色が変わる。という表現があります。これについて本当だ、と思うことがたまにあります。

最初に現実のこととして認識したのは海外にいた時。

当時のボスというのが結構気分屋でありました。新しい研究室を立ち上げる、とのことでストレスがかかっていた所為もありましょう。ただし、その下で仕事をする人間としてはたまったものではありません。

ある日、もの凄く緊張した顔でボスがラボにやってきました。なにやら大変怒っている様子。不謹慎にも、それがどういうシチュエーションで、その怒りが私に向けたものだったのか、どうだったかさえも最早定かではありません。そのとき彼の眼の色が何時もと違っていることが非常に興味深かったためです。通常彼の眼は薄茶に近い色だったのですが、その時はなんと青かったのでした。

あれ、と思って大変興味を引かれました。「眼の色が変わる」とは本当なんだな。と感動したのです。

眼の色は変わるものなのです。本当に。

虹彩(アイリス)はメラニン色素をもった上皮細胞と繊維芽細胞そして平滑筋でできています。メラニン色素の量と細胞の分布で虹彩の色と模様がつくり出されるため、個人認識にも使われるほど、個々人で異なっています。

虹彩の平滑筋は人の気分で動きます。イカの色を思い浮かべて頂けるといいのですが、彼らも状況に応じて表面の色をどんどん変えますが、それと同じ仕組みのようです。

では日本人ではどうでしょう。虹彩が茶系の方ですと多少分かります。家人は緊張すると眼の色は薄くなります。虹彩が深い茶色の方ですと分からないですね。そうなると「目付き」で判断することになります。「眼の色を変える」よりも「目付きが変わる」の方が日本ではありがちかもしれませんね。

これからしばらくストレスの多い日々ですが、ときどきそんなことも考えてストレス源から気を逸らすのも一手です。