無知の知

ほたるぶくろの日記

国立科学博物館 宝石展

2022-04-10 16:31:25 | 日記
いや、結構すごいお宝でした。

「宝石」は地球のマントルの動き、プレートの動きによって生成される。
私としてはそのメカニズムと
どういう組成で貴石の結晶にどのような変化が起こるのか、
に興味がありました。

展示は大きく分かれていて、
1)貴石(宝石)の生成
2)原石から宝石
 貴石の性質(硬度、色彩、光の吸収と放出など)
3)技巧

私の興味はもっぱら1)なので、2)〜3)は軽く拝見。
とはいえ、すごい展示物でした。。。

1)で今回の圧巻は


アメジストドーム(紫水晶が内部に析出したドーム)。



直径2.5mの巨大なアメジスト。ケイ素(シリカ)の結晶ドームです。
ゴツゴツの岩の中にこういう結晶がびっしりとあるわけで、
それはもう「お宝発見!!!」以外の何ものでもないですよね。
発見した方の驚きはいかばかりであったことか。

隕石の中にも貴石がある、とは今回初めて知りました。
確かに強烈な高温になるわけですから、できてもおかしくない。

2)の宝石になっていくところからは黒山の人だかりでした。
時間制で人数制限しているのですが、皆さん興味津々のようで。。。

貴石の組成によって、原子の配列が違うので、光の屈折度が違います。
それぞれに適したカットの仕方があるのですね。
高度に発達した技です。

そして「巨大宝石」なんて展示もあって、遠くから眺めただけですが、
その大きさにはびっくり。

そして最後はさまざまに加工された、由緒正しいジュエリーの数々。
これらは、ほとんど文化財。
過去の専制君主たちが職人に作らせたもの。
警備会社のスタッフも沢山いましたが、そりゃそうでしょう。

私としてはもっと1)の部分を知りたいと思いました。
特に隕石の中の貴石は興味深かったです。
地球のマントルの外側部分はほとんどペリドットだそうですが、
私、あの黄緑色のペリドット、大好きです。
地球のマントルから析出してくるんですね。
感慨深いです。

6月半ばまでの展示だそうですから、
ゴールデンウィーク中はさぞかし盛況でしょう。
2)、3)の展示の豊富さも圧巻です。


外ではシロナガスクジラと八重桜の饗宴。
地球はゴージャスですな。