無知の知

ほたるぶくろの日記

花粉症

2016-03-19 09:53:48 | 生命科学

私の花粉症歴はかれこれ12年くらいです。もともとアレルギー性の湿疹など出ることがあったので、そのうちには出るかな、と思っていました。そうそう、20年ほど前にはアレルギーチェックもしていて、ダニに対して強烈なアレルギー、げっ歯類に弱いアレルギーがあることは確かめていました。そんなわけで、花粉症も時間の問題かな、とは思っていました。

そうしたある日、突然目が真っ赤になって、痛がゆくなったものです。その頃は郊外に住んでいて、まわりは畑。職場は都心のあまり空気のよろしくないところでした。丁度首都圏でディーゼル車規制条例が施行された頃です。結構な大気汚染があったと思います。

直接のアレルゲンはスギ花粉。しかし、どうしてもそれだけではない、と思えるのです。一つの理由は花粉の情報と必ずしも症状の重さが一致しないこと。例えばこの辺り、花粉は昨年の方が多かったはず。それがどうしても今年の方が症状は酷いのです。

また、ある年のこと、こんなことがありました。今くらいのある日。どうしようもなく目と鼻がぐしゃぐしゃになりました。それまでの数日、確かに多少の症状はありましたがそこまで酷くなかったのに、です。いよいよこれはアレルギーがひどくなったか、と病院へ行くことを考えました。ところが、その翌日以降は元に戻り、ときどき目薬、点鼻薬、で十分になりました。花粉情報によれば、その酷かった日が特に花粉の飛散量が多かったわけでもなかったのです。

どういうこと?と不思議に思っていました。その後、どうやらその酷かった日は黄砂の飛散量が多かった日ということがわかりました。どうやらあの症状は花粉だけではなく、黄砂に付着している様々なものが引き起こしていたのかもしれない、と思い当たりました。そう考えると、12年前の花粉症が始まった時のことが別の意味で納得できるのです。

自宅は畑に囲まれていたのですが、畑では今の季節農薬の散布がさかんにされていました。その農薬がついた土ぼこりが関東独特の強い春の風で巻上がり、土ぼこりとなって家の中まで入り込んでいました。それに加え仕事場近くでは酷い大気汚染。どうもそういう二重の化学物質暴露が原因の一つだったのではないかと気がついたのです。その後、今の場所に引っ越し、まわりには畑もなく、その後の排ガス規制で東京の空気は非常にきれいになりました。すると、花粉の多い年になっても点鼻薬が必要の無い年もあり、目薬だけで何とかなることも多くなったのでした。

今は花粉症、と言ってもそう単純ではないのでは、と思っています。アレルゲンは確かに花粉でも、その症状の軽重は多くの要因が関わっているのでしょう。化学物質も一つの要因ですが、その他、湿度、温度の急変も重要な要因のようです。別の季節でも急に湿度、気温の高い電車内に入った時など、くしゃみを連発する時があります。寒い朝、暖かい布団から出て冷たい空気の中、朝ご飯その他の準備を始めますと、くしゃみと鼻水でぐしゃぐしゃになります。

乾燥していた冬の空気から、春は一気に湿度の上がることがあります。よく雨上がりの良く晴れた暖かい春の日は花粉の飛散量が多いので症状が酷い、などと言われますが、実は湿度と気温の変化も大きな要因なのかもしれません。

今回本当は花粉症の薬について書こうとおもっていたら、ついつい花粉症そのものの話しが長くなってしまいました。薬のことはまた次に書きます。