無知の知

ほたるぶくろの日記

水銀のことなど

2010-01-10 23:31:04 | 日記

高野山の下の水銀鉱脈のことが気になって、日本の鉱脈のことなど調べてみました。

既にご存知のかたも多いのかもしれませんが、まず中央構造線上には銅、水銀、鉄の鉱脈が一致して存在します。(中央構造線と丹生神社および水銀鉱山参照)
この中央構造線は空海の生誕地、讃岐や高野山、伊勢を通過し、岡崎から長野の方へ北上し、富士山を迂回して茨城へ抜けています。高野山、伊勢では古代から水銀が採掘されていたそうです。高野山の水銀鉱は大変有名で、どうやら空海さんは鉱山師でもあり、高野山も水銀鉱脈があるために選んだと考えられるようです。また四国を始めとする日本全国様々の鉱脈の調査発掘をされたようです。
このことは空海さんの父方が常陸国の佐伯氏で、この一族は砂鉄や水銀の採鉱をしていたということからも十分に可能性のあることだとおもいます。さらに母方は阿刀氏で、この一族は産鉄に関わっていたそうですから、ますます空海さんの鉱山師としての側面が確からしくおもわれます。

高野山周辺に水銀鉱脈が存在したという仮説もあります(「丹生の研究―歴史地理学から見た日本の水銀」松田寿男著)。戦時中に高野山の地質調査が行われ、高濃度の水銀が検出されたという話しも伝わっているようです。(しかし、高野山における水銀鉱脈については十分な検証がおこなわれていないようです。)

また三重県多気郡多気町の丹生鉱山(にうこうざん)は縄文時代から辰砂の採掘が行われていたそうです。伊勢白粉などのこともおもしろいですね。

奈良の大仏(8世紀)の鍍金には2.5トンの水銀が使われたそうです。すごいですね~