今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

丹沢大山で知ったこと3つ

2022年12月04日 | 山歩き

12月に入っての帰京中の日曜、丹沢の大山(1252m)に行った。
前回(景信山→記事)は腸脛靭帯の調子も良かったので、今回もそれを期待して、奥高尾よりはグレードの高い大山にしたわけ。
といってもケーブルを利用してのいつもの周回ルート。

ケーブルで標高700mの(阿夫利神社)下社まで上がると、彼方に江ノ島・三浦半島が広がる(写真)。
ここですでに別天地の気分だが、ここから先は登山道になるので一般観光客とおさらば。
登り始めはあえてスローペースで歩くと、初心者ぽい人たちが元気に追い抜いていく。
ところが山頂に達するまでにこれらの人たちを私が追い越し返した(登山のペース配分は長距離走と同じ)。

大山山頂の茶屋で山菜そば(500円と良心的価格)を食べるのが楽しみ(なので昼食は持参せず。ただし水は持参)。
山頂からは目の前に相模湾が広がり、東京から伊豆半島まで見渡せるが、反対側の富士や丹沢方面の眺めはない。
今までこれが山頂からの展望の限界だと思っていたが、
山頂からちょっと降った広場にトイレがあり、その奥の鉄塔に向かうと、なんと丹沢表尾根の奥に富士が聳えている(写真)。
大山には幾度も来ているが、大山から富士を拝めたのは初めて。
①大山は山頂よりも一段降りた周辺広場の方が人も少なく、眺めもいいことを知った。

360度の展望を満喫して、いつもの見晴台方面に下る。
この長い急な下りで、以前なら腸脛靭帯が痛んだのだが、今日はなんともない。

ただ久しぶりに大山に来て気になるのは、道脇の崩壊箇所が増えていること。
元々丹沢山塊は斜面の崩壊地が多いのだが、それが広がって登山道にも影響を与えている。
その分、滑落事故も増えそうだ。

無事に見晴台(770m)に降り立ち、ここからは水平の道で下社に戻る。
下社↗山頂↘︎見晴台→下社と三角ルートで下社に戻った(歩き出してから3時間10分)。
時間に余裕があるので、ケーブル途中の大山寺駅で降りて大山不動(関東三大不動の1つ)に参詣。
※:東大寺の大仏建立に尽力した良弁が開創した由緒ある寺
昔からの大山詣の賑わいは大山不動による仏教側の貢献だったが、維新の神仏分離で山の主要部が神社領となってしまって、寺は下社の地から辺地に追いやられた。

今日は内陣の開帳日ということなので、400円払って内陣を見学。
今回も一応”峰入り行”のつもりで、頭に白鉢巻を結び、手首に数珠を巻いてきた。
ガラス越しの不動三尊に向かって不動明王の真言を唱える。
この寺ではご本尊の御影(おすがた)が不動明王の他に今は神社領となっている山頂の奥社(=石尊大権現)の本尊(本地仏)だった十一面観音まである。
ぜひ欲しいので、御朱印コレクターが並ぶ列に加わる(手書きの御朱印は時間がかかる)。
まぁこちらも御影コレクターのようなものだから文句を言えないが。
自分の番になって十一面観音の御影(700円)を注文すると、これでいいですかと大きな御影を示してくる。
「いやそれではなく、この”縮小”サイズの方で」と「縮小」と書かれたサンプルを指差すと、御影はこちらの大きさがオリジナルで、縮小サイズで掲示しているとのこと。
オリジナルサイズは、私が御影を保管してあるA4ファイルには収まらず、 どう見てもB4以上。
これではリュックにしまえないので、出直してきますと注文を断った。
②大山寺の御影はいずれも特大サイズ。

ケーブル駅に戻って、下りのケーブルを待つ。
中間にある大山寺駅でケーブルカーの線路は複線になって、ここで上下の車両がすれ違い、あとは単線。
その複線部分を見ると、片方の線路だけにケーブル(ワイヤー)が伸びている(他方は線路だけ)。
不思議に思いながらもあまり深く考えず、上の下社駅から下りて来た時に複線の右側の路線で降りたので、またそちら側で下りを待った。
ところが、下りの車両は左側の路線に来て、右側の路線には上りが来てしまった(当然乗れず、次の便を待つことに)。

③ケーブルカーが複線になる途中駅では上りと下りが、いつも同じ側ではなく、交互になるのだ。
なぜなら、ケーブルカーは、ケーブルで上から引っ張って車両を上らせ、下る時は上からケーブルを緩めるから。
なので、途中駅の複線部分で、ケーブルがある側はすでに下った側で次は上ってくる。
そしてケーブルがない側はすでに上った側で次は下ってくるのだ。
それをきちんと理解すべきだった(過去経験というシステム1で反応してしまい、思考するシステム2を作動させなかった)。

以上、大山には昔から幾度も来ていたが、今回は新たに知ったことが3つもあった。

ケーブル下駅からバス停までの300段ある石段の参道も、以前は腸脛靭帯に響いたが、今回はなんともなかった。
登山を阻んでいた腸脛靭帯炎からやっと解放されたかな?
そう期待しながら、バス停手前の売店で地元産のこんにゃく(250円)を土産に買った。