今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

クリスマスの脱宗教化

2013年12月25日 | 歳時
バチカンの意向とは裏腹に、クリスマスはどんどん”俗化”している。
はっきり言ってクリスマスの主役は、その日が誕生日とされる方ではなく、
髭もじゃのサンタクロースになっている。
もちろん、子供を巻込んだ結果だ。

そして、今ではクリスマスはキリスト教徒の祭りではなく、宗教を越えた国際的な年中行事として認められている。
アメリカでは、脱宗教化としてクリスマスと正月を連続させて、ホリデー週間としている。

もとはといえば、12月25日は、古代ヨーロッパでは冬至後の”太陽復活”の祭であり、
一番生命力が弱まる冬至を乗り越えるために、
生命力のある常緑樹を飾って元気をつけるものであったという。
常緑樹とは針葉樹の樅の木と広葉樹の柊だ。

実は、その樅が松に代わるだけで(柊はそのまま)、
東アジアの立春を迎える年越しの祭りになる(昔は立春が元日だった)。
すなわち、西洋のクリスマスと東洋の正月は、本来、冬至と立春という時期こそ違え、
同じ主旨の祭りであった(クリスマスツリー=松飾り、クリスマスカード=年賀状、クリスマスプレゼント=お年玉)。
そして、東洋の正月が、太陽暦に変換されることで、
立春よりも冬至の方にぐっと近づいたので、時期的にも、連続するものとなった。
なので、アメリカのホリデー週間は、合理的だ(ただし北半球的ではある)。

というわけで、クリスマスも正月もともに祝えばいいのだ。
キリスト教徒はイエスの生誕を祝えばいいし、
その他の人は、冬至後の祭りとして祝えばいい。