山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

演劇人口は増えている?

2012-11-24 14:40:33 | モノローグ【エトセトラ】
これは九州圏内の調査です。
福岡NPOの統計によると、九州の劇団の数は10年前に比べると3倍くらいに膨れ上がっているという報告がありました。
現在、500以上の劇団がひしめき合っている、・・・らしい?
(伝統芸能や大衆演劇、商業演劇を除く。学生劇団は含まれる、市民劇団、小劇場系の数である。)
反面、公演活動などの実態調査をすると不明な点が多いと聞きました。
この500の中にはユニットも含まれていて、1回公演後の解散もあるらしく、それが数として残っており、1人で3~5の劇団に属している場合も珍しくないという。つまり、かけもちということ。
ネットでの検索が調査ベースとなっており、各地にある協議会や文化団体に所属する劇団は激減しているとのこと。

熊本県で言えば、50くらいある劇団で文化協会や協議会に所属している劇団は20程度。その内、活動停止中が半分もあるから、実際は10くらいの数に止まってしまう。
そのほとんどが熊本市内に集中しており、わが劇団もその内の1つという訳だ。
熊本市内での数は手に取るようにわかる。その劇団に所属する俳優やスタッフの数までわかる。
俳優の数は100人程度。スタッフ(舞台技術)は20名くらい。
公演の際に配布されるチラシなどで調べた。
しかも名前と顔を全部知っているから、どんなに狭い世界かということが実感できているのである。

鑑賞団体である市民劇場や子ども劇場などの会員数も激減しているらしい。
役員の年齢も高齢化が進み、若い人たちの参加が少ないとのこと。
先細り現象がある。

全国的にはどうなんだろう?同じような現象があるようにも予想できるのだが・・・。

この就職難、経済低迷の時代。
30~40代の中堅どころの演劇人は、職場での責任も重くなる一方であり、劇団から抜けていく現実を目にする。
30年前までは組合が作る職場演劇というのもあったが、今はその影すらもなくなっている。

文化活動に対する行政の支援も軟弱化してきた。つまり文化に対する価値観は低くなる一方である。

こういう時代だからこそ、数の表面的なトリックに惑わされることなく、実態を把握する必要があると思うのだが。

若い世代のタレント志向は高まっている。シニア世代の演劇への復帰や新たな挑戦も増えている兆しもある。キッズの台頭。
演劇はその受け皿を作る必要もあると思う。

文化や芸術、演劇は町を変える!人も元気になる!
私たちはそう叫びながら、変なおじさんになろう。・・・人が集まる場所が劇場なのである。
演劇人口は増えている結果はここで見ることができるのである。

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