街の適正価格

2012年04月26日 23時59分34秒 | アイデアのかけら

僕は小田急線の経堂という街に住んでいるのだが、
経堂に新しい飲食店ができるたびに、
しばしば耳にする声がある。

「経堂にしては高い」

ただ単に高いわけではない。
”経堂にしては”高いのだ。

つまりもっと都心、
渋谷や青山、あるいは六本木ならば、
高くはない金額、
でもそれが経堂だと高いと言われてしまうのだ。

経堂というのは、
小田急線では新宿は別格として、
下北沢や成城学園などと比べたら、
やや格下の街だ。

だから、同じような店ならば、
新宿や下北沢よりも安くて当然、
みんな、そう思ってしまっているのだろう。

だが、飲食店経営者に聞くと、
メインの通りの家賃は、
いまや新宿や下北沢並み。
そのため、新宿や下北沢並みの値段でやらないと苦しいよいう。

しかし、客はそんなことは知らない。

あの店は「経堂にしては高い」という評判が流れ、
客が減り、
気がつけば閉店している。

そしてその後にチェーン店が入り込む。

悪循環。
こうして街はその顔を失っていくのだ。

経堂のような規模の街が、
今一番、その街らしさを残すが難しいのではないか。
 
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