いわき市のおやじ日記

K流釣り、K馬、そして麺食いおやじのブログ。
山登り、読書、映画、陶芸、書道など、好きなことはいろいろです。

夏の読書

2010年08月10日 | エッセイ
学生に夏休み中、読書の課題を出した。
「新潮文庫の100冊」、「発見!角川文庫2010」、「集英社文庫ナツイチ2010」から1冊読もうではないか!  というもの。

学生に出した以上、私もできるだけ読もうと思い、谷崎潤一郎の「春琴抄」を読んだ。

文庫で70ページぐらいだから短い。しかし内容は濃く重い。
文章に。(句点)がほとんど無いが、読みにくくはない。むしろテンポよくすらすら読める。
久々に名作と呼ばれる小説を読み、いい刺激になった。

内容は、気高い盲目の美人、春琴と、春琴に仕える丁稚の佐助の話。
春琴にいたぶられ、それでも懸命に尽くす佐助。

春琴がある男に顔を傷つけられたとき、佐助は春琴の美を永遠のものにしようと自ら盲目になる、といったもの。

谷崎といえば「痴人の愛」とか「卍」が思い浮かぶ。倒錯した男女の愛のイメージが強かった。
「春琴抄」もいじめる女といじめられる男というやや怪しい部分はあったが、そこは大谷崎。きれいだったと思う。

しかし映画は見ていないが、読んでいて春琴=山口百恵、佐助=三浦友和の顔が浮かんでくる。これがちょっとなぁ・・・
コメント (4)
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