政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

橋下徹大阪府知事に拍手! それにひきかえ……

2009-12-01 06:48:09 | 橋下徹
久しぶりに橋下徹大阪府知事を取り上げる。
これまで橋下を褒めたことはなかったが、今度ばかりは大拍手である。

橋下知事、関空を軍民共用化?「普天間の受け入れも検討…」 (毎日jp 11/30)
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、大阪府の橋下徹知事は30日、関西国際空港への移設について、「あくまで個人的な見解」と断った上で、「国から正式な話があれば(議論を)受け入れる方向で考えたい」と述べた。日米同盟に多大な影響を与える普天間基地問題がクローズアップされる中、関空移設も視野に検討する姿勢を示した橋下発言は各方面に波紋を広げそうだ。

 ■「北海道・本州・四国・九州は、沖縄に配慮を」

 橋下知事は、多くの犠牲者が出た沖縄の地上戦にも触れ、「沖縄には多大な負担をかけた。本州、四国、九州、北海道の人は十分配慮しないといけない」と強調し、「日米安保に影響することまでは自治体の長としてはいえないが、国から提案があれば検討しないとはいえない」と話した。現時点では、国からの正式な要請はないという。

 また、関空の軍民共用化や神戸空港の活用の可能性についても検討事項に挙げ、「沖縄の基地負担の軽減につながるのであれば、関西全体で議論をしたい」とし、「国は沖縄の振興策をきちんと考えるべきだ」と述べた。


民主党の三人、鳩山総理大臣、岡田外務大臣、北沢防衛大臣がバラバラなことを言い、次第に後退を続けている感があるなか、気合いを入れるような橋下の言葉である。
民主党は、マニフェストに挙げていた普天間基地の国外・県外移転をすでに諦めている雰囲気である。
県外移転は無理だと思いこまされている。
これまで具体的に移転の候補地に挙げられた都道府県は皆無である。
だれもが、どうせ無理だと思いこんでいる。
反対運動で収拾のつかない状態になると思いこんでいる。

正式にでもいい、水面下でもいい、民主党三人衆は具体的にどこかの都道府県に打診したことがあるのか!

「沖縄には多大な負担をかけた。本州、四国、九州、北海道の人は十分配慮しないといけない」

まったくもって正論である。
ただ、これくらいのことは言うだけなら誰でも言える。
しかし、橋下が言ったとなると事情は変わる。
多分大阪府では賛否両論が激しく湧き上がるだろう。
橋下もそれは覚悟の上で言ったのだろう。
そしてそれにまともに向き合う覚悟があるのだろう。
政治とはこうであってほしい。

案外これを聞いて他にも手を上げるところが出てくるかも知れない。
多分、赤字を抱えた空港をもてあましている自治体はほかにもあるだろう。
それらの自治体が手を挙げ出すと様相はがらっと変わってくるだろう。

もし、橋下がこの話をまとめ上げたら、鳩山と交代させよう。
手順は色々考えられる。
橋下を次の参院選の民主党の比例第一位に載せる。
(この部分については、当ブログの常連のお客様のPing様よりご指摘がありました。参議院の比例区は非拘束名簿式比例代表選挙であり、個人名の得票数で当選順位が決まります。うっかりしておりました。)
その後民主党党首に据える。
鳩山内閣は総辞職し、橋下を内閣総理大臣に指名する。

あるいは、橋下をすぐにも民主党副党首に据える。
大阪府知事のままでもいいだろう。
それから上述の手順を踏む。

無能の総理大臣は、存在そのものが犯罪である。
正直なところ、わたしは鳩山由起夫と麻生太郎とは同程度であると思っている。
鳩山の方が麻生よりもまじめなところがある、という程度の差異しか認められない。

橋下は知事就任以後、自公べったりの言動を繰り返していた。
それが、総選挙後、大分様子が変わってきた。
是々非々の姿勢をはっきりさせつつある。
自公がこの体たらくでは仕方のない選択であるかもしれない。
しかし、彼はずいぶんと成長してきている。

橋下は多分自分で言いだしたことはいくら反対が多くてもそれに挑むだろう。
彼の行動力は良かれ悪しかれ多くの人の認めるところであろう。
逆に鳩山はその指導力、実行力のなさを日ごとに露わにしつつある。

発言のブレは、言葉に対する信頼を失わせる。
それは人格に対する信頼をも失わせる。

とりあえず、橋下徹の勇気ある発言に拍手!





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