政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

さらば鳩山内閣…小沢内閣の夢

2010-05-30 19:07:42 | 民主党
やはりバカでは無理だった。
あの麻生でさえ変に自信をもって鳩山批判をするほどである。

麻生前首相、鳩山政権を批判「外交で何がしたいのか」 (asahi.com 2010年5月1日)
【ワシントン=伊藤宏】訪米中の麻生太郎前首相は30日、ワシントン市内で記者団に対し、鳩山政権の外交姿勢について「政権交代が目的になっているところがあって、いま外交で何をしたいかが、正確にビジュアルできていない」と批判した。


相変わらず訳の分からないことを言っている。
ビジュアル(visual)は「目に見える」というような意味の形容詞である。
「ビジュアル化できていない」あるいは「visualize(目に見えるようにする)できていない」という動詞を使うところであろう。
この麻生の会見を文字に起こしたサイトがあったのでこの部分をみると、

今、外交は何をしたいか・・・というようなところが、まだ正確にビジュアルができて・・・
うーん、ビジュアルにできてなんじゃないかというところなんじゃないかなぁ


自分でもおかしいと感じたのだろう。
「ビジュアルが」を「ビジュアルに」と言い直している。
それでもおかしいが、少しはましか。

「ハトった」と鳩山首相を批判 麻生前首相 (asahi.com 2010年5月24日)
自民党の麻生太郎前首相は24日、大阪府高槻市で講演し、鳩山由紀夫首相について「事業仕分けで20兆円出すと言ったのに6千億円。米軍普天間飛行場の話も同じ。『ハトった』ってことだ」と述べ、政策実現能力に疑問を投げかけた。

 麻生氏は20日の派閥総会で「新聞に『ハトる』という言葉があった。『できないことを約束する』ということなんだと思う」と紹介。この日も「ハトる」というフレーズを使って、首相を批判した。


「あいつは、おれよりバカじゃネーか。こんなことならやめる必要なかったな」なんて思っているのかもしれない。
しかし本人のバカはまったく治っていない。

麻生の奇妙な自信も、鳩山の言動を見れば頷けなくもない。

徳之島3町長との面会、首相「早い時期に」 (YOMIURI ONLINE 九州 2010年5月2日)
会談場所は、「私が(徳之島に)おじゃましてもいいし、先方が(首相官邸に)おじゃましていただけるか、まだ決まっていない」として、自ら徳之島を訪問する可能性にも言及した。


麻生の場合は、漢字が読めない、中身がメチャクチャ、失言多発というものであったが、鳩山のは日本語そのものがメチャクチャである。
「おじゃましていただく」とは何事か!
邪魔だと言われてノコノコ出てくる奴はあんまりいない。
ものごころつく前から敬語で話しかけられて育ったために、敬語と通常の話し言葉の区別がつかないまま、ここまできてしまっているのだろう。

「存じ上げる」もひどい。
これは「知る・思う」の謙譲語である。

「それは滝野欣弥官房副長官にお聞きください。私が存じ上げる話ではありません」
 鳩山由紀夫首相は20日、滝野氏が普天間問題解決に向けて徳之島の3町長に電話したいきさつを尋ねる記者団にこう答えた。

――民主党のある議員が(鹿児島県の)徳之島の町長に、官房長官と会うことを打診したとのことだが、首相はこの事実を把握しているか。また、与党議員が移設先の交渉の場を設けることは混乱を招くことにならないか。
 「うん、わたくしはその事実は存じ上げておりません。

母親からのお金について、
エー、しかし、私自身、今回母からの資金提供というものを、全く存じ上げてなかったということも、真実であるものでありますから、

そして小泉進次郎議員がですね、総理は国会で政府提出法案を修正するのが新しい政治だと言ったのに、筋が通らないなどと批判しているのですが、これについてはどうお考えでしょうか。
A:小泉議員がどのように申しておるかは、私は存じ上げておりません


1カ月ルールというのは存じ上げてはおりました


これは、天皇がからむとは言え、やはり可笑しい。

「抑止力」については誰かがでたらめを教えたようだが、このおかしな日本語を注意する人間はいなかったのか。

首相 「日米関係、何より大事」 辺野古沿岸部移設で (47ニュース 5/24)
 鳩山由紀夫首相は24日朝、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先をキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市辺野古)としたことに関し「現在の朝鮮半島やアジア情勢を考えたとき、日米関係をしっかりとした信頼関係の上にのせることが何より大事だと判断した」と述べ、日米合意優先の正当性を強調した。官邸で記者団に語った。


これで鳩山を見限った人は多かろう。
「日米関係が何より大事」?
更にあきれるのが次の発言。

普天間「米大統領も感謝していた」 首相が電話会談 (asahi.com 2010年5月28日)
鳩山由紀夫首相は28日朝、首相公邸でオバマ米大統領と電話で意見交換した。両首脳は、沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設問題で日米の外務・防衛担当相(2プラス2)の合意が整ったことを歓迎。韓国軍哨戒艦沈没事件を国連安全保障理事会で協議するよう求めていくことで一致した。

 会談後、首相は記者団に「日米関係をさらに深化させようと、普天間問題で5月末に結論を出したことを、先方も大変感謝していた」と述べた。


アメリカに感謝されて喜んでいる。
感謝される相手が違うだろう。

もはや国民の共感が鳩山に戻ってくることはあり得ない。
ここまで落ちれば後は誰がやっても、これ以上は悪くなるまい。
民主党は次の代表選びを始めた方がいい。

しかし菅直人も経済音痴を暴露し、前原、岡田も無能を露呈してしまった。
原口総務相・細野剛志副幹事長あたりを表に立てて、小沢が後ろに控える体制でいくなんてのもあるか。
それともここはもう分裂覚悟で小沢でいくか?
小沢に、強引に代表の座を取りに行く覚悟があるかどうかは多少疑問ではあるが……。
そうなると多分、民主党は二つに割れ、自民党その他の弱小寄り合い政党との三極化ということになるか。
唯一の不安は、そうなると検察がまた小沢を狙う可能性があるということである。
前原・仙谷一派と自民党との野合もあり得る。

しかし、このままバカな鳩山の顔を見続けるよりは、小沢内閣の夢でも見ていた方が余程楽しそうだ。

自民党を消滅させ、検察・官僚を完全に抑えきったらもう小沢の役目は終わりになる。
そのころには国民ももう少し利口になっているだろう。




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