直木賞作家、葉室麟の黒田官兵衛ものである『風の軍師』を読んだ。今、NHKの「大河ドラマ」で黒田官兵衛をやっているが、官兵衛を独自に描いた小説はそう多くなかったような気がしている。葉室には『風渡る』という黒田官兵衛の若い頃を描いた小説もあるらしいので、いずれ読んでみたいと思う。この作品は豊臣秀吉の天下統一がなった後の話で、朝鮮への出兵の中で秀吉を謀殺しようとたくらんだり、キリスト教が絡んだりで少しややこしい。秀吉亡き後、関ヶ原のたたかいの起こった時、官兵衛は織田秀信(信長の孫)をかついでキリシタンの天下様をつくる動きを見せたり、また九州で戦をおこし、九州のかなりの範囲を占拠してしまう。秀吉自身が、自分のあと天下を取る可能性を官兵衛に見ていたように、複雑な人物だったらしい。如水という号自体が、ポルトガツ語のジョスエで、モーゼの後継者のヨシュアのことだというのだから驚きだ。NHKの大河ドラマがこのあたりをどう描くのかにも興味がある。
最新の画像[もっと見る]
- 『浅間』=立松和平著 5年前
- 今日の朝食(1月23日)紅ザケのメニュー 5年前
- 『創価学会の変貌』=柿田睦夫著 5年前
- 今日の朝食(1月22日)ワカサギのカラアゲ 5年前
- 今日の朝食(1月21日)寒ジメホウレンソウ 5年前
- 『隠れ共産党』=小松泰信著 5年前
- 今日の朝食(1月20日)揚げ出し豆腐? 5年前
- 『夏天の虹』みをつくし料理帖7=高田郁著 5年前
- 今日の朝食(1月19日)野菜と豚薄切り肉のロールフライ 5年前
- 『心星ひとつ』みをつくし料理帖6=高田郁著 5年前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます