昨日、2025年6月9日11時過ぎに嘉手納弾薬庫地区内の不発弾保管場所で爆発事故が起き、負傷者がでたと、報じられた。私はいくつかのネット記事を読み、昨日、簡単に当ブログに書いた。これまで陸上自衛隊の第15旅団第101不発弾処理隊が不発弾処理中に事故を起おこしたことはなかったはずだから、これはどうしたのだと思ったのだ。被災された4名は軽症だったようだし、周囲への影響もなかったようなので、ひとまず安心した。
しかし、今回何故爆発事故が起きたのかについて、第15旅団は、防衛省は、明らかにしていない。現場で対応していた隊員から事情聴取すれば、分かるはずなのに、「爆発ではない、破裂だ」などの言葉遊びによって、事態を沈静化させようとする無意味な対応は、やめるべきだろう。
今回の事故現場は、嘉手納弾薬庫地区の読谷村(よみたんそん)親志(国道58号)の東側だ。昨日の記事で私が予想した場所(もっと東側だと思っていた)から外れていたので、訂正したい。ここは沖縄県が設置した不発弾処理のための保管庫だ。
沖縄県防災危機管理課不発弾対策班ー「不発弾対策」にこうでている。「本県においては不発弾等の発見および処理量が多いため、最終処理するまでの間の一時保管施設として昭和48年度から糸満市伊保島の民間火薬庫を使用し、不発弾の保管を民間委託していたが、昭和57年度から国庫補助事業により嘉手納弾薬庫地区内に火薬類取締法に基づく地上式1級火薬庫としての保管庫を建設することになり昭和58年5月に竣工した」(元号ママ)
現場はここであろう。問題は何故爆発が起きたのかだ。ここに搬入する以前に、回収時に基本的に危険性除去は行われているはずだ。この不発弾は、どこで発見されたものであり、どのようにここに搬入されたのか、また米軍のものなのか、日本軍のものなのか、種類は何かなど基本的なデータが公開されない限り、疑問点は深まるばかりだ。これは軍事機密とは関係ないだろうし、今後の沖縄などにおける不発弾対策の教訓化に必要なことだ。第15旅団、防衛省は、事実関係を正確に明らかにしていただきたい。
同じような事故が繰り返されないために、私からもお願いしたい。なお今回、不発弾対策について、私は沖縄県、沖縄県警察、防衛省の処理要綱の類いを読むことができた。知らなかったことだらけだったので、大いに役立った。
沖縄県ー「不発弾対策」。
沖縄県警ー「沖縄県警が行う不発弾等の処理要領」。
防衛省-「陸上において発見された不発弾等の処理に関する達」
註:海上においても、同様なものがあるはずだ。沖縄県内では勝連にある海上自衛隊の「沖縄水中処分隊」が担任。