ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け34年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

【拡散願います】「キーンソード」が始まった陸上自衛隊那覇駐屯地を垣間見る(20221111)

2022年11月14日 | 米軍/自衛隊

2022年11月11日(金)晴れ 日米共同統合演習が10日から始まった。

 Keen Sword 23と称している。翻訳すれば「激しい戦争」だ。対中戦争を意図した軍事演習であり、明らかに琉球諸島じたいを戦場に据える戦争プランだ。昨年から沖縄・琉球諸島を演習現場に含んでいた。共同演習とは日米等軍共同であり、統合演習とは、陸海空等統合演習だ。一つの指揮下ですべてを動かす演習だ。誰の指揮下でか? 不思議なことに自衛隊統合幕僚監部が2022年10月21日に発表したプレスリリースにはこの記載がない。

 ひとまず、現地司令部(日米連絡調整所)が置かれる陸上自衛隊第15旅団の周辺を歩いてみた。

 

①那覇港に観光遊覧船が戻ってきた。穏やかだ。14:32

②右側に海上保安庁のPS(小型巡視船)-16がいるだけだ。14:38

③いつもだと左の岸壁にPLHー06「おきなわ」かPLH(ヘリコプター搭載大型巡視船)-09「りゅうきゅう」、PL(大型巡視船)-03「くだか」がいるのだが。ナッスィングだと広々として見える。14:39

どこに行っているのだろうか?

私は那覇軍港の脇を通り、高台へ。

④那覇軍港を見下ろす。コンテナと若干の車両だ。14:52  

よく見ると、11月6日のMV-22オスプレイ搬入(別稿参照)の際に使った牽引車が6両も置かれている。ここにおいてあるということは、船で戻すのだ。

 私はてっきり普天間基地から持ってきたと思い込んでいた。しかし違うようだ。考えてみれば、普天間基地でこれを見たことがない。考えられるのは岩国基地だ。岩国基地には岸壁があり、RORO船から引き出しているはずだ。あるいはインド太平洋統合群エリアもち周りかもしれない。今後要注意だ。

このあたりの先(西)が陸上自衛隊だ。

⑤すぐにここにでた。「陸上自衛隊那覇駐屯地」 14:54

急患搬送と不発弾処理の2つが従来のここのウリだったようだ。「美ら島と県民の真心護る15旅団」だそうだ。

⑥第1ゲート左側。「第51普通科連隊」、「第15後方支援隊」とある。普通科とは歩兵部隊の「自衛隊語」(ごまかし)。後方支援隊とは兵站部隊のこと。前線の戦闘部隊を脇から支える、軍隊になくてはならない存在。施設工作・破壊や衛生、補給・輸送など。14:55

左の達筆は、書道家が書いたものらしい。「第15旅団の我らは、美しい島と沖縄県民の真心を護るため、身命を賭して護衛の任務に就く」と意訳されている。

「美しい島と沖縄県民の真心を護る」というが、あの沖縄戦はどうだったのか?! まさにKeen Sordだった。「激しい戦争」だった。武力で美しい島と真心が護れるわけがない。これは沖縄への侮辱ばかりか、人生哲学の完全な誤りだ。大いなる欺瞞。

しかし15旅団(自衛隊)がここまで背負っていると、私は思っても居なかった。偽善。

沖縄県産業支援センターを通過。

⑦ここも陸自ゲートだ。奥は那覇空港立体駐車場だ。ここから1200mぐらい。14:57

⑧見上げる(34mの丘)と、軍用車両が駐車している。3両か。よくわからないが、PAC3のレーダー装置等か? 判然としない。15:04

直後に、右前方に戦闘服の集団を認めた。

⑨反対車線歩道に渡り、撮影。鉄条網を設置しているようだ。15:07

⑩もう一つゲート。キジバトが2羽いた(写っているのは1羽)。15:10

この先で10名余りの兵隊が動いている。歩道橋があったので、私はこれを上がり撮る。

⑪と思ったら、轟音が聞こえてきた。兵隊の前にこっちだ。15:11

装輪装甲車と思ったが、高さが違う。4輪でこの形は、NBC偵察車だ。後方、上方、サイドの特徴がぴたり。

NBC=核・生物・化学兵器対応車だ。それぞれの物質を採取し、分析し、報告する。えらいもんをみてしまった。

⑫左の兵隊は10名余りで、やはり鉄条網を張り巡らしている。15:11

⑬信号で止まっていた。後ろの車両は何かな? 15:13

車両は南(糸満・八重瀬)に向かうようだ。

⑭鉄条網を広げて設置していく。15:13

⑮こうした鉄条網で現場指揮所を囲うのは、それこそ部隊を護るため。敵の潜入を防ぐため。ここは最南端だが、北側や西側はどこまで囲うのだろうか。15:13

⑯交差点の陸自フェンスに「美ら島の護り 第15旅団」の看板。音楽隊、ヘリコプター隊、偵察隊等の写真。

因みに那覇駐屯地に、第15旅団司令部、第51普通科連隊、第15偵察隊、第15施設中隊、第15通信隊、第15ヘリコプター隊、第15特殊武器防護隊、第15後方支援隊、第101不発弾処理隊、第15音楽隊が駐屯していると陸自HPにでている。先ほどのNBC偵察車は第15特殊武器防護隊の車両ではないか。特殊武器防護隊はNBC兵器対応部隊。尚、ここに出ていない(隠されている)部隊もあるだろう。

沖縄に第15旅団という塊が新編されたのは2010年3月、第15特殊武器防護隊が新編されたのは、2012年3月だ。この流れの中に今が準備されてきた。

 

 

 



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