金融不安ということでまっさきに連想したドル安が朝方にやってきた。ところが、夕方になってアメリカが始動するやいなや、たちまちドル高(ユーロドル安、さらにはドル円安)となってきた。
このドル高は言うまでもなく、アメリカの景気回復によるものではなく、笑、また、アメリカ経済への信頼がもどったせいでもない。笑
ひたすらファンド等の投資ポジション縮小、現金(=ドル)不足解消のための行動のせいである。これは、ここまではずっと考察してきたとおりなので、問題ないであろう。あとは、このドル高の永続性である。これは金価格とも連動することなのできわめて予測が難しいが、現在のアメリカ経済の問題が、レバレッジの上げすぎ、それを巻き戻す過程においての現金不足である以上、このドル高はかなり続くのではないかという気がますますしている。
また、ドルに対する信認の弱化はこのままアメリカ経済が金融を中心にほころびを見せつつあるかぎり、当然あるはずだが、結局、それは、ドル円の大幅下降という形での「ドル安」として実現するのではないかと考えたいのである。なぜならユーロなどがドルより信頼できる通貨であるとは言えない以上、ドルに対する信認の低下は、ユーロドルの上昇ではなく、ドル円の下降という形で表現される他ないのではないだろうかという理由によるのである。
今回はちょっと踏み込んで考察してみた。さらに今後も検討してみたい。
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