中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

初孫「魔斬」黒

2018-06-30 23:59:15 | お酒の話し(山形県)
 再び山形を離れる前に、山形の酒を。

 酒田の「初孫」の純米辛口ブランド「魔斬」に、新しく大吟醸が出ました。黒地に金の文字がゴージャスですが、決して高くはない。一升で3000円ですから、良心的です。

 「超辛口」の文字が目をひきますが、辛口・甘口を表す日本酒度は「+12」。確かにかなり高い数値です。

 
 しかし、飲んでみるとさすがは酒田の酒です。サラリと美しい。「辛口」という言葉のイメージとはちょっと違います。


 たとえば、「辛口」を英語で表現するとしたら、「ホット」または「ドライ」なのでしょうか。どちらも舌に刺激がある感じです。しかし、日本酒の本当の「辛口」はそういう尺度ではない。言うなら、「無駄が削ぎ落とされた」または、「研ぎ澄まされた」というべきものです。

 英語ではせいぜい、「シンプル」とか「スムーズ」でしょうが、そういう軽々しいものではないのです。


 そういう意味で、この「黒魔斬」には真の「辛口」の美学があります。「淡麗」を超えた、高潔な味わいが素晴らしい。…わざわざ(EXTRA DRY)などと書かなくても良いのに。

 日本の心を堪能しました。

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 負けられん | トップ | 四国へ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

お酒の話し(山形県)」カテゴリの最新記事