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源義経黄金伝説■第1回2018版改稿

2019年01月01日 | 飛鳥京香 小説工房

源義経黄金伝説■第1回2018版改稿

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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京都市上京区今出川通り飛鳥井に京都市上京区に白峯神宮はある。

 

祭神は崇徳上皇すとくじょうこう。日本の大魔王といわれている。

 

幼き帝の手を外祖父、中山忠能がかしづき、新しく出来た神社に詣でている。

 

「さあ。御君おんきみ、ご先祖帝さまにお願い申し上げてくだされ。

 

これからの、御帝さまを中心とされる新しき政府に、崇徳様の怨霊がたたらぬ

 

よ うに、あたらしき政治をお守りくだるようにお願いつかまつれ。

 

代々、外祖父、中山忠能が家、藤原本家に伝わりし、西行法師さいぎょうほうし殿との

 

約束をお伝え下さいませ」

 

この日、1日驟雨である。中山忠能卿のさし出される傘の中。

 

御歳15歳の新帝は、手を合わせ、御願いを、なされた。

 

「崇徳上皇殿下、お許しくだされ。我が王朝が武士から世辞を取り戻すに700年

 

かかってしまいました。

 

今にいたり、源頼朝、大江広元の子孫たる二家、薩摩島津。長州毛利両家をもって、武士どもの町、江戸と政庁江戸幕府を倒し、武士どもを根こそぎ退治いたします。この長き屈折したりし日々をお許しくだされ。

 

そして、陰都かげみやこでございます。平泉王国は、いにしえに滅びました、それゆえ、

 

代わ りに江戸を陰都といたします。平将門を祭る神田明神を持って、陰都の

 

守神といた します。

 

が、本来は、崇徳上皇様が祭神でございます。どうぞ、我が王朝が、江戸城をもっ て新しき王朝の皇居といたす事をおゆるしくださいまし」

 

御年十六歳の帝は、深く頭をさげた。白峰稜前にある白峰寺木像(白峰大権現)が 讃岐(さぬきー香川県)から運ばれて来ていた。先帝孝明帝が望み、できなかった事をなしとがている 。

 

「今、奥州東北の各藩が、列藩同盟とか申し、昔の蝦夷どものように反乱を

 

起こそうとしております。我が王朝の若い貴族を持って先頭に立ち、荒恵比寿

 

どもをたいらげます」

 

幼き帝は、再び深々と、頭を垂れた。

 

崇徳上皇は、保元の乱ほうげんのらんの首謀者の一人である、後白河に

 

敗れ、讃岐に流され、そのちでなくなり、白峰山しらみねさんに葬られた。

 

讃岐は京都の南西の方角、つまり裏鬼門うらきもんであり、平泉は、京都から見て鬼門

 

にあたる丑寅の方角である。

 

突然、空から、驟雨の中雷光が、崇徳上皇の独白が落ちてきて響き渡る。

 

 

「西行法師よ、長くかかったのう。いつまで朕をまたせたことやら。

 

がしかし、その陰都もいつまでも、安穏とするかや。

 

所詮は、東の幕府、所詮は、荒夷どもが都ぞ。

 

朕が情念は、いつしかその都に吹くだすやもしれぬぞ。

 

見ておれ」

 

その時 雷光が風景すべてを白濁させ、消えた。

 

残光が響き渡る。

 

「不吉なり。。」

 

思わず誰かがつぶやく。

 数人の供人が、島津家が源頼朝の子孫であると称し、毛利家が、鎌倉幕府、大江広元の子孫で

あることを想起した。あたらしい鎌倉幕府か?

この日、元号が明治と改元された。

 

(続)20190117改稿

 

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所



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