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私の中の彼へー青き騎士ー第17回

2014年10月20日 | 私の中の彼へー青き騎士ー
私の中の彼へー青き騎士ー第17回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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シーン15
 が残念ながら、私だけの力では、アイスは打倒できないのだ。

「お前の力は、高々、そのくらいかい、おかえしに力とは、
どんなものか見せてあげよう」
アイス体表の色が激変する。

私の体温がだんだんさがっていく。私の体はもうアイスの思うがままだ。
「誰か、誰か助けて」

 アイスがいう。
「どうした、沙織、もうだめなのかい。お前の青き騎士はどうしたんだい」
「地球意志、どうか、助けて」
「だめだ、私の意志力も、そこには侵入できない。アイスの強固な壁がきづかれている」
「なら、零を零を復活させて」
「何ゆえに」
「零を再生し、私のパラパワーで戦うわ」
 地球意志によって、半分壊れたの零のボディが送り込まれてきた。

「ほう、助っ人を呼んだが、
零とかいう装甲機、そのガラクタは動けるかかね、
ふふ、役に立つのか、沙織」
アイスがほくそ笑んでいるようだ。

「零、どうしても、あなたは動けないの?」
私は、零にも呼び掛ける。
「沙織か、ありがとう。再生してくれて。ああ、私もかなりのダメージをうけた。動くのに苦労しているがな」
 零が答えた、

 その時、私の体の中に埋め込まれた記憶が、叫んでいた。

 記憶の中だ。遠い遠い記憶、少女の頃だ。
 たしか、養母さんからいわれて、
愛しい「犬」カリンを解体した。
 IC部分は,その時の家族の食いぷちになった。

が、しかし、何かしらにひっかかっている。
そうだ。

昔、IC部品を記念として私は体に埋め込んだ。

カリンの中心頭脳の一部だ。それが私を呼んでいる。

それが「零の体の所まではっていけ」
そう言っている
「私カリンの頭脳なら、零を動かせる」
 私は必死に念じた。
「カリンの中心頭脳よ。私の体より出でよ」

 私の頭中で、何かが、もぞもぞと動いた。
そいつは、
最初は、ぴくぴくという微妙な動きだったか、ゆっくりと私の頭
をゆさぷる程の動きをした。

 やがて、その何かは、私の頭の表皮にむかい動き胎めた。

私の皮膚がさけて、そいつが飛びだしていた。
いたさは感じない。

が、たぶん、私の体は血まみれで、私の頭は
割れていたろう。
じわじわと、血が身体中からしたたりおち、私の体と心を
濡らしていた。
たぶん、それは、地球の涙だ。血のナミダだ。

ロボット愛犬カリンの小型頭脳だった。
血まみれのそれ。

「お願い、零をうごかして、カリン」

 私の好きだった犬の名前だ。
その時、私は叫び、狂乱していたろう。

カリンの小型頭脳は横たわる零の中に突入した。

零の機構を始動させ、パワーアップさせ、起きあがらせた。
「沙織、カリンのおかげて、何とか動けるぞ。喜べ」
再生したばかりの零が言う。
 翔のぬぎすてられた零が、動いていた。

「俺も手を貸す」

誰かの力が加わる。
私は叫ぷ。
「いったい、あなたは」
翔の声が聞こえる。
「俺の残留思念も零を動かしている」

「私の体は滅んだが、まだ俺の体の一部である零は、思念で動かせる。
さあ、沙織、君も零にのって戦え、
私の零と沙織、君の力が加わったならばアイスを倒せる。
戦え、
沙織、いや、戦ってくれ、
君と俺のため、そして地球の未来のために」

(続く)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所20090701改訂
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