山田歯科エクセレンスクリニック:山田忠生の歯医者人生&文化活動人生

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パンキーフィロソフィ(98)

2013-06-05 | L.D.パンキー歯科診療哲学:講演抄録
宝塚仁川/山田歯科エクセレンスクリニック 歯科医師・山田忠生



クラス1、あるいはそれ以上の患者が、「治療を受けたいが、時間がない。」というのをよく耳にします。私のもクラス1トリプル+の患者で、そのような人がいました。彼はニューヨークに事業所をもっていましたので、彼の家族の治療はしていましたが、彼を患者として迎えたことはなかったのですが、冬になると娘の学校のあるマイアミで過ごすのが習慣でした。その彼が休暇でマイアミにいるとき、急に歯の状態が悪くなり、私のところへやってきました。彼にはかかりつけの歯科医師がありましたので、応急処置のみをしました。1年後、再び彼は応急処置の患者として来院しました。

そして、3回目に彼が来院したとき、私はこう言ったのです。「ジョーンズさん、あなたが来られるのは、これで3回目ですね。毎回、私はきちんとかかりつけの先生に診てもらうように言ってきましたが、ニューヨークの先生は私が面倒をみていると思っておられるようですね。私は彼が面倒をみてくれると思っていたものですから、結局二人とも完全な治療をしていないのです。あなたは、私にどうしてもらいたいのですか。治療を受けたくないというのには、3つの理由があります。1つには時間がかかるということ、そして苦痛を伴うということですが、あなたの場合はどうなのですか。」
「私は、あなたの奥様から、あなたがもうすぐ65歳で退職されることを聞いています。このままでは歯は無くなってしまって、あるのは時間だけということになります。」
「あなたは数多くの成功をおさめられ、ご家族は無論のこと、多くの人々の面倒をみてこられ、会社でもすばらしい業績を残してこられましたのに、ご自分のことに対しては不注意でした。今こそご自分のために時間を使うときです。」

彼は、私の意見を入れ、治療を受けることを決心しました。




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