ヘリオス

今朝の青森はとても寒い朝でした。
そして朝早く現場からの電話が鳴りました。
電話に出ると、『ダイタクヘリオスが逝去した』という内容でした。
突然のことで俄かには信じられませんでした。
急いで馬房に行ってみると硬直したヘリオスがいました。暴れた様子も無く、安らかな死に顔でした。
ここのところ、腰が弱っていて（獣医師さんに診ていただいたら特に何が悪いというわけでもなく、高齢のためだろうとのことでした）フラフラした歩様だったのですが、昨日までは何も変わらない様子でした。飼い葉も普通に食べていました。
先日、功労馬申請を行い、その認定のためにＢＴＣの方が確認に来たばかりで、これから種牡馬引退して悠々自適という時でしたからショックです。ウチの牧場に来て約６年余、ヘリを訪れるファンが後を絶ちませんでした。こんなにファンに愛された馬は今まで見たことがありません。記録にも、記憶にも残る名馬でした。
まさに『ヘリオスの前にヘリオス無し、ヘリオスの後にヘリオス無し』という馬だったと思います。
きっとシンザンの記録も越えるくらい長生きしてくれるものと思っていました。ファンの方々にも申し訳なく思っています。本当にもっと長生きして欲しかった。長生きさせてやりたかったという気持ちでいっぱいです。
遺されたラストクロップは園田競馬でのデビューの予定ですが、彼女には何とか父の名をさらに高めるような活躍を、弔いの活躍をして欲しいと願ってやみません。
今はただ、天に召されたヘリオスの冥福を祈るのみです。天国でダイイチルビーと結ばれることを夢見て…合掌です。