El Camino de UK

旅とサッカーを中心に、備忘録として思いを綴っていきます。

戦後60年

2005-08-15 | Korea

 ソウルW杯スタジアムのレストランでランチを済ませた後、僕らは地下鉄に乗って三角地(サムカクチ)駅まで行き、駅から徒歩3分の「戦争記念館」の見学に行った。
 広大な敷地に建つ戦争記念館は韓国でも最大級の博物館。古代から現代に至るまでの戦争に関する約1万4000点にも上る様々な資料が展示されている。

 展示は室内だけでなく室外にもあり、記念館の前庭には朝鮮戦争で実際に使用された戦闘機や兵器などの大型展示物も見ることが出来る。
 展示資料で一番多かったのが、やはり朝鮮戦争関連だった。戦時中のビデオ映像や怪我をした悲惨な状況の兵士の模型が数多く展示され、戦争の残酷さを知らしめるには十分過ぎる程だった。

 今年でちょうど戦後60年。終戦以降、過去行ってきた過ちを反省し一貫して平和主義を貫いてきた日本。しかし残念ながら近年、中国人や韓国人の反日感情がいつにも増して高まっているというニュースをよく耳にする。
 原因は小泉首相の靖国参拝、日中・日韓、両国間の領土問題などが挙げられるようだが、日本人の歴史認識の希薄さへの反感もあるようだ。
 反日感情を煽るような向こうの過度の歴史教育にも問題があると思うけれど、やはり日本人の若者も日本が過去犯した罪を知っておく必要があるのではないだろうか。
 実際に僕は中学、高校時代にも日本が過去にアジア諸国に対してどんな罪を犯したのか詳しく習った覚えは無い。
 南京大虐殺、従軍慰安婦の事件など、過去の事実を詳しく知らないから、中国や韓国の人にそういった歴史的な問題について聞かれたとしても、僕は恥ずかしいけど何も答えられないと思う。
 
 もし僕が、中国や韓国の人の立場なら、日本人の若者が過去行った事実を何も知らないようでは、やっぱり遺憾に思うことだろう。
 だから日本人の若者もこれは政治や歴史の問題だけだとは捉えず、自分たちの問題であると考えて、和解するにはどうしたらいいのか真剣に考えて、面と向かって対話をするなり少しずつ歩みよって行けたらいいのではないか。
 
 戦勝と敗戦の両方の経験をした日本。日本人だって多くの犠牲者を出した深い傷は今も尚残っている。
 今の日本人に戦争を望んでいる人はいない。だからどんなことがあっても、これからもずっと皆で平和を訴えていこう!