けぶる稜線

ひいらぎのとげが語る

イタリア

2019-06-26 13:04:53 | 小説


ふと耳に聞こえた不協和音と朝の強い光が
私を何千キロも運んでしまった

あの遠い遠い思い出の国々に
あの遠い遠い思い出のイタリアの町々に

強い明るい太陽が肌を刺す
起きなしに開けた窓

人が、車が、行く
光とほこりが捏ねられた往来を人々が行く

しかとは見えぬけれども
この好ましい毎朝の供え物は
寝起きの肌に、脳髄に
快い清浄剤となる

鈍く反射した往来を見やるとき
人々の行き交う広場を見やるとき

バスや車の行き交う広場を見やるとき
騒々しい車と人々の群を見やるとき

昨日の酔いもけだるさも吹き飛んでしまった
朝の活気がドンドンと体中に染み込んでくる




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