けぶる稜線

ひいらぎのとげが語る

バンコック下町の記憶だったろうか 

2018-04-09 07:36:39 | 日記


色あせた記憶の壁にへばりついていた遥か昔の記憶の片鱗

一瞬の熱で崩壊するそんな片鱗から細く長い根が出ていた

壁の表面に染み出てきた記憶の映像として




壁の中に塗り込められていた記憶の映像が流れ出てきた

太鼓が打ち鳴らされて踊る若者の姿が

踏みつけられ舞い上がった土ほこりと額の汗でこねられた化粧




乾いたオーカ黄の土が商店前の舗装

焼け付く南国の陽射しを避け人々はけばけばしく塗られた看板の内側にいた

雨季が来れば泥土の流れが渦巻き流れる歩道を見ながら




硬く塗り込められ封印され風化した記憶なのに

ふとした音や光の差し具合で三次元画像のように浮かんでくる

三千年前の地層に埋もれていた蓮の実から芽が出たように

(1969年10月下旬)



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