コミケ代表 米澤嘉博氏、死去
もう、いつのコミケで、夏だったか冬だったかすら思い出せないのだけれど
あんまりな人混みに疲れ果てて、外の空気を吸いに出た事がある。
会場の外には、僕と同じような奴らが何人かいて
「いやー凄い混み方してますねー。」
などと、知らない者同士で挨拶なんだか愚痴なんだか分からない会話を交わしていた。
……と、その時、誰かがつぶやいた。
「あれ、米沢代表じゃね?」
見れば、確かにコミケカタログで見た事のある人が、僕らの脇を通り過ぎていくところだった。
レッサーパンダの帽子を被って。
「何やってんですか米沢さん。」
「いやー、罰ゲームでさー。」
最初で最後の、僕と米沢代表の会話である。
もちろん、ぜんぜん面識のない者同士。
確か、その年に起こった殺人事件か何かの容疑者が被っていたのがレッサーパンダの帽子だったのだが、いったい何の罰ゲームだったんだろう。
その場にいた全員が、目をテンにして後ろ姿を見送った事をおぼえている。
それは確かに“不謹慎なネタ”に違いなかったのだろうけど
コミケという“場”が全てを許していたような、そんな気がする。
そしてそれは、当の米沢代表の理念に基づく“場”だったのだ。
考えてみれば、コミケほど「表現」というものに寛容な“場”は無かったし、今も無い。
恐らくは、これからも無いんじゃないだろうか。
只の「同人誌即売会」じゃなかった「コミケ」という“場”。
コミケカタログの冒頭文を読めば、それがどんな理念で作られた“場”なのかが良く分かる。
……なんか、支離滅裂な文章になったね(いつもだが)。
ともあれ、ご冥福をお祈りいたします……月並みですが。
もう、いつのコミケで、夏だったか冬だったかすら思い出せないのだけれど
あんまりな人混みに疲れ果てて、外の空気を吸いに出た事がある。
会場の外には、僕と同じような奴らが何人かいて
「いやー凄い混み方してますねー。」
などと、知らない者同士で挨拶なんだか愚痴なんだか分からない会話を交わしていた。
……と、その時、誰かがつぶやいた。
「あれ、米沢代表じゃね?」
見れば、確かにコミケカタログで見た事のある人が、僕らの脇を通り過ぎていくところだった。
レッサーパンダの帽子を被って。
「何やってんですか米沢さん。」
「いやー、罰ゲームでさー。」
最初で最後の、僕と米沢代表の会話である。
もちろん、ぜんぜん面識のない者同士。
確か、その年に起こった殺人事件か何かの容疑者が被っていたのがレッサーパンダの帽子だったのだが、いったい何の罰ゲームだったんだろう。
その場にいた全員が、目をテンにして後ろ姿を見送った事をおぼえている。
それは確かに“不謹慎なネタ”に違いなかったのだろうけど
コミケという“場”が全てを許していたような、そんな気がする。
そしてそれは、当の米沢代表の理念に基づく“場”だったのだ。
考えてみれば、コミケほど「表現」というものに寛容な“場”は無かったし、今も無い。
恐らくは、これからも無いんじゃないだろうか。
只の「同人誌即売会」じゃなかった「コミケ」という“場”。
コミケカタログの冒頭文を読めば、それがどんな理念で作られた“場”なのかが良く分かる。
……なんか、支離滅裂な文章になったね(いつもだが)。
ともあれ、ご冥福をお祈りいたします……月並みですが。