万葉集ブログ・4 まんえふしふ 巻十五~巻二十

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管理者より

2022-07-03 | 管理者より

万葉集ブログ「まんえふしふ」の管理者・パンダです。当ブログは「まんえふしふ その3」の続編です。

💚リンク集

まんえふしふ その1 巻一~巻八 2006.01.01~2010.07.22

まんえふしふ その2 巻九~巻十 2010.07.23~2012.06.08

まんえふしふ その3 巻十一~巻十四 2007.01.01~2010.05.11

まんえふしふ その4 巻十五~巻二十 2010.05.12~2012.12.07←当ブログ

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熊子わーるど

おさんぽブログ 熊子の備忘録


4516 大伴家持

2012-12-07 | 巻二十
三年春正月一日於因幡國廳賜饗國郡司等之宴歌一首

新 年乃始乃 波都波流能 家布敷流由伎能 伊夜之家餘其騰

新しき 年の初めの 初春(はつはる)の 今日降る雪の いやしけ吉事(よごと)

右一首守大伴宿祢家持作之


(天平宝字)3年・春・1月1日、因幡国の(政)庁において(因幡)国の郡司らと賜う饗宴の歌一首

「新しい、年の初めです。立春の、今日降っている雪が、積もってゆくのは(大変に)めでたいことです」

(♪ 年の始めの 例(ためし)とて 終(おわり)なき世の めでたさを)

右の一首は、(因幡)守・大伴宿祢家持がこれを作る

●天平宝字3年1月1日:この日は、元日と立春が同じ日であった 西暦759年2月2日 


4515 大伴家持

2012-12-06 | 巻二十
七月五日於治部少輔大原今城真人宅餞因幡守大伴宿祢家持宴歌一首

秋風乃 須恵布伎奈婢久 波疑能花 登毛尓加射左受 安比加和可礼牟

秋風の 末吹(すゑふ)き靡く 萩の花 ともにかざさず 相(あひ)か別れむ

右一首大伴宿祢家持作之


(天平宝字2年(西暦758年))7月5日、治部少輔・大原今城真人の宅において因幡守・大伴宿祢家持を餞する宴の歌一首

「“秋風の” (枝)先に(風が)吹いてなびいている、ハギの花を、ともに(髪に)かざすこともなく、お互いに別れてゆくのですね」

右の一首は、大伴宿祢家持がこれを作る

●この後、家持は因幡国(鳥取県東部)へ赴任する


4514 大伴家持

2012-12-05 | 巻二十
二月十日於内相宅餞渤海大使小野田守朝臣等宴歌一首

阿乎宇奈波良 加是奈美奈妣伎 由久左久佐 都々牟許等奈久 布祢波々夜家無

青海原(あをうなはら) 風波靡(かぜなみなび)き 行(ゆ)くさ来(く)さ つつむことなく 船は速けむ

右一首右中辨大伴宿祢家持 【未誦之】


(天平宝字2年(西暦757年))2月10日、内相の宅において渤海大使・小野田守朝臣らを餞(はなむけ)する宴の歌一首

「一面青く広々とした海では、風で波がゆらめいています。行きも帰りも、順調に、船は航行するでしょう」

右一首右中弁・大伴宿祢家持 【未だこれを誦まず】

●西暦758年を迎えるのは、3日後の2月13日である


4513 甘南備伊香

2012-12-04 | 巻二十
伊蘇可氣乃 美由流伊氣美豆 □流麻□尓 左家流安之婢乃 知良麻久乎思母

礒影(いそかげ)の 見ゆる池水 照るまでに 咲ける馬酔木の 散らまく惜しも

右一首大蔵大輔甘南備伊香真人


「岩影が、映る池の水面を、照らすほどに、咲き誇るアセビ(の花)が、散ってしまうのは残念ですね」

右の一首は、大蔵大輔・甘南備伊香真人