たいだい。のいつまで続くの?

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直太朗 in フェスティバルホール

2005年09月04日 | 妄想音楽
 『君は五番目の季節』

 今回の森山直太朗のツアータイトルである。
このタイトルの意味するところと、ぼくが直太朗に対してこれまで持っていたある疑問点が、今回のライブで解決した。

 ぼくはこれまで直太朗の歌詞を読むたびに「誰か亡くなった人のために書いているのでは・・・?」という思いを抱いていた。最愛の人を思う内容の歌詞が、直太朗の歌には数多く見られるからだ。それは恐らく女性で、直太朗が心の底から愛した相手ではなかっただろうか。

 ベストアルバムにも収録されていない『君は~』は、今回のライブで初披露するのだそうだ。ステージ後ろのスクリーンに歌詞が映し出されたが、その中にぼくは
衝撃的な文字を見つけた。それは・・・

      「遺香」

 「遺香」とは何だろう?死んだ人の匂い?『君は~』では夢の中にまで「遺香」
がするほど‘君’を思い出すんだ・・・と続く。

 なるほど。これで今までの疑問が解決したよ。やはり直太朗には亡くなった最愛の人がいたんだ。春・夏・秋・冬に続く季節の次に来るのが‘君’という「五番目の季節」・・・


 ライブのMCでは他にもこんなトークがあった。

 「最近、親友を亡くしたんです。」

 そして捧げる歌として「トニー・マイ・フレンド」を熱唱した。


  アンコールの手拍子と共に再び登場した直太朗。『生きとし生けるすべてのものへ』を舞台中央、最前までやってきて座ったままギターを弾く直太朗。
 ここで信じられないことが起こった。なんと歌の半分過ぎで感極まって泣き出したのだ。震えて声が出ない直太朗に向かって、客席からは『頑張れ~!』の声が。
 必死に涙をこらえて歌う直太朗。ぼくの隣の女性はつられて目頭を押さえていた。

 亡くなった親友を思い出したのか、最愛の人を思い出したのか、それは分からないが、改めて直太朗の心の中にはいまでも大きな存在としてその人物は生き続けているんだなあと思った。

 これまでの演出重視のライブとは違い、飾らない‘素’の直太朗を出そうという今回のツアー。相変らず‘直太朗節’は全開であったが、また一味違った直太朗の一面を見ることが出来たライブであった。