地区奉仕プロジェクトセミナーの分科会に、オンラインで社会奉仕委員長、職業奉仕委員長とともに参加させていただきました。
非常に実りの多い内容でした。あっという間の分科会でした。
黒田玲子さんの基調講演「Where do we come from?What are we? Where are we going? SDGs と私達」のキーワードと概要は以下のようなものでした。
科学技術の急速な進歩、その社会への浸透、恩恵とともに軋轢も。例ー深刻な気候変動、人口年齢構成、資源、COVID-19。
科学技術は私達がどこから来て、何なのかを、ある観点から明らかにしてくれた。
ただ進化の歴史、生物誌の中でヒトが登場したのは、つい最近の事。
近年の科学技術の進展により、社会は大きく変わっていっている。例えばバイオテクノロジー、ゲノム編集、デザイナーベービー、遺伝子ドライブー何が可能かではなく、何をやって良いのかを考えなくてはいけない時代。
科学技術が社会に広がり影響を与えるスピードは加速されている。例えばアメリカ市民の25%に普及するのにかかる時間は、自動車は約55年、電話35年、ラジオ23年、パソコン16年、携帯電話13年、WWW8年、ゲノム編集技術4年と短くなっている。
科学技術が生活の中に浸透、社会構造、仕事のやり方、生き方、生命観などを大きく急速に変えてきている。例ー2011年にアメリカの小学校に入学した子供の65%は、大学卒業時に今は存在しない職業につくだろう。情報化によって生まれる「新しい職業」に適した「21世紀型スキル」教育が必要、しかし自然科学+社会科学の必要。生命科学 必要なのはスキルではなく倫理観、人文社会学の理解が必要。
21世紀の緊急課題 地球的課題‐地球の持続可能性を脅かす課題の増大、人口問題:増加と高齢化、エネルギー問題、水問題、世界各国で起きている自然災害、深刻な磯焼け問題、漂着ごみ問題。
自然災害は、発生を止められないが、被害を減少できる。
COVID-19により2020のCO2排出量は8%削減される。これは1.5℃の温暖化の排出経路の必要な削減率とほぼ同じ。この1.5℃の経路がいかに困難かがわかる。
見落としてはいけない事実ー最先端技術は地球を救うようでいて、環境に社会に大きな負荷をかけていることもある。天然資源は無尽蔵ではない。全体を見る目が大切。例えば銅は、電気自動車は、従来型の自動車よりもかなり多くの銅を使い、洋上風力発電は陸上や太陽光よりも多く銅を使う。それに加えてレアアースも用いられるが、資源の危機が起こる。
Sustainabilityとは、「将来世代のニーズを満たす能力を損なうことなく、今日の世代のニーズを満たすような資源利用」
世界中で取り組むべき目標 SDGs持続可能な開発目標とは、17のゴール、169のターゲットから構成され、地球上の誰一人も取り残さない(leave no one behind)ことを誓っている
国際海洋科学、海の豊かさを守ろうの取組
ゴールとターゲットは違う。ゴールは抽象的な目標を指す表現。長期的概念、あるべき姿、めざすべき到達点。ターゲットは、目指す先への到達が具体的、現実的に見据えられている、短期的で現実的な目標。CSVへつながる。ソーシャルグッド、エシカル消費。BOPビジネス。三方よし。
基調講演の後は、ネパールゴミ処理支援事業、柳川の治水事業等のご紹介がありました。各地で頭の下がる活動をされている方達に驚きました。貴重な一日でした。