このお兄さんが長男なのだ。
日本で言うと本家の方である。
奥さんもちゃんと正装してこられた。パトリスも正装だ。マルゴもスカートに履き替えて
レヴェランスで[エリザベス女王などにする、足を曲げての挨拶]、ご挨拶をしておどけて見せた。[これが様になるのは、やはり元貴族の家系だからかと納得]
旅行中の私とても、それなりの格好をした。
マルゴ
パトリック
やがて今日マルゴが仕入れた、新鮮な魚介類の料理による晩餐が始まった。
普通なら私も御馳走の写真を撮りまくるのだが、何しろちょっとスペシャルなお兄さんがいるので、今回は写真を取るのを控えた。
おかげで牡蠣や手長エビ、カニなど素晴らしい御馳走だったが残念ながら写真が残っていない。
それに食事中に何を話したかもよく覚えていない。
お兄さんの奥さん
そしてスペシャルな兄さん
ただ、フィンガーボールが出ていたので、お兄さんは「使い方を知っているか?」と尋ねたので、「知っている」と言うと、「昔エディットピアフが知らずに飲んだんだ」と笑った。
私は道徳の本でどこかの国の女王様が、そうして飲んだ人に恥をかかさないように自分も飲んだという話を読んで感動したのだが、ここでは言わなかった。
やがて長い食事が終わった。
くつろいだ雰囲気になり、私は例の飛ぶ鳥の折り紙を教えた。
出来あがると例のごとく一様によろこんだが、そこはスペシャルなお兄さんだ、突然出来あがった折り紙の鳥を、エイとばかりに暖炉に投げ込んでしまった。
この行動の解釈に困ったが、一つには思わず喜んだ自分に気が付き照れ隠しの行動だったのか、あるいは折り紙に手こずったことで、ちょっとばかり、プライドが傷ついたのだろうか。
別に機嫌を損ねた風でもなく、みんなでわっはっはと笑ったのだった。
しかし、内心このスペシャルのお兄さんの突然の行動に私は驚いたし、せっかく教えた折り紙が投げ捨てられたことにちょっと不快感もあった。
夜遅くなってお兄さん夫婦は帰って行った。お兄さんはちょっと変わっているかもしれないが、この特別な村の重鎮であることは間違いない風格のある人であった。
その点私の友達のパトリックは、優しい性格だし、容姿もすらりとしていて上品であることに改めて気が付いたのだった。
あくる日は、そのパトリックがいいところに連れて行ってくれるのだった。
マルゴ達の家の西部分 主寝室やダイニングなどがあった。
これは中央部分 この二階に泊めてもらった。
これは東部分 このように東西にかなり細長い家であった。
手前は広い庭で、敷地はかなり広かった。
朝、芝生に野ウサギがやってきた。