ユング心理学と仏教 (岩波現代文庫 〈心理療法〉コレクション V) | |
河合 隼雄 | |
岩波書店 |
【読書記録】
ブログのページも3か月程度放置。
精神的にいっぱいいっぱいだから読書から遠のいてしまうのか、
忙しくて本も読めないから、仕事以外の自分に戻れなくなるのか、
どっちがホントなのかねぇ。
日本人の宗教性と意識という観点から、
「心理学」「心理療法」「私とは」などについて、まとめられた一冊。
「仏教の牧牛図」というものは、初めてしったけれど、
今度機会があったらいろいろ調べてみたい。
自分に置き換えて考えてみると、
確かに、西洋とか中東のような「神」やら「宗教」という感覚は、たぶんもっていないけれど、
なんとなく「仏様」とか「神様」というものは、日常の中に存在するわけで、
お寺や仏壇の前ではご先祖様やら仏教の仏像に手を合わせるし、
神社に行けば天照大御神をはじめとした神様たちに頭を下げるわけで、
そういった世の中の背景から、自分の意識というのは形作られていくんだろうなぁとは思う。
人間は「関係」の中に存在することで初めて「自分」というものができるという仏教の概念の中で、
個人主義に基づかない人間の独自性を、などというくだりは、考え方としてとても興味が沸く。
私の考える、私の在り方に、近いように思うし。
河合隼雄氏の著作も、ずいぶんバラバラと集めて読んできたけれど、
そろそろ一回整理して、まだ読んだことのないやつをちゃんと探さないとなぁ。