2型糖尿病の爺 病気で ドットコム

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2型糖尿病で癌になり、色々調べながら書き足してきたホームページの一部です。重複部分もあります。リンクはできなくなっています。

2017年01月05日 | 日記
<font size="4">  研究が進む生物の仕組み,研究結果が日々更新されている。 細胞レベル、その細胞を動かす酵素の分子レベルの研究など、2型糖尿病患者の多さが、医学会、製薬業界の大きな利潤に繋がり、あらゆる生物的な人間の分子や原子レベルの研究が盛んになってきている。  
 iPS細胞の研究者の開かれた研究資料が、世界で細胞レベルの研究が一気に進み出した。2型糖尿病もその原因が多方面から研究されてきている。わたしが、理解できる範囲から、情報が得られる範疇から、更新をしてゆきたいと思っています。iPS細胞は、癌化の副作用をどう乗り越えるか。また周辺の技術がアメリカに特許として取られている現状で、発展に難しい障壁もありそうだ。





 わたしたちの身体は、約60兆個の細胞からなっているそうだ。そしてその細胞は、3日~7日くらいで新陳代謝して全てが入れ替わるそうだ。加齢とともに新陳代謝の能力も衰えてゆき、病気が発生することになる。小腸を含めて消化器官の細胞の入れ替わりは、毎日新しく更新されてる細胞もあるということだ。

 しかし、新陳代謝しない細胞もあるそうで、母体から生まれて成長すると新陳代謝も、再生能力も失ってしまう貴重な細胞があるそうだ。 それは、【心筋細胞】。心臓の細胞は成長期に多少の発達はあるが、母体から生まれてから同じ細胞でその一生を動き続けるということだ。


 【脳の神経細胞】も幼児期に発展して、そのまま使われ続ける。脳神経のネットワークが発達するのは幼児期のみである。幼児期を過ぎると、活発なネットワークを作り続けることはなくなる。神経経路の発達を何故か止めるために、毒物が働くそうだ。
 
 実験で、マウスの脳にネットワークを作るのを阻害する毒の物質を除去すると、異常行動を起こすそうだ。マウスの脳を開いて顕微鏡写真で見ると、沢山の脳神経細胞が死んでいた。一種のアルツハイマー病のような状態になってしまった。  
 
 このことは、激しい脳神経の発達過程で、膨大なエネルギーが必要とされ、その激しい活動は、乳幼児の時しか行われない。
 脳の発達は、かなりの高エネルギー活動の激しさから、成長期の高エネルギー状態以外には、成長がある程度進んだ大人になりかけた生体が、耐えられない活動に対処した結果ではないかと考えられる。
 
 従って、幼児期の脳のネットワークが作られる過程で、身体の成長エネルギーが大きい時期に早く成長して生体として耐えられる時期の、ほんの短い期間に脳のネットワークの基本作りが終了するらしい。しかし、脳の中身の細胞は、新しく置き換えられているということだ。 
 
 後に大人になってから、新たな記憶や学習は、神経細胞に脂肪を巻きつけられて太くなり、脂肪を纏った部分は情報が飛び飛び情報伝達をしてゆき、情報伝達の高速化ができるようになり、処理能力が大きくなって、脳の機能はその意味では、発達をしてゆくと、いうことらしい。
 脳から分泌されるホルモン系物質で、いろいろな感情も大きく変化するが、こうした物質の不足が、脳機能も含めて身体の全体の病気の原因にもなっているという。

 【免疫システム(リンク)の司令塔、T細胞の誤作動で、サイトカイ←(リンク)により、老化が進む。2型糖尿病の原因の一つに、我々の身体の血液の中に、沢山のT細胞があるが、このT細胞は、【胸腺】というところで、遺伝的に受け継がれてきた過去の異物侵入や病原体の認識情報を受け継ぐ。 

 この胸腺で情報のレセプターを受けたできたT細胞、その殆どが不完全ということで、胸腺の中で死滅させられる。その割合は、95%がエラーのT細胞として消滅する。 
 
 選択された5%の正常な機能が発揮できる【T細胞】が血液中に放出されて、樹状細胞が捕まえた物質が身体に悪い異物かの判断をして、攻撃すべきかどうか決めている。 
 攻撃すべきと判断するとサイトカイの一種を放出して、マクロファージなどの攻撃細胞が攻撃を始める
 
 しかし、このT細胞に情報を与える『胸腺』という臓器は、思春期を過ぎるて、20歳を超えるとその機能衰え初めて、T細への情報伝達機能が減退してゆくそうだ。胸腺自体もも20代の前般で消えてなくなる。T細胞は新しく造られなくなり、老化を始めるらしい。
 
 T細胞の老化は、体内に入った危険な異物発見のシグナルで誤作動を起こしやすくなり、マクロファージが攻撃対象以外に取りついたり、衰えたT細胞が、サイトカインをじわじわと放出し続けて、自分の細胞を攻撃してしまう。これが【老いる】という現象の一つと考えられている。  
 
 一つの例としてサイトカインの野放図な放出で、血管の中でマクロファージが集まり、動脈を塞いだりするようだ。 

 今まではコレステロールの血管沈着が動脈硬化の主要因だと思われてきたが、主な要因はマクロファージが原因らしいと思われ出している。 マクロファージが暴走して正常な血管を攻撃して、傷ついた血管に血小板を集め傷口の血液を止める働きをする。このマクロファージと血小板が、血管を塞いでしまう状態も起きるそうだ。『血管の石灰化』というのは、血液には、カルシュウム、ナトリュウム、希少金属などが長い年月に血管壁に沈着してできるものだそうだ。 

 脳血管障害、心筋梗塞などは、免疫細胞の誤作動で起こる加齢現象も大きな要因と言われている。必ずしも、コレステロールの油が張り付き血管を塞いでいたわけではないようだ。 
 
 またT細胞の老化で、サイトカインが常に血管に入り込む状態になると、血管で運ばれたエネルギーのブドウ糖が周りの細胞に吸収されなくなる現象が出てしまう。インスリンの作用を弱めることが解ってきている。従って高血糖の血液が身体を巡ることになり、『2糖尿病の大きな要因』となるそうだ。血液中のエネルギー(ブドウ糖)を細胞内に取り込むには、インスリンの作用がなくてはできない。
 
 免疫細胞が元気に働くには、遺伝的要素もあるらしいが、一日、5分の運動で免疫細胞の動きが活発になり改善されることが発見されている。簡単なことなので試すに値することだろう。 
  
 こうしてみると人体は、他の哺乳類と同じく、まだ寿命が30年前後の短い時代の名残を残している。胸腺が、消滅する年齢からすると、35歳~40歳の寿命であったように推測できる。いまだ進化の途中なのかもしれない。
 
 哺乳類で、寿命の短い個体ほど、成長が早く、子孫を残す身体の形成も早い。どうやって持ち続けたか、或いは獲得したかは解らないが、種を繋いでゆく、その事が生物の基本のシステムとなっている。 
 
 人間も、10歳~15歳くらいで生殖能力を獲得して、出産をしてゆく。他の哺乳類は、授乳期間には、受胎ができないようなシステムがある。また、自然のサイクルで、食物が多く存在する時期に、子を出産するために、受胎の時期が限られている。しかし、ホモサピエンスは、出産するとすぐに『エストロゲン』というホルモンが激しく減少して、授乳しながらでも妊娠が可能になっった。人類が繁栄してきた原因である。
 
 出産後、女性の身体のエストロゲンが、急に少なくなって、妊娠の準備を始める女性のホルモンの働きは、女性はの心の変化も促して、孤立した状況には耐えられない状態になる。現代女性が出産後に鬱病的な傾向になるのは、核家族化があり、女性の集団での子育てという本来の仕組みを嫌う現代人の宿命であろうか。本来の子育ては、女性の間での集団でしていたようで、ホルモンバランスなどで、孤立感が強く出てしまうので、現代の核家族は、子育てには母親の精神的な負担が大きすぎる結果になっている。
 
 嘗ての女性は、30歳頃から生殖能力が無くなり、40歳を超えると寿命がくる。そんな生命の仕組みがあったようだ。
 人類の長い遺伝的仕組みは、他の哺乳類と同じように、子孫を残すことが、第一義的にできている。生殖能力が落ちる30代後半から40代までのまでの寿命に、セットされた身体の仕組みが、長生きしたために諸々の病気の原因になっているようだ。人類はまだ進化し続けるのだろう。
 
 心筋細胞、脳神経、免疫システムは、その寿命が、40年くらいと設計されているらしい、長生きになった人類に、大きな進化の過程で、この遺産が病気を引き起こしているようだ。眼球も新陳代謝しない。従って40歳を超えると、老眼になり始める。このことは、水晶体を引き延ばしたり、縮めたりする、筋肉が固くなり、水晶体のコントロールができにくくなる。髪の毛に白髪も混じり始める。 

 【心筋細胞も誕生してからの細胞の新陳代謝がなく 一生涯使い続けてゆく】
 
 
 しかし、いろいろな、分野での再生医療が活発に研究されて、IPS細胞の技術を使い、脚の筋肉から幹細胞を創り、心筋細胞に培養してゆき、幕状にして心筋細胞に貼り付けると、拡張型の衰えた心筋細胞が元気に動きだすという、大阪大学付属病院で治療に成功している。

 生命現象の探求は、解った状態から、また謎がドンドンうまれている。そうした解らない部分も多く出てくるが、今の現状はその生命現象のほんの一部の解明で、新たな新薬を誕生させている。長生きは人類の永遠のテーマであるが、目先の情報だけで造られる新薬が、製薬会社の資本力で資本の原理で創られることに心配の種が尽きない。 

 iPS細胞の発展と医療、そして次第に人類には手を染めてはいけない分野にまで進む可能性がある。科学者の知的欲望は、人類の病気治療とは関係なく一人歩きする危うさをはらんでいる。





 癌化する細胞と人間の寿命

 成長ホルモンと癌化


  マウスの実験で、成長ホルモンが遺伝子レベルで効かないようにした個体と、普通のマウスでの実験結果。成長ホルモンが効かないようにしたマウスは、成長しなかったが(身体が小型のまま)、寿命が人間で言うところの、200歳位のマウスが元気で生きている。
 
 普通のネズミは癌になり死んでゆくが、この成長ホルモンが効かないマウスは、非常に癌になりにくくなり、長生きするとになる。長寿ではあるが最後は癌化が始まり死んではゆく。

 この理由としての説明が、普通は細胞が傷つくと、成長ホルモンから『IGF-1』という酵素が創られて、この酵素が、傷ついた細胞を修復増殖されると考えられている。傷ついた細胞が増殖されると癌化細胞になる確率が高くなる。傷ついた細胞修復機能が完全なものではないらしい。
 
  

 ここでIGF-1とインスリンとの関係とその説明を

 インスリンはインスリン様成長因子‐1(IGF-1)リンク結合たんぱくの産生を抑制することによって、IGF-1 の活性を高めます。
 インスリンと IGF-1 は、それぞれの受容体に結合することにより、細胞内シグナ伝達系の、Ras / Raf / MARK経路と PI3K / ATK / mTOR / HIF-1α 経路を活性化し、栄養素の取り込みやエネルギー産生を高め、ガン細胞の増殖や浸潤や転移、抗がん剤抵抗性を促進します。

 つまり、糖質の多い食事を摂って血糖値が上がると、インスリンの分泌が増えて IGF-1 の産生と活性が高まるため、発ガン率も上昇してしまうということです。
 
  

 ガン細胞の増殖・進展のカギを握る IGF-1


 
 70個のアミノ酸からなる IGF-1 は、体の成長を促進する成長ホルモンが肝臓に働きかけることで分泌されるのですが、この際、標的組織の細胞分裂を刺激するため、多くの臓器や組織の細胞が IGF-1 の受容体を持っています。そして、これらの細胞から発生するガン細胞の多くもまたIGF-1 受容体を持っているのです。
 
 IGF-1 は臓器などを刺激して成長や再生を促すので、アンチエイジングの領域で若返りのホルモンとして利用されたりもしますが、ガンを促進するという問題があります。
 
 実際、IGF-1 の分泌が少ない人ほどガンによる死亡率が低い、あるいは長寿であるという報告もあります。さらに、IGF-1 の働きを阻害する、IGF-1 結合たんぱくの多い人の方が長生きするという報告もあります。

 また、アメリカからは、血中の IGF-1 の濃度が高い高齢男性は、ガンを発生するリスクが高いという疫学研究の結果が報告されています。この研究では、50歳以上の男性633人を対象に、IGF-1 値を測定した後18年間の追跡調査を行った結果、試験開始時に IGF-1 値が 100ng/ml を超えていた男性のガンでの死亡リスクは、IGF-1 値が低かった男性のほぼ2倍であったということです。
 
 その他の研究でも、血清 IGF-1 濃度が高いほど、前立腺ガン、乳ガン、肺ガン、大腸ガン、膵臓ガンの発生率が高くなることが示されています
 
 そして、IGF-1 とインスリンが交差反応することが知られており、IGF-1 とインスリンはそれぞれの受容体に結合して細胞を刺激すると、細胞増殖と代謝を促進する(※)シグナル伝達経路を活性化して、栄養素の取り込みやエネルギー産生を高め、ガン細胞の血管新生や増殖や浸潤や転移を促進し、さらに、抗がん剤抵抗性も高めます。


 

上の記述と一部重複する。

 我々、ホモサピエンスは、生殖能力を獲得して、子孫を残す年齢を生命現象のピークとしてあらゆる機能が出現する。年齢でいうと10歳から14~5歳で、所謂、 思春期を終えて生殖能力の旺盛な時期に生命現象が最高に達し、20歳を境に細胞レベルでどんどん老いてゆく。身体のあらゆる機能が老化しはじめる。 
 

 老化はあらゆる病気を引き起こすが、最終的には、いろいろな細胞が癌化して死んでゆく。
 癌とは、細胞レベルでの老化による誤作動で、長生きをすればするほど、癌化する細胞ができやすくなる。
 

 長い進化の過程で、勝ち取ってきた人体システムも第一義的には、子孫を残すことであり、その役目を終えると、その生命は老化して『死』に至るようにプログラムされているようだ。

 そこで人体にある成長ホルモンが、老化の1因と言われ初めてきて研究が進んだ。 

 マウスの実験で、成長ホルモンが働かないマウスが、身体は成長しないが、年齢は人間で200歳くらいまで長生きしたというアメリカの研究がある。 通常の2倍の寿命を生きたことになる。 

 マウスは殆どが、癌によって死亡するが、成長ホルモンの働きを阻害したマウスの癌発生は1%くらいで、しかも致命的だはなかったという。
 

 人間でいうところの、『小人症』ナロン症候群の人々を調べてみたそうだが、癌リスクが低く、糖尿病やメタボリックシンドロームも無縁であったという。『ナロン症候群』は成長ホルモンが効かないか、分泌していないか、ホルモンを感知するレセプターに異常があり、成長しない病気であるが、インスリンの働きも僅かで良く機能をしているので、インスリンによる癌化のリスクも低い状態のようだ。 

 インスリンの過剰もいろいろな病気を引き起こす。脳の栄養源は殆どがブドウ糖だが、血液で運ばれる過剰なインスリンは、脳のゴミ掃除(アミロイドβ)機能の酵素が、インスリン対策に使われる。脳では低血糖にならないように、インスリン対策が起きて肝心の脳の掃除機能が疎かになると、本来除去されなくてはいけないアミロイドβが溜まってしまい、アルツハイマー病の1因になると言われている

 
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 ここで追記する。2016年3月25日

 頭の中、すなわち脳でも実は、インスリンがごく僅かに必要とされているいとい研究結果がでてきている。脳の機能にインスリンが働いていて、記憶や、過去の記憶の呼び出しに、計算能力や思考能力を高めているらしい脳の機能で、インスリンを少量作り出している部分もあるらしい。
 
 人間の持つ機能では、一つの機能しかないと思われていたものが、多種類の機能を持つことがいくつも判明している。
 推測であるが、多くの細菌や寄生虫と共存してきた生物としての進化の過程で、突然に襲ってきた害敵要因や内的要因に生存の危機が訪れた場合、その生物の持つ機能がたまたまその新しい生存の危機に対応できて、その機能が多様に対応するようになったりしたのではないか。

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 インスリンの量も適度でなくてはいけないらしい。多くても、少なくても病気になる。飽食の時代にホモサピエンスはまだ進化が追いついていない。また、長生きがその個体の特有な機能が存在しているようで、免疫システムが元気であれば長生きである場合が確認されている。
 

 成長ホルモンの過剰は老化を早める。しかし無いと大人への成長ができない。微妙な量的均衡が必要なようだ。

 成長ホルモンは子供のころは大いに働き、成長して丈夫に育ち生殖能力を大いに高めて、子孫を残す役目がある。 
 子孫を残す時期を過ぎると、老化を始める。20歳を過ぎるころから、ダメージを受けた細胞が修復増殖という異常を起こすと癌化した細胞が増えてゆくし、新陳代謝の誤作動で、傷ついたり、迷子の細胞 【細胞には位置情報があるらしい、肝臓の細胞が、キズ付いて肝臓のどこが辿り着く場所かが解らなくなると、違った場所で、酵素を出して、血管を呼び込み、栄養と酸素を取り込み、免疫システムも呼び寄せて増殖を始める。ここに成長ホルモンが影響を与えて、癌幹細胞が完成するようだ】 が増えると、免疫細胞が食い殺していたが、免疫細胞も衰えてゆくので、成長ホルモンで、癌細胞が増殖されてゆくリスクができあがる。

 細胞分裂にはエラー細胞というリスクが存在してる。エラー細胞は、死滅するものもあれば、免疫機能で除去されるものもある。
 しかし、ほかのエラー細胞は、隠居細胞として存在し続けて、癌化細胞にならないように分裂をやめて存在する。若いころから、新陳代謝が起きているわけで、その際に60兆個の細胞の0.01%くらいのエラー細胞ができあがる。エラー細胞自ら死滅するものもあるし、免疫システムに処理される細胞もあるが、休眠細胞として、体内で活動を辞めて残っている細胞もあるらしい。この休眠細胞が高齢化と共に溜まってゆき、悪さを起こすこともある。



 免疫細胞の衰えで老化 

 
 重複するが、上で述べているように、生殖能力の旺盛な10歳代から20歳くらいまでに、生体反応のピークがくるようなシステムのホモサピエンスは、免疫細胞のピークも同じようにできている。
 20歳ころには消えてゆく胸腺という臓器がある。骨髄で造られた免疫のシステムの司令塔の役目をする『T細胞』がこの胸腺で育まれる。 

 体内の異物を判断するレセプターは、何百万種類もあるそうで、一個のT細胞では賄えず、胸腺の中で、ランダムにそれぞれに役割分担がされて、しかも、間違えて自分自身を攻撃してはならず、厳密な製品管理がなされていて、何とこの胸腺で、できあがったT細胞の95%以上が、エラー細胞として処理除去されるという
 

 胸腺は 20歳ころには消えて無くなる。この時期までにできあがった免疫細胞の司令塔の『T細胞』をその後の人生でずうっと使い続けるしかないのである。
 

 しかも、このT細胞は意外に速く衰えしまう。 
 身体の中で、免疫システムは非常に複雑なシステムを維持している。 

 異物を探す、『樹状細胞』が見つけた異物を『T細胞』に運び、T細胞が攻撃すべき異物と判断すると、サイトカイの一種を放出して、攻撃命令をだす。すると『マクロファージ』という、貪食細胞が異物を攻撃し食い殺すことになる。
 

 しかし、老化した『T細胞』は、この攻撃命令であるサイトカイの一種という物質を、誤作動でジュクジュクと常に出し続けてしまうようになり、貧食細胞の『まくりファージ』が攻撃対象外の健全な臓器や血管を攻撃してしまい、肝炎や動脈硬化、骨粗鬆症、心筋梗塞、脳梗塞などあらゆる病気の原因となっているそうだ。 
 

 しかし、現在、京都大学で、あのiPS細胞の方法で『T細胞』を創り、身体の中のT細胞と置き換えてはどうかという研究が進めれれているそうだ。



; 隠居細胞というはなし



 細胞は、ストレスを受けると、そのストレスの度合いで、強烈であればアポトーシスをするが、日常の小さなストレスであると、傷ついた細胞は細胞分裂を辞めて、まるで隠居しているがごとく静かになってしまう。細胞の癌化を防ぐためらしい。傷ついた細胞が分裂を繰り返すと、癌化してしまう。それを防ぐために生体反応として、所謂、隠居細胞になる。
 

 若い頃は、この隠居細胞で癌化が防げる。非常によくできた機能だ。 

 しかし、細胞が老化を始めるとこの隠居細胞が蓄積されて増えてゆく。そして正常な細胞が新陳代謝をするのに邪魔になることになる。それだけではなく、この隠居細胞は、SASP因子(リンク)という物質を出し、その中には元気な細胞に炎症を起こさせる働きもあり、この隠居細胞の放出するSASP因子の中の炎症を起こす物質で、今度は臓器にいろいろな病気を引き起こす作用をする要因になるらしい。

 たとえば、血管に高コレステロールが流れると、コレステロールは血管の下の組織に溜まり、隠居細胞となりSASP因子を出して、血管が炎症を起こす 

 するとそこに免疫細胞の貪食細胞マクロファージが集まって、炎症を起こしている隠居細胞のコレステロールを攻撃して貪食の作用が始まり、血管を傷つける結果になる。これが動脈硬化症という病になるわけだと最近の医学が発見をしている。 

 そしてこの高コレステロールを攻撃したマクロファージが隠居細胞化してしまい、また、SASP因子を放出して炎症を起こし病気を重篤化してゆき、マクロファージがどんどん集まって血管の内部が大きくふくれて、血小板も集まり 血管を細くしてしまい、その先に血液が流れなくなると、臓器や細胞が梗塞を起こして、生命の危機に陥ることになる。心臓冠動脈でこの現象が起きると、心筋梗塞になる。救急車で運ばれて運がよければ助かるが、冠動脈バイパス手術か、ステント留置などの措置が必要となる。

 それでは、この隠居細胞を除去してしまってはとうか、と、マウスの隠居細胞を薬剤で除去すると、マウスは見違えるように若返って動きも若々しくなった。しかし、このマウスには大きな『癌』ができてしまったのである
 

 若い頃は、隠居細胞ができることで、傷ついた細胞が分裂を辞めて癌化を防いでいたが、老化とともに、隠居細胞が増えてゆき、SASP因子は『癌細胞』をも創るように変化してゆく。若い時にエネルギッシュに活動できてきたが、細胞の老化と共に隠居細胞が新陳代謝の邪魔をしたり、果ては、癌化を促進するようになってしまう。 という、生き物の宿命が見えてくる。
 

 全てが、子孫を残す時期に合わせて最盛期になる生命力は、子孫を残す時期を過ぎるとその反動のように加齢化、癌化、そして『死』へと向かうようになっている。

 しかし、今度は発想の逆転で、細胞が隠居するシステムを調べて、老化での癌細胞に隠居してもらうことで、寿命を延ばそうとこころみているそうだ。 飽くなき戦いに挑む人類。

細胞老化(分裂停止細胞)の二面性にかんするもののURL

  http://ganshien.umin.jp/public/research/main/ohtani/index.html

肥満に伴う腸内細菌の変化が肝がんの発症を促進する 肥満に細胞老化が起こり SASP因子がでて癌化が

  http://www.jst.go.jp/pr/announce/20130627-2/



 


   ネットから 細胞分裂とその寿命 死滅するのではなく 隠居細胞となり 復活することはない その説明


 動物の体にある細胞の大半は 分裂できる回数に限りがある つまり寿命があり これには 染色体の末端に位置するテロメアと呼ばれる配列が深く関係しているそうだ

細胞分裂ではまずDNAが複製され DNAの複製はプライマーという断片配列を足がかりに行れ 染色体の末端ではプライマー部分の配列は複製されない 細胞分裂を繰り返すごとに末端は短くなっていく

染色体の末端にはテロメアと呼ばれる繰り返し塩基配列がヒトの場合は TTAGGGという配列が約1万塩基繰り返されているそうで 細胞が分裂すると染色体の末端のテロメア配列が少しずつ失われていく

テロメアの長さは 細胞分裂の回数を測る尺度(分裂時計)として機能し 細胞の寿命を調節していると考えられている  ヒトではテロメアDNAが5000塩基くらいになると 細胞が寿命(分裂寿命)に達し それ以上の分裂は起こらない また 寿命に達しなくても 細胞がテロメアの長さで分裂時計の進行を感知することが老化につながっているとも言われ 一方 環状のDNAを持つ細菌などは 末端が存在しないので分裂寿命はない

ヒトの体においては 生殖細胞は細胞分裂を繰り返してもテロメアが短くならず 長いままのテロメア配列を子孫に伝達することができる これは 生殖細胞ではテロメラーゼというテロメアDNAを維持する酵素の働きがあり ヒトのテロメラーゼは発生初期には活性を持つが ある時期から生殖細胞など一部の細胞を除いて働きが抑えられる

テロメラーゼ活性は細胞の癌化とも密接な関係があり 正常な細胞では テロメアがある限界を超えて短くなると 癌抑制遺伝子が働いて 細胞分裂がストップする 
 

 しかし ほとんどの癌細胞ではテロメラーゼが活性化されていて 細胞は無限分裂寿命を獲得し 増殖が留まらなくなっている つまり 癌細胞はテロメアによる細胞の分裂と監視を逃れた状態にある

固体の老化や細胞の癌化とテロメアの長さには密接な関係があるため テロメラーゼを標的とした抗がん剤の開発や 細胞にテロメラーゼ活性を与えて老化を防ぐ研究などが進められている

上で述べていることは 癌細胞の無制限の分裂能力を阻害して 隠居細胞になってもらう研究が始まっていることを 我々庶民も知る事となった




 【サイトカインとは】

細胞から分泌されるタンパク質であり、細胞間相互作用に関与する生理活性物質の総称です。標的細胞にシグナルを伝達し、細胞の増殖、分化、細胞死、機能発現など多様な細胞応答を引き起こすことで知られています。免疫や炎症に関係した分子が多く、各種の増殖因子や増殖抑制因子があります。また、白血球(好中球、単球、マクロファージなど)が傷害箇所に集まるための走化性サイトカインをケモカインといいます。サイトカインにはケモカインを含む炎症性サイトカインと、逆に炎症性サイトカインの産生を抑制する作用をもつ抗炎症性サイトカインがあります。そのため、炎症性サイトカインの産生抑制、受容体の阻害活性を示す化合物を見出す方向と、抗炎症性サイトカインの産生促進の方向とで、炎症をコントロールする研究が行われています。

 【サイトカインとして知られるもの】

・インターフェロン
ウイルス感染の阻止作用をもつ糖タンパク質です。ウイルスの感染やレクチンの作用などにより動物細胞が産生します(略記はIFN) 。その中でも、インターフェロンγ(IFN-γ)はマクロファージの活性化を示すことで知られています。

・インターロイキン
主として免疫応答の調節のためにリンパ球やマクロファージが分泌するペプチド・タンパク質の総称です(略記IL) 。インターロイキンには、血管内皮で産生され、他のサイトカインの産生を促進する作用をもつIL-1、白血球細胞の分化促進および全身性の発熱に作用するIL-6、マクロファージのTNF、IL-1、-6、-8の産生抑制作用をもつIL-4などがあります。


 一般に細胞の増殖、分化、死や細胞機能の発現、停止は周りの細胞により厳密に制御され、その結果、正常な発生や生体の恒常性が維持されている。こうした細胞同士のコミュニケーションは、細胞表面分子を介する直接的な細胞同士の接触や可溶性分子を介して行われている。この細胞間情報伝達分子が「サイトカイン」である。サイトカインは種々の細胞から分泌され、細胞の情報伝達に関わるタンパク質であるが、抗体のような特異性を持たない。
 ホルモンも細胞間情報伝達分子の代表例であるが、一般的にホルモンは特定の産生臓器があり、血流を介して遠くの標的細胞に働き、遺伝子発現や細胞機能の調節を行っている。エンドクリンと呼ばれるゆえんであり、物性的には比較的低分子のペプチド性のものが多い。
 一方、サイトカインは分子量がおおむね1万?数万程度のタンパク質であり、ホルモンのように産生臓器は明確ではなく、比較的局所的に作用する場合が多い(パラクリン的作用)。しかし、厳密にホルモンとサイトカインを定義上区別することは困難であり、どのようなものまでサイトカインに含むかについては、現在のところコンセンサスはない。サイトカインは、生体内で免疫/生体防御、炎症/アレルギー、発生・分化(形態形成)、造血機構、内分泌系、神経系に直接的あるいは間接的に関与し、またその破綻としての各種疾病にも大きく関係している。

 
 サイトカインの機能

 サイトカイン全体に共通する性状としては、一般的に以下のことが考えられる。
1)ホルモンと同様に、きわめて微量で効果を発揮する。
2)ホルモンと同様に、標的細胞特異性を示し、産生はフィードバック調節を受ける。
3)1種類のサイトカインは、複数の多様な機能を示す(機能の多様性)。
4)複数のサイトカインが同じ機能を示す(機能の重複性)。
5)サイトカイン間での相互依存性(サイトカインネットワーク機構)が存在する。
 4)は、複数のサイトカインが標的細胞内に共通のシグナル伝達系をもっているため、同じ反応を引き起こすのである。たとえば、IL‐6、IL‐11とLIF(白血病抑制因子)は、細胞表面上のそれぞれに特異的なレセプターに結合するが、結合後のレセプターを介する細胞内シグナル伝達は、いずれのサイトカインの場合にも同じ糖蛋白(gp130)を介して行われるために、これらのサイトカインは多くの共通した生物活性を示すのである。
 5)は、あるサイトカインが産生されると、そのサイトカインが第2のサイトカインを誘導し、さらにそれに依存して第3のサイトカインが誘導されてくるというカスケード現象が引き起こされる。また多くのサイトカインは、他のサイトカインの産生を誘導、促進するが、一部のサイトカインは他のサイトカインの産生を抑制する。
 このように、1つのサイトカインが複数の作用を示す一方、複数のサイトカインが同一の作用を示し、かつサイトカインの産生には、種々のサイトカイン間での相互依存性がみられるのである。サイトカインの話は難しいとよくいわれるが、それはおそらくサイトカインの種類が多いことと、その多様かつ複雑な機能によるものと思われる。



 ヘルパーT細胞の亜集団

 
 サイトカインは体の様々なシステムの制御に関与すること、また厳密にはホルモンと区別がつけにくいことなどを概説したが、サイトカインはもともと免疫系細胞から見つかったことから分かるように、現在ではサイトカインの理解なしに免疫機構を理解することは不可能である。
 免疫機構は大きく細胞性免疫と体液性免疫(抗体応答)に分類できるが、この振り分けにも様々なサイトカインが重要な働きをしている。免疫反応では、マクロファージや樹状細胞などの抗原提示細胞から、T細胞、B細胞へと情報伝達がなされるが、ヘルパーT細胞の2種類の亜集団、Th1、Th2のバランスによって、どちらの免疫応答が優勢になるか決まってくる。
 未分化な末梢ナイーブT細胞は、抗原刺激により増殖、分化を開始する。その際、抗原刺激の種類や強さ、抗原提示細胞による刺激シグナル、さらに関与するサイトカインの種類により最終分化の方向が決定される。たとえば、マクロファージが産生するインターロイキン‐12(IL‐12)は、インターフェロン‐γ(IFN‐γ)などを産生して、抗ウイルス免疫などの細胞性免疫に関与するTh1細胞への分化を誘導する。逆にT細胞、NKT細胞、マスト細胞などに由来するIL‐4は、IL‐4、IL‐5、IL‐6などを産生し、抗寄生虫免疫などの体液性免疫に関与するTh2細胞への分化を促進する。このように、末梢T細胞の終末分化の方向付けにサイトカインが重要な役割を果たし、その結果どのような免疫応答が優勢になるか決まってくる。


http://www.riumachi.jp/patient/patient02/immunology/html/cytokine01.html サイトカイ



 ある種の細胞は一定の条件下で、生物活性を有する蛋白質性物質を細胞外に分泌します。このうち産生細胞がリンパ球(T細胞,B細胞,大顆粒リンパ球)である場合に産生される物質をリンホカインlymphokineといいます。

 しかし,多くの場合,マクロファージをはじめリンパ球以外の細胞からも同様の物質が産生、分泌されることが多く、それらを総称してサイトカインcytokineと呼びます。

 インターロイキンとはリンホカイン・サイトカインの一群で,リンパ球自身が産生し,リンパ球にはたらきかける液性因子humoral factorつまりリンパ球間の情報のやりとりを担う物質に与えられた呼称です。

 サイトカインの単離・精製・構造決定が進み,それまで生物活性の違いから,多くの名称で呼ばれていた因子を統合するためインターロイキンという呼称が順次与えられてきました。現在のところインターロイキンとしてIL‐1からIL‐18までが知られています。しかしこれらのうちIL‐1やIL‐6などは、リンパ球系以外の細胞からも産生され、免疫系細胞以外にも作用することが判明していて、今日ではインターロイキンという呼称はその本来の意味を失いつつあります。

 定義の混乱はそれらの活性の発見の経緯に起因しており、サイトカイン群のうち、主として免疫系細胞への作用を担っている物質群をリンホカイン、あるいはインターロイキンと呼ぶ場合もあります。font>

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