2型糖尿病の爺 病気で ドットコム

貨幣は、貸借関係で存在します。貨幣に金や銀の裏付けはありません。
貨幣の裏付けは、供給能力です。

 

政治関係の話をしてきましたが、今回の選挙でリベラル派が意外に多くいることに安心しました。さて、宇宙の話にになります。

2017年11月21日 | 日記
 以前にも紹介しました、ヒッグス粒子の重さの問題です。

 ヒッグス粒子の発見のために、大がかりな加速器がスイスとフランス国境周辺に世界から技術や資金が寄せられてつくられました。

 勿論、ヒッグス粒子の発見だけではなく、ダークマターの正体ではないかと、超対称性粒子の発見にも力を注ぎました。

 ただ、ヒッグス粒子の重さが理論値とことなり、ダークエネルギーとダークマターとの問題で、我々の宇宙がダークエネルギーに負けて、真空の世界に飲み込まれるかもしれない、と言う説が盛んに議論されています。

 ヒッグス粒子は、素粒子の標準理論の重力の問題点をクリアしたのですが、そのヒッグス粒子そのもの重さが、宇宙の状態を不安定化していると計算されたそうです。

 以前に書きましたが、ヒッグス粒子の重さ如何では、ダークマターの候補の超対称性粒子は存在を否定される状態にありました。しかし、その重さの数値は、超対称性粒子が存在しても、しなくても良いような中途半端な数値でした。ここで、もしこのヒッグス粒子の重さの数値が間違いでなければ、ある日突然に宇宙に真空の泡ができて、光の速さで広がり続けて、宇宙は消滅してしまうという計算結果がでてきたのです。

 こうした、背景には、マルチバースの理論があります。マルチバースの理論は、宇宙のビックバーンの原因を真空のエネルギーのインフレーションで光りよも早いスピードで拡大した宇宙が、相転移して、強烈な熱を発生して、ビッグバーンを起こしたと言う説が支持されていますが、超弦理論からも導き出されて、現在、このマルチバース論が、多くの科学者の研究対称なっています。

 しかし、まだ、超対称性粒子を探ている科学者は、見つからないからと言って、逃げてしまい、マルチバース論にゆくのは、間違いだと言い続けています。

 ユニバース(唯一の宇宙)に対して、10の500乗個の宇宙が存在しているという説もあります。その場合、真空のエネルギーでインフレーションを起こす場合、我々の宇宙のように、真空のエネルギーが小さくて、ダークマターなどの重力が存在できたので、素粒子が創られて、ダークマターに引き寄せられて、水素やヘリュウムができて、星が誕生してとされています。

 しかし、こうした宇宙は希な名存在で、ほとんどの宇宙は、真空のエネルギーが大きくて、ダークマターが創られる暇さえ無くインフレーションで広がり、何も無い宇宙がほとんどであろうと推測されています。カオスのような宇宙が殆どだ、ということです。


 我々日本人には、理解しにくい、一神教の伝統で生きてきた科学者が、良く言う、神の領域という理念を使います。
 天と地は神が創ったという世界観で2000年も生きてきた人達の文化を否定するつもりはありませんが、コペルニクスの天動説、ガリレオの『それでも地球は回っている』。ニュートンの万有引力説や、ダーウィンの種の起源などで、神が否定されて、現代科学が発達してきた一神教の文化圏。

 しかし、イスラム原理主義が存在するように、キリスト教原理主義の人も多く存在します。信じるか否かは、紙一重の境を超えるかどうかにかかっています。

 

 我々は、宇宙の果てを知ることはできません。宇宙は、加速度的、指数関数的に拡大しています。ハッブル宇宙望遠鏡で見た、138億年の昔の銀河は、光よりも早い速度で膨張していますので、既に、400億光年まで遠くなっています。もう電磁波では、観測できない遠くまで広がっている宇宙が存在します。


 こうしたことで、宇宙の始まりをもっと詳しくしろうと、宇宙の物質の誕生した状態を、もっと高速で、陽子の衝突ではなく、電子の衝突で、しかも、円周という今までの加速器を縦に長く、日本列島に直線の長いトンネルを堀り、遠心力に影響されない高速加速器で宇宙誕生の様子を探ろうと計画があります。実行されるかは、わかりません。莫大な費用がかかります。宇宙の誕生の時に何が起きたのか、宇宙物理学を人間の飽くなきエネルギーが追求しています。知の巨人たちの挑戦です。

 ダークマタの存在を確定して、膨張する宇宙の結果、我々の宇宙はどうなるのか、実際に検証しようとしています。


 ビックバーンの宇宙背景放射の図は、前に載せましたが、インフレーションの証拠が、この宇宙背景に、インフレーションの重力波の影響でその痕跡があるはずだと、その形成を計算した人がいて、今、世界でその重力波探しをやっています。2014年にアメリカ南極の観測施設でインフレーションの重力波を捉えてと発表がありましたが、世界の専門家の精査で、疑わしい結果、所謂、ノイズであろうとされて、まだ発見に至っていません。

 一つ解明されると、次にまた問題が現れるということで、物理学で、数式で解明しようとしている人達が宇宙の方程式を造ろうと天才たちの日夜の努力が続きいています。

 そこで、前にも述べたように、多元宇宙論を考えた場合に、多元宇宙では、物質が造られない宇宙が多く、われわれの宇宙は小数波であり、真空のエネルギーの力が強く、インフレーションの時に、あまりにも巨大な膨張で、ダークマターが創られる暇も無く膨張してしまい、素粒子も創られなかった宇宙が多く存在していて、我が宇宙はまれに存在している、という前述した仮説も信じられている。

 それでは、こうしたマルチバース(多元宇宙)論では、我々人類の存在が、必然的なのか、偶然なのかが議論されてもいる。前に神の話をしたのはこのためである。まるで、人間の存在が必然のように、この我々の宇宙で形成されたのは、必然なのではないかと、神を信じる欧米やイスラム世界の科学者に起きている疑問なのである。

 言い忘れたが、イスラム世界の人々の宇宙に関する天才はまえから多く出現している。われわれの現在の西洋文明の基礎はインドや、ギリシャ、イスラムのアラビアやペルシャからもたくさんの基礎知識がもたらされている。

 私たち日本人のなかに無意識ではあるが、人間は大自然に育まれて生きている。或いは、大自然の一部である。とした縄文時代から受け継いだ情念のようなものがあり、大木に神を感じたり、巨岩に神を感じたり、山に神を感じたり、火山噴火を神の怒りと捉えたり、地震や津波に神の怒りを感じたり、日々の糧に感謝をしたり(手を合わせて、いただきますの礼)仏教とコラボしながら、死者が、盆に返ってくるというまつりごとがあったりする。冬の冬至のころには、太陽を神としたろうし、月に神をみたろう。雨が降ると洪水がおきて、神に捧げ物をしたりする。

 古事記の中の、『やまたおろち』、大蛇の退治は、沢山の首を持つ大蛇は、河川の支流を意味していて、胴体から尻尾へ掛けて川の本流との意味で、暴れ川の治水をしたという伝説であろう。

 常に災害をもたらす列島は、自然への畏敬の念が根付いたと思われる。


 一方、砂漠地帯で生きる民は、雨期、乾期があり、乾期のさばくでは、人気も少なく、助けてもらえることも少なく、天に向かって助けを請うことしかなかったろう。たまたまた助かり、天に祈りが通じたなどで、一神教的な全脳の神を作りあげてきたものと推察する。

 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教も、天と地は神が創り、地上の動植物も神が創った。そこへ、泥でできた神に似せて創った人形に息を吹きかけて人間を創った。神の次に選ばれし人間は、地上の動植物は、利用しても良いものとなり、人間と地上の自然は、人間の役に立つもので大いにりようしても良いこととして、自然と人間とは分ける思考が発達してゆく。人間対自然として対峙させて文明や文化を創り上げてきた。

 人間は特別な存在として認識して、征服すべき大自然となったのである。従って、人間は特別な存在という意識が強く、全ては人間が支配して、工夫して人間と自然との関係を克服してゆく。これが一神教の世界観である。だから、人間の存在は必然か偶然かという議論が存在できるのである