Music Mania

No Music No Life

岸谷香と邦楽

2020年10月03日 | 邦楽
レベッカバンドをやっていた関係で、今もレベッカつながりの人との交流が多い。
そんななか、岸谷香のラジオ番組でレベッカのこと喋ってるから聞いてみて、との投稿があったので早速ネットラジオにアクセスしてみた。

まあ、レベッカのことはそれなりに興味深くてよかったんだけど、それより僕としては岸谷香自身のトークが面白かった。
僕と岸谷香は同い年である。
学年でいうと僕の方が下になるんだけど、同い年は同い年だ。
ラジオでの岸谷香はすごく等身大で、全く若く見せようとせず、53歳のオバチャン然としていながら、自虐したり卑下することもなく、とても自然体で好感がもてた。
そんな岸谷香だけれど、ステージ上では53歳のオバチャンではなく、ロックねーちゃんでありたいという。
自分のライブに来てくれるファンの多くはプリンセスプリンセス時代から応援してくれてる人たちで、そんな人たちをガッカリさせないためにも、ロックねーちゃんでありたいのだろう。
その辺はプロ意識といっていい。

そんなわけで最近の岸谷香の音楽が聴きたくなり、昨年発売されたアルバム「アンロック・ザ・ガールズ2」を聴いてみた。
このアルバム、いちおうアンロックガールズというバンドらしいけど、岸谷香のソロみたいな扱いになってる。
おそらく、知名度の低いバンド名より、岸谷香名義のほうが売れるからなのだろう。
聴いた感想は、「もしプリンセスプリンセスが2019年に新作を出したらこんな感じだろう」というもの。
悪くはないけど、いや、想像以上に良かったけど、たぶん昔からのファンしか買わないと思う。
ちなみに、ラジオ番組内で、「これを聴いておけば乗り遅れない」というコーナーがあり、そこでは今現在の洋楽を紹介してくれてる。
とはいっても、53歳のオバチャンか選ぶ今現在の曲は、ラップやヒップホップではなくロック、ポップス系になる。
うーん、そうね、今も現役のロッカーとして今現在の曲を発掘してるのはエライね。
でも、53歳のオジサンが聴いてもそのセンス自体がちょっと遅れてる気はする。
本人も自覚してるようだけど。

さて、サブスク時代になり、まだ知らぬ楽曲を次から次へと聴きまくってるなか、お気に入りとして繰り返し聴いてるアルバムの邦楽編、いってみよう。

赤い公園「THE PARK」(2020年)
少し前に喜楽院さんがSNSで赤い公園というバンドが良かったと書いてたので、僕も聴いてみたところこれがなかなか良かった。
若手のガールズバンドで、ストレートなロックをやってるんだけど、メロディセンスやバンドのアレンジがおもしろい。
そんな彼女たちの最新作で、どうやらこのアルバムからボーカルが違う人に代わったという。
日本のバンドではとてもとても珍しいことだ。
ガレージロック系からヒップホップまで音楽性か幅広く、どの曲もメロディが親しみやすい。

人間椅子「新青年」(2019年)
異色のメタルバンド、人間椅子がデビュー30周年という節目で出したアルバム。
どの曲もオタク的なほど丁寧に作り込まれていて、聞き応え満点である。
デビュー以来のコンセプトである江戸川乱歩な世界観のなかでのヘヴィロックは相変わらずであり、それが益々磨きがかかり今や世界的な評価を得るほどになった。
その異様なヴィジュアルや楽曲から滲み出てくるユーモアも含めて、唯一無比なバンドである。
僕は彼らの曲は、初期のベストとアルバム「怪人二十面相」と、あとはYouTubeでいくつかの曲を聴いてるだけなので熱心なファンではないけど、もっとたくさん聴いてみたくなった。

ゆらゆら帝国「ゆらゆら帝国」(1992年)
友人からの強い勧めで聴いたゆらゆら帝国だけど、なるほどこれはおもしろい。
これは彼らの1枚目で、90年代の作品なのに、まるで70年代のロックである。
とっくにロックはメジャーになってた時期だけど、良い意味でアングラな雰囲気がある。
荒いギターロックで、ホールよりもライブハウスが似合うといったら失礼だろうか。
満員のお客さんが拳を振り上げるなか、汗だくで演奏している様が想像出来る。


寺尾聡「Reflections」(1981年)
都会の夜、酒、危険な恋、といった感じのシティポップで、ダンディーな男の生き様か歌われる。
全曲寺尾聡自身の作曲で、どうしてこんなに才能があるんだろうと思ったら、実は寺尾聡はそもそも俳優ではなくミュージシャン出身だったようだ。
この人の歌はとてもキーが低いんだけど、声質がいいので、それが大人の味という武器になっている。
大ヒット曲『ルビーの指輪』『シャドウシティ』収録。


和田アキ子「Free Soul」(2004年)
和田アキ子のベスト盤で、題名の通りソウル色の濃い内容になってるようだ。
少し前に、県内に和田アキ子のコピバンがあるらしいという噂を聞き、当然コピバンなので全曲和田アキ子をやるんだろうけど、珍しいよね、と話してた。
その話がずっとひっかかっていて、いつかきちんと和田アキ子を聴かねば、と思ってたのだった。
今回ようやく聴くことが出来たわけで、なるほどたしかに和製リズムアンドブルースの女王と言われるだけのことはある、と感じた。
ホーンセクションを中心としたバックバンドは、60年代頃のソウル、ファンクのそれを彷彿させるし、和田アキ子の野太い唄も雰囲気がある。
ただし、曲そのものはソウルというより歌謡曲だ。
ライブではプラターズやジェイムス・ブラウンのカバーもやっていて、それらの曲が違和感なく出来てるので、本人としては、それがどんな曲であれ、「自分はリズムアンドブルースのシンガーである」ということに誇りを持ってるようにみえる。
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