Music Mania

No Music No Life

ファッションで音楽を聴く人

2017年03月25日 | 音楽
世の中には、ファッションとして音楽を聴くという人がいる。
どういうことかというと、その音楽が好きだから聴いてる、というより、その音楽を聴いてる自分が好き、という状態だ。
最新のヒット曲を聴いてる自分っていかにも情報通みたいでかっこいい、とか。
今の時代の最先端をいってる音楽を聴いてる自分は、やはり最先端の人間じゃん、とか。
大人っぽい音楽聴いてる自分って周りの友達より大人っぽいよね、とか。
マイナーな音楽聴いてる自分って音楽の通だよな、とか。
難解な音楽聴いてる自分って頭良さそうだろ、とか。
ジャズとかクラシック聴いてる自分ってインテリっぽいよな、とか。

もちろん、聴いてる音楽はキライではないだろう。
むしろ、好んで聴いてるとは思う。
なので、ファッションとして聴いてるのか、好きだから聴いてるのか、本人でも曖昧なところがあると思う。
いや、本人としては「好きだから聴いてるに決まってるじゃない」というだろう。

この判断は、例えば10年後、20年後にも、その音楽を聴けるかどうか、かもしれない。

例えば、僕の3つ違いの妹は、若いころは当時人気だったJロックばかり聴いていた。
レベッカ、ボウイ、バービーボーイズ、パーソンズ、ブルーハーツ、ジュンスカイウォーカーズ、ジギーなどなど、僕の好みと似ていて、よく聴いてたと思う。
僕は、そのころの音楽を今もカッコいいと思うし、今も聴いてる。
しかし、僕の妹は、当時の音楽はダサくてとても聴けないという。
あれほど夢中になって聴いてたのに、今はダサい、古い、カッコ悪いという。
これは、音楽が好きというより、最新のJロックを聴いてる自分が好きだっただけではないのだろうか。

僕の妻も妹ほどではないけど、そういうところがある。
昔大好きだったバブル期のディスコ音楽とか、今は古くてダサくて聴けないらしい。
そうか、僕は今でもたまにそういうの聴くけどね。

別にファッションで音楽を聴く人が悪いわけではない。
それはそれでその人の価値観だと思うし、過去を振り返らず常に新しい音楽を聴くのなら、それもいいと思う。
でも、僕の知る限り、ファッションで音楽を聴いてた人は、40代になった今、音楽に興味を持ってない人が多い。
妹は、今は全く音楽を聴かず、せいぜい娘が聴いてるJポップをBGM的に聴くくらいだという。

昨年、僕はいくつかのセッションに参加したけど、30年も40年も前の曲を皆楽しそうに演奏し歌っていた。
参加者は皆、真の音楽好きなんだと思う。
僕は、そっち側の人間でよかったと思ってる。

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