御鏡壱眞右往左往

繰言独言、謂いたい放題・・・

もっと昔の人かと思ってたけれど

2007-08-13 22:33:01 | 映画
H.G.ウェルズ、1866年9月21日 - 1946年8月13日。
言わずと知れたSFの祖である。
代表作とされるのが「宇宙戦争」、「モロー博士の島」、「透明人間」
そして「タイムマシン」。
どれも映画化された作品だが、今回は少しばかり毛色の変わった作品を・・・


タイム・アフター・タイム/1979・米、ニコラス・メイヤー監督



(あらすじ)
 1893年のロンドン。凶悪な犯罪者、切り裂きジャックの恐怖に人々がおののいている頃、
 文学者であり科学者であるH・G・ウェルズは
 全力を傾注した研究の成果を友人たちに披露しようとささやかな夕食会を開いた。
 集まった友人たちを地下室に案内して彼が披露したものとはタイム・マシンだった。
 彼は、それに乗って理想郷になっているだろう未来の世界へ旅するのだと皆に語った。
 外科医のジョン・スチーブンソンは、しかしウェルズの説に反論し、
 人類の未来は今よりもっとひどいものになっているだろうと説いた。
 彼こそ実は切り裂きジャックであり、
 ウェルズの発明したタイム・マシンで官憲の手を逃れ姿を消してしまった。
 早速タイム・マシンで後を追い、1979年のサンフランシスコへとやってくるウェルズ。
 ジャックは1979年の世界でも相変らず犯行を重ねていた。
 換金しようと訪れた英国銀行で知り合った親切な女子行員エミイと共にウェルズは彼を追う。
 エミイにタイムマシンの事を信じさせるため2日後にタイム・トリップを試みたウェルズは、
 その結果、新聞でエミイがジャックの犠牲になることを知るのだが・・・ 




ウェルズを主人公にしたタイムマシンものに
切り裂きジャックを絡めるというアクロバチックなこの作品、
小品ながら実に上手に纏め上げててくれている。
流石に30年近く前の作品なので古臭いのは仕方がないのだが
結構ワクワクハラハラと一気に最後まで鑑賞できた原動力は
シナリオの面白さにあると思う。
監督・脚本のニコラス・メイヤーは、この作品の後に
スタートレック4・故郷への長い道(1986)の脚本にも参加している。

まあこの手の作品はアイデア勝負、というところがあるのも確かだが
小気味良く捻りを入れて、綺麗に着地を決めてくれているのは見事といっていいだろう。
実際、時間を小道具にしたSF作品は如何にオチに納得力を持たせるかというのが
製作者の腕の見せ所であり、情熱のかけ方が見て取れるところだと思うのだが
この作品にしろスタトレにしろ
多少姑息なところはあるものの、観ているほうが膝を叩ける出来映えだ。


評価75点。
もしレンタルショップなどで見かけたら、鑑賞して損はない佳作。







ただ、私がこの作品を憶えているのは
ヒロインが乗っている車が、HONDA ACCORD だったからだったりするのだが(笑)

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