いや、久しぶりに笑った。
進化論に対するに熱力学の第二法則を持ってくる人は
流石にもういないだろうと思っていたのだが、そうでもないらしい。
（引用１はじめ）
進化論者は、地球は太陽からエネルギーを受け取るので、地球上の進化については熱力学の第二法則は問題とはならないと主張します。このように、彼らは太陽のエネルギーが地球上で生命の発生を促進したと示唆しています。しかし、ただエネルギーが加えられただけで、このとてつもない偉業がなされたのでしょうか。
（引用１終わり）
最初の文章からヘンである。
この件に関する進化論者の反論は
「地球は太陽からエネルギーを受け取るので」地球環境は開放系と言って良く
閉鎖系で成立する熱力学の第二法則をそのまま適用することはできない
というものなのだが、
いつのまにか進化と熱力学の第二法則が直接連動するものであると
進化論者が主張しているかのように述べられている。
また、進化論は生物の進化についての論であり、
厳密には原初の生命の発生はそのうちに含めないのだが
進化論者が「太陽エネルギーが地球上で生命の発生を促したと示唆」していることになっている。
（引用２はじめ）
生きた植物を死んだ植物と比べてみて下さい。ただエネルギーを加えるだけで、完全に死んだ植物を生き返らせることができるでしょうか。
（引用２終わり）
まあインネン言いがかりの類であるが
一見するとそれなりの説得力がありそうな気もしないでもないかもしれない
が、残念なことに次のセンテンスで見事にコケてしまう
（引用３はじめ）
死んだ植物も生きた植物と同じ基本的な構造を持っています。それはかつて太陽のエネルギーを使って一時的に秩序を増加させ、茎、葉、根や花を全て一粒の種から作り、育てていたのです。
（引用３終わり）
「太陽からのエネルギーを使」う（＝外部からエネルギーを取り入れる）ことで
「一時的に秩序を増加させ」と自分で言ってしまっている。
そう、一時的な秩序の増加はごく自然に観察される事実であり
熱力学の第二法則に反しない。
これを否定してしまえばこの地上には一切の生命は発生しないことになってしまう。
いや、それどころか一切の物質さえ存在できなくなる。
しかし、我々はここにこうして
「熱力学の第二法則によってもたらされる最終的に無秩序へと向かう強力な傾向」に
一時的にせよ抗って存在している。
なぜならば、我々が観察し認識しうる世界は開放系だからであり
われわれ生物が能動的に外部からのエネルギーを利用しているからである。
この宇宙が有限であるならば宇宙全体としてみれば閉鎖系であり
最終的には熱的死に向かっている
ただそれは我々にはとても理解も認識もできない空間的時間的な隔たりの先の話である。
（引用４はじめ）
もし宇宙に働いている強力な進化の力が本当にあるのなら、そして、もし地球が解放系であるという点だけが違うというのなら、なぜ太陽のエネルギーが、完全に死んだ植物を再び生き返らせることができないのでしょうか。
（引用４終わり）
簡単なことだ。死んだ植物は「生きていない」からだ。
生命活動はまだその多くが神秘である。
なんとなれば、最初の生命がどのようにして発生したのかは未解明の謎である。
（多くの説が存在していて、侃侃諤諤の状態にある）
故に「生命の発生」を「偉業」と称える事は理解できる。
確かなことは、生命活動とは基本的に外部からエネルギーを取り入れ
そのエネルギーを用いて量的に増殖し自己を複製して数的に繁殖すること
すなわち短期的に見て熱力学の第二法則に反抗することに他ならない。
そして死んだ植物には生命活動が存在しないから
熱力学の第二法則のままに
「植物の内部の秩序は減少し、その機構は崩壊し、最小の構成要素へと分解」
されてしまうのは当然である。
このとき太陽のエネルギーは死んだ植物細胞を構成する物質に働きかけているに過ぎない
＝細胞の生命活動を賦活するために使用されていない。
分解者としての微生物の生命活動のためのエネルギーとして
それら微生物の増殖・繁殖のために利用されていると考えれば
やはり局所的に熱力学の第二法則に反する事象が生じていることになる。
後段においてテレオノミーという言葉で煙に巻こうとしているように見えるが
これは目的論説と訳され科学というよりもむしろ哲学的側面で語られる語のようだ。
「熱力学の第二法則と、その帰結に反する実験の記録は、科学の歴史上ありません。」
という物理学者の言は正しいだろう。
但し、それは物理学のフィールドにおいての話であり
実験的に構築された閉鎖系の環境において、
あるいは理論上の系において正しいとされることを
現実階梯に適用拡大したものである
まあ世の中そうそう法則どおりには動かない・・・
少なくとも一部分を取り出してみれば例外はいくらでもある
ロジックの切り取り方には気をつけなくてはならない。
進化論に対するに熱力学の第二法則を持ってくる人は
流石にもういないだろうと思っていたのだが、そうでもないらしい。
（引用１はじめ）
進化論者は、地球は太陽からエネルギーを受け取るので、地球上の進化については熱力学の第二法則は問題とはならないと主張します。このように、彼らは太陽のエネルギーが地球上で生命の発生を促進したと示唆しています。しかし、ただエネルギーが加えられただけで、このとてつもない偉業がなされたのでしょうか。
（引用１終わり）
最初の文章からヘンである。
この件に関する進化論者の反論は
「地球は太陽からエネルギーを受け取るので」地球環境は開放系と言って良く
閉鎖系で成立する熱力学の第二法則をそのまま適用することはできない
というものなのだが、
いつのまにか進化と熱力学の第二法則が直接連動するものであると
進化論者が主張しているかのように述べられている。
また、進化論は生物の進化についての論であり、
厳密には原初の生命の発生はそのうちに含めないのだが
進化論者が「太陽エネルギーが地球上で生命の発生を促したと示唆」していることになっている。
（引用２はじめ）
生きた植物を死んだ植物と比べてみて下さい。ただエネルギーを加えるだけで、完全に死んだ植物を生き返らせることができるでしょうか。
（引用２終わり）
まあインネン言いがかりの類であるが
一見するとそれなりの説得力がありそうな気もしないでもないかもしれない
が、残念なことに次のセンテンスで見事にコケてしまう
（引用３はじめ）
死んだ植物も生きた植物と同じ基本的な構造を持っています。それはかつて太陽のエネルギーを使って一時的に秩序を増加させ、茎、葉、根や花を全て一粒の種から作り、育てていたのです。
（引用３終わり）
「太陽からのエネルギーを使」う（＝外部からエネルギーを取り入れる）ことで
「一時的に秩序を増加させ」と自分で言ってしまっている。
そう、一時的な秩序の増加はごく自然に観察される事実であり
熱力学の第二法則に反しない。
これを否定してしまえばこの地上には一切の生命は発生しないことになってしまう。
いや、それどころか一切の物質さえ存在できなくなる。
しかし、我々はここにこうして
「熱力学の第二法則によってもたらされる最終的に無秩序へと向かう強力な傾向」に
一時的にせよ抗って存在している。
なぜならば、我々が観察し認識しうる世界は開放系だからであり
われわれ生物が能動的に外部からのエネルギーを利用しているからである。
この宇宙が有限であるならば宇宙全体としてみれば閉鎖系であり
最終的には熱的死に向かっている
ただそれは我々にはとても理解も認識もできない空間的時間的な隔たりの先の話である。
（引用４はじめ）
もし宇宙に働いている強力な進化の力が本当にあるのなら、そして、もし地球が解放系であるという点だけが違うというのなら、なぜ太陽のエネルギーが、完全に死んだ植物を再び生き返らせることができないのでしょうか。
（引用４終わり）
簡単なことだ。死んだ植物は「生きていない」からだ。
生命活動はまだその多くが神秘である。
なんとなれば、最初の生命がどのようにして発生したのかは未解明の謎である。
（多くの説が存在していて、侃侃諤諤の状態にある）
故に「生命の発生」を「偉業」と称える事は理解できる。
確かなことは、生命活動とは基本的に外部からエネルギーを取り入れ
そのエネルギーを用いて量的に増殖し自己を複製して数的に繁殖すること
すなわち短期的に見て熱力学の第二法則に反抗することに他ならない。
そして死んだ植物には生命活動が存在しないから
熱力学の第二法則のままに
「植物の内部の秩序は減少し、その機構は崩壊し、最小の構成要素へと分解」
されてしまうのは当然である。
このとき太陽のエネルギーは死んだ植物細胞を構成する物質に働きかけているに過ぎない
＝細胞の生命活動を賦活するために使用されていない。
分解者としての微生物の生命活動のためのエネルギーとして
それら微生物の増殖・繁殖のために利用されていると考えれば
やはり局所的に熱力学の第二法則に反する事象が生じていることになる。
後段においてテレオノミーという言葉で煙に巻こうとしているように見えるが
これは目的論説と訳され科学というよりもむしろ哲学的側面で語られる語のようだ。
「熱力学の第二法則と、その帰結に反する実験の記録は、科学の歴史上ありません。」
という物理学者の言は正しいだろう。
但し、それは物理学のフィールドにおいての話であり
実験的に構築された閉鎖系の環境において、
あるいは理論上の系において正しいとされることを
現実階梯に適用拡大したものである
まあ世の中そうそう法則どおりには動かない・・・
少なくとも一部分を取り出してみれば例外はいくらでもある
ロジックの切り取り方には気をつけなくてはならない。
