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もっとえげつないことを想像してみましょう (shinpei02)
2010-02-19 19:51:07
 残念ながら全然ダメです。
 「キライな相手に嫌がらせをする」程度のことと差別を同レベルの悪にまとめてしまってはいけません。差別とはもっとえげつない悪事なのです。
 自分が相手の嫌がることをして反撃を受けたのなら、自分の行為を控えるか、「痛みわけだな」と苦笑いすれば済む話です。
 自分が悪いことをしていないのに嫌がらせを受けた場合は、相手に反撃してその嫌がらせが割に合わないものであることを思い知らせてやれば嫌がらせは止むことでしょう。
 どうしても嫌がらせが止まない場合は逃げだせばいいでしょう。自分を嫌う人との関係を断ってしまえばトラブルは消滅します。
 しかし差別された人は悔し涙を流す以外の有効な抗議方法を持ちません。いや、差別された人の反撃や逃亡を許さない嫌がらせの方法が差別なのです。

 仮に被差別者を喫煙者としてみましょう。(ユダヤ人でもイスラエルで差別されているパレスチナ人でもかまわない)
 Aさんは会社の同僚であるBさんを蛇蝎のごとく嫌っています。
 ある日、Aさんはあまりに腹を立てたのでBさんを殴りました。当然Bさんは殴り返してきます。AさんはBさんを痛い目にあわすことには成功しましたが、自分も痛い目にあいました。
 翌日もAさんはBさんに腹を立てたのですが、殴り返されるのがいやなので殴ることはやめにしました。その代わりにBさんの机にあった灰皿を隠すというせこい嫌がらせを実行しました。(Bさんは喫煙者だったのです)Bさんはちょっと困った顔をしていましたが、休憩室の灰皿を利用することで問題を解決しました。嫌がらせは失敗です。
 Aさんは事務所内のすべての灰皿をなくすことを計画します。しかし事務所内には他に数人の喫煙者がおり、彼らは強硬にAさんに反対します。残りの非喫煙者も喫煙者の同僚を嫌がらせてまで禁煙にする必要はないと思っています。というか彼らは「どうでもいい」と思っているのです。Aさんの計画は失敗しました。
 しかしAさんは執念深い性格でした。まだまだあきらめません。
 喫煙がどれだけ事務所を汚し、健康に被害を与えているか大げさに主張します。同時に「オフィス禁煙計画」に反対する同僚からの仕事には手を抜き、賛成してくれる人からの仕事は力を入れるということを始めました。
 「どうでもいい」と思っていた人たちはやっぱりどうでもいいので、Aさんに仕事をしてもらうために「オフィス禁煙計画」に賛成することにしました。事務所は禁煙となりBさんは困っています。Aさんは歓喜です。
 Bさんは転職してしまいました。タバコが原因かどうかは分かりませんが、転職先は喫煙可能な職場のようです。給料も悪くないらしく、嫌がらせをしてくるAさんもいないのでBさんの幸せは復活しました。
 AさんはBさんに嫌がらせができなくて欲求不満がたまっています。Aさんは他の喫煙者に嫌がらせをすることで気持ちを紛わせ始めます。「自分がBを嫌っていたのはきっとタバコの煙が嫌いだったんだ」という気がAさんにはしてきました。Aさんは喫煙者がどれだけだらしない人間かを声高に主張します。何人かの非喫煙者の同僚はそんなAさんをたしなめたのですが、Aさんは彼らにも嫌がらせをします。いつのまにかAさんの主張に文句を言う人はいなくなりました。
 10年後、この事務所の中にはタバコの害について知らないものはいなくなりました。喫煙者はその害について知らない馬鹿です。そんな馬鹿がいい仕事ができるわけもありません。どうしてもタバコを止められない人には会社を辞めてもらうことにしました。当然、喫煙者など採用するわけもありません。クリーンな職場って素晴らしいですね。世界中がそうなればいいね。啓蒙しなきゃ。

 さて問題です。
 このお話のどこからが差別でしょうか?
 
 
 
「悪意」を理解できませんでした (wood)
2010-02-19 23:56:25
shinpei02さんコメントありがとうございます。

>差別とはもっとえげつない悪事なのです。

この点が私の視点で全く抜けていました。この感情は全く理解できないからでしょう。僕って善人なんですね(こういう表現をするとまたお叱りを受けそうですが)。

もうAさんの感情と言うか立場は想定外です、でもそれが差別なのでしょうね。2chなどの嫌韓板での感情の垂れ流しとは次元が違いますね。その程度の意見を想定していました。

>さて問題です。

これはイジメなのか差別なのかその根本は同じなのか、よく分かりませんでした。しかし起こりうるとは思います。

理解を深めるためにも解答にチャレンジします。
私が違和感を感じた箇所は

>Aさんは事務所内のすべての灰皿をなくすことを計画します。

辺りでしょうか。

>喫煙がどれだけ事務所を汚し、健康に被害を与えているか大げさに主張します。

被害を訴えるのはおかしく無いとは思いますが、喫煙者の慣習を否定するのもおかしいですね。お互いが特になる方法を模索できない排除主義は差別の基本的な行動原理でしょう。


前述したように差別をする側の論理をよく理解できていません。こんなのでいかがでしょうか。
 
 
 
悪意のない正義が差別なんです (shinpei02)
2010-02-23 21:57:00
>僕って善人なんですね
 まあねえ。もう少し人々の悪意というか裏の動機を想像したほうがいいんじゃないかなという文章が多いですね。人の語る建前だけでその人について論評するととんちんかんな分析になりがちですから気をつけたほうがいいでしょう。

>これはイジメなのか差別なのかその根本は同じなのか、よく分かりませんでした。
 これは核心をついた感じ方です。いじめの手法と差別の手法は非常に似通っています。両者の違いは加害者から見た被害者の立ち位置です。いじめの場合は被害者は特定の人物であり、差別の場合は不特定の人物になります。「あいつがキライ」がいじめで、「ああいう奴がキライ」が差別になります。「Cという朝鮮人がキライ」と「Dは朝鮮人だからキライ」は大きく違うのです。
 じゃあいじめと差別の共通点はというと、それは加害者が多数であるということです。一人で攻撃を仕掛けた時は被害者から痛烈な反撃を食らう可能性があります。しかし多数で攻撃を仕掛ければ反撃は分散され、加害者の満足度(被害者の被害)>加害者の被害(被害者の反撃)という図式を作り出し、攻撃に踏み切りやすい環境が整います。いじめでは加害者が一人のように見える場合もありますが、実際はいじめの黙認も含めた形での多数が被害者を攻撃しています。というか一対一だといじめでなくけんかや(精神的な)主従関係です。
 加害者が多数であることが有利に働くということは、いじめや差別の過程で加害者による多数派工作という手法が用いられるということを意味します。多数派工作のないものはいじめや差別に分類するべきではないとさえ僕は考えます。この多数派工作をして、僕は差別を「えげつない悪事」と断罪するのです。
 特に差別における多数派工作はひどいものです。普通の感覚を持っている人々に特に落ち度のない人間を攻撃させるためには、「攻撃するべき正当な理由」を信じさせなければならないからです。特に正義感が強い人はこの「正当な理由」に騙されやすい傾向があります。そして「正当な理由」があるから人々は自分が差別という悪事を行っていることに気付きにくいのです。差別する側に立つってほんとに心がうきうきしますよね。


 さて解答ですが、この問題には明確な解答は存在しません。グレーゾーンがかなり広いからです。
 10年後の世界は当然完全なクロです。
 Aさんが灰皿を隠したところはシロです。
 この中間がグレーとなります。多数派工作が始まったところから差別となりうるのです。
 明確な多数派工作はAさんが喫煙の害を語り始めたあたりでしょう。そして差別が実体化したのがオフィスの禁煙化です。Aさんが他の喫煙者を(傍観者もぐるになって)攻撃し始めたところから差別の独り歩きが始まっています。差別を社会現象だとして見るならば、この独り歩きの成立をもって差別が発生したと見るべきでしょう。
 そして10年後の世界ではめでたく差別が定着しているわけです。


>2chなどの嫌韓板での感情の垂れ流しとは次元が違いますね。
 実物の嫌韓板は見たことがないのですがだいたい想像できます。あれは差別です。「こんなにみんなから嫌われる朝鮮人は世界の敵だ」という正義でもって多数派工作を行っている現場だと言えます。
 ただねえ、彼らの行動を全部悪だと言うのも難しいんですよ。韓国の困ったところは彼ら自身が非常に強い差別意識を持っていて、それを公の場で発言しちゃうところなんです。つまりは韓国社会という主体が世界(おもに日本)を攻撃しているという図式があるので、韓国社会の暴走を止めようと反撃するためにはそれなりのパワー(ぶっちゃけ、数)が必要になるのでああやって多数派工作をするしかないのかなと思います。殴られたら殴り返すことがゲーム理論における正義なのです。
 韓国国民がせめて公の場では差別感情を発露させちゃいかんという常識を身につけたらいいのにと思います。
 
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