白い家のある風景

モダニズム・アールデコ 趣味の(仕事の)建築デザイン周辺を逍遥します

マンションのインテリア

2010-12-25 | 建築・住宅

 

 90戸が入る20階建ての大型マンションで、ひとつの住戸のインテリアをデザインする機会があった。リフォームならともかく、新築中に特定の住戸だけ仕様を変えるというのは普通ないことだけど、特別な事情があって実現できた。
 オーナーの要望は、趣味的な用途に使う古民家のような落ち着いた空間をデザインして欲しいということだった。本来は標準化された規格品を組み立てるだけのような大型マンションで、施工会社にいろいろ無理を言って(と言っても普通の建築では当たり前の設計をしただけだが)、まあオーナーにも満足してもらえる程度のインテリアが仕上がった。

 こういう場合、「民芸調」みたいになってしまうのだけど、それはなるべく避けて、和風とか民家風ということにこだわらずに、日本列島本土の古民家にあるような要素を少し使って、あっさりアレンジする程度にしてみた。
 和風といえば、最近マスコミというか、特に国営放送局あたりが和風とか日本文化みたいなことを盛んに強調して言うのが不快なのなのだが、日本独自の文化なんてものは本当は存在しないはず。ピート=シーガーというおじいさんが「すべてはMIXしてる」という歌を歌っていたっけ。デザインも文化も国境はなくて、あるのは地域性だけ、それもすべてグラデーションでつながってる。それさえも拡大してみればいろいろな色が混ざってるんだ。大体日本って言うが、地域によって驚くほど違う。いろいろな地方に暮らしてみるとそれは判る。
 建築家も老化して創造力がなくなってくると、伝統文化みたいなことを言い出すらしい。伝統という言葉のよくないことは、「権威」を持つこと。「伝承」という言葉なら害はあまりないのでは。「伝承文化」は先人の知恵だしね。これは友人の自称民俗派右翼(「民族」でないところがミソ)が言っていたことでもある。

 まあ話は逸れたけど、いまの建築がいかに工業製品の組合せだけで造られているか、ということと、高級そうなマンションでもいかに徹底してコストダウンしているのか、を実感したお仕事でした。

 

 



最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
年賀ありがとう! (LSM)
2011-01-13 18:09:01
ご無沙汰しています。
ブログ見つけましたよ!
沖縄からカキコしてます。

今度遊びに行かせてもらいます、
いつの事だかww

コメントを投稿