夏休みの子供向けシリーズの最終回がこの百人一首であったが、木ノ下裕一さんによるこの回は素晴らしかった。
私は、子供のころ、百人一首のかるたでよく遊んだから、全部暗記しているとは言えないまでも、割と一通りは知っている。でも、意味となると・・・。
古文が大好きだった私でも、百人一首に採り上げられた歌の解釈は意外に難しい。学生時代に解説本などを買ってみたけど、挫折した。
でも木ノ下氏自身による、現代語訳は、ものすごく共感性のある文章を使っていてわかりやすい。
現代語訳だけではない。私の持っていた固定観念を一つ壊してくれた。若い頃は万葉集が好きだったから、和歌とはありのままに素直に詠むのがよく、古今集とか新古今集とかの時代になると、作り込み過ぎていて写実性を失っている・・つまり嘘の世界に踏み込んでいる・・と思っていた。
大人になるにつれ、写実は必ずしも真実ではないということが分かり始めるのであるが、そこを木ノ下氏は実にお子様にわかりやすい言葉で表現していた。
あるものを見た時の感動を素直に伝えるために「盛る」と言う話は自然にありうることだ・・Instagramに写真を加工して載せるのも自分の感動をよりよく伝えたいからでしょう・・というような表現を使っていた。これには納得。自分が素敵だと思って写真を撮っても、なんか自分の中の印象よりくすんだ色に写ってしまうことがあるよね。それを多少色彩鮮やかに加工して人に見せるというのは、逆に真実を伝えていることになると思うけどな。
もう一つの金言は、古典とか和歌とかは「冷凍食品」だということ。情熱をもって、いろいろ調べたり、考えたりして解凍していかなければ、美味しく食べられない・・・うう~ん、これは素晴らしい表現だな。
つまり私は古典好きとか言ってて、解凍する努力が足りなかったんだな。そういう努力をしてこそ、現代人が忘れてしまったような感覚と向き合うことが出来るんだな。
私は、子供のころ、百人一首のかるたでよく遊んだから、全部暗記しているとは言えないまでも、割と一通りは知っている。でも、意味となると・・・。
古文が大好きだった私でも、百人一首に採り上げられた歌の解釈は意外に難しい。学生時代に解説本などを買ってみたけど、挫折した。
でも木ノ下氏自身による、現代語訳は、ものすごく共感性のある文章を使っていてわかりやすい。
現代語訳だけではない。私の持っていた固定観念を一つ壊してくれた。若い頃は万葉集が好きだったから、和歌とはありのままに素直に詠むのがよく、古今集とか新古今集とかの時代になると、作り込み過ぎていて写実性を失っている・・つまり嘘の世界に踏み込んでいる・・と思っていた。
大人になるにつれ、写実は必ずしも真実ではないということが分かり始めるのであるが、そこを木ノ下氏は実にお子様にわかりやすい言葉で表現していた。
あるものを見た時の感動を素直に伝えるために「盛る」と言う話は自然にありうることだ・・Instagramに写真を加工して載せるのも自分の感動をよりよく伝えたいからでしょう・・というような表現を使っていた。これには納得。自分が素敵だと思って写真を撮っても、なんか自分の中の印象よりくすんだ色に写ってしまうことがあるよね。それを多少色彩鮮やかに加工して人に見せるというのは、逆に真実を伝えていることになると思うけどな。
もう一つの金言は、古典とか和歌とかは「冷凍食品」だということ。情熱をもって、いろいろ調べたり、考えたりして解凍していかなければ、美味しく食べられない・・・うう~ん、これは素晴らしい表現だな。
つまり私は古典好きとか言ってて、解凍する努力が足りなかったんだな。そういう努力をしてこそ、現代人が忘れてしまったような感覚と向き合うことが出来るんだな。