早起き梟のひとりごと

仕事に追われる日々を少しだけ立ち止まって見つめてみると・・・

12月31日皇居前広場

2015-10-27 08:19:46 | 妄想

写真は皇居前広場から二重橋を望む。

眠れない夜、私は妄想する12月31日の皇居前広場の様を。

「ゆく年くる年ではありません。報道ステーション特番で御座います。時刻は現在、23時45分あと15分で平成27年も終わりを告げます。本来なら、永平寺や東大寺などと中継をつなぎお送りするところですが、今年は皇居前広場や国会周辺に異変が起きています。皇居前広場にいる辺見さん、辺見庸子さん、今の皇居前広場の模様を伝えてください」

「古館さん、皇居前広場は人で埋め尽くされています。その数は先週の天皇誕生日の時より遥かに多いように見れます」

「やはり平和を願う人々が集まっているのでしょうか」

「はいそうです。実はあの天皇誕生日に皇居前広場を平和で埋め尽くして以来、ツイッターなどで初詣は皇居で平和を願おうなどの書き込みなどが盛んに行われていて、大晦日にたくさんの人が皇居前広場に集ることは予想されていました。それにしても凄い人の数です。いったいどれだけの人が皇居周辺に集結しているのか想像もつきません」

「国会議事堂前の佐高さん、佐高信子さん、聞こえますか」

「はい、古館さん、聞こえます」

「今日そちらでは、シールズによるカウントダウンが行われると聞いていますが、どうなんですか」

「はい、先程そうですね10分ぐらい前ですね、街宣車が議事堂前に到着しました。それを大勢の人が取り囲んでいます。おそらくこの街宣車の上でカウントダウンが行われると思われます。あ!今ひとりの男性が街宣車の上に上がりました。シールズ代表の奥田氏、奥田氏のようです。そしてまたひとり上がりました。誰でしょうか、、、、。坂本?え!なんと坂本龍一、坂本龍一さんです。教授が街宣車の上にいます。教授がマイクを握りました」

「あとほんのわずかで、今年も終わります。みんなと平和を願ってカウントダウンしたいと思います」

歓声が国会議事堂前から皇居前広場へと燎原の火の如く広がっていく。あとわずかで時計の針が12時を指す。教授が腕時計に目をやる。そしてカウントダウンが始まった。

「10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 ハッピーニューイヤー!」

ひと際おおきな歓声があがる。手をとりあうもの、抱き合うもの、飛び跳ねるもの、様々だ。

「今日みんなにプレゼントがあります」

いつの間にか街宣車の上にスクリーンが張られていた。

「ここで清志郎にイマジンを歌って貰います」

驚きも束の間、スクリーンに清志郎が現れイマジンを歌い出す。

        天国は無い    ただ空があ  るだけ

        国境も無い    ただ地球があ  るだけ

        みん  ながそ  う思えば  簡単なこと さ

        社会  主義も  資本  主義も

        偉い  人も   貧しい   人も

        皆ん  なが同じ  ならば  簡単なこと  さ

        一人  だけじゃ  ない   世の中  にいる  のさ

「イエってイエー」

          イエー

「今度はジョンレノンの言葉で皆んなで唄おう」

清志郎の声が先行する。

        Imagine theres no heavn

        Its easy if you try

        No hell below us  

       Above us only sky

       Imagine all the people

       Living for today

       Aha.....

おおきなうねりとなってイマジンがこだましていく。

「辺見さん、辺見庸子さん、、、、、、」

マイクはただ嗚咽を拾うだけだった。

「いったんスタジオにもどします。皇居前広場ではまだイマジンの合唱が続いているようですが、ここで本日のゲストの紹介です。あちらが忌野清志郎なら、驚きということでは負けておりません。こちらのゲストはダウンタウンの松本人志さんです」

カメラが少し照れたようなまっちゃんを捉える。

「まだ、死にたくないですが、松本です」

「松本さん、どうですかこの国民の平和への願い」

古館が誇らしげに問う。それを半身にかわしながら松本が応える。

「まっ!あれは、あれで良いじゃないんですか。別に悪いことだと言えませんし、でも何ですかね、何かこう、どうなんですかね、あってますけど、違うような、ずれてるような、違うような」

「平和への願いが間違っていると、仰っていますか」

「そんなマジでこられても困るわ、つまりなんていうか、あそこでいくら大勢の人が平和を訴えても、そんなもん言うだけでは平和なんてこないし、現に今、世界中は紛争ばかりやし、いくら平和 平和と叫んでも如何なものかと。あまり難しいこと言いたくないけど、日本は戦後一貫して平和国家と言うけどアメリカあっての話だし、軍事同盟結んでいる以上ベトナムで日本も人を殺したのと同じじゃないかと、それでいて平和国家だというのは少し虫が良すぎる気が」

ここで私の妄想は終わり深い眠りにつく、今度は見果てぬ夢をみながら。

 

      


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