てえへんだ、てえへんだ＝１０＜NO596＞

「ご隠居おいでやすか？」

「八っあんかい、おいでやすよ」

「へへ、ご機嫌のようでやんすね、先だっては
ご馳走にあずかり、ありがとうごぜいやした」

「いいや、私らも楽しかったよ久しぶりにね」

「はい、ご隠居」

「その後はどうだい？寝言はまだ出るのかい？」

「あれからは、収まったようだと、かかあは言ってやした」

「そうかい、それは良かった。何よりだな。
ところで、八っあん最近の新聞は読んだかい？」

「へえ、相変わらずのセイフにはあきれておりやすが」

「そうだな、しかし潮目が変わってきているという話も
あるそうだよ。」

「潮目ですかい。」

「そうだよ、セイフがいやにごたごたしてきていて、
予算委員会でも、槍玉にあげられて、セイフの思うように
審議が終わらないのさ」

「そうでやんすか、それはアッシらにとってもいいことで？」

「ああ、政府の進める法案は実に困ったものばかりだから
野党にも、この際頑張ってもらって、国会の期間中は
そのごたごたで、終わらしてもらうほうがいいな。」


「首相がゴルフの税金をやめると、言ってやしたようでやんすが」

「そうだよ、国民をバカにしとるじゃろ。自分がやる
ゴルフのお金が高すぎるから、というんじゃからな　」

「金持ちは喜んでいるんでやんしょ？」

「そうだよ、ゴルフをやるやつは、ほれ元々ゴルフの会員
権をもったものが多いだろうからな。」

「ご隠居も持っているんでやんすか？」

「わしはゴルフには興味がないし、会員権は持ってもいない
よ」

「さいですか」

「それから、先だって、木村さんのパソコンから印刷
してもらったから、これを、読んでご覧、」

「何でやんすか」

「以前、亀井静って衆議院議員が、国庫にはお金が
あるんですと言っていたことが、本当だってことが
書いてあるんだよ。」

「国にはお金があるんでやんすか？」

「そうじゃ、消費税なんてとんでもない。
払う必要もないぐらい、お金があるんじゃ」

「どこにあるんでやんすか？」

「ここにも、書いてあるが、国の予算の３分の2は官僚が
もっている、特別会計というものだよ」

「えっ！３分の２もですかい？」

「それは政府も知っているんで？」

「もちろん、そうだよ、しかもな、会計検査院の審査も
せずに、何に使っても良しとされているそうじゃ」

「ひどい話でやんすね」

「ああ、ほれ、民主党の石井紘基議員が刺されて死んでおろうが」

「ああ、出がけに８９３の下っ端のようなやつに、やられ
た事件でやんすね。」

「そうだよ、あの人が自力で調べたものがこれだったのだよ。
議員といえども、そこまで調べたものはいままで、おらん
かったのじゃ」

「自民党にとって、都合の悪いことだったから、殺された
んでやんすね。なら、殺しは自民党の采配かも
しれやせんね、ご隠居」

「ああ、多いに考えられるじゃろう、当時は
確か小泉だったな」

「なんて汚い世の中に、アッシらは住んどるんでやんすか。
政治家も８９３と繋がってやんすね。それなら、
ケイサツもご承知の上でやんすか」

「そうだな、上のほうでは、承知の上ってことだろう」

「いやあ、日本は汚い国でやんしたねえ、知りやせんでした」

「もっともだな、わしらは黄門様を信じていたからな。」

「そうでやんすな、黄門様のような、正義を持った人らが
悪い人らを諌めて、日本の国を守っていると思っていやした」

「だから、テレビもしかりだったのだ。タヴィストック研究
所の通りさ、真知子ちゃんにはいい本を借りたね」

「へえ、そういってもらえれば、あの子も喜びやす。
テレビも最近は嘘ばかりかと、思ってしまいやすね」

「ああ、そうだね。本当のニュースもあるやもしれないが、
うさん臭くて敵わんな」（笑）

「本当にその通りでやんすね」

「先だっての中国の船団も、日本の話だけではうっかりと
騙されるところだったしなあ」

「あれも、そうでやんすね。ちょっと待て待てと思いやした」

「そうじゃろう？木村さんも言っておったが、中国人の
船員は手を振って笑っておったそうじゃ。密漁なものか
何か別のことがあるなと、言っておった。」

「なんでやんしょう？」

「うむ、それはおいおいわかるじゃろ」
　
「そうでやんすね、
それでは、ご隠居、また来やすから」

「ああ、いつもありがとうよ」

・・・・・

「八っあん、来てたのですか？」

「ああ、いいやつだ、こないだのお礼を
言いに来たのだ」

「そうでしたか、ようございましたね」