江東区にある亀戸天満宮は墨田区のわが家に近いこともあって、よく行く。亀戸天満宮の名物は藤である。太鼓橋にも映えて、見事である。ただ、今年は藤の見ごろが早く来た。だから、通常はゴールデンウイークまで続く藤祭りが、そのころには花も終わり、楽しみにして来た人たちをがっかりさせたのである。文豪芥川龍之介は8月に季節外れの藤の花が開花したのを見て、多くの人に「天変地異が起こる。」と告げていたようだ。そして、事実、その年の9月1日に関東大震災が起こった。芥川竜之介が被災を免れたことは言うまでもない。大震災の前には、犬が異常に走り回るとか、井戸が枯れるとか、地震雲が起こるとかいう。井戸枯れは昨年から今年にかけて、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている埼玉県秩父市の「妙見七つ井戸」が立て続けに涸れたそうだ。大阪地震の場合は、電気や水道の復旧スピードに対して、ガスが遅いことも分かった。わが家はひとえにガスに依存しているので、対策は必要かもしれない。ただ、数年前のことだが、わが家から見えた地震雲の写真をメールして、文豪芥川龍之介のように危険を警告ししたのだが、文豪の重軽の問題であろうか、地震は起こらなかった。(2018.06.23)