中国と言うところは、ある意味、人間の未来を先取りしているところがある。それは、例えば、固定電話の少なかった地域ゆえに、携帯電話が登場するとあっというまに、広まった。そのような側面があるのである。そこで、現状の消費動向である。政府の発表によれば、9月小売売上高は、前年同月比で10.9%の大幅な増加となった。しかし、各地のショッピングモールは閑古鳥が鳴き、空き室率も増えているというのである。例えば、上海のダウンタウンにあるショッピングモール、迪美購物中心は驚くほど活気がない。「ドレス1枚すら売れない日がある」と、同モールで婦人服店を営む女性は話す。なぜ、このような事が起こるのか。勿論、政府統計に問題があるとか、あるいは、政府が買い上げているのだというところもあるのだろうが、それよりも、中国の消費者が通販で、物を買う傾向が大きくなったからだという。これは中国は交通のインフラが整っていないところに、消費が拡大していったので、その動きが顕著になっているのである。この傾向は中国での出来事ばかりではない。日本でも、やがて、デパートが近郊のショッッピングモールに押され、商店街が大型百貨店に押され、そして、いつか、それらの大型店が通販に押されていくのかもしれない。(2015.10.27)
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