海の向こうのアメリカの大統領選挙でも、昨日のトランプ氏とのテレビ討論会で、失速したバイデン大統領の候補辞退の圧力が強まっているという。日本でも秋の自民党の総裁選に向けて、岸田首相降ろしが活発化しているが、岸田首相自身はやる気満々で、なんとかこの事態を打開したいと躍起になっているようだ。それを如実に感じたのは、電気料金に対する補助金の延長である。7月に解散総選挙も視野に入れていた岸田総理は6月に定額減税を実施した。この定額減税は思いのほかに不興であった。多くの年金受給者も支給額の増額にもかかわらず、社会保険料の負担増で、その恩恵が帳消しになっただけでなく、定額減税も10月からで、おもわず「なんだ!」と叫びたくなったほどである。ニンジンをぶら下げておいて、急にそのニンジンを数キロ先に移動させたようなものだ。腹が立つのである。その上、今年の夏も暑い。その電気代の補助金が打ち切られるのである。減税効果は政府が声高に言うほどにかんじられない。なぜなら、その裏で、社会保険料や電気代などの負担が増えているからである。その怒りが岸田首相に届いたのだろう。与野党から追及されて、このままでは再選にひびくと考えたのだろう。その日のうちに方針転換を図った。身が軽いと言えば軽いのだが、分かっているのなら、最初からしろよと言いたくなる。私などはむしろ、国家財政のために、減税もせず、補助金打ち切りも、そのまま、どっしりと政策運営をする総理の方を支持するだろう。ニンジンをブラさげられた分だけ、腹が立つ。(くちなし亭、2024.06.29)
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