西アフリカのニジェールで26日にクーデター起きた。この地域では曲がりなりにも民主主義を国是とする国であった。周りはマリ、ブルキナファソ、チャドと軍政の国である。軍政の国に囲まれながら、これまでは民主主義を守ってきた国であった。そのニジェールでクーデターが起こり、選挙で選ばれた大統領が拘束されたのである。宗主国のフランスやイスラム過激派との抗争を支援してきたアメリカなどの民主主義陣営にとっては痛手である。軍事クーデターという非民主主義的な行為は建前上、非案する以外にない。それに対して、権威主義国家、特にロシアにとっては好機である。傭兵集団ワグネルの活躍の場がまた生まれる。民主主義国家のジレンマが突かれるのである。結果として、アフリカのサハラ砂漠以南に広大なロシア勢力圏が生まれるのである。(くちなし亭、2023.07.30)
Y-FP Office Japan(http://www.y-fp-office-japan.jp